2017年1月22日日曜日

トランプ大統領登場(3):対中国対ロシア’姿勢

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ダイヤモンドオンライン  】 2017年1月23日 北野幸伯 [国際関係アナリスト]
http://diamond.jp/articles/-/115034

トランプの反中は「本物」、
異常なプーチン愛は「戦略」だ

 ドナルド・トランプが1月20日、米国大統領に就任した。
 全世界が、「彼はどんな政策を行うのだろう?」と注目している。
 特に、他国に影響を及ぼす「外交政策」は重要だ。
 今回は、トランプ新大統領がどんな外交をし、世界のパワーバランスがどう変わるのかを考えてみよう。(国際関係アナリスト 北野幸伯)

■米中37年間の慣習をぶち壊した!
トランプは「本物の反中」

 大統領選に勝利してからのトランプの言動を見て、はっきりわかる重大事がある。
 トランプは、「反中」である。
 彼が反中であることは、選挙戦中から知られていた。
 しかし当時、トランプの中国批判は、為替操作など「経済面」に限定されていた。
 トランプは、「ビジネスで中国と関係が深い」と言われ、「反中はフリだけ」という意見も多かった。


●新政権人事を丁寧に見て行くと、トランプの反中は「フリではなく本物」、そして「プーチン愛」も異様に強いことが良くわかる。
 その裏には、どんな事情があるのだろうか? Photo:REX FEATURES/AFLO
 ところが、大統領選で勝利した後の言動は、彼が「本物の反中」であることを示している。

 トランプは昨年12月2日、台湾の蔡英文総統と電話会談し、大問題になった。
 なぜか?
 いうまでもなく、中国は台湾を主権国家と認めていない。
 「台湾は中国の一部である」としている。
 そして、米国にも「一つの中国」原則を守るよう要求し、歴代大統領は、律儀にそれを守りつづけてきた。
 米国大統領と台湾総統が電話で話すのは、1979年以降、一度もなかった。
 つまりトランプは、米国と中国の間の37年間の慣習、合意事項を、あっさりぶち壊したのだ。

 中国政府は衝撃を受け、厳重抗議した。
 これに対するトランプの反応はどうだったのか?
 彼は12月4日、ツイッターに、こう投稿した(太線筆者、以下同じ)。

 「中国は彼らの通貨を切り下げること(つまり米企業の競争を困難にすること)、
 中国向けの米製品に重税を課すこと(米国は中国製品に課税していないのに)、
 南シナ海のど真ん中に巨大軍事施設を建設することなどに関して、
われわれに了承を求めたか?そうは思わない!」

 歴代の米大統領は、異常なほど中国に気をつかってきた。
 共産党の一党独裁国家・中国が、あたかも「道徳的権威」であるかのごとく。
 しかし、トランプは、「おまえたちにあれこれ言われる筋合いはない!」と、きっぱり態度で示したのだ。
 そして、重要なポイントは、トランプが「南シナ海の巨大軍事施設建設」に言及したこと。
 彼の「反中」は「経済面だけではない」ことがはっきりした瞬間だった。

■トランプがつくったのは
「中国と対決するための政権」

 人事を見ても、トランプは、「対中強硬派」に重要なポストを与えている。
 たとえば、新設される「国家通商会議」のトップは、超の付く反中の人物だ。

★.<<トランプ氏、新設の「国家通商会議」トップに対中強硬派を指名   
AFP=時事 12/22(木) 20:38配信

【AFP=時事】ドナルド・トランプ(Donald Trump)次期米大統領は21日、中国批判の急先鋒(せんぽう)として知られるピーター・ナバロ(Peter Navarro)氏を、貿易・産業政策を担う新たな組織「国家通商会議(White House National Trade Council)」のトップに指名すると発表した。>>

 カリフォルニア大学教授のピーター・ナヴァロには、「米中もし戦わば」という著書があり、現在日本でもベストセラーになっている。
 またトランプは、通商代表部(USTR)のトップに、これも反中のロバート・ライトハイザーを指名した。
 この人事に、中国は慌て、共産党系メディアはトランプに「警告」した。

★.<<中国共産党系メディア、トランプ氏に警告-次期USTR代表人事で   
Bloomberg 1/5(木) 18:39配信

 中国共産党系の新聞、環球時報は5日の論説で、トランプ次期米大統領が貿易戦争を起こそうとしたり米中関係の緊張を一段と高めようとした場合、トランプ氏は「大棒」に遭遇するだろうと警告した。
 中国語の大棒は太いこん棒、力や脅しを意味する。
トランプ氏が米通商代表部(USTR)の次期代表に対中強硬派のロバート・ライトハイザー氏を起用すると発表したことを受け、同紙は「中国商務省の門の周りには花が飾られているが、扉の内側には大棒も隠されていて、その両方が米国民を待っている」との文章を掲載した。>>

 また、新国防相に指名されたジェームス・マティスは「狂犬」と呼ばれる人物。
 15年1月27日、米議会で中国について、こう語っている。

  「中国が南シナ海やそのほかで、いじめのような強硬路線を拡大していくなら、現在のわれわれの取り組みと並行して、中国に対抗するための政策を構築して行く必要がある」

 このようにトランプは、「中国と対決するための政権をつくった」といえる。

■「異常なプーチン愛」を示す
トランプの目的とは?

 一方、外国から見ると、まったく理解できないのが、トランプの異常なまでの「プーチン愛」だ。
 彼は選挙戦中から一貫して、「プーチンとの和解、協力」を主張してきた。
 ヒラリー陣営は、これを利用した。
 彼女は、「トランプは、プーチンの傀儡だ」と主張した。
 オバマ政権や、ヒラリーを支持するメディアは、
1.プーチンは悪魔のような男 
2.トランプは、悪魔(プーチン)の傀儡 
3.だからヒラリーに投票するべき
――という論法で選挙戦を戦ってきた。
 それでも、トランプの言動は、変わることがなかった。

 最近では、「ロシアがサイバー攻撃で米大統領選に介入した」ことが、大問題になっている。
 トランプは、「介入」を認めた上で、驚くべき発言をした。
 それでも「反ロシア派」は「バカ」だというのだ。

★.<<【米政権交代】トランプ氏、反ロシア派は「馬鹿」 選挙介入認める
   BBC News 1/9(月) 13:54配信

  米大統領選で共和党のドナルド・トランプ氏を有利にしようとロシア政府が民主党本部をハッキングするなど、選挙に介入しようとしたという米政府の報告書公表を受けて、トランプ氏は7日、それまでの主張を翻して介入があったことは認めたものの、ロシアとの良好な関係維持に反対するのは「馬鹿」で「愚か者」だと連続ツイートした。>>

なぜトランプは、「親プーチン」「親ロシア」なのか?
 彼の論理は、「対ISでロシアと協力できるから」である。

 トランプは、オバマのシリア政策を軽蔑している。
 オバマには、シリアに「アサド」「IS」という2つの敵がいた。
 オバマは、「ISをせん滅する!」と言ったが、それができない事情があった。
 しばしばテロを起こすISは、一方で米国と同じく「反アサド」なのだ。
 つまり、オバマとISは、「反アサド」で利害が一致していた。
 そのため、米国と有志連合の空爆は「手抜き」で、ISは弱まることがなかった。
 トランプは、オバマの優柔不断を「馬鹿げている」と考えている。
 では、トランプの「アサド、IS観」はどのようなものなのか?
 彼は、「アサドは悪だが、ISはもっと悪い」と語っている。
 なぜなら、
 「アサドが政権にとどまっていても、米国に実質被害はない。
 しかしISはテロを起こすので、米国の実質的脅威である」と。
 極めて合理的である。
 この「アサド政権を容認し、ISをせん滅する」というのは、プーチンと同じ立場である。
 だからトランプは、プーチンと和解したいというのだ。

■「プーチンの親友」が米国の国務長官に!

 トランプの「親ロシア」ぶりは、人事にもあらわれている。
 マイケル・フリン大統領安全保障担当補佐官は、退役中将。
 12年~14年、オバマ政権下で国防情報局長官を務めたが、「ロシア寄り」の姿勢が問題視され、辞任に追い込まれた人物である。
 そして、トランプ「親ロシアの象徴」は、国務長官に指名されたレックス・ティラーソンだろう。
 ティラーソンは、石油大手エクソン・モービルの前CEOである。
 その近年の言動を振り返ってみよう。

 2006年 エクソン・モービルCEOに就任。
 2012年 ロシアの国営石油会社ロスネフチと、北極海・黒海における共同開発で合意した。
 2013年 ロシアから「友好勲章」を授与された。
 2014年 欧米による「対ロシア制裁」に反対した。

 「プーチンの親友」ともいわれる人物が、米国の国務長官を務めるのだ。
 これは「驚愕の事態」といえる。
 ちなみにトランプは、ウォール・ストリート・ジャーナル1月13日付のインタビューで、「対ロシア制裁解除の可能性」と「『一つの中国』の原則を見直す可能性」について言及した。
 これらすべての事実からわかることは、トランプ政権は、「反中国、親ロシア」であるということだ。
 トランプ外交の基軸は、「ロシアと和解し、中国を叩く」になるだろう。

■以前から予想された
「米中対立」「米ロ和解」

 実をいうと、新政権が「反中親ロ政権」になることは、以前から予想されていた。
 いつ予想できたかというと、「AIIB事件」が起こった15年3月からである。
 「AIIB事件」とは、英国、ドイツ、フランス、イタリア、オーストラリア、イスラエル、韓国などの親米諸国群が、米国の制止を完全に無視して、中国主導「AIIB」への参加を決めたことを指す。

 「親米諸国、同盟諸国群が、米国ではなく中国の言うことを聞く!」

 この衝撃は大きかった。
 米国支配層は、中国が既に「覇権一歩手前」まできていることを自覚した。
 この事件で、親中反ロだったオバマすら変わった。
 筆者は、15年4月28日付の記事『リベンジ~AIIBで中国に追いつめられた米国の逆襲』で、「米国は中国に逆襲する」「ロシアと和解する」と書いた。

 予想通り、米国政府は中国の「南シナ海埋め立て問題」を大騒ぎするようになっていった。
 そして、オバマは15年9月、訪米した習近平を露骨に冷遇し、世界に「米中関係悪化」が知れわたった。
 一方、オバマは、ロシアとの和解に乗り出した。
 ケリー国務長官は15年5月、「クリミア併合」後はじめて訪ロし、「制裁解除の可能性」について言及している。
 米ロ関係が改善されたことで、ウクライナ問題は沈静化した。
 同年7月、米国とロシアは協力し、歴史的「イラン核合意」を成立させた。
 さらに16年2月、米ロの努力で、シリア内戦の停戦が実現している(しかし、後に崩壊したが)。
 このようにオバマは、短期間でロシアと和解し、ウクライナ問題、イラン核問題を解決。
 シリア問題もロシアとの協力で、解決にむかっていた。
 しかし、大統領選が近づくにつれ、オバマは再び「反ロシア」になっていった。
 既述のように、これは「ヒラリーを勝たせるため」だろう。

 このように、「AIIB事件」以降、米国にとって最大の敵は中国と認識されるようになった。
 もしヒラリーが勝っても、米国が反中路線を歩むことは避けられなかっただろう。
 ただ、ヒラリーは、「中国との黒い関係」があるため、トランプほど反中にはなれなかったかもしれない(「黒い関係」の詳細は、『ヒラリーと中国の「黒い関係」に日本は警戒が必要だ』を参照)。
 そして、中国の脅威に立ち向かうために、米国がロシアと和解するのも、また必然的な流れである。

 米国はかつて、ナチスドイツ、日本に勝つために、「資本主義打倒!」「米英打倒!」を国是とするソ連と組んだ。
 そして、第二次大戦で勝利すると、今度は敵だった日本、ドイツ(西ドイツ)と同盟関係になり、ソ連と対峙した。
 それでもソ連に対して劣勢だった1970年代初頭、米国はなんと中国と和解している。

 「最大の敵に勝つために、その他の敵と和解する」

 これが常に米国の戦略の根底にある。
 だから、米国が「中国に勝つために、ロシアと和解する」のは必然なのだ。

■米中冷戦」時代における
日本のポジション

 トランプは、「米中冷戦」「米中覇権争奪戦」を始める。
 すると、日本はどうなるのだろうか?
 日米関係は、「米ソ冷戦時代」のごとく、良好になっていくことが予想される。
 米国にとって、「GDP世界3位の軍事同盟国」の存在は大きい。
 しかし、米ソ冷戦時と違い、今の米国は弱体化が著しい。
 トランプが以前から主張しているように、日本の負担増が求められるだろう。

日本は、米国の要求に従って、軍備を増強するべきだ。
 「外圧」を使って、「軍事的自立」に近づいていくのだ。
 そして、トランプ時代の4年、あるいは8年は、日本にとって正念場になりそうだ。
 中国は、もはや高度成長時代には戻らない。
 「中国は、共産党の一党独裁だから世界一の経済成長を達成できる」
という、中国国民を酔わせてきた「正統性」「神話」は、すでに崩壊しつつある。
 それで、習近平は、新たな「正統性」を探さなければならない。
 もっとも「ありがち」なパターンは「外国の強敵」を設定し、
 「共産党だけが、敵から国民を守れる」
とプロパガンダし、「正統性」を確保することだ。

 そして、韓国同様、中国国民を一体化させるもっと簡単な方法は、「反日」なのだ。
 日本は、米国、インド、欧州、ロシア、オーストラリア、フィリピン、ベトナムなどとの関係をますます強化し、中国が尖閣侵略に動けない状態をつくりあげていく必要がある。



新潮社フォーサイト2017年01月20日 16:15 春名幹男
http://blogos.com/article/206543/

「外交指南役」はキッシンジャー氏:
トランプ氏の「親ロシア」への転換を実現へ -

 安倍晋三首相がトランプタワーにドナルド・トランプ次期大統領(70)を訪ねた昨年11月17日。
 まさにその日その場所で、外交の大御所、ヘンリー・キッシンジャー元国務長官(93)がトランプ氏と会談していたことはあまり知られていない。
 実は、キッシンジャー氏はトランプ政権の外交指南役として、旧知の次期大統領に外交の基本戦略を説いていたのだった。
 それだけではない。
 キッシンジャー氏は別に、マイケル・フリン次期大統領補佐官(国家安全保障問題担当=58=)と、合計数時間にわたって外交論議を重ねてきた。
 さらに、自分のスタッフだったK・T・マクファーランド氏(65)を副補佐官(同)としてホワイトハウスに送り込んだ。
 またトランプ氏に対して、レックス・ティラーソン前エクソンモービル会長(64)を国務長官に、と推薦していた。
 まさに、キッシンジャー氏が次期政権の外交の後ろ盾となっていたのだ。

■ニクソン訪中時の真意

 トランプ氏が外交の素人だけに、キッシンジャー氏は90代の高齢ながら、持論を実現させる好機だとにらんだようだ。
 その持論とは、アメリカ外交の軸を親ロへと転換すること。
 つまり、トランプ氏自身の親ロ路線を実現する処方箋をキッシンジャー氏が授けるということのようだ。

 親中派とされたキッシンジャー氏が? 
と怪訝に思われるかもしれない。
 しかし、45年前の1972年2月、キッシンジャー氏がニクソン大統領と訪中して米国の親中路線を演出し、毛沢東主席や周恩来首相の前で見せた笑顔は、実は仮面だった。
 あの訪中の1週間前、2月14日にホワイトハウスでキッシンジャー氏はニクソン氏にこう説いた。

 ある歴史的期間、中国人はロシア人よりも恐ろしい、と私は思う。
 20年以内に、あなたの後継大統領があなたほど賢明であれば、ロシア(ソ連)寄りとなって中国と対立することになる。
 向こう15年間はわれわれは中国寄りとなりロシア(ソ連)と対立する。
 われわれはこの力の均衡のゲームを全く感情を交えず演じなければならない。
 今は中国人にロシア人をしつけさせる必要がある。
 
 公開された国務省文書にはこんなキッシンジャー氏の真意が記されていた。
 キッシンジャー氏はその後も中国を弁護し続けてきたかのように見えた。
 しかし、冷戦終結後のクリントン、ブッシュ(子)、オバマの3大統領の24年間で、米国は中ロ両大国を同時に敵に回す事態に陥った。
 中ロは手を組み米国の地位を揺るがすに至った。
 特に中国は南シナ海を「聖域化」し、内海のように扱うほど乱暴になったのである。

 他方、核大国ロシアの経済は低迷し、その国内総生産(GDP)は韓国より下の12位に転落、中国の「ジュニアパートナー」のような存在になった。
 今こそ、45年前に誓った転換を実現すべき時だ、とキッシンジャー氏は考えたのではないか。

■トランプ氏をかばうキッシンジャー氏

 トランプ氏が次期国務長官に親ロ派のティラーソン氏を指名し、批判されたが、キッシンジャー氏はCBSテレビで「トランプ氏は何か非凡なことを成し遂げる」と期待感を示した。
 さらに、トランプ氏が台湾の蔡英文総統と電話会談したときも、トランプ氏は中国は1つとの原則を維持することには「楽観的だ」と不安感の一掃に努めた。

 しかし、中国と手を結ぶロシアを切り離すため、米国はロシアに何を与えるのだろうか。
 ドイツ紙「ビルト」は昨年末に、ウクライナ問題が米ロ接近のカギになると報じている。
 それによると、「ロシアは特殊部隊が展開していると伝えられるウクライナ東部の安全を保障し、その代わりに西側はクリミア問題に干渉しない」という解決方式が検討されている、というのだ。
 キッシンジャー氏のコンサルタント事務所「キッシンジャー・アソシエイツ」の常務理事、トーマス・グレアム元国家安全保障会議(NSC)ロシア担当上級部長はこうした妥協策を「クリミア・コンセンサス」と呼んでいる。
 キッシンジャー氏自身、ウクライナは「架け橋」だとして、東西両陣営が互いにウクライナへの干渉を避けるよう提案してきた。
 トランプ政権がロシア側に対して、どんな具体的提案をするにしても、ロシアのクリミア併合に伴う対ロ制裁の解除が必要になるだろう。
 また、中国がトランプ政権の新外交戦略を強く警戒するのは必至だ。

■「インテリジェンス」で意気投合

 しかし、キッシンジャー氏なら、中国の習近平国家主席ともロシアのプーチン大統領とも腹を割った会談ができる。
 プーチン氏がキッシンジャー氏と最初に会った際、「私はインテリジェンスで働いてきた」とプーチン氏が言うと、キッシンジャー氏は自分が欧州戦線で情報兵として参戦したことを挙げ、「立派な人間はみんなインテリジェンスから始める」と答えて、意気投合したという。
 このコンビの助力でトランプ政権は外交で事態を打開できるだろうか。



JP Press 2017.1.24(火)  姫田 小夏
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/48977

トランプ政権の重鎮が作っていた「中国憎し」映画
貿易戦争勃発か 
中国に“反撃”の刃を向ける米国


●映画『Death By China』のオープニングシーン(映像の一部を抜粋、出所:Youtube「Death By China - Trailer」)

 「メイド・イン・チャイナ」と刻まれたナイフが米国本土に刺さり、そこから赤い血が流れ出る――。
 1時間18分のドキュメンタリー映画はそんなオープニングから始まった。
 米国の経済学者、ピーター・ナバロ氏(カリフォルニア大学教授)が監督した『Death By China』である。

 2012年に公開されたこの映画は、米中貿易によって米国経済がどれほど甚大な被害を受けているかを訴えるものだった。

■あらゆる側面から中国を批判

 その映像は終始、煽情的だ。

 カメラが追うのは、ブラックフライデー(11月の第4金曜日。この時期に米国ではクリスマス商戦が始まる)に買い物を楽しむ市民たちだ。
 家電量販店「ベストバイ」から出てきた買い物客のカートに乗せられている商品のほとんどはメイド・イン・チャイナである。

 また、家具を製造する零細工場の経営者は「小さな企業が米国を作っている。私たちを殺さないで」と訴え、配給の列に加わる少年は涙をこぼしながら「お腹がすいている」と訴える。
 こうした市井の人々のみならず、米国の大手企業、中小企業の経営者や経済学者、専門家など多くの人物が登場し、ありとあらゆる側面から中国を批判する。

 例えば、次のような具合だ。

 中国は為替を操作し、貿易ルールにも従わず、子どもを働かせ、環境問題を無視する。
 地球温暖化をもたらしたのは中国から舞い上がった微粒子だ。
 中国製の玩具からは鉛が検出され、犬や猫が中国製ペットフードで亡くなり、子どもたちは中国製粉ミルクで命を落とす。
 「メイド・イン・チャイナ」は人々の命を危険にさらしている。

 中国は外資企業に市場を開放しようとしない。
 中国では国内企業が保護されるが、開発力のない中国企業は製品のコピーに徹している。
 製造業が中国にもたらした富は軍事費に転換される。

 国内企業への輸出補助金の交付はWTO協定違反だが、中国はそれを無視する。
 米国は中国の不正な貿易に抗えない──。

 この映画は
 「中国は米国から工場と労働者を奪い取った」
 「米国の製造業は雇用創出のために米中貿易を見直すべきだ」
と繰り返し主張する。
 最後に流れるのは次のようなメッセージだ。

>>>>>
5万7000の米国の工場が消えた
2500万人以上がまともな仕事を見つけられない
買い物時にはラベルをチェックしよう
そこにメイド・イン・チャイナと書かれていたら、
「仕事」「安全」、そして「中国の急速な軍事化」のことを考えてほしい
<<<<<

■「挑発」に身構える中国

 この映画の監督、ナバロ氏は対中強硬派として知られる。

トランプ氏は新政権の通商チームを対中強硬路線の人物で固めた。
 米通商代表部(USTR)の代表には、1980年代の日米貿易摩擦時に日本に対して鉄鋼製品の輸出自粛を迫ったロバート・ライトヘザー氏を起用。
 そして、通商政策の司令塔となる「国家通商会議」のトップにはナバロ氏を指名した。

 中国のネットメディアでは、通商チームを対中強硬派で固めたのは「中国への挑発」だとし、米中貿易戦争を憂慮する声が高まっている。
 トランプ氏が「一つの中国」の原則を脅かしていることなどと合わせ、中国は“米国が一方的に喧嘩を売ってきている”と身構える。
 「人民日報」海外版(12月28日)は、「中国は米中の“新たな変局”に現実的に対応する」としている。

 一方で、「米国に勝算はない」という強気の声も聞かれる。
 なぜなら喧嘩を売った米国が中国市場を失うことになりかねないからだ。
 中国政府はいざとなったらボーイングやフォード、GMなどを中国市場から締め出すことも辞さないはずだ。
 また、中国の製造拠点を失うことは米国にとってさらに大きな痛手である。

 そもそも中国と米国は互いを責められない。
 映画によると、中国が米国の工場と労働者を奪うようになったきっかけは、中国のWTO加盟である。
 だが、中国のWTO加盟は、元々は米国のお膳立てによるものだった。

 中国を「世界の工場」にしたのは、まぎれもなく外資企業だ。
 中国の大気汚染も、中国に言わせれば「外資企業の工場移転がもたらしたもの」ということになる。

■さらに強くクサビを打ち込むトランプ新政権

 だが、米中の経済が依存関係を強めるにつれて、中国の野望があぶり出されてきた。
 今や中国は経済力を武器に軍備拡張と領海の拡大に突き進んでいる。

 少なくともナバロ氏の頭の中では、中国との「経済の相互依存の関係」は過去のものとなりつつある。
 そのナバロ氏の影響を強く受けるトランプ新政権は、自国の製造業の復活を目指して、米中の貿易関係にさらに強くクサビを打ち込むだろう。

『Death By China』は米中関係の新局面を十分に予感させる映画だ。



日本経済新聞 2017/1/24 23:48
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM24H7J_U7A120C1FF2000/

南シナ海巡り対中強硬鮮明 米国務長官、上院指名へ 

 【ワシントン=鳳山太成】トランプ米新政権が南シナ海問題で中国への強硬姿勢を鮮明にしている。
  次期国務長官として米上院で承認される見通しの米石油メジャー最大手エクソンモービルの前最高経営責任者(CEO)ティラーソン氏はトランプ氏と同様、中国に厳しい姿勢で知られる。
 スパイサー米大統領報道官も23日、「南シナ海は公海」と強調。中国政府はこうした発言に反発を強めている。

 スパイサー米大統領報道官は23日の記者会見で「南シナ海は公海であり、米国は国益を守り抜く」と強調し、「中国の南シナ海進出を阻止すべきだ」とのティラーソン氏の主張にトランプ氏も同意していると説明した。
 国際法を無視して南シナ海で管轄権を主張し、軍事拠点づくりを急ぐ中国を両者は問題視する。

 オバマ前政権も中国が造成した人工島の12カイリ以内の海域に米軍の軍艦を送って「南シナ海は公海」と訴えてきた。
 抑止効果は薄く、中国は滑走路の建設など軍事拠点づくりを着々と進めたため、共和党などから弱腰と批判された。
 トランプ政権がより積極的な行動を取る可能性がある。

 ティラーソン氏は中国が領有権を主張する沖縄県・尖閣諸島が軍事力で奪われようとした場合は日米安全保障条約の適用範囲で、対日防衛の義務があると明言している。
 トランプ氏は中国大陸と台湾が一つの国に属するという「一つの中国」の原則に縛られずに貿易赤字の削減に向けた交渉に入ると主張する。
 「南シナ海」から「尖閣」「一つの中国」まで中国が譲れないカードを米国の大統領と国務長官がそろって持ち出せば、米中関係の摩擦が激しくなるのは避けられない。

 一方、対ロシアでトランプ政権は当面は関係の再構築を模索することになりそうだ。
 対ロ融和に関してトランプ氏とティラーソン氏に温度差があるからだ。

 ティラーソン氏はプーチン大統領と親しいなどロシアとの関係が深いが、米上院外交委員会の公聴会では「対ロ制裁は効果がある」と述べるなどロシアに厳しい発言を繰り返した。
 警戒する共和党タカ派から承認を得る狙いもあるとはいえ、トランプ氏ほどロシア寄りの姿勢を示していない。

 ティラーソン氏が対ロ融和に踏み切れない背景と言える動きもある。
 米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによると、オバマ前政権が対ロ制裁を決めた昨年12月29日、トランプ氏の側近で、現在は国家安全保障問題担当の大統領補佐官を務めるフリン氏がロシアの駐米大使と電話したことの違法性を巡って米情報機関が調査した。

 米上院外交委員会は23日、ティラーソン氏を僅差で承認した。
 来週にも開かれる上院本会議でも承認される見通しでトランプ外交の顔となる国務長官に正式に就任する。



サーチナニュース 2017-01-30 07:12
http://news.searchina.net/id/1628135?page=1

警戒せよ! 
トランプ大統領にとって中国は「劇薬」を飲ませたい国=中国報道

 トランプ氏が米国大統領に就任した。
  トランプ大統領の保護主義の色彩が強い政策は日本だけでなく、中国にも大きな影響を与えるだろう。
 中国メディアの中国経済導報は25日、日本経済やドイツ経済はレーガン元大統領に「劇薬」を飲ませられたと伝え、トランプ大統領も中国に対して日独と同じような「劇薬」を飲ませようとしていると主張する一方、「中国はその薬を絶対に飲まない」と論じた。

 記事は、1985年の「プラザ合意」こそ、レーガン大統領が当時の日本やドイツに飲ませた「劇薬」であるとし、
 特に対日貿易赤字を解決するための措置だったと指摘。
 バブルに対する強い警戒心のあったドイツには深刻な問題は発生しなかったが、日本にはバブルが生じ、そしてバブルは崩壊、日本は「失われた20年」を迎えるに至ったと指摘した。

 続けて、米ドルが上昇すれば、相対的に他国の通貨は下落することを意味し、人民元の下落は中国の輸出競争力の強化につながると指摘。
 そうなった場合、トランプ大統領は1980年代の方法を参考にし、多国間合意によってドル安に誘導するかもしれないと説明した。

 一方で記事は、トランプ大統領にとって現在の中国は1985年当時の日本と同じくらい「劇薬」を飲ませたい国であるはずだと主張。
 中国は日本のように進んで「劇薬」を飲むことはしないと説明する一方、中国にとっては対米輸出に10%の関税がかけられただけでも大きな影響がでるはずだと指摘し、米中の貿易に生じている摩擦やリスクをしっかりコントロールすることが非常に重要であると論じた。

 政府が自国の利益を考えるのは当然であり、またもしそうしないなら政府の存在意義もなくなる。
 トランプ大統領の政策は保護主義であると同時に過激な点もあり、米中の摩擦は今後激化することが予想される。





【2017年 大きな予感:世界はどう変わるか】



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トランプ大統領登場(2):アメリカ国民は何を求めているのか

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JP Press 2017.1.25(水)  部谷 直亮
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/48988

トランプのやっていることは、まさに後醍醐天皇だ
特権階級の巣窟と化した「ワシントン」の解体を目指す

 トランプ大統領は就任演説で、
 「政治の権限を首都ワシントンから米国民に返す」
と宣言した。
 日本では、反対勢力を無意味に挑発し、米国社会を分散するものとしてこの演説を批判する向きがある。
 だが、統計データを見れば、ワシントンが「税金に群がる貴族の街」と化しているのは事実である。
 トランプ大統領とその支持層は、王朝化したエスタブリッシュメントを打倒する叛乱勢力ということができる。

 ワシントンの状況を詳しく見てみよう。

■特権階級の貴族たちの街と化したワシントンD.C.

 2013年11月の「ワシントン・ポスト」は最新の国勢調査をもとに、驚くべき事実を報じている。
 全米の上位5%の高所得かつ高学歴の人間たちの住む地域が首都ワシントンD.C.に集中しているというのである。
 こうした都市は、ワシントンD.C.以外でも、ニューヨーク、サンフランシスコ、ボストンがあるが、その規模・集中性ではワシントンが抜きんでている。

 実際、ワシントンのある地域の平均年収は10万2000ドル(1170万円)、6割が大卒以上である。
 具体的な職業を挙げると、政治家、公務員、医者、弁護士、シンクタンク研究者、ロビイスト、その他、政府関係の仕事で稼いでいる人間、そして、これらの人間のためのサービス業だ。
 彼らは収入だけでなく、知的レベルでも他の地域の人間と断絶を感じているようだ。
 国防総省で働くある核物理学者の一家は、ワシントンを出ると、外交政策や核テロ対策について話す人がほとんどおらず、「毎日、自分が見たことだけを話している」人たちばかりだと感じるという。

 この調査は中間層の減少も示唆している。
 1970年代は65%の家族が中所得地域に住んでいたが、40年後には42%に減少している。
 他方、豊かな地域に住む家族の割合は7%から15%と2倍に膨らみ、貧困地域に住む家族も8%から18%に増えた。

■なぜワシントンが貴族の街になったのか

 かつてワシントンには、測量士、インテリアデザイナー、教師、エンジニア、整備士、理髪師、保険代理店、バスの運転手など広がりをもった職種の人たちが住んでいた。
 だが、2000年頃よりワシントン一極集中の現象が急速に進んだ。
 その結果、ワシントンD.C.で高学歴高収入人口が10万人以上も増え、特定の職業の住人ばかりになってしまった。
 トランプ大統領の支持基盤である米共和党保守派はこうした状況について、
 「ワシントンD.C.が、税金を無駄遣いして私利私欲を貪る官僚と、彼らと結託して不当な利益を手にするマスメディア・有識者・ロビイスト・業者の巣窟」
になっていると批判する。
 トランプ支持者たる保守層の多くは、ワシントンD.C.には増税の挙句の恣意的な配分とその結果による不当な富の蓄積がなされていると怒っているのだ。

 一方、ワシントンD.C.側のマスメディアや有識者は既得権益を守るべく、
 トランプの支持者たちを「レイシスト」「プアホワイト」と批判し、トランプ政権誕生をやっきになって回避しようとしたというわけだ。

■シンクタンクとロビイストを“撃退”

 では、トランプ新大統領はワシントンの利権構造をどのように破壊していくのであろうか。
 既に明らかになっているのは、
★.第1にシンクタンクの政権からの排除である。

 トランプ大統領の最側近であるバノンおよびクシュナー上級顧問は、「シンクタンクは(腐敗した)ワシントン文化の極み」と見なしている。
 これを証明するかのように、トランプ政権では、研究者や学者の入閣や政権移行チームへの参画がほとんどない。
 閣僚クラスでは、ピーター・ナバロ国家通商会議議長ぐらいだし、ヘリテージ財団だけが前所長を筆頭に政権移行チームに多数送り込んでいるが、他の共和党系シンクタンクはほとんど参画していない。
 そのヘリテージ財団とて、現状ではほとんど政権内には入っていない。

★.第2は、ロビイストの排除である。

 2016年11月、ペンス副大統領は、政権移行チームからすべてのロビイストを排除することを命じており、実際に何人も脱落している。
 また、トランプ大統領は退任5年間は、閣僚のロビー活動を禁じた他、ロビイストの活動を規制すると繰り返し指摘している。

 おそらく、この種の施策が「ワシントンの税金に群がる利権」を破壊すべく次々行われていくことは間違いない。
 なぜ、このようなことになってしまったのだろうか。

 この点に関し、安井明彦氏(みずほ総合研究所政策調査部長)は、ブッシュ政権の対テロ戦争、続くオバマ政権の金融政策と医療制度改革による政府組織と予算の拡充が、ワシントンを一気に全米一の「上流階級」の街にしたと指摘している(「米国で問われる政府のマネジメント―『決められない政治』の先にあるもの―」、みずほ総合研究所『今月の視点』2013年12月1日)。

■鎌倉幕府はなぜ滅びたのか

 こうした現象は日本の歴史においてもみられた。
 筆者は、トランプ大統領は後醍醐天皇であると位置づけたい。
 歴史学者の細川重男氏は、その著書『鎌倉幕府の滅亡』(吉川弘文館、2011年)において、モンゴルや朝廷をも撃破した無敵の鎌倉幕府が滅亡した理由を次のように説明している。

鎌倉幕府支配層たる北条氏やその家臣で構成される幕府官僚の「貴族化」が進む一方で、御家人たちがこれらの「貴族」に軍事的・経済的に搾取され、困窮していった。
 そうした中央のエスタブリッシュメントの増長を、「異形」の後醍醐天皇を中核とする、悪党等の地方の草の根勢力および幕府の意思決定から排除された御家人達が倒した、というわけだ。

 これはまさしくトランプ政権誕生の構図と同一ではなかろうか。
 トランプ政権が「建武の新政」のようにあっけなく崩壊するかどうか、それは分からない。
 確かに不安要素はいくつも抱えており、その可能性もあるだろう。

 最近の研究では、建武政権崩壊の理由を「後醍醐天皇は『異形』として振舞うことで、カリスマ性を獲得しようとしたものの、結局、それは政権を維持できるほどのものでもなかったし、また恩賞給付の遅れが武士たちを離反させた」(『南朝研究の最前線』呉座勇一編、洋泉社、2016年)としているが、これはある意味、トランプ政権に対して示唆的ではなかろうか。

 ただ、米国民の間に、ブッシュ、オバマ政権下で肥大化した、税収入を基盤とする既得権益化したワシントンへの怒り(=「不公正」への怒り)が渦巻いていることは確かである。
 それを叩き潰そうとしているトランプ大統領は、まさに現代の後醍醐天皇と呼べるのではないだろうか。



東洋経済オンライン 2017年01月25日 桑原 りさ :キャスター
http://toyokeizai.net/articles/-/155269

現地取材で分かった「トランプ支持者」の正体
実は8年前のオバマ支持者と共通点がある

 率直に言う。
 筆者は、昨年11月の米大統領選挙でドナルド・トランプ氏が勝利したことが腑に落ちていなかった。
 一体どんな人が、なぜ支持をしたのか。
 想像を超えた出来事であり、まったく現実感がなかったのだ。

 世界が注目するこの型破りな新大統領の誕生をアメリカはどう迎えるのか――。
 この歴史的瞬間に立ち会いたいという思いに突き動かされ、ワシントンD.C.へ向かうことにした。

 1月20日の就任式を取材しての結論。
 トランプ支持者は8年前のオバマ支持者と共通するところがあった。
 “チェンジ”を期待するムードだ。
 オバマ政権の“チェンジ”が全然効いていなかったということなのか。

■トランプ支持者を事前に見つけられず!

 実は出発の2週間前から、Facebookでアメリカの友人たちに協力を呼びかけていた。
 「大統領就任式の日にワシントンD.C.でトランプ支持者にインタビューをしたい。
 誰か紹介して!」と。
 友人たちも協力してくれて幅広く呼びかけてもらったが、なかなか見つからなかった。
 これがいわゆる“隠れトランプ”現象なのか、それとも場所と日時が限られているためなのか。

 結局、日本を出発する前にトランプ支持者を見つけることができないまま、就任式の前夜にワシントンD.C.に到着した。
 空港からは乗り合いのシャトルバスに乗り、同乗者への取材を始めた。
 南カリフォルニアから抗議デモのために来たという30代の白人女性は
 「機内の99%がデモへの参加者だったわ。
 これまでトランプ支持者には数人会ったことがあるけど、仕事があろうがなかろうが、みんなただただ“チェンジ”を求めているだけ。
 ヒラリーは信用できないと言うけれど、トランプこそ最も信用できない男なのに」
と大きなため息をついた。
 運転手で50代のカメルーン出身の黒人男性は
 「今週トランプ支持の女性を乗せたけど、『オバマはイスラム教徒で、中絶で子どもを殺すことを推進している。
 イスラム教信者は地獄へ行く。
 トランプは神の子どもだ』って本気で言うんだよ。
 でも彼女を責められない、
 保守メディアの嘘の情報に洗脳されているだけなんだ」
とよどみなく話してくれた。
 私はまだ見ぬトランプ支持者との出会いを前に、不安を抱かずにはいられなくなった。

 就任式の朝。
 会場近くの駅前で、最初に目に入ったのは静かに抗議する中年の男性。
 公式の就任式グッズを販売するテントの前で「偏見+嘘+プーチン=トランプ」と書かれたボードを持って立っていた。
 「いろいろ思うところはあるけど、こうして堂々と抗議ができるのはアメリカの素晴らしいところなんだ」
と話す姿は愛国心がにじみ出ていた。

 就任式の会場エリアに行くには、金属探知機のゲートを通過しなくてはならないが、抗議デモの参加者に阻まれて時間がなくなった。
 ゲートを通過したものの、就任式が見られるところまで辿り着くことができなかった。
 そこで、パレードが行われるペンシルベニア・アヴェニューのトランプホテル近くで、新大統領の登場を待つことにした。

■ついにトランプ支持者を見つけた!

 そこには、私がずっと探し続けていたトランプ支持者たちが大勢いた。
 トランプグッズを身にまとったカジュアルな服装の白人というのがざっくりとした共通点。
 あらゆる場所から目に入る「TRUMP」の文字に腰が引けつつ、支持者に恐る恐る声をかけてみた。
 しかし、あまりにも普通すぎる支持者で拍子抜けした。
 「取材させて下さい」とICレコーダーを向けても、にこやかに対応してくれ、物腰もやわらかくてあたたかい理想のホストファミリーという印象すら持った。

 支持者たちにトランプ氏を支持する理由を尋ねると、
 「アメリカ経済を強くするには彼の政策が必要」
 「政治屋ではなく、この国にはビジネスの力が必要だから」
 「彼こそがチェンジしてくれる」
という声が次々と返ってきた。
 一方で「ヒラリー・クリントン氏のことをどう思うか」と意地悪な質問を投げると、みんな一瞬口が止まった。
 悪口を言うことへの抵抗感が垣間見え、「本音で、率直に!」と促すと、
 「彼女は嘘ばかりで信用できない」
 「自分の欲のために大統領になりたいだけだと思う」
 「彼女では国を変えられない」
と語ってくれた。

 数時間かけてトランプ支持者30人以上に話を聞いた頃には、彼らを理解している自分がいた。
 共感はできないまでも、彼らの思考が理解できた。
 トランプ氏の勝利に嘆き、大きなショックを受けていたこの私が・・・。
 複雑な感情を抱きながら、パレードを後にした。

 就任式の翌日。
 トランプ支持者探しに協力してくれた日本の友人の紹介で、意外なトランプ支持者に話を聞くことになった。
 1993〜2015年まで共和党議員を務め、大統領選ではトランプ氏のコミュニケーションチームのシニアアドバイザーとして、メディアに度々出演していたジャック・キングストン氏(61)だ。

 ワシントンD.C.の郊外にある自宅に招き入れてくれた。
 部屋にはホワイトハウスの写真、ブッシュ元大統領やオバマ元大統領との写真などが所狭しと飾られ、家中に政治の空気が漂っていた。

 トランプ氏の勝利への感想を聞くと
 「驚いたよ、勝つとは思ってなかった。
 本人も驚いていたと思う。
 ただ、戦う価値のある戦いだと思って戦っていた」
と率直に話してくれた。

■トランプ大統領は「人をワクワクさせる男」

 勝因を尋ねると
 「"チェンジ"をメッセージとして掲げたこと。
 これまで取り残されていた人々は、ワシントン政治に嫌気が差していた。
 ヒラリー氏はまさにその政治の中心にいる人間で、彼女は"チェンジ"を掲げることに成功できなかったんだ」
と。

 クリントン氏の敗因については
 「トランプ支持者のことを哀れな人(deplorable)と見下す表現をしたのがまずかった。
 彼女のイメージは"金持ち"、"ハリウッド"。
 普通の人間、中間層の人間からかけ離れていた」
と。
 「いやいや、トランプ氏こそ超大金持ちですけど?」と私が口を挟むと、
 「彼はクイーンズ出身で、粗野で叩き上げのイメージがある。
 実際にデリで7ドルのパストラミサンドを食べ、ニューヨーク・メッツの話ができる男なんだ」
と言った。
 そんな気さくな雰囲気が工事現場の労働者たちからも慕われているそうで、キングストン氏はトランプ氏のことを何度も「人をワクワクさせる男」と表現していたのが印象的だった。

 旅の最終日。
 空港の搭乗口付近で存在感のあるトランプ支持者を発見した。
 トランプ大統領をひと目見るためにわざわざモントリオールから来たという、スペインからカナダへ移民した親子だった。

 45才の父親は、4年前まで時給35ドルでカナダの工場で働いていたが、工場がメキシコ移転のために閉鎖されて職を失ったことがあるという。
 その経験から、国内の雇用を守る政策に大賛成と。
 そこで私は「でもアメリカに工場を作ると製造コストが上昇して、商品の価格も上がって結局国民が苦しみませんか」と尋ねると、「自分が働いていた工場はメキシコに移転して時給6ドルで労働者を雇っていたが、その後も商品の値段は変わらなかったんだ」と説明してくれた。
 なるほど、そういうことなのか。
 トランプ氏の女性侮蔑発言に対しては
 「男が集まれば下品な話くらいみんなする。
 それが政治家としてダメという理由にはならない」
と言い、全く気にしていないという。
 そして最後に「カナダにもトランプのような強いリーダーが欲しい」と微笑んだ。

 機内で今回の取材をゆっくりと振り返った。
 これまで理解できなかったトランプ支持者の思考が見えてきた。
 トランプ氏を選んだのは、みんな純粋に自分や家族が幸せで豊かになることを望んでいて、それを叶えてくれそうなのが、上から目線のエリートのクリントン氏ではなく、肩を並べて横から手を差し伸べてくれそうなトランプ氏だったから。
 少しくらい危険で下品でも、今のアメリカにはトランプ氏のような"劇薬"が必要だと理解した上で選択したのではないだろうか。



JB Press 2017年1月27日  姫田小夏 [ジャーナリスト]
http://diamond.jp/articles/-/115713

トランプ政権は中国から工場と労働者を奪い返せない

  1月20日、第45代米大統領にドナルド・トランプ氏が就任した。
 もとよりその過激で理不尽な発言で支持者を減らしつつあるトランプ氏だが、この新政権の見どころといえば「製造業の行方」がその1つである。

 トランプ氏が公約として掲げたのが、米国内における製造業の復活と雇用の確保だ。
 目下、トランプ大統領はメキシコに進出した自動車工場を米本土に回帰させることに躍起だが、いずれその目は中国に向けられるだろう。
 トランプ新政権の通商チームは対中強硬路線の人事で固められているが、中でも通商政策の司令塔といわれる「国家通商会議」のトップに就いたピーター・ナヴァロ氏は常々、近年の中国の増長を批判してきたことで知られる。
 「中国が工場と労働者を奪った」とし、同氏自らが監督したドキュメンタリー映画『Death By China』で「米国の繁栄には強い製造業と雇用創出を取り戻す」と力説する。

■「ラストベルト」化は中国のせいではない

 ワシントン駐在経験のある丸紅中国有限公司の鈴木貴元氏は、
 「トランプ氏はかなり本気で米国に従来型の製造業を戻そうとしています。
 ラストベルト(錆びた工業地帯)に雇用を、と考えているのがトランプ氏です」
と話す。

 米国の北東部から中部にかけて、「ラストベルト」と呼ばれるかつて繁栄した工業地帯がある。
 鉄の街ピッツバーグは19世紀から1950年代にかけて米国最大の工業都市の1つとなったが、1960年代をピークに衰退した。2005年、工場跡地はピッツバーグ市だけでも1万4000ヵ所にのぼるとも言われる。
 70~80年代、ピッツバーグは工業から商業への大胆な構造転換への道を選択する。
 製鉄所の跡地には高層ビルやショッピングセンターが建設され、ウォーターフロントには住宅が立ち並ぶようになった。
 その一方で1970年代からの10年間で15万人が失業した。

 鈴木氏は、続けてこう指摘する。
 「ラストベルトができたのは日本との競争に敗れた部分もありますが、
 本質的には米国がサービス業に向かう中で、従来型の製造会社を自ら潰してしまったにすぎません」

 その他のラストベルトでも、ピッツバーグと同じことが起こったことは想像に難くない。
 米新政権は「中国の工場と貿易が災いを招いた」かのように主張するが、ラストベルトと製造業の衰退と雇用喪失は、時期を考えても、2000年代以降台頭してきた中国とは関係がない。
 ラストベルトは高年白人の元製造業労働者が多く、「ここに雇用を」と考えているのがトランプ氏だが、「そこには無理があるのではないか」という声すらある。

■ロボットは働く場所を選ばない
米国に工場立地を戻せるか

  「米国は自動車など一部を除いて製造業を完全に捨ててきた一面があります。
 技術は製造現場ありき、工場がないと向上しません。
 すでに根っこを失った米国が製造業を取り戻すのは困難なのではないでしょうか」
 こう語るのは日本の部品メーカーで海外営業を担当してきた日本人社員だ。

 他方、近年メキシコの自動車生産が増加しているがその背景には「人が育ってきている」という側面もある。
 「人材育成」の課題は無視できず、「高年白人の雇用」に主眼を置くトランプ政権が、どこまで本腰入れて育成に取り組むのかはまだ見えてこない。
 かつて中国は「世界の工場」として一世を風靡した時代があり、世界の企業は大挙してここに進出した。
 ところが昨今は状況が一転し、中国から日本に工場を戻す動きが続いている。
 設備投資や人材確保に時間と資金を要する工場だが、国内回帰に振れた理由は何なのだろうか。

 産業の立地に詳しい、一般財団法人日本立地センター主任研究員の久保亨氏は、
 中国からの日本回帰について次のように語る。

 「賃金の上昇などコスト以上に、日本企業は『日本で生産するメリット』を見出したと言えるでしょう。
 中国の場合は政治や制度上の問題は否めません。
 工場経営は適材適所であり、さまざまな点を総合的に判断しながら、立地したり戻ったりを繰り返す流動性の高いものだと言えます」

 その一方で、工場立地は政策で簡単にコントロールすることは困難だ。
 日本の地方都市では、工場の海外移転で空洞化した土地に、自治体がインセンティブをつけて工場誘致しても、更地のままの土地はなかなか減らない。
 ましてや「トランプの一声」で「右向け右」をさせるにも限界があるというものだ。

 仮に、米国に製造業を戻すにしても経営者がメリットを感じなければ回帰はできない。
 その判断の拠り所となるのがサプライチェーンの構築であり、技術者の確保だ。
 移民反対の立場を取れば技術者の移動も不可能となる。
 ましてや、部品のグローバル調達が常識となる中で「経済の相互依存」に背を向けようとする現政権は、早晩、その矛盾にぶち当たるだろう。

 ところで、筆者は先日、東京ビッグサイトで開催された自動車部品の展示会を訪れた。
 目の前で忙しく動いているのは、黄色いアームの「バリ取りロボット」だった。
 金型を使って鋳造をした際に、金属が型からはみ出して発生する「バリ」を、機械が上手に削っていく。
 日本のお家芸だった金型製作が日本から海外に出て久しいが、その金型は技術者による手作業から離れつつある。

 工場の自動化は日進月歩だ。
 「ハングリーな労働者」を売りにしてきた中国ですら、工場経営者はロボット投入に意欲的だ。
 ロボットなら24時間365日稼働し、何万個、何十万個の数をもこなす。
 工場経営者がコスト削減を求めて生産地をさまよう時代は終わり、「立地を選ばずどこでもものが作れる」――そんな時代の到来すら予感させるものだ。

 他方、このロボットを米製造業が自国に投入すれば、それこそ雇用が失われる。
 自動化と雇用は相容れる関係になりそうもない。

■雇用を最優先した「地産地消」という発想

 製造業の拠点を取り戻すのは米国にとって容易でないが、「そこへの取り組みは意義がある」という声がある。

 トヨタ自動車出身でものつくり大学の名誉教授である田中正知氏は「トランプ氏の発言は物議を醸すが」と前置きした上で、次のように語っている。

 「製造業と雇用を取り戻す、それは『地産地消』という発想であり、中国で安く作ってアメリカ市場で売るというこのモデルは終焉するでしょう。
 トランプ氏が発するのは、資本は動いてもいいが雇用は動いてはダメだというメッセージです。
 単に金儲けすればいいという発想は卒業し、これからは『雇用を守れ』ということです」
 産業の空洞化が進んだ日本にとっても同じことがいえる。
 日本の地方都市では就職の受け皿がなく、若年層の都市部への流出が深刻だ。
 運よく都市部で就職先を見つけても、生活に十分な所得が確保できるケースは稀だ。

 埼玉県で金型工場を経営する佐々木久雄氏は
 「せめて日本人が利用するものは日本で作り、雇用を戻すべき。
 国民生活が向上しなければ経済回復は難しいでしょう」
と訴える。

 また、前出の久保氏は、日米に共通する格差問題を懸念し、次のように指摘する。
 「日本の自動車メーカーを支える非正規雇用者は、平均年収が300万円程度であり、これでは新車は買えません。
 自分が作っている製品を買えないようでは、経済はうまく回りません」

 米自動車メーカーのフォード創業者のヘンリー・.フォード氏(1863~1947年)の思想として知られる“フォーディズム”は、「従業員には高賃金」「顧客には低価格」、そして社会には「製品を通じた貢献」を説くものだった。
 当時、フォード氏は「自社の従業員が買える車」を理念にしていたと言われている。

 しかしその後、米自動車業界では「労働者がコストに変わった」と前出の田中氏はいう。
 アルフレッド・スローン氏(1875~1966年)がGMの社長になると、財務の実態に基づいた意思決定を重視するようになったのである。
 「労働者がコスト」だという米国型のマネジメントは、日本の工場経営にも大きく影響した。

 「どれだけ実態を把握しているのか」というトランプ批判もあるが、製造業を中国など新興国から米国へ、また「儲け一辺倒」から「雇用重視」にシフトさせようというその動きは注目したい。
 地産地消という概念を打ち出したことは、実は経済合理性があるのかもしれない。



Yahooニュース 2/15(水) 0:40 津田栄  | 皇學館大学特別招聘教授、経済・金融アナリスト
http://bylines.news.yahoo.co.jp/tsudasakae/20170215-00067714/

トランプ時代は何を意味するのか?

■トランプ氏の大統領当選はたまたまか?

 トランプ氏が、1月20日に第45代大統領に就任し、その後、大統領として、支持してくれた国民のために約束したことを矢継ぎ早に大統領令として署名し、実行に移している。
 それは、昨年11月のアメリカ大統領選挙で、彼が、大方の予想に反して、本命であったクリントン候補を破って当選させてくれた(全体の得票率ではクリントン氏が勝利したが、選挙人獲得では多数を占めた)強い支持者に応えるためであるといわれる。

 ところで、なぜトランプ氏は当選したのだろうか?
 彼は、アメリカ国民の不満を代弁して過激な言動で強い支持を得、広げるという選挙戦術が、たまたま上手くいったからだという意見もあろう。
 確かに、国民の底辺には不満が充満しており、それを吸い上げた彼の言動が多くの国民の心の奥底にある心情を揺り動かしたと言えるかもしれない。

■トランプ大統領当選は必然!

 しかし、私には、彼の大統領当選は必然だったのではないかと感じている。
 それも歴史的にである。
 なぜなら、今のアメリカは、かつてのローマ帝国、漢帝国などをはじめとする強大な帝国を築いた古今東西の国々が、繁栄から衰退する過程のなかで、必ず内からの反乱が起きて、それへの対応に追われていった姿と同じように見えるからである。

 もちろん、専制政治と民主政治という大きな違いはあるが、国民の支持あっての政治であり、国である点は変わらない。
 そして政治の多くは経済的問題の影響を強く受ける。
 どういった帝国でも、あるいは今の民主主義のアメリカでも、内向きの政治に切り替わるには、中産階級の衰退・没落、貧富の格差の拡大、新興国の台頭など根本的な経済問題が底辺にあることは共通している。

■過去の大国で起きたことが、今アメリカでも・・

 ローマ帝国にしても、漢帝国にしても、領土を拡大していく中で、異民族を取り込む際には、宥和政策を行い、拡大路線を採っていた。
 そのことで、多様性が認められ、経済成長につながったといえる。
 もちろん、拡大する中では、数多くの戦争が行われ、戦費が膨らむが、中産階級が健全のうちは問題が起きなかった。

 しかし、周辺国を取り込むことは、自国の基準を認めさせるということで一種のグローバル化であるが、そのことが遅れていた周辺国を新興国として成長させることにもなり、反面安いものが流入することで本国を苦しめることにもなったはずである。
 そして、それが中産階級を経済的に苦しめ、彼らが没落し始めると、膨大な戦費を賄えなくなり、拡大にも限界が来て維持することが困難になった。
 一方、富める者が既得権益の拡大に走って益々富を得、没落した中産階級を含めて多くの貧困層が生まれるなど貧富の格差が拡大していったといわれる。

 そうした貧困層の不満が反乱や騒乱など社会的な不安につながって、政治は内向きにシフトせざるを得なくなった。
 いわゆる自国第一主義である。一方周辺国への対応が手薄になるとともに、国内の不満を和らげるために異民族に対して厳しくなっていったことで多様性を失い、周辺国との対立が激化し、浸食されて、領土を維持することが難しくなり、結局崩壊していったと言える。

 そして、現在のアメリカに転じると、今回の大統領選挙で、アメリカでは、中産階級が衰退、没落し、多くの人が下層に追いやられているとともに、所得格差、貧富の格差が拡大していることが、あらためて露わになったと言える。
 そして、特に、経済のグローバル化の進展していく中で、国際競争力を失い、倒産、撤退などで衰退した、かつて繁栄していたアメリカの中央部の工業地帯(ラストベルト(さびついた工業地帯))に取り残された人たちが、中産階級から没落して貧しくなったことで、強い不満を持っていたことである。

 それは、経済のグローバル化によって、アメリカの基準が世界を支配してしまうと、賃金の安い新興国が労働集約的な産業を奪い成長する一方、そうした産業に従事していたアメリカの中産階級の労働者、特にかつての古き良き時代を経験してきた白人層は、職を失い、移民により職を奪われ、より低賃金の仕事に従事せざるを得なくなったりしたことで、経済のグローバル化反対、移民反対、それがTPP反対、NAFTA見直しにつながっているとも言える。
 また、世界の警察官としての軍事費負担にも限界が来ているために、海外駐留の費用を同盟国に求め、もっと国内への投資を望む国民の声が大きくなったのも当然と言える。

 しかし、これまで支持してきた民主党政権、あるいはニューヨークなどの中央のエスタブリッシュメントの共和党は、そうした不満や声に応えられずにいた。
 そこに、トランプ氏が登場し、これまでの経済のグローバル化政策や移民政策などとは真逆の内向きの政策を打ち出したことで、不満に応えてくれそうだということから多くの国民が反乱をおこし、トランプ氏に支持が集ったと言われる。
 もちろん、それは一面的な見方であるが、
★.多くの人が積極的に民主党を支持しなかったことは、これまでの政治への不満が表れたとも言えるのではないだろうか。

■トランプ時代を意味するものは?

 こうして見てくると、今のアメリカは、かつての大帝国を築いたローマ帝国や漢帝国が没落していく姿に似ているように見える。
 つまり、拡大に限界が来て、疲弊した国内の不満から内向きへの政治に変わっていく今のアメリカは、かつての大帝国が他国を取り込むような世界に通用するグローバル的な理念を失い、普通の国に向かい、協調から対立する中で衰退していった過程にあると言えるのではないだろうか。

 もちろん、全く同じ道を歩むわけではない。
 もしトランプ大統領が、成長の原動力である国際協調の中でのオープンな資本主義をやめて保護主義に向かい、移民を制限してイノベーションの源泉となる多様性を否定することになれば、
 アメリカは、いずれ成長できなくなって衰退していくのではないだろうか。
 その点で、他国との対立のなか侵略を受けて崩壊し、滅んだローマ帝国や漢帝国とは違う、平和的な衰退の道を歩むことになろう。

 そう考えると、歴史的にこうした大きな視点で見て、トランプ大統領の登場は、世界を席巻した強国がたどる衰退の道で、そうした方向に向かわせるリーダーとして必ず生まれる存在ではないだろうか。
 その意味で、これからの
★.トランプ時代は、アメリカがこれまでの超大国から普通の国に移っていき、
 ゆるやかながらも衰退していく時代の始まり、
 アメリカ時代(パックス・アメリカーナ)の終わりの始まりということになる
のではないだろうか。
 そして、この結果として、世界の政治経済は大きく変容していくであろうが、それは、また次の機会に書きたいと思う。



【2017年 大きな予感:世界はどう変わるか】





●堤未果 トランプの勝利は当然の結果だった!?
米国でトランプ旋風が巻き起こった原因を解明する!



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トランプ大統領誕生(1):大統領就任演説全文:新大統領が説く「アメリカの再建」とは?

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東洋経済オンライン 東洋経済オンライン編集部 2017年01月21日
http://toyokeizai.net/articles/-/154827

過激?慎重?
これがトランプ就任演説全文だ
新大統領が説く「アメリカの再建」とは?

ドナルド・トランプ氏が20日、第45代米国大統領に就任した。
「2017年1月20日は、国民が再びこの国家の統治者になった日として記憶に残るだろう」「自らの国境を守ることを拒否する一方で、他国家の国境を守ってきた」
「アメリカが団結すれば、アメリカはもう誰にも止められない」
など過激な言葉も目立つ演説内容となった。
新大統領による就任演説の全文日本語訳は以下の通り。

>>>>>

 ロバーツ最高裁判所長官、カーター大統領、クリントン大統領、ブッシュ大統領、オバマ大統領、同胞のアメリカ国民諸君、そして世界の皆様、ありがとう。
 我々アメリカの市民は今、すべての市民のために、我々の国を再建し、その有望さを回復する偉大な国家的努力に加わることとなった。

 我々はともに、今後数年間アメリカと世界の進む道を決めるだろう。
 私たちは課題に直面するだろう。私たちは困難に対峙するだろう。
 それでも我々はやるべきことをやり遂げる。

■ワシントンは繫栄したが・・・

 4年ごとに、我々は秩序ある平和的な権力の移譲を行うために集まる。
 オバマ大統領とミシェル・オバマ大統領夫人のこの移行期間を通じての親切な助力に感謝する。彼らは偉大だ。

 しかしながら、今日の式典には、非常に特別な意味がある。
 なぜなら今日、我々は単に権力を政権から政権へ、党から党へ移譲するのではない。  
 我々は権力をワシントンD.C. からあなた方、アメリカ国民へと返すのだ。
 あまりにも長い間、我々の国家の首都にいる少数集団が政府の恩恵を受ける一方で、国民はその費用を負担してきた。

 ワシントンは繫栄した。
 しかし国民はその富の分配にあずかることはなかった。
 政治家は成功した。
 しかし職はなくなり、工場は閉鎖した。
 支配者層は国民ではなく、自分たちを守った。

 彼らの勝利は諸君の勝利ではなかった。
 彼らの成功は諸君の成功ではなかった。
 彼らは我々の国家の首都で祝杯を挙げる一方、我々の土地の至る所で困難にあえぐ家族たちにとって、祝杯を挙げることなどほとんどなかった。

 これらは全て変わる。
 ここで、たった今から。
 なぜなら今この瞬間は諸君の瞬間だからだ。
 諸君のものなのだ。
 今日ここに集まった全員、そしてアメリカの至る所で見てくれている全員のものだ。

 今日という日は諸君の日だ。
 これは諸君の祝典だ。
 そして、このアメリカ合衆国は、諸君の国だ。

 本当に大切なのは、どちらの党が我々の政府の舵を取るかではなく、我々の政府は国民によって舵を取られているかどうかだ。

■国家は国民に奉仕するために存在する

 2017年1月20日は、国民が再びこの国家の統治者になった日として記憶に残るだろう。
 我々の国の忘れられた男性・女性諸君は、もはや忘れられることはない。
 今は皆が諸君の声を聞いている。
 世界がこれまで見たことのないような歴史的運動に加わるために、何千万人もの国民がやってきた。
 この運動の中心には、決定的な信念がある。
 それは、国家は国民に奉仕するために存在するというものだ。
 アメリカ国民は、子どもたちのために素晴らしい学校を、家族のために安全な地域を、彼ら自身のために良い仕事を求めている。
 これらは公正な一般市民の、正当でありもっともな要求である。

 しかしあまりに多くの国民にとって、異なる現実が存在する。
 内地の都市では、母親と子供たちは貧困から抜け出せないでいる。
 我々の国家の風景の至る所で、さびついた工場が墓石のように点在している。
 教育システムにはたくさんの金が費やされているが、我々の若く素晴らしい学生たちは知識に恵まれていない。
 犯罪やギャングやドラッグはあまりにも多すぎる命を奪い去り、実に多くのまだ見ぬ可能性を我々の国から奪い取っている。
 このアメリカの惨状はまさに今、この場所で終わりを告げる。

 我々は1つの国家である。
 人々の痛みは我々の痛みである。
 人々の夢は我々の夢である。
 そして人々の成功は我々の成功となる。
 我々は1つの心、1つの故郷、そして1つの輝かしい運命を共有するのだ。

■今我々は未来だけを見ている

 今日私が行う就任の宣誓は、全アメリカ国民への忠誠の宣誓である。
 何十年もの間、我々はアメリカの産業を犠牲にして外国の産業を豊かにしてきた。
 我々の軍に非常に悲しい消耗を許す一方で、他国の軍に支援金を払ってきた。
 自らの国境を守ることを拒否する一方で、他国家の国境を守ってきた。
 アメリカのインフラが荒廃し朽ちていく中、海外に何兆ドルも費やしてきた。
 我々は自国の豊かさ、強さ、自信が地平線の彼方に消えていく中、他国を豊かにしてきた。
 一つまた一つと、工場は閉鎖され我々の陸地を離れた。
 置き去りにされた何百万ものアメリカ人労働者のことを少しも考えることなく。

 中流階級の富は家庭からもぎ取られ、世界中へと再分配された。
 しかしこれは過去のことだ。
 そして今我々は未来だけを見ている。
 今日ここに集まった我々は、すべての都市、すべての外国の首都、すべての権力の場において耳を傾けられるべき新しい命令を発する。
 この日より、新しい構想がこの国を統治する。

 この瞬間より、アメリカが第一となる。

 貿易、税金、移民、外交問題におけるすべての決定は、アメリカ人労働者、アメリカ人家族に恩恵をもたらすために下される。
 我々の製品を作り、我々の会社を盗み、我々の職を破壊する他国の脅威から我々の国境を守らなければならない。
 守ることが大きな繁栄と力につながるのだ。
 私は自分の持てる限りの力を使って諸君のために戦おう。
 そしてわたしは決して、決して諸君を失望させない。

■アメリカ人の手でこの国を再建する

 アメリカは再び勝利を手にし始める。
 かつてないほどの勝利を。
 我々は職を取り戻す。
 我々は国境を取り戻す。
 我々は豊かさを取り戻す。
 そして我々は夢を取り戻す。

 我々はこの素晴らしい国の至る所に新しい道を、高速道路を、橋を、空港を、トンネルを、鉄道を作るだろう。
 我々は国民を生活保護から抜け出させ、仕事へと戻すだろう。
 アメリカ人の手で、アメリカ人の労働で我々の国を再建するのだ。

 我々は2つのシンプルなルールに従う。
 アメリカ製のものを買い、アメリカ人を雇うことだ。

 我々は世界の国々との友好と親善を求める。
 しかしこれは、
 すべての国家は自国の利益を優先させる権利を持つ
という理解があってのことである。
 我々は我々の生き方を誰にも無理強いするつもりはない。
 それよりもむしろ、皆の習うべき手本となるべく、我々の生き方の輝かしさを示そう。
 我々は従来の同盟関係を強化し、新しいものを作る。
 イスラム過激派のテロに対抗して文明世界を団結させ、それを地球上から完全に撲滅する。

 我々の政治の根底には、アメリカ合衆国への完全なる忠誠があるだろう。
 そして我々は、我々の国に対する忠誠を通して、我々自身に対する忠誠を再発見するだろう。
 愛国主義に心を開くとき、偏見の入る余地はない。
 聖書は「神の民が団結してともに生きることは、どれほどすばらしく喜ばしいことか」と我々に説いている。
 我々は心を開いて話し合い、意見の相違について正直に議論し、しかし常に団結を追い求めなければならない。

 アメリカが団結すれば、アメリカはもう誰にも止められない。
 恐れるべきではない。
 我々は守られている。
 そして、常に守られ続けるだろう。

■無駄話をする時間は終わった

 我々は我が軍および警察の偉大な男性・女性諸君に守られている。
 そして何より大切なことだが、我々は神によって守られている。

 最後に、我々は大きく考え、そしてより大きく夢を描かなければならない。
 アメリカでは、国家が存在していけるのは努力している間だけだ
ということを我々は理解している。
 我々はこれ以上、話すだけで行動を起こさない政治家を、常に不満を並べ立てるもののそれについて何もしようとしない政治家を受け入れることはない。

 無駄話をする時間は終わった。
 行動を起こす時間がやってきたのだ。
 そんなことは不可能だなどと誰にも言わせてはならない。
 アメリカの心、アメリカの努力、アメリカの精神に敵う困難などありはしない。

 我々は失敗しない。
 我々の国は再び繁栄し、成功するだろう。
 我々は新世紀の誕生の時に立っており、宇宙の謎を解き明かし、病気という不幸から地球を開放し、未来のエネルギーや産業、テクノロジーを用いる準備はできている。
 新しい国家への誇りは我々の魂を呼び覚まし、視野を高め、分断を治癒するだろう。

 今こそ、我々の兵士が決して忘れることのない古くからの金言を思い出すときである。
 肌が黒いか褐色か白いかにかかわらず、我々は皆同じ愛国者の赤い血を流し、皆同じ輝かしい自由を享受し、皆同じ偉大なアメリカ国旗に敬礼する。

■諸君は二度と無視されることはない

 そして、デトロイトの不規則に広がる都市に生まれた子どもであれ、ネブラスカの吹きさらしの平原に生まれた子どもであれ、彼らは同じ夜空の星を見上げ、同じ夢に胸をふくらませ、同じ全能なる創造主によって生命の息吹を吹き込まれたのだ。
 そこで、遠くの、近くの、大きい、小さい、山という山の、海という海の、ありとあらゆる都市にいる全アメリカ国民に、この言葉を聞いてほしい。

 諸君は二度と無視されることはないだろう。
 諸君の声、希望、夢はアメリカの運命を決定づけるだろう。
 そしてその道中、諸君の勇気と善良さと愛は永遠に我々の道しるべであり続けるだろう。

 我々はともに、アメリカを再び強くする。
 我々は、アメリカを再び豊かにする。
 我々は、アメリカを再び誇り高くする。
 我々は、アメリカを再び安全にする。

 そして、そう、我々はともに、アメリカを再び偉大にする。
 ありがとう。
 諸君にそしてアメリカに神の祝福あれ。



ロイター 2017年 01月 25日 08:28 JST
http://jp.reuters.com/article/usa-trump-inauguration-style-idJPKBN15801V?sp=true

焦点:トランプ氏、大統領就任後も「非主流派」スタイル堅持か

[ワシントン 20日 ロイター] -
 ドナルド・トランプ氏は、騒がしいセールスマンの作法と既存の政治秩序に対するあからさまな軽蔑が入り混じった、選挙戦開始当初と同じスタイルのまま、米国の第45代大統領に20日就任した。

 これにより、トランプ氏は、国内外に明確なシグナルを送った。
 新大統領は選挙期間中と同じように統治に当たる。
 自身が所属する共和党にさえ歩み寄ることを拒み、米国民に直接メッセージを届けようとしているのだ。

 トランプ氏は就任に際して、個人崇拝をホワイトハウスに持ち込むのではないかという選挙期間中に築き上げた懸念を払拭するような素振りをまったく見せなかった。
 現代米国史上最も対決色の強かった選挙において、彼に投票しなかった千万人単位の米国民に対する和解の呼び掛けも、ほとんどなかった。

 リアリティー番組のスターだったトランプ氏は、米国の現実について、破滅的なビジョンを描き出した。
 犯罪と移民、テロ、不公正な貿易協定の包囲攻撃に見舞われている米国、というイメージだ。

 「米国における殺りく、まさにここで、たった今終わりを告げる」
と彼は宣言し、自らを
 「普通の米国民」の旗手であるように装った。

 問題の深刻さを人々に警告した後、トランプ氏は選挙期間中と同様に、彼と彼の率いる「運動」が唯一の解決策であると提示した。
 統治に当たってパートナーとなる共和党議員たちには一言も言及しなかったし、もちろん、激しく対立してきた民主党関係者にはまったく触れなかった。

 トランプ氏は政界のアウトサイダーとして選挙を戦い、
 民主党だけでなく、自分の所属する共和党の罪も批判してきた。
 連邦議会議事堂の階段で行われた就任演説でも、
 トランプ氏が、戦場に片足を置いたまま権力を握った反乱軍の指導者として、アウトサイダーとしての立ち位置を維持するつもりである
ことが明らかになった。

 選挙期間中からのポピュリスト的なテーマを引き継ぎ、トランプ氏は政治家たちが多年にわたり国民を犠牲にして繁栄してきたと告発した。
 トランプ氏は、就任演説のような機会によく見られる高遠な表現を避け、もっと無遠慮なポピュリスト的な宣言を選んだ。

 「政治家は豊かになった。 
 しかし、雇用は流出し、工場は閉鎖された」
と彼は語りかけた。
 「主流派(エスタブリッシュメント)は自分たちを守ったが、この国の市民を守らなかった」
 「私たちは権力をワシントンから、あなた方、米国民にお返しする」

 群衆のなかでトランプ氏の就任演説を聴いていた、アイダホ州ナンパのアンドレア・フリードリーさん(52)は、演説を「強力なパンチ」にたとえ、トランプ氏が権力を国民に返すことを称賛した。

 トランプ氏は選挙人団の過半数を制したが、総投票数では対立候補であるヒラリー・クリントン氏に300万票近い差をつけられた。
 それだけに、国内を団結させようという試みは非常に難しくなっている。

■<アメリカ・ファースト(米国第一)>

 「今日ここに集まった私たちは、すべての都市、すべての外国の首都、すべての権力中枢に聞かせるべく、新たな布告を発する」
とトランプ氏は宣言した。
 「今日以降は、新たなビジョンがこの国を統治する。今日から先は、『アメリカ・ファースト』だ」
 だが、インフラ関連投資の増額、国境管理の強化といったトランプ氏の提案、そして彼の演説に見られる孤立主義的な論調は、伝統的な共和党の優先順位と整合しない可能性がある。

 その一方でトランプ氏は、保守の基本原則をおおむね支持するような閣僚を選ぶことにより、神経質になっている共和党関係者を安心させている。
 また彼は、オバマ前大統領による進歩的な政策の一部を撤回することを意図した大統領令への署名をさっそく開始する予定だ。

 トランプ氏の就任演説では、
★.貿易やグローバリゼーションといった要因によって取り残された米国民に言及する「忘れられた」という言葉にルーズベルト大統領、また
★.「サイレント・マジョリティ」という表現を使ったニクソン大統領、さらには
★.米国の偉大さの復活を約束する点でレーガン大統領
の影響が見られる、と歴史研究者は指摘する。

 ただし、プリンストン大学の歴史研究者ジュリアン・ゼリザー氏によれば、トランプ氏の演説の区切り方、わざとらしいジェスチャーには、「身体的・言語的に強い怒りが」過去の大統領よりも強く現れているという。
 トランプ氏は、世論調査で自身に対して批判的な見方を示している過半数の米国民に対して、自らの主張を訴えようとする努力をほとんど見せなかった。
 その代わりに彼は、最も熱狂的な自分の支持者に直接語りかけようとしているように見えた。

 トランプ氏の演説によって、最も思い起こされるのは、1981年にレーガン大統領が行った「経済的苦悩」と「稼働していない産業」に言及した演説である。
 だが、レーガン氏が大統領の座を引き継いだときの経済は、スタグフレーションに苦しみ、失業率は7.5%に達していた。
 対照的に、退任したオバマ氏の下で、米国における民間部門の雇用は80カ月連続で増加し、失業率は4.7%に留まっている。

 バンダービルト大学で米国大統領制の歴史を研究するトーマス・アラン・シュバルツ氏は、トランプ氏が描き出した状況は「恐らく、すべての米国民が共有するものではない」と言う。
 それでも「国家的危機と衰退という感覚」に巧みに訴えている、と同氏は指摘する。

 トランプ大統領の就任式を見るためにノースカロライナ州ムーアズビルから来たベリンダ・ビーさん(56)は、トランプ大統領がイスラム原理主義者によるテロとの戦いに成功し、政界のアウトサイダーであり続けると信じている、と言う。

「この国は今や、政治家のものではなく国民のものだ」と語った。

(翻訳:エァクレーレン)



【2017年 大きな予感:世界はどう変わるか】



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2017年1月18日水曜日

中国(3):逃げる金持ち官僚、逃げるお金、ニュージーランドへ

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サーチナニュース 2017-01-18 10:34 水野隆張
http://news.searchina.net/id/1627320?page=1

【コラム】水至って清ければ、すなわち魚なし、人至って察なれば、即ち徒なし

■中国の高級官僚の海外逃亡が相次いでいる

 中国の習近平指導部が進める「反腐敗」政策を担う共産党中央規律検査委員会の全体会議が2017年1月6日、北京で始まり、習総書記は
 「腐敗を懲らしめる力を決して弱めてはならない。
 積極的に国家監察体制改革を進めなければならない」
と主張し、厳しい反腐敗政策を続けていく決意を示した。
 一方、この習近平体制下の中国では、高級官僚の海外逃亡が相次いでいる。

 中国当局は、家族や資産を海外に移し国外脱出する官僚を「裸官(らかん)」と呼んで取締りを強化しているが、専門家によると
 「習体制下で、すでに800~1000人が中国を捨てた」
と言われている。
 逃げ出すのは官僚だけではない。
 彼らがためこんだ巨額の資産も海外に流出している。
 海外に脱出した汚職官僚の総資産を合わせると約20兆円、中国の国家予算の5分の1にもなる計算だといわれている。

■孔子の郷「曲阜」の内宅門の外側にある「貪障壁」

 貼付写真は2009年夏に山東省の孔子の郷「曲阜」に行ったとき内宅門の外側にある「貪障壁」と呼ばれている目隠し壁である。
 この壁に描かれている怪獣は、麒麟に似て、麒麟に非ず、すべての宝物を我が物にし、「太陽さえ食い尽くしかねない貪婪(どんらん)之獣」だ。
 府人に賄賂をとって法を曲げることを厳しく戒めるためにここに描かせたものだという。

 中國では王朝時代の地方役人の俸給は極めて少なくて、その主たる収入源は年貢の割り増し徴収であった。
 規定以上に年貢を徴収し、それを着服するのである。
 中央の役人は直接に年貢を着服する立場にないから、もっぱら収賄と横領に頼った。
 当時肉は高級食材だったため、賄賂用に使われたところから府の下に肉を書いて汚職腐敗の腐と讀んだ。

 それが今では「金と女」に変わっているということである。
 2千数百年も前から汚職腐敗が延々と続いている中国人の官不信は歴史的なもので、官=権=役得=蓄財の等式は何千年にわたって中国人の意識の中に刻み込まれてきたものである。

■水至って清ければ、すなわち魚なし、人至って察なれば、即ち徒なし

 その意味するところは、
 「あまりきれいな水には魚はすまない。
 同様に、あまり細かいところにまで目のとどく人のもとには、人材が集まらないものである」
ということである。

 鄧小平の改革開放政策以来中国の官僚はひたすら金を求めて成長路線を追求してきた。
 ところが、習近平政権になってからは厳しい統制のもとで贈収賄は勿論のこと贅沢禁止令まで出されて宴会までもが規制され、高級料亭の倒産までもが見受けられるようになっているようである。
 中国官僚のやる気は著しく削がれていると言わざるをえないであろう。
 そのうえ、厳しく取り締まっている習近平一族がパナマ文書に資産隠蔽の名を連ねていることが明るみに出れば、人心の指導部不信は嫌が応にも高まらざるをえないであろう。

 習近平政権は愛国主義を高めるために覇権主義を唱って海洋進出を進めているが、早かれ遅かれ人心の不満が高まり、内部崩壊の方が先に発生するのではないかと危惧するところである。

執筆者:日本経営管理教育協会・水野隆張)(写真は日本経営管理教育協会が提供。曲阜の内宅門の外側にある「貪障壁」)



時事通信 2/3(金) 18:42配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170203-00000124-jij-cn

中国、資金流出過去最大の82兆円
=トランプ氏の政策で加速も

 【北京時事】中国からの資金流出が2016年に過去最大になったことが、国際金融協会(IIF)が3日までにまとめた推計で分かった。

 トランプ米大統領の政策次第では流出が加速する可能性があり、秋の共産党大会に向けて経済の安定を保ちたい中国は、苦しい立場に置かれそうだ。

 IIFによると、流入額を差し引いた純流出額は7250億ドル(約82兆円)と、15年から500億ドル増えた。
 人民元安の進行を嫌気した企業や個人が資金逃避を急いだためで、14年の1600億ドルに比べ5倍近い規模に膨らんだ。

 中国は規制強化で流出阻止に努めているが、IIFは
 「米国に本拠を置く多国籍企業が収益を中国から本国に移し始めれば、17年は流出がさらに進む可能性がある」
と指摘。
 トランプ氏の保護主義的な政策が「重大な不透明要因」だとした。 



jiji.com 
http://www.jiji.com/jc/graphics?p=ve_int_china-growthrate

【図解・国際】中国の経済成長率

中国の経済成長率
中国成長率6.7%=26年ぶり低い伸び
-目標は達成・2016年

※記事などの内容は2017年1月20日掲載時のものです


【北京時事】中国国家統計局が20日発表した2016年の国内総生産(GDP)は、物価変動の影響を除いた実質ベースで前年比6.7%増となった。
 成長率は15年の6.9%を下回り、1989年の天安門事件の影響で経済が冷え込んだ90年以来、26年ぶりの低い伸びにとどまった。
 今年は6.5%前後と、さらに減速する見通しで、中国経済への不安が続きそうだ。
 16年の政府目標の6.5~7.0%は達成。
 公共投資拡大と減税で景気下支えを図ったことが奏功した。
 しかし、減速に歯止めをかけることはできなかった。
 10年には2桁成長を確保していた中国だが、これで6年連続の鈍化となった。 



Record china配信日時:2017年2月4日(土) 9時10分
http://www.recordchina.co.jp/a162622.html

中国の富裕層・中産階級が米国不動産を続々購入、
米国の富豪は米国離れでニュージーランドへ―中国メディア

 2017年2月1日、世界2位の経済大国となった中国は、中産階級と富裕層が急速に増加し、
★.中産階級に属する人の数は「1億900万人」で、米国の9200万人を上回り、世界最多となった
 中国人による海外不動産の購入が増えている。券商中国が伝えた。

 中国の中産階級が所有する資産が世界全体の資産に占める割合は32%となっているが、多くの調査報告書が、中国の資産家にとって預金と不動産投資が最も主要な投資や資産運用の手段であり続けていると指摘している。

 2016年には、国内外の政治・経済情勢が中国人の海外投資に多大な影響を与えた。
 人民元は下落し、英国はEUから離脱、米国の大統領選挙など、
 さまざまな要因が資本市場に大きな不確定要素を与えることとなった
 そのため、リスク分散を図る動きが強まり、中国の資産家が海外不動産を買い入れる動きを加速させた。

 中国の投資家は不動産購入に平均83万1000ドル(約9300万円)費やしたとされるが、他の国々の平均は49万9000ドル(約5600万円)。
 米国民の平均は23万2000ドル(約2600万円)。
 海外の不動産会社の責任者は、中国マネーが米国のビジネス用不動産市場に流入し続けていると指摘。
 しかし、中国人が米国に資金を投じる一方で、米国人はニュージーランドに資金を投じていると明かす。

 公式の統計では、2016年に米国がニュージーランドに購入した不動産規模は、豪州に次いで2位。
 2016年6月、1288人もの米国人がニュージーランドのグリーンカードを取得し、
 さらに1万1873人が就労ビザや学生ビザを取得。

 米国人の米国離れの主因は、政治情勢に不確定要素が増え、
 「ニュージーランドが世界で最も安全な国のひとつ」
と見る人が多いからだと指摘されている。



2017.2.9(木)  Financial Times (英フィナンシャル・タイムズ紙 2017年2月4/5日付)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/49138

ニュージーランドに世界の富豪が殺到
資本主義体制の崩壊に備え、
自給自足できる逃げ場を模索?


●ネット募金で購入のビーチが国立公園に、ニュージーランド
ニュージーランド南島の先端にあるアワロアの入り江と浜辺(撮影日不明)。(c)AFP/BAYLEYS REAL ESTATE〔AFPBB News〕

 そこからは息をのむような景色や野生のシカ、真新しい境界フェンスを見渡すことができ、いわゆる核の冬が訪れたときにも、自尊心のある大富豪を暖かくしておけるだけの薪を提供できる森がある。

 セントラル・オタゴにある総面積4605ヘクタールの不動産「レイク・ハウェア・ステーション」は、ニュージーランドで市場に売りに出されている、自給自足が可能な不動産の1つだ。

 近年、数が増えているこれらの物件は一般に、海外の買い手に向けて売り込まれ、一部の評論家によれば、資本主義体制の崩壊に対して防衛策を講じる世界的な超金持ちの間で最新の流行になっている。

「我々のクライアントの約4割が米国人だ。
 彼らはプライバシーと安全、そして美しい田園風景を求めている」。
 この物件を扱っているサザビーズ・インターナショナル・リアルテイ・ニュージーランドの営業担当者マット・フィニガン氏はこう言う。
 「サステナブルな不動産は一般的に、自前の給水設備と電源、食物を育てる設備能力が付いてくる」

 米ペイパルの共同創業者のピーター・ティール氏が、正規の手続きを踏まずに秘密裏にニュージーランドの市民権を与えられた92人の申請者に入っていたという先日のニュースは、南太平洋に浮かぶ同国への裕福な移住者流入に世間の注目を集めた。
 その前には、
 米ニューヨーカー誌が、世の終末に備える裕福な「サバイバリスト」たちのお気に入りの行き先としてニュージーランドを特定した記事を掲載していた。

 「ニュージーランドに家を買うと言うことは、『まばたきをパチパチし、分かっているから、もう何も言わなくていい』といったある種の合図だ」。
 米リンクトインの共同創業者リード・ホフマン氏は、「超金持ちのための終末に向けた準備」と題した同誌の記事で、こう語っていた。

 米国のシンクタンク、インスティテュート・フォー・ニュー・エコノミック・シンキングのロバート・ジョンソン所長は2015年にダボス会議の聴衆に向かって、格差拡大が反乱を引き起こした場合に備え、隠れ家が必要だと考えているために「ニュージーランドなどに滑走路や農園を買っている」ヘッジファンドマネジャーを数人知っていると話していた。

 ティール氏は、ワナカ湖に193ヘクタールの土地を持っている。
 2015年に1450万ニュージーランドドルで購入したものだ。

 ニュージーランドに不動産を持つ北米のほかの富豪には、映画監督のジェームズ・キャメロン氏や、ヘッジファンド界の大物のジュリアン・ロバートソン氏、シリコンバレーのビッグデータ企業インフレクションの共同創業者で、2012年に1億オーストラリアドルでアーカイブズ・ドット・コムを売却したマシューおよびブライアンのモナハン兄弟などがいる。

 元石油王のミハイル・ヒミチ氏を含むロシアの富豪数人も、ニュージーランドに不動産を所有している。

 ラグビーチームで知られ、ピーター・ジャクソン氏が監督を務めた映画「ロード・オブ・ザ・リング」や「ホビット」シリーズの舞台として有名な人口460万人のこの国が、外国からの投資と移住のブームに沸いているのは間違いない。

 ニュージーランド政府は2016年に、計46万5863ヘクタール相当の外国人による土地購入を承認した。
 前年実績からほぼ6倍に増加した計算だ。
 移住者の純流入数も昨年、過去最高の7万588人に達し、1286人の米国市民が永住権を与えられた。

 ドナルド・トランプ氏が米大統領に選出された翌週、ニュージーランド移民局は、1万3000人の米国市民が同国で働くか勉強することに関心を示す登録をしたと発表した。これは通常の週の17倍にのぼる水準だ。

 だが、多くのニュージーランド人は、自国での惨事に対する防衛手段として金持ちがニュージーランドに押し寄せていることを否定する。

 「直行便があることから、米国西海岸との近さが米国人にとって魅力になっている」。
 ニュージーランドの投資銀行マリー・アンド・カンパニーの創業者、ジャスティン・マリー氏は、こう語る。
 「米国で高まる政治不安を考え、ニュージーランドはもう1つの家を持つのに適した場所だと考える人が増えているように思えるが、人々は主に、ニュージーランドに備わったもののために、ここに魅力を感じている」

 同氏は、手つかずの自然環境や心の広い社会、欧米人が理解する法制度、政治の安定と繁栄を引き合いに出す。

 ニュージーランドは長年、秘密主義の外国信託規制のおかげで、外国人がお金を隠しておく人気の場所だった。
 ニュージーランドの税金がかからず、情報開示義務が限られている外国信託が1万1000以上もある。
 経済は年率3.5%で成長している一方、住宅価格は2013年1月から2016年8月にかけて平均52%も上昇した。

 フィニガン氏によれば、世界金融危機の直後には、米国人による高級不動産購入の一部は将来不安と関係していたが、今では、大半の裕福な買い手は突出して自然が美しい地域に別荘を探しているという。

 「爆弾が爆発した場合に備えて逃げ場を探している買い手から話を聞くことは、そうない」とフィニガン氏。
 「彼らはむしろ、ニュージーランドは人口が少なく、安定した政府があり、経済が成長しており、土地がまだ相対的に安いということを見て取っている」

By Jamie Smyth in Sydney
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サーチナニュース 2017-02-07 22:12
http://news.searchina.net/id/1628719?page=1

中国人による海外投資が加速、
日本にも大量のチャイナマネーが?=中国報道

 一時期と比べるとずいぶん下火になったと言われる中国人旅行者による爆買い。
  しかし、海外での不動産購入はまだまだ爆買いが続いているようだ。
 なぜ中国人は海外の不動産投資に熱中するのだろうか。

 中国メディアの今日頭条は5日、中国人による海外投資が加速している理由について考察する記事を掲載した。

 記事は、2016年に中国人による不動産の爆買い対象となった場所について、欧米のみならず
 台湾、香港、シンガポール、マレーシア、タイ
が挙げられると指摘。
 例えばタイは、生活に適した気候で台風や津波などの災害は少なく、北京などのような大気汚染もない。
 そのため、タイは中国企業と中国人投資家にとって注目の市場なのだという。

 また、海外での不動産爆買いという波に、かつての日本のような勢いがあるのは、中国人富裕層の投資先が「中国国内にないため」だと記事は分析。
 株や金、債権などはいずれも当てにならず、結局のところ不動産が確実な投資先であり、国内では購入制限がかかって買いたくても買えないのだという。
 さらに、最近の人民元安もあって、「海外で不動産を買うなら今のうち」という心理に拍車がかかり、海外での不動産爆買いにつながっているのだと論じた。

 中国人による海外不動産爆買いの流れは17年も続きそうだが、中国から地理的に近く、きれいで住みやすい日本には今後さらに大量のチャイナマネーが流れ込んでくるかもしれない。



Record china配信日時:2017年2月8日(水) 20時40分
http://www.recordchina.co.jp/a163097.html

世界が驚愕!中国人が1年間に購入した金は1000トン―中国メディア

  2017年2月7日、駆動之家によると、中国人は昨年1年間で約1000トンの金を購入し、4年連続で世界一の購入量となった。

 中国人は純金やプラチナなどの貴金属を非常に好み、婚約や結婚、コレクション、親族や友人へのプレゼントなどによく用いる。

 中国中央テレビ(CCTV)が発表した最新のデータによると、2016年に中国国内で生産された金は453.486トンと10年連続で世界一を記録したほか、全国の金消費量も975.38トンと4年連続で世界最多となった。

 興味深いのは、中国でネックレスに用いられた金の量が2013年は716.5トン、2014年は667.06トン、2015年は721.58トン、2016年は611.17トンと大きく上下動していることだ。
 業界関係者は
 「2013年には金価格の急落が2度発生して金ネックレス購入ブームが起き、2014〜15年は金価格が緩やかに低下したことでネックレスの販売も落ち着きを取り戻したが、2016年初めに金価格が反発したことでネックレス購入量が減少した」
と説明している。

 また、中国黄金協会のデータによると、2014年から16年にかけてのインゴッド用の金消費量は155.13トン、173.08トン、257.64トン、金貨用は12.80トン、22.80トン、31.19トンとなっており、いずれも3年連続で増加している。



人民網日本語版配信日時:2017年3月6日(月) 22時30分
http://www.recordchina.co.jp/a171114.html

中国人留学生、9割以上が私費留学
=「卒業後は母国でキャリア発展を」8割超―中国メディア

 2012年に開催された十八大(中国共産党第18次全国代表大会)以降、中国を出国する留学生の数は着実に増加している。
 2016年、海外に赴いた中国人留学生の総数は54万4500人に達した。
 このうち私費留学生の総数は49万8200人と、全体の91.49%を占めている。
 2012年以降、私費留学生が全体に占める割合は92%前後を維持しており、「公費留学生主導・私費留学生主流」という構造がほぼ形成された。人民日報が伝えた。

 1日に開催された教育部(省)記者会見において、2016年、計205カ国・地域の学生が中国に留学したことが明らかになった。

 中国はすでに、世界最大の留学生供給源かつアジアで最も重要な留学目的国となり、2016年に中国に来た外国人留学生の数は44万人を突破した。
 中国人留学生のうち、「卒業後は帰国してキャリア発展を目指したい」とする人は8割を上回っている。
 帰国留学生数が出国留学生数を上回る「輸入超過」は、だんだんと縮小する傾向にある。
 2016年度、中国人留学生の9割以上が、米国・英国・オーストラリアなどの留学先トップ10カ国に留学した。
 このうち、英語圏の国家に留学する留学生は全体の77.91%を占めた。

(提供/人民網日本語版・編集/KM)



【2017年 大きな予感:世界はどう変わるか】




●【中国】外貨枯渇に苦しむ中国が『凄惨な追加攻撃を喰らい』財布がすっからかんに。不毛な政治闘争に走り始めた模様
2017/02/07 に公開



深刻! 中国経済成長まもなく ”ゼロ”%



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中国(2):「空母・中国の夢」、この軍拡に経済が耐えられるのか?

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 果たして中国は経済が低落する中で空母軍拡に耐えられるだろうか。
 宇宙ステーションの建設も掲げている。
 中国という国は後発国であるどうしても作ることはできても、それを維持管理運用することができいない。
 技術はパクれば手に入るが、ソフトは人為の意識がベースになる。
 つまりイニシャルはできるが、ランニングのノウハウがまだ整っていない。
 作って数を見せびらかすことはできる。
 それを実際に運用していくということは困難を伴う。
 経済が上向いているときはそれでもメンツで何とかなるが、下向きに変わったいま、鉄クズの塊、軍事産業廃棄物にならないかちょっと心配になる。 


JB Press 2017.1.18(水)  川島 博之
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/48897

夢にまで見た空母が「中国の夢」を撃沈する
バブルが崩壊し始めたにもかかわらず軍拡を進める中国


●中国の空母「遼寧」が台湾海峡を航行 軍事力誇示
太平洋での軍事演習に参加した中国唯一の空母「遼寧」(2016年12月24日撮影)。(c)AFP〔AFPBB News〕

 新年早々、中国が南シナ海において空母「遼寧」の搭載機の発着訓練を行った。
 これは昨年12月にトランプ次期米国大統領が台湾の蔡英文総統と電話で会談を行い、その後ツイッターで「一つの中国」政策を軽視するような発言をしたことに対する対抗措置と見られている。

 現代において空母を当該要地に派遣し示威行動を行うことは超大国の特権である。
 航空機を積んでいるから、内陸奥深くまで攻撃することができる。
 巡洋艦やフリゲート艦を派遣するよりも、相手国に対する恫喝効果は高い。

 台湾海峡で危機が生じた時や北朝鮮が問題行動を起こした時に、米国は空母を派遣して示威行動を行ってきた。
 それは中国の指導者にとって極めて不愉快な経験だったのだろう。
 だから大国になった今日、それを真似て台湾や東南アジア諸国にプレッシャーをかけようとしている。
 米国の出方を伺っているようにも見える。

■莫大な費用がかかる空母の維持

 ただ、空母によって他国にプレッシャーをかけるためには多額の費用が必要になる。
 まず、建造費が高い。
 艦載機も用意しなければならない。
 それだけではない。
 飛行機が空母に着艦するのが難しいために、高い技量をもつパイロットを育てなければならない。
 そして、その技量を維持することが難しい。
 日常的な訓練が必要になる。

 飛行機は尾部に取り付けたフックを空母に張った鋼鉄のワイヤーに引っかけることによって着艦する。
 現代のジェット機は巨大で高速だから、着艦する際に極めて強い力がワイヤーにかかる。
 特殊なワイヤーでないと切れてしまう。
 現在、そのようなワイヤーを製造できるのは米国とロシアだけとされる。
 中国はワイヤーをロシアから輸入していると言われるが、そのワイヤーは何回か使うとダメになる。
 このことだけを見ても、空母を維持するのに莫大な費用がかかることが理解されよう。

 中国はソ連が途中まで作った空母「ヴァリャーグ」を1998年に購入し、2011年に「遼寧」として完成させた。
 「ヴァリャーグ」の建造は1985年に始まっているが、それはレーガン大統領の時代。
 米国が軍備を強化しソ連も軍事力で応じようとしていた。
 だが、軍拡にはお金がかかる。
 ソ連はその重荷に耐えきれなくなって1991年に崩壊してしまった。
 この「遼寧」を巡る動きは、空母と国力の関係を象徴的に物語っている。

■中国の経済成長は続くのか?

 習近平は「中国の夢」なる不思議なキャンペーンを展開している。
 その意味するところは、アヘン戦争以来の国辱をはらし、世界に冠たる国家を建設することであるらしい。
 具体的には米国と並ぶ超大国になり、G2として世界を仕切ることのようだ。
 そのために空母は欠かせない。
 だが、これまで述べたように空母と国力の間には密接な関係がある。
 お金もないのに空母を保有しようとすると、ソ連の二の前になる。
 米国と並んでG2として世界を仕切るには経済的に強くなる必要がある。
 下の図をみていただきたい。
 これは米国、中国、それに日本のGDPをドルベースで示したものである。
 21世紀に入って中国のGDPは急速に増大している。
 元が強くなったことから、ドルベースのGDPは元ベース以上に急速に増大している。
 年率20%を超える成長を見せたこともある。
 これが中国の自信になり、空母を持ちたいという野望につながった。


(* 配信先のサイトでこの記事をお読みの方はこちらで図をご覧いただけます。http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/48897)

 図中には中国のGDPが今後7%で成長するとした線を示したが、このような成長が続けば仮に米国が3%で成長したとしても、2030年頃に中国のGDPは米国に並ぶ。まさにG2時代である。

 だが、そうは問屋が卸さないだろう。

 現在の中国の状況は1990年前後の日本によく似ている。
 不動産バブル景気に沸いた日本は自信を深めた。
 「Noと言える日本」と題した本がベストセラーになり、エズラボーゲル氏に“Japan as No.1”とおだてられて、いい気になっていた。
 その様子は昨今の中国と瓜二つだ。

 だが、好景気が続くことはなかった。
 図に示すように日本は「失われた20年」に突入してしまった。
 米国との差は開くばかり。
 現在はトランプ氏の言動に一喜一憂する存在に成り下がっている。
 「Noと言える日本」などと言った高揚した気分はどこにもない。

■日本よりも苦しい中国の「失われた20年」

 中国も日本と同じような軌跡をたどる可能性が高い。
 不動産バブルが破裂すれば、ドルベースで7%成長することは難しい。

 その兆候は既に表れている。
 2015年のドルベースの成長率は5%であり、そして昨年の成長率は0.1%にまで低下している(筆者推計、図中の赤丸:元ベースで6.7%成長しだが、元がドルに対して6.6%下落したために、ドルベースでは0.1%)。

 中国も日本と同じように「失われた20年」に突入する可能性が高い。
 そして、日本より苦しいかもしれない。
 それは非効率な国営企業が多数存在するためである。
 国営企業は共産党幹部と密接に繋がっており、その改革は容易ではない。
 経済の低迷が続けば共産党の独裁にも疑問符が付く。
 政治が混乱すれば「失われた20年」だけでは済まないだろう。
 そして「失われた20年」が終われば、一人っ子政策を行ったために、日本と同じように少子高齢化が待っている。

 それに加えて空母である。
 バブル景気に踊った頃の日本は、先の大戦の反省もあって、軍事大国になろうとの野望は持たなかった。
 軍事費はGDPの1%に押さえていた。
 だが、それでもバブル崩壊によって国力が衰退した。

 一方、中国は軍備の増強に努めている。
 現在の中国は、日本と同様に不動産バブル崩壊によって国力が衰退するリスクと、ソ連と同様に軍拡によって国力が疲弊するリスクの双方を併せ持っている。

 もし、中国の経済成長率が図中に示したように2%程度に留まるのなら、米国との差は拡大する一方である。
 G2として米国と共に世界をリードする「中国の夢」が実現することはないと考える



Record china配信日時:2017年2月7日(火) 5時20分
http://www.recordchina.co.jp/a162819.html

初の国産空母建造中の中国、
軍事専門家「南シナ海を頻繁に巡航すべき」―中国メディア

  2017年2月4日、人民網によると、中国初の国産空母が今後南シナ海付近に配備される可能性があるとするインドメディアの報道に対して、中国の軍事専門家が「南シナ海には空母の日常的な巡航が必要」との見解を示した。

 記事は、インド紙プレス・トラスト・インディアが
 「中国が現在建造中の2隻目の空母は今年上半期に完成し、2019年に海軍に就役する予定。
 “複雑な情勢”に対応するため、南シナ海のどこかに配備される可能性が高い」
と報じたことを紹介した。
 中国初の空母「遼寧」は旧ソ連製の空母を改修したものであり、現在建造中とされる空母が「中国初の国産空母」となる。

 これに対して、軍事専門家の尹卓(イン・ジュオ)氏は中国中央テレビ(CCTV)によるインタビューの中で
 「南シナ海は海域面積が広く、深いので大型艦艇の活動に適している。
 わが国の安全上、発展上の利益が集中している海域であり、日常的な空母の巡航が必要。
 わが国が南シナ海で強い軍事力を保持すれば、同海域の平和安定を守る力となることは間違いない」
と語っている。

 また、杜文龍(ドゥ・ウェンロン)氏は建造中の空母について、就役当初は「遼寧」と同じく青島を母港にすると予測。
 同時に
 「将来、母港が一つでは明らかに足りない。より多くの母港が必要だ」とし、
 「プレッシャーが強く、トラブルの多いエリアに母港を設けるのが理にかなっている」
と述べているという。



Record china配信日時:2017年2月27日(月) 6時0分
http://www.recordchina.co.jp/a170659.html

中国の軍艦建造技術、かつての教師ロシアを追い越した
=空母6隻の建造を予定

 2017年2月25日、参考消息網は記事
 「中国に軍艦建造技術を教えたのはロシアだが、今や中国のスピードはロシアのはるか先に=ロシアメディアが嘆き」
を掲載した。

 かつてロシアが中国に軍艦建造技術を伝えたのに、今や教え子の中国がハイペースで遠洋艦隊を整備しているとのニュースには驚くしかない。
 ロシアメディアに掲載された記事「造船分野で世界をリードする中国、ロシアは大きく遅れをとった」は中国の驚異的な成長を伝えている。

 16年、中国海軍が就役させた主力艦艇は11隻、米国は3隻にとどまった。
 主力艦艇の建造数で中国が米国を上回るのは史上初となる。
 中国はさらに野心的な遠洋艦隊整備計画を進めており、米情報機関によると、
25年までに6隻の空母を建造する予定だという。
 うち2隻が原子力空母だ。
 初の国産空母となる山東号は年内にも完成する。

 「強大な中国艦隊が現実になればどれほどの脅威か」とはある韓国メディアの報道。
 中国の実力を考えればこの嘆きも十分理解できる。
 かつてロシアの技術者が中国で優秀な学生を育てたのだが、今や教え子ははるか先に進んでいる。

 作りすぎた鉄板の処理先を求めているようにも見えるのだが。
 GDPアップには最適なのかもしれない。


朝日新聞デジタル 2/27(月) 5:01配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170227-00000005-asahi-int

中国初の国産空母、進水へ 2020年までに就役か



 中国遼寧省大連で建造が進んでいる中国初の国産空母。先端がそり上がった「スキージャンプ方式」の飛行甲板が確認できる
 中国遼寧省大連で建造が進んでいる中国初の国産空母の最新の様子が、朝日新聞の入手した写真から明らかになった。
 進水に向けた準備が進んでいるとされ、2020年までに南シナ海を管轄する南海艦隊に配備されるとの情報もある。

 この空母は、旧ソ連の空母を改修して配備された訓練用の「遼寧」に続くもので、国産としては初。
 今月中旬に撮影された写真では、先端がそり上がった「スキージャンプ方式」の飛行甲板や艦橋など、排水量約5万トンとされる艦体のほぼ全容が確認できる。

 共産党機関紙・人民日報系の「環球時報」(英文電子版)は21日、軍事専門家らの話として、レーダーや防空システムの取り付けや試験航海を行う必要があると指摘。
 「20年までに就役する」との見方を示した。



ロイター  2017年 02月 28日 08:09 JST
http://jp.reuters.com/article/china-navy-trump-idJPKBN1660N5?sp=true

アングル:中国が海軍増強を加速、予測不能なトランプ氏に対抗

[北京 26日 ロイター] -
 中国政府が公海での米国支配を阻止し、世界中で戦力投射を強化しようとするなか、中国海軍は、今年の国防予算において、相当額の新たな財源を確保するとみられる。

 スピード出世を果たした新司令官による指揮の下、同国初の空母「遼寧」が台湾海峡を通過し、遠く離れた海外でも新たな艦船が寄港するなどこの数カ月、中国海軍の役割が一段と増している。

 トランプ大統領は米国の艦船を増やすことを公言し、台湾や南シナ海、東シナ海など、激しい議論を引き起こすような問題に対して予測不可能なアプローチを取ることで、中国当局の神経を逆なでしている。
 そのため、中国は米海軍との差を縮めようとまい進している。

 北京に拠点を置くアジア地域のある外交官は、中国海軍の最近の動きについて「危機のなかの好機だ」と指摘。
 「トランプ大統領があまりに予測不能なので、中国は同大統領が最終的には自分たちに向かってくることを懸念している。そのために準備している」
と語った。

 中国政府は、中国海軍の予算についての内訳を公表していないが、公式発表による2016年の国防費9543億5000万元(約15兆5700億円)について、実際はそれを上回っている可能性が高いと複数の外交官は指摘する。

 来月開催される中国全国人民代表大会(全人代)で今年の国防費が発表されるが、それに隠された中国の意図を読むヒントを得ようと、アジア各国のみならず、米国もその規模を注視している。

 20年間ほぼ連続して2ケタの伸び率を維持してきた中国の国防費だが、昨年の伸び率は6年ぶりに2ケタ割れの7.6%にとどまり、他国を驚かせた。

 「中国海軍が過去15年にわたり、増強された国防費の恩恵を多大に受けてきたことは確かだ」
と語るのは、ラジャラトナム国際研究院(シンガポール)の防衛問題専門家、リチャード・ビッツィンガー氏。
 「海軍にどれくらい割り当てられているかは分からないが、造船所から出てくるものの量と質の両方から勘案すると、かなり驚くほどの規模だろう」
と同氏は述べた。

■<加速する軍事近代化>

 かつて活動範囲は概して沿岸地域に限られていた中国海軍だが、習近平国家主席が進める野心的な軍事近代化の下で急速に発展している。
 中国国営メディアによると、2016年にはミサイル駆逐艦、コルベット艦、誘導ミサイルフリゲート艦を含む18隻が就役した。
 1月に電子偵察船が就役するなど、何かしら新しい装備が発表されない週はほとんどない。
 それでも中国海軍は米国に著しく後れを取っている。
 中国が空母1隻を稼働しているのに対し、米国は10隻。
 しかも中国の空母は旧ソ連製の「遼寧」である。

 退役少将で、現在は政府系の中国軍控与裁軍協会でシニアアドバイザーを務める徐光裕氏は、海洋における米国の戦力投射能力を中国は痛感させられたと指摘する。
 「マラソンのようなものだ。われわれは後を追っている。
 スピードを上げる必要がある」
と同氏は述べた。

 トランプ大統領は、米史上最大規模の軍増強の一環として、
 海軍の艦船を現在の290隻から350隻に増やすと約束している。
 同大統領の側近によれば、この動きは軍事国家としての中国の台頭に対抗するために必要な措置だという。

 「15年から20年かかる計画であることは分かっているが、彼ら(中国)は年々、世界的野望とともに大海原を視野に入れた海軍力の保有に近づいている」
と、ある米政府当局者は匿名で語った。

 「新たな予算を受け、中国海軍は短期的には南シナ海や東シナ海において首位の戦力を維持することを目指すだろう。
 また中期的にはそれをインド洋にまで拡大させるのが目標だ」

 中国は1月、そうした目標を推し進めるため、沈金龍中将を海軍トップに就任させた。
 スピード出世となる沈氏は、習国家主席に近い人物だと、外交筋や中国政府筋は言う。
 「沈氏がトップになって海軍はとてもラッキーだ。
 自分たちの働きが上層部にまで確実に伝わることが分かっているのだから」
と、軍部に近い中国政府当局者は匿名を条件にこう話した。

 中国海軍が実施した最近の任務には、米国が伝統的に海上交通路を守ってきた湾岸諸国や、南シナ海、インド洋、西太平洋への寄港が含まれている。
 これについて国営ウェブサイト「ストロングチャイナ」は、沈氏にとって「初めてとなる米国、日本、台湾に対する武力の誇示」だとしている。

 中国国営メディアは、中国の潜水艦が先月、南シナ海に面するマレーシアのサバ州にある港に入港し、これは中国の潜水艦が外国港に寄港した2例目だと伝えた。
 同潜水艦はソマリア沖で海賊対処活動を支援していたという。

 中国の艦船もパキスタンやバングラデシュ、ミャンマーに寄港しており、アジアのライバル国であるインドの神経をとがらせている。

「戦力投射だ」と、北京に拠点を置くある西側の外交官は中国海軍についてこう語った。

(Ben Blanchard記者、Michael Martina記者 翻訳:伊藤典子 編集:下郡美紀)


Record china配信日時:2017年4月8日(土) 6時30分
http://www.recordchina.co.jp/b174567-s0-c30.html

中国には何隻の空母が必要か?
「遼寧号」の設計責任者が中国の空母事情を語る―中国メディア

 建造中の中国初の国産空母の進水時期が多方面から注目されているが、中国の空母に関して、中国初の空母「遼寧号」の設計責任者を務めた朱英富(ジュウ・インフー)氏が6日、中国の空母事情について語った。
 四川在線が伝えた。

 朱氏は同日、四川成都市の電子科技大学に招かれ、同校で講演を行った。
 朱氏は中国工程院院士(中国の技術分野の最高研究機関である中国工程院が与える最高位の称号)で、「遼寧号」のみならず、「中華イージス」とも呼ばれる「052C型駆逐艦」の設計責任者としても知られる人物。

 建造中の国産空母について朱氏は、
 「遼寧号の建造を経て、中国は空母の建造における多くの経験を得た。
 さらに、専門の人材も育成し、2隻目の空母は遼寧号の建造よりもスムーズに進む」
と説明。
 中国海軍の今後の発展について、
 「蒸気式や電磁式のカタパルト技術を研究しており、成熟すれば今後の空母に生かされる。
 原子力技術も必ず確立する。
 世界の先進レベルに追いつくのにそう時間はかからないだろう」
と語った。

 このほか、中国海軍に必要な空母数を聞かれ、
 「米国は10隻の空母を保有しているが、中国はそこまでの数は必要ない。
 最低3隻必要だが、4、5隻あるとなおいい
と述べた。


産経新聞 5/9(火) 10:30配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170508-00000520-san-cn

「空母大国」に突き進む中国の戦略に
「財政の大惨事」招く
…米専門家指摘に反論「浪費ではなく投資だ」

 4月26日、中国初の国産空母が遼寧省大連の建造ドックから進水し、軍当局は「わが国の空母建造は重大な段階的成果を得た」(国防省報道官)と自賛した。
 上海では2隻目の国産空母が建造中で、原子力空母の建造も視野に入れるなど中国は「空母大国」に向け突き進んでいる。
 一方で巨費を投じる空母の建造が中国の財政を圧迫するとの指摘も米国の専門家から出ている。

 将来、中国の空母戦力が「財政的な大惨事」を招く-。
 米ニュースサイト「ワシントン・フリービーコン」は新空母の進水にあたり、米軍事専門家の分析を紹介した。
 「計画が見直されない限り、中国の空母は大きな財政的難題となるだろう。
 空母への資源の投入は米国においても巨大な財政負担となっている」

 こうした専門家の見方の背景にあるのが、中国における空母建造の進め方だ。
 新空母は中国初の空母「遼寧」の前身である旧ソ連の未完成空母「ワリヤーグ」を元に設計、改良したもの。
 米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)によれば、艦載機の殲(J)15の収用数は遼寧の18~24機から8機程度増える見通しだ。
 一方、スキージャンプ方式の甲板によって艦載機自らの推力で発艦する方式を踏襲しており、艦載機の搭載燃料や武器重量が制限される課題は残されたままだ。

 上海で建造中の空母は、まったく別タイプの設計とみられている。
 現在の米原子力空母に設置されている、高圧蒸気で艦載機を発進させる装置「カタパルト」(射出機)を備えていると同サイトは予測。
 さらに次世代の空母は、リニアモーターによる電磁式カタパルトが設置され、原子力による動力システムが導入されると分析する。

 ただ日本の軍事アナリストによれば、中国は現在、蒸気カタパルトよりも高度な技術が必要な電磁式カタパルトを優先的に開発しているもようだ。
 通常動力型の空母に蒸気カタパルトを搭載すれば、船の動力の相当部分をカタパルトが消費してしまうためだ。
 いずれにしろ、大連と上海の空母は設計思想が根本的に異なっており、それぞれを運用させた上で設計を統一するとみられている。

 こうした中国のやり方に対して、米国の空母設計の専門家は同サイトにこう指摘している。
 「甚だしく設計が異なるタイプの艦隊を運用するのは、効果的な空母戦力を形成する方法ではない。
 いずれ後方支援上の悪夢であることが明らかになるだろう」

 また別の米研究者は
 「海軍の艦船の維持には巨額のコストがかかる。
 それ(空母の建造)は絶え間なく拡大を続ける資源の消耗であり、手遅れになるまで中国側は気づかないだろう」
と警告した。

 ロシアメディアは2013年、中国初の国産空母の建造費用が約30億ドル(約3300億円)に上るとの建造関係者の話を報じている。
 空母打撃群としての運用・維持には、さらに数千人の空母乗組員や数十の艦載機、さらには一体運用する駆逐艦や潜水艦などが必要となり、莫大(ばくだい)な費用がかかることは間違いない。

 「空母に投じられた資金は、ただの浪費ではなく投資だ」

 中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報(英語版)は、ワシントン・フリービーコンへの反論を掲載した。
 中国人専門家は「国産空母には8000もの革新的技術が使用されている」として、空母の建造が電子設備や動力、鋼材などの製造分野での技術向上につながったと主張した。
 また別の専門家は、
 今後数年間で中国が空母を複数建造した場合、投資額は計1300億元(約2兆800億円)に上り、中国の経済成長を刺激すると指摘。
 ハイテク分野での雇用創出や、コンピューター・通信産業などの発展をもたらし、国内総生産(GDP)への直接的な貢献額は数千億元に上ると楽観的な見方を示した。

 米国は現在10隻の空母を保有しており、さらに2隻を建造中だ。
 中国はそこまで多くの空母を建造するつもりはないとして、中国の専門家は同サイトの「財政危機説」を否定する。
 「そうした考え方は完全に間違っている。
 米国の専門家が中国をよく理解していないか、われわれの偉業を快く思っていないかだ」


【2017年 大きな予感:世界はどう変わるか】


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【中国崩壊】中国製に悲鳴が!!夢にまで見た中国の空母がなんと…!?
Published on Feb 7, 2017




●中国の「失われた20年」経済ガッタガタ?夢にまで見た中国の空母がなんと…!?
衝撃の展開に顔面蒼白!中国製に悲鳴が!
Published on Feb 20, 2017






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2017年1月14日土曜日

中国(1):株・不動産バブル崩壊から通貨危機へ、てんやわんやの大揺れ金融市場

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Bloomberg 1/16(月) 12:26配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170116-45371815-bloom_st-bus_all

中国人民元の下落続く公算大-予測1位のダンスケ銀ストラテジスト

   中国人民元の相場予想で最も正確なダンスケ銀行のストラテジスト、アラン・フォンメーレン氏は、中国経済の減速に伴い元安圧力が続くとみている。
 ブルームバーグ集計の元予想ランキングで1位の同氏は、人民元が9月末までに1ドル=7.26元に下落すると見込んでいる。
 現行水準より5%下落することを示唆しており、別の調査での予想中央値(7.15元)より元に対し弱気な見方だ。

 フォンメーレン氏はインタビューで、
 「中国経済に対し私は市場よりも弱気だ。
 人民元は構造的な下振れトレンドには入っていると思う。
 構造的逆風が理由だ。
 人民元に対するファンダメンタルな圧力は強く続いている」
と述べた。

 同氏は中国人民銀行(中央銀行)がオフショア人民元を投機家に警告を送るための手段として利用していると分析。
 大半の資金調達は本土内で行われており、オフショア人民元の相場が中国経済を損ねることはないためだと説明した。

 16日の人民元は上海市場で現地時間午前9時56分(日本時間同10時56分)現在、0.1%高の「1ドル=6.8934元」

原題:Yuan Top Forecaster Sees No End to Losses as China Economy Slows(抜粋)
Lillian Chen



BLOGOS 新潮社フォーサイト2017年01月06日 11:57 青柳尚志
http://blogos.com/article/204717/

中国経済の「アキレス腱」を照らすマネー市場の「反乱」

 中国の金融市場がおかしい。
 国外への資本流出が加速している。
 国内の債券市場は売りの嵐に見舞われている。
 米国株の上昇をしり目に中国株は元気がない。
 仮想通貨ビットコインの相場が急騰し、取引高も膨らんでいるが、その9割は中国勢といわれる。
 トランプ次期米大統領の登場で、米中は冷たい競合関係に入った。
 時ならぬマネー市場の乱は、中国側のアキレス腱をくっきりと照射している。

■てんやわんやの中国金融市場

 10年物国債の利回りでみた中国の長期金利は、昨年末には3.4%近辺。
 2016年8月には2.6%程度だったから、長期金利は約0.8%上昇した。
 その間、米国の10年物国債の利回りも同じくらい上昇しているので、米国に引っ張られた金利上昇であることが分かる。
 米連邦準備制度理事会(FRB)が2016年12月に1年ぶりに政策金利を引き上げたので、米国の債券が売られ利回りが上昇したのは自然な動きである。
 対する中国は金融の引き締めなどしていない。

 それなのに中国の国債が売られ、利回りがハネ上がった原因は、いうまでもない。
 中国からの資本流出が加速し、国内がマネーの貧血状態になっているからだ。
 今や月間の資本流出額は1000億ドル、日本円で「10兆円」を超える。
 この資本流出に伴って、人民元を売って外貨を購入する取引が発生する。
 この外貨の需要に対して、誰かが外貨を渡さなくてはならない。
 当局が外貨を一元的に管理する中国の場合、外貨準備を取り崩して、民間に外貨を手渡すことになる。

 中国の場合、外貨準備を保有しているのは、中国人民銀行(中央銀行)である。
 外貨準備を取り崩すということは、中央銀行である人民銀の資産が減少する結果となる。
 中央銀行の資産の減少とは、金融の量的緩和(QE)ならぬ量的引き締め(QT=Quantitative Tightening)となる。
 その結果、マネーが逼迫し、お金の値段である金利が上昇してしまうのだ。

 2016月11月の米大統領選でトランプ候補が勝利し、ナヴァロ・カリフォルニア大教授ら対中強硬派が闊歩しているとはいえ、2016年12月の時点ではまだ新政権が始動している訳ではない。
 にもかかわらず、中国の金融市場はてんやわんやの大揺れなのだ。
 実際に新政権が始動したら、何が起こることやら。
 その話に入る前に、2013年3月14日に習近平国家主席が現在の職に就いて以降の、米中マネーの角逐を振り返っておこう。

■オバマをなめ切った習近平

★.2013年3月末の中国の外貨準備は3兆4426億ドル。
 中国による米国債の保有額は1兆2703億ドルだった。
 外貨準備の約37%を米国債で運用していた勘定となる。
 証券保管機関のユーロクリア(所在地はベルギー)を通じて保有する米国債もあるから、多少の幅を持ってみる必要はあるが、それにしても外貨準備の3分の1余りは、米国債だったことになる。

 その後も中国は経常黒字を伸ばし、2014年6月末には外貨準備は3兆9932億ドルまで拡大した。
 1年半で外貨準備は5506億ドル増加し、4兆ドルに乗せるかと思われた。
 あたかも、日本のバブルの頂点だった1989年末に日経平均株価が3万8915円の最高値をつけ、4万円に乗せるかと思われたように。

 ならば、その2014年6月末の時点の米国債の保有額はといえば1兆2684億ドル。
 習近平が国家主席に就任して以来、1年半の間に中国の米国債保有は増加するどころか、わずかながらも減少しているのだ。
 その結果、外貨準備に占める米国債の比率は約32%まで減少した。
 2013年から14年半ばにかけては、オバマ米大統領が「中国の平和的台頭」を語り、米中でグローバルな問題を仕切ろうかと考えていた時期である。

 そんな相手なら与しやすし。習主席はそうなめ切って、米国に対する挑戦を試みた。
 南シナ海の「9段線」内の島嶼部に対するサラミを切るような侵食であり、東シナ海での空の縄張り(防空識別圏)の設定などだが、オバマ政権はことごとく後手に回り、足元を見透かされた。

 経済面ではアジアやアフリカの小国を国ごと買収してしまうような、露骨な人民元外交を展開した。
 その元手となったのが、あり余る外貨準備だった。
 韓国石油公社の内部報告書によると、中国は2012年から15年2月までCNPC(中国石油天然ガスグループ)、CNOOC(中国海洋石油)などの国営企業を通じて、27カ所の外国石油開発会社と油田の株式を取得した(韓国紙『中央日報』)。

■株も不動産もバブル崩壊

 そうした人民元外交を展開する一方で、習政権は外貨準備で米国債を購入するのをやめた。
 要するに、露骨な「ドル離れ」を始めたのである。
 カネの切れ目は縁の切れ目。
 同じ民主党政権でも、ビル・クリントン政権ならこの辺りで習政権の意図を嗅ぎ取り、牽制を加えただろう。
 あたかも、1996年6月に橋本龍太郎首相(当時)がコロンビア大学の講演で「米国債を売りたい衝動に駆られたことがある」と発言したことを決して許さなかったように。
 そして1997年7月のアジア通貨危機に対処するために、榊原英資財務官がアジア通貨基金(AMF)構想を打ち出した途端、ドル基軸通貨体制への挑戦とみて、政権を挙げて潰しにかかったように。

 ところが、オバマ政権は習政権のドル離れと人民元外交に対し、見て見ぬフリをした。
 その結果が、2015年に発足した中国主導のアジア・インフラ投資銀行(AIIB)なのだから、お笑い草である。
 米国主導の国際通貨体制は黄昏時を迎えた。
 そんな論評がメディアを支配したのも当然である。

 だが、得意の絶頂と思われるときに、舞台は静かに転換しているもの
★.実は中国の外貨準備は、2014年6月末をピークに減少に向かいだす。
 中国経済の過剰設備(過剰供給力)とその裏側にある過剰債務の問題が、いよいよ表面化してきたのである。
 国内に投資対象が見当たらないとみたマネーは、海外への逃避を始める。
 経常黒字を上回る、民間資本の流出である。

 窮状に追い打ちをかけたのが、共産党自身が煽った株式バブルの崩壊(2015年6月)である。
 当局は株式から都市部の不動産にバブルをバトンタッチさせることで、事態を糊塗しようとしたものの、不動産の価格も高くなりすぎた。
 東京の物件より手狭なマンションの一室が、日本の数倍で取引されるような不動産バブルに持続可能性があるとは思えない。
 その危うさを誰よりも知っているのが、当の中国人たちである。
 だから、ますます資本流出に拍車がかかる。

■拍車がかかった外貨準備の減少

★.中国の外貨準備は2016年11月末時点で3兆516億ドルと、3兆ドルの大台割れ寸前。
 2014年6月末に比べると1兆ドル近く減少している。
 ならば米国債の保有額はといえば、2016年10月末で1兆1157億ドル。
 外貨準備が2016年6月末時点の保有額は1兆2408億ドルだったから、夏場以降の急速な資本流出で資金繰りが二進も三進も行かなくなっていることがうかがえる。
 論より証拠。その間の中国の外貨準備と米国債保有額の実数を示しておこう(単位=億ドル)。

2016年    外貨準備  米国債保有額
---------------------------------------------------------------------------
6月末     32,052     12,408
7月末     32,011   12,188
8月末     31,852   11,851
9月末     31,664   11,570
10月末     31,207   11,157
11月末     30,516    ―

 11月の外貨準備の減少に拍車がかかったのはいうまでもない。
 11月8日の米大統領選でトランプ候補が当選し、大型減税やインフラ投資、規制緩和に期待した「トランプ・ラリー」が始まったからである。
 債券から株式へ資金移動(ポートフォリオ・リバランス)が起き、新興国から米国への資本還流が起きた。
 新興国では米国に引っ張られて長期金利が上昇し、為替市場ではドルが独歩高となるなかで、新興国通貨は軒並み下落した。

■FRB議長の胸の内

 こうした流れに拍車をかけたのは、FRBによる1年ぶりの利上げである。
 赤穂浪士の討ち入りよろしく、イエレン議長の率いるFRBは2016年12月14日に0.25%の利上げを実施した。
 それだけなら織り込み済みだったものを、2017年の政策金利引き上げについて、イエレン議長は思いのほかタカ派の姿勢を示した。
 市場が予想していた2017年の利上げは2回。
 なのに3回という見通しを打ち出したのだ。

 米国の失業率は4.6%と完全雇用に近い。
 そんななかで、トランプ次期政権が積極財政のエンジンを吹かせば、米経済は望ましくないインフレに陥ってしまう。
 ならば、財政が積極化する分、金融はきつめにする必要がある。
 イエレン議長のそんな判断は、経済政策の運営としては理にかなっている。
 とはいえ、大統領選のさなかに、トランプ候補からいわれない非難攻撃を受けてきたことを、イエレン議長が快く思っていないのも確かだろう。

「低金利政策でオバマ政権を助けているですって。
 ならば、トランプ政権の下では政策の筋を通してあげましょう」。
 その辺がイエレン議長の胸の内だろう。
 あるいは「2018年の任期が到来したら、再任しないと明言しているけど、任期いっぱいはやらせてもらうわよ」と腹をくくったのかもしれない。
 本来は金融緩和志向の強いハト派のFRB議長は、かくして心持ちタカ派に傾斜しつつある。

■中国「通貨危機」の事態も

 これはあくまで新大統領とFRB議長の痴話げんかのようなものだが、金融市場はその辺の心象風景を読み、米長期金利は上昇し、ドル相場も一段高となった。
 迷惑を被ったのは新興国だが、皮肉なことに、米国と肩を並べると意気込んでいた中国も、世界第2の経済大国であるより前に、図体の大きな新興国であることがハッキリしたのである。
 為替市場で人民元が1ドル=7元の大台近くまで売り込まれているのは、その象徴だろう。

 経済運営が振るわない中国としては、
★.この人民元安に乗って輸出を伸ばし、外需による景気立て直しを図れれば良いのだが、
 そうは問屋が卸してくれそうもない。
★.1つは、元安が一段の資本流出を招き、資本流出に伴う外貨準備の減少が、意図せざる金融の引き締めをもたらす「負のスパイラル」の存在。
 外貨準備が3兆ドルの大台を割り込むと、銀行への資本注入や海外での資源開発投資など、外貨準備を流用した不稼働資産を隠しおおせなくなる。
 外貨準備の相当部分が「張り子のトラ」であることが発覚すれば、通貨危機に見舞われたアジア諸国のような事態に襲われかねない。

 その一方で、米中の貿易不均衡に神経を尖らす大統領が登場しようという局面で、人民元の下落が加速するようだと、トランプ政権の対中強硬論の火に油を注ぐことになりかねない。
 米国による為替操作国の指定はともかくとして、鉄鋼など中国の輸出品に対しては次々と高率関税をかけてくるだろう。
 新設する国家通商会議のトップに指名されたカリフォルニア大のナヴァロ教授は、今から手ぐすねを引いているに違いない。

■勝者のない共倒れの可能性

◆米中の冷たい競合関係の根っこにあるのは、
 自分の背中が見えてきた2番を徹底的にたたく、米国という国の体質
がある。
 1980年代のソ連はレーガン政権の仕掛けた宇宙軍拡(スター・ウォーズ計画)に付いていけず音を上げて、冷戦に敗北した。 
 経済大国日本はソ連亡き後、クリントン政権の仕掛けた経済冷戦に沈んだ。
 そして今、中国が新たな冷戦の標的になろうとしている。
 かつてのソ連や日本と違い、中国は経済的にも軍事的にも米国とがっぷり4つに組むだろう。

 米国自身もアフガン、イラク戦争とリーマン・ショックで体力を低下させ、かつての米国ではない。
 米中の「新冷戦」は勝者のない共倒れになる可能性だってある。
 トランプ・ラリーにはしゃぐ米国市場もその時は「こんなはずじゃなかった」と臍を噛むかもしれないし、中国は習体制や共産党支配にヒビが入っているかもしれない。
 日本も共倒れの渦に飲み込まれてしまいかねない。
 最後に高笑いするのがIS(イスラム国)や北朝鮮やロシアなのだとしたら……。



ダイヤモンドオンライン 姫田小夏 [ジャーナリスト] 2017年1月13日
http://diamond.jp/articles/-/114032

「人民元保有は危ない」海外ホテル投資に走る中国人富裕層

●2015年に、中国フォースン・グループ傘下の上海豫園旅游商城に買収された「星野リゾート・トマム」(北海道)

 近年、中国資本による海外のホテル投資が活況を呈している。
 記憶に新しいのは2014年、安邦保険集団(アンバン・インシュランス・グループ)によるアメリカの名門ホテル「ウォルドルフ・アストリア」の買収だ。
 2015年には上海錦江国際酒店が欧州第2位のホテルグループ「仏ルーブル・ホテルズ・グループ」を、復星国際(フォースン・グループ)が「クラブメッド」をそれぞれ買収し、世間を騒がせた。

 背景にあるのは、中国人の海外旅行ブームである。
 香港上海銀行は「2024年には中国の年間の海外渡航者は、現在の1億人から2億人を上回る」と予測し、香港のシンクタンクであるフォン・ビジネス・インテリジェンスは「2020年に中国人の観光消費は4220億ドルになる」と予測。
 海外旅行する中国人の数と消費額が新たな市場を創設するだろうと見込まれている。

 また、中国の経済誌「中国不動産金融」は「2016年1−5月の中国の投資家による海外不動産投資額は170億ドル、中でもホテルへの投資は71億元と42%を占めた」と報じる。
 ホテル投資は不動産の中でもダントツの投資額となった。

 この勢いは日本にも上陸した。
 2015年はフォースン・グループ傘下の上海豫園旅游商城による星野リゾート・トマムの買収や、春秋航空によるホテルチェーンの参入(チェーン名:スプリング・サニー)が象徴的だったが、2016年も日本のホテル市場には中国の投資家たちの熱い視線が注がれた。
 ホテルのみならず、保養所や旅館の購入、民泊のための住居の購入など、宿泊施設への参入が一段と加速した。

■日本でホテルを持つことは
中国人富裕層のステイタス

 唐輝氏(仮名)は、インバウンド業界におけるホテル経営のパイオニアといわれる人物だが、「日本にホテルを持つことは、いまや中国人富裕層のステイタスになっている」と話す。

 海外の市場で有名ホテルが次々と中国資本に買収されている状況の中、隣国の日本では、2020年の東京五輪の開催とそれに伴う客室需要増が見込まれている。
 こうしたことから、日本のホテルをはじめとする宿泊施設は“中国人富裕層必見の投資先”となっているというのだ。
「例えば、富士山の山麓には利用されなくなった保養所や古びたホテルなどがたくさんありますが、こうした人里離れた山道に、たびたび中国人を載せた車が行き交うのも、投資先を探す中国人が増えているためです」
と唐輝氏は語る。

 中国資本によるホテル経営の増加とその賛否については、以前から日本でも話題となるところだが、今回取り上げるのはもうひとつの新たな傾向だ。
 ここにきて、中国資本によるホテル投資の動機は「インバウンド狙いではなくなった」というのだ。

■1億円の物件を10億で…
盛られた価格に手を出す理由

 「一人5000万円、投資家を5人集めて出資させれば、2億5000万円のホテルが購入できる」
と唐輝氏は前置きし、会社の株主がそれぞれ出資するプロジェクトとしての投資が増えていることを示唆する。
 取引事例の中には転売も見られ、金額は高額化する傾向もある。

 「1億円で売り出された富士山麓の物件を中国資本が3億円で購入し、さらにそれを10億円で転売する。
 今はそれでも買い手がつく状況なのです」(同)

 言い値で購入というのは尋常ではない。
 中国人の不動産投資といえば「言い値で買わない」どころか、「半値以下にまで買い叩く」などのハードネゴに徹するケースが多いからだ。

 「10億円」だと吹っ掛けられても、それでも中国の主要都市に比べて安いためでもあるだろう。
 あるいは、それが2つとない希少物件なのかもしれない。
 「10億円でも構わない」と思わせるほど、中国人の間でホテル投資は最高潮に達していると解釈することもできる。

 だが、「彼らの購入動機はもはや『儲け狙い』ではない」と唐輝氏が示唆するように
 投資家の心理にあるのは「とにかく人民元を海外に移転させたい」という一念だ。

今、中国人投資家の頭には、手持ちの人民元を海外に移すことしかない。
 彼らもまた日本の観光資源に魅了された人たちでもあるが、それ以上に切実なのは「人民元の価値の目減り」だ。
 ホテル投資の中には、資金の海外移転のためにわざわざ仕立て上げたプロジェクトもある。

 「人民元を持っていると危ない」
――上海から聞こえてくる富裕層たちのささやき声だ。
 「最悪とはいえないこの時期だからこそ、一気に海外移転を成功させたい」(上海在住の富裕層)、
そんな思いが強まっている。

■ホテル投資は早くも幕引きか?
中国当局が外貨持ち出し規制を強化

 その一方で、中国資本によるホテル投資もそろそろ幕引きか、という憶測が飛ぶ。
 中国外貨管理局がさらなる外貨持ち出しの規制強化に乗り出したからだ。
 中国からの資金流出は一向に歯止めがかからず、2014年に4兆ドルに迫った外貨準備高は、2016年末には3兆ドルを割りこむ寸前にまで陥った。

 中国では「年間一人当たり5万ドル」までできた個人の人民元の外貨両替も困難になっている。
 当局は今年1月から、銀行での申請書に送金金額の用途や利用の期限までをも記入させるようになったのだ。

 また、銀聯カードでの海外ATMを利用した外貨引き出しも不便さを増している。
 2016年初から引き出し額に年間10万元(約190万円)の上限が設けられた上、従来は一度に1万元を限度に引き出せた外貨も、最近はそれができなくなった。
 「偽造された銀聯カードによる不正引き出しがあったため」(銀聯国際)
というが、これもまた「外貨持ち出し」を規制したい中国政府の思惑と無関係ではないだろう。

 注目したいのが、2016年12月6日に行われた、発展改革委員会、商務部、人民銀行、外貨管理局の4部門合同の記者会見だ。
 ここで焦点となったのは「対外投資に対する当局の管理強化」だ。
 この会見で当局は「不動産、ホテル、映画、娯楽、スポーツクラブなどの領域において非理性的な対外投資の傾向がある」と指摘。
 中国の専門家の間では「この5業種の投資プロジェクトの海外投資については、今後厳しい審査が設けられる可能性がある」とする懸念が高まっている。
 奇しくもこの日、北京では日本貿易振興機構(ジェトロ)による「訪日ビジネスフォーラム」が開催され、中国の投資家に向けて日本のホテル投資の魅力が呼び掛けられていた。
 経済産業省所管の独立行政法人であるジェトロが先頭に立って中国資本を誘致する背景には、赤字経営の宿泊施設の救済、ひいては日本の地方経済の救済があるだろうが、今後はこうした活動にも影響が出る可能性がある。

 一方、当の中国にとっても大きなジレンマとなる。
 中国政府が2000年代から奨励してきた「走出去」(中国企業の対外投資)だが、資金流出の増加の懸念からブレーキを踏まざるを得ないからだ。
 中国人が大好きな“モノポリーゲーム”もここで「一回休み」となりそうな気配だ。



サーチナニュース 2017-01-23 10:12
http://news.searchina.net/id/1627639?page=1

中国で「資産価格が急落」する恐怖の瞬間は訪れるのか=中国報道

 信用によって膨張した資産価格が急落する瞬間を「ミンスキー・モーメント」と呼ぶが、サブプライムローン問題に端を発したリーマンショック、および、世界金融危機の際にも「ミンスキー・モーメント」は到来していた。

 中国では不動産バブルが生じていると言われて久しいが、中国経済にも「ミンスキー・モーメント」は訪れることになるのだろうか。
 中国メディアのBWCHINESEはこのほど、中国にミンスキー・モーメントが訪れる可能性について考察する記事を掲載した。

 記事は、2012年から16年にかけての中国の資産価格の伸びは目を見張るものがあったとしたほか、マネーサプライも急激に伸びていると指摘。
 また、
★:国内総生産に占める金融業の割合は12年の6%から8%に上昇する一方、
★:製造業が占める割合は33%から30%に低下している
と指摘した。

 さらに、中国の通貨である人民元は14年以降に対ドルベースで下落を続けており、
★:16年だけでも6%以上も下落したと紹介。
 16年12月には株価、国債、為替がいずれも急落するという異常な事態が生じたと伝え、
 「これは中国経済にミンスキー・モーメントが近づいていることを示す予兆なのだろうか」と警戒感を示した。
 続けて記事は、中国社会科学院経済学教授の見解として、16年に中国の金融市場で生じた数々の異変は金融市場の自由化を過度に進めたことが原因であるとし、12年から16年にかけて中国の信用は急激に膨張していると指摘。
 中国は世界金融危機を受け、
 4兆元(約67兆円)もの景気対策を打ち出したが、この資金は不動産業や生産性の低い国有企業へと注入され、
 これに金融市場の自由化が重なり、
 結果として中国では不動産価格の制御が難しくなり、
 人民元の下落圧力が生じるなど、市場の歪みにつながっている
と指摘した。

 一方、中国政府は16年7月26日に開いた政治局会議で「金融リスクの制御」に全力を挙げる方針を固めたと伝え、
 リスク制御に失敗すれば「ミンスキー・モーメント」が到来する可能性が高まるものの、
 元安をはじめとする各種リスクを上手に制御できれば、中国経済のハードランディングの可能性は低減できるはずだと主張した。



中央日報日本語版 2/17(金) 13:17配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170217-00000027-cnippou-kr

韓経:中国経済、ハードランディング懸念は弱まったが…

 今年に入って中国経済のハードランディング懸念は弱まったが、まだ安心するのは早いと、グローバル投資銀行(IB)のゴールドマンサックスが警告した。
 負債の急増を防ぐための中国政府の流動性抑制政策が成長率の急落を招くこともあるという理由でだ。

 16日のブルームバーグ通信によると、ゴールドマンサックスは最近発表した報告書で、急激な負債膨張と過度な財政支出拡大を中国経済が直面している「深刻なリスク要因」に挙げた。
 ゴールドマンサックスは今年の中国の経済成長率が前年比で急激に低下するより緩やかに下降すると予想した。
 しかし潜在的リスク要因が現実化する場合、中国経済はもちろん中国経済に依存度が高いアジア国家も打撃を受けるという見方を示した。

 人民銀行によると、中国の1月の新規人民元貸出は2兆300億元と、前年1月以来1年ぶりの最高水準となった。
 これを受け人民銀行は今年に入ってリバースレポ金利を引き上げるなど流動性の供給を減らしている。

 ゴールドマンサックスは
 「中国政府の目標は実体経済の冷え込みを誘発せずに負債の膨張を効果的に抑制することだが、こうした政策目標を達成しにくい場合もある」
と指摘した。
 流動性に敏感な不動産市場が急激に冷え込み、中国の実物景気に衝撃を与える可能性があるということだ。

※本記事の原文著作権は「韓国経済新聞社」にあり、中央日報日本語版で翻訳しサービスします。



【2017年 大きな予感:世界はどう変わるか】





●中国経済危機の実態
2016/02/13 に公開
みんなのニュース 20160122 0 0 0


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●ジョージ・フリードマンの未来予測 \\ ジョージ・ソロスの中国経済予想

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● ジョージ・ソロスの予測 中国バブル崩壊は? 2017年ころ?



● フリードマンの予測
Published on Jan 16, 2017





●西洋人が韓国・日本・中国の近未来大予想 驚愕の結果に
2017/02/13 に公開





宮崎正弘 中国は経済崩壊、デフォルト前夜 何故、反日カードが使えない? 2016年12月30日




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