『
JB Press 2017.3.16(木) 川島 博之
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/49418
反中ベトナム人が怒り狂うネット上の噂とは
中国ベッタリのチョン書記長が中国とまさかの約束?
3月頭にベトナムを訪問してきた。
今回は、その際に出会った2人のベトナム人との会話を紹介しよう。
■民間会社の社員(ハノイ在住、40代女性)
「私はベトナム共産党員ですが、最近の共産党は嫌いです」
「共産党員なのに。共産党が嫌いなの?」
「父はベトナム戦争の兵士でした。
戦闘で大けがをして後遺症が残りましたが、勇敢な兵士だったので、戦後、軍関連の機関に就職してよい待遇を受けることができました。
私はその娘として大学に行くことができたし、共産党にも入党できました。
この国の人口は9000万人ですが、共産党員は400万人。
役所で出世するには共産党員であることが必須です。
共産党員はエリート。
ただ、私は民間企業で働いているので、恩恵はそれほど受けていません」
「ふーん。
ではなぜ最近になって共産党が嫌いになったのですか?」
「汚職のこともありますが、第1には現在の幹部が中国にべったりだからです。
そのことに対して、みんなが怒っています。
中国は南シナ海の島を占領して、その周辺で漁民が漁をすることを妨害しています。
だから、水産物が少なくなり値段が上がりました。
これは、私たち台所を預かる女性が身近に感じている中国の脅威です。
それに対して、現政府は中国になにも文句を言っていません」
「脅威は水産物だけ?」
「政府はインターネットでの情報発信をコントロールしようとしています。
ただ、ベトナム政府の能力は中国ほど高くないので、全ての情報を遮断できません。
だから、若者たちが発信する情報がネット上に溢れています。
ネット情報によると、この前、中国を訪問した時、ベトナム共産党のグエン・フー・チョン書記長は2020年にベトナムが中国の1つの省になると約束したそうです」
「本当ですか?」
「ベトナムは常に中国と戦ってきました。
徴姉妹(ハイ・バー・チュン:注 約2000年前に後漢に対して反乱を起こした姉妹)の話は、ベトナム女性の誇りです。
1000年前に独立を勝ち取ったのですが、中国はそれからも何度もベトナムに攻め込んできました。
それを撃退するために私たちの祖先が多数戦死しています。
その中国に対して、中国の省の1つになるなどという約束をするなんて、まったくチョン書記長はどうかしています。
いくら中国が怖いからと言って、そこまですり寄る必要はないじゃありませんか。
だから、私は怒っているのです。
日本は中国に対して毅然とした態度を取り続けていますね。
立派ですよ。
つい先日、天皇陛下にもお越しいただいたことだし、ベトナムは日本ともっと仲良くなりたい。
なにかの時には助けてくださいね」
■外資系企業の管理職(ホーチミン在住、50代男性)
「ベトナムが中国の省の1つになるという話は本当ですか?」
「ああ、ネット上にはそんな話がたくさん書き込んであるようだな」
「ただの噂ですか?」
「まあ噂だろう。
だが、火のないところに煙は立たない。
チョンは中国ベッタリだから、それに近いことを言っているのだろう」
「多くの国民が中国を嫌っているのに、なぜチョン書記長は中国ベッタリなのですか?」
「そこがポイントだよ。
チョンは米国と仲が良かったグエン・タン・ズン前首相を政権から追い出したかったのさ。
ズンはやり手で、この国の経済を発展させた。
その手腕は見事だったよ。
まあ、汚職も派手にやったから嫌う人も多いけど、1人当たりのGDPが2000ドルを超える水準にまでになったのは、彼のおかげと言っていい」
「経済成長をリードしてきた彼がなぜ失脚したのですか?」
「やり過ぎだよ。
ズンは政府の力を強めて共産党の力を弱めた。
“政高党低“てやつさ。
そこに共産党が脅威を感じた。
それにズンは米国と仲よくし過ぎた。
この前、オバマ米大統領がベトナムを訪問した時に、庶民がよく行く食堂で”ブンチャ“と言うベトナム料理を食べた。
その店ではオバマが注文した料理を”オバマ・セット“なんて言って、売りだしている。大人気だそうだ」
「米国との関係を改善することは経済に対してプラスになるでしょう」
「ああ、だけど共産党にはマイナスだね。
米国の影響力が強まれば、共産党の立場は弱くなる。
そこに中国がつけ込んだのさ。
2015年11月に習近平がベトナムを訪問した。
まあ、中国はなにか用事があるときには、ベトナム首脳を呼びつけるから、自分からわざわざベトナムに来るなんてなにかあると思っていたが、案の定、その直後の2016年1月の第12回ベトナム共産党大会でズンは失脚したね。
習近平は世界中で評判が悪いから、ベトナムまでが米国になびくことを許せなかったようだ。
それにベトナム共産党保守派が飛びついたわけだ。
習近平はベトナム共産党の幹部に大量のお金を賄賂として渡したと聞いているよ。
ズンを完全に追い追い落とすように頼んだのさ」
「チョン書記長は中国の力を借りて、党内抗争に勝利したのですね」
「まあ、そうなるね。
ズンの政策は強引で汚職体質だったけど、庶民の生活は確実によくなっていた。
ズンの方向は間違ってはいなかった。
だか、共産党の連中はそんなことをしていると共産党がなくなってしまうと思ったのだよ」
「なるほど、国より共産党の方が大事だと思ったのですね」
「そうさ。
みんなそのことに気が付いたから怒っている。
いくら共産党を守りたいからといって、中国に国を売る奴があるものか。
若者はチョンを殺せと叫んでいるが、俺は分別のある人間だから殺そうとまでは思わない。
ただ、機会があればチョンを殴ってやりたいと思っているよ」
』
『
朝鮮日報日本語版 3/17(金) 9:35配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170317-00000671-chosun-kr
(朝鮮日報日本語版) 【コラム】
中国は韓国をベトナムのような手強い隣国にしたいのか
6・25戦争(朝鮮戦争)で米国に勝ったと宣伝する中国が唯一口にしにくい戦争がある。
1979年の中越戦争だ。
同年2月17日未明、中国は20万人の大軍と400台の戦車、1500門の火砲を動員し、ベトナムに進撃した。
ベトナムは地方の守備兵力10万人で対抗した。
戦争初期は中国が優勢かに見えた。
ベトナム北部の都市と軍事拠点20カ所余りを占領し、首都ハノイを脅かした。
しかし、3月初めになると、中国軍は突然撤収を開始し、戦争は1カ月後の3月16日に終わった。
中国軍が撤退したのにはそれなりの理由があった。
★.圧倒的な兵力、火力で主要拠点の占領には成功したが、拠点周辺の戦闘で苦戦を免れなかった。
★.ベトナム軍は山岳地帯に隠れ、激しく抵抗し、奇襲しては引くゲリラ式戦闘で中国軍を苦しめた。
西側の軍事専門家は、こうした攻撃で前線と後方の連絡が途絶し、犠牲者が続出したため、それに耐えられずに撤収を選んだと分析する。
当時の中国軍の戦死者は3万人近いとみられる。
戦争のきっかけは中ソ紛争だった。
旧ソ連を支持したベトナムが1978年末、親中派のクメール・ルージュが支配するカンボジアに侵攻したことに中国が怒った。
戦争の目的はカンボジアを救うことだった。
中国が攻撃を加えれば、カンボジアに投入された15万人規模の精鋭ベトナム軍がハノイ防衛のために撤収すると考えたのだった。
しかし、カンボジアにいるベトナムの主力部隊が撤収することはなかった。
ベトナムは地方守備隊と民兵だけで中国の大軍を撃退した。
中国はベトナムに教訓を与えようとして宣戦したが、却って教訓を得て退却した。
中国はアジア・オセアニアの62カ国を周辺国外交の対象と見なしているという。
中国が経済成長に必死だった1990年代と2000年代には周辺国との関係は比較的平穏だった。
しかし、2010年に世界2位の経済大国に浮上して以降は、筋肉質の外交が日常となった。
南中国海(南シナ海)で絶えず武力を誇示し、米国の同盟国である韓国、日本、フィリピンなどには経済報復カードを切った。
気に入らなければ力ずくでたたくというやり方だ。
中越関係も南中国海の領有権紛争で再びこじれている。
状況は30年余り前の中越戦争当時とは変わった。
中国は既にベトナムがかなわないような大国になった。
経済的にも貿易額が年1000億ドルに迫るほど両国関係は密接化した。
それでもベトナムは中国にとってなおも一筋縄にはいかない国だ。
ベトナムは米国と和解して関係を回復し、ロシア、インド、日本との軍事協力を強化するなど機敏な外交で中国をけん制している。
ロシア製潜水艦、インド製ミサイルの導入を決め、海軍力も増強している。
中国も最近はそうしたベトナムとの関係改善に取り組んでいる。
中国周辺には戦略兵器競争まで繰り広げるインドをはじめ、都合の悪い相手が数多く存在する。
韓国はそうした国とは異なり、1991年の国交樹立以降、26年間にわたり、中国とは大きな支障なく互いに利益となる関係を維持してきた。
領土や領海をめぐる紛争もない。
THAAD配備をめぐる最近の中国の報復が「小を得ようとして、大を失う」行為であるように思えるのはそのためだ。
中国にとって都合の悪い相手をもう一つ増やすことにほかならないからだ。
』
『
Record china配信日時:2017年3月20日(月) 8時40分
http://www.recordchina.co.jp/b172675-s0-c30.html
在日外国人238万人のうち中国人が70万人で最多
=「日本はアジアの天国」
「金持ちはみんな自国を離れて海外へ行く」―中国ネット
2017年3月19日、中国メディアの中国僑網が、
★.在日外国人数が238万人に達し、そのうち約70万人が中国人
だと伝えた。
法務省が公表した最新のデータによると、16年末の時点で在日外国人数が238万2822人に達し、15年末と比べて約15万人増加して過去最高となった。
そのうち、
★.技能実習の在留資格者が22万8588人で、前年比で18.7%増加した。
★.また、不法滞在者も6万5270人となり、3年連続で増加した。
在日外国人のうち
1].中国人が69万5522人で最も多く、
2].次いで韓国人の45万3096人、
3].フィリピン人の24万3662人と続いた。
4].ベトナム人は19万9990人で前年比36.1%増加
した。
日本企業の海外市場進出に伴い、日本語が注目されており、技能実習生や留学生が増加しているのだという。
また、永住者と特別永住者が全体の4割以上を占めており、
留学生は前年比で12.4%増加し、27万7331人となった。
このニュースに対し、中国のネットユーザーから、
「日本はアジアの天国だ!中国人は心の中では知っているけど、本当のことを話せないだけ」
「お金さえあれば俺だって外国に住みたい」
などのコメントが寄せられた。
また、
「貧乏人は愛国で、金持ちは自分を愛している。そろそろ目覚めた方がいい」
「金持ちはみんな自国を離れて海外へ行くとは、この国は本当に大丈夫なのか?」
と、中国の状況を心配するユーザーも少なくなかった。
』
『
JB Press 2017.3.22(水) 末永 恵
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/49487
信頼の親日国
投資人気の陰で共産党崩壊の危機も
アジアで急成長のベトナムに視線は熱いが
リスクも
日本企業の投資先(アジア、オセアニア地域)で最も人気の国はベトナムとなった。
2016年のジェトロ(日本貿易振興機構)の日系企業調査で明らかになったのだが、ベトナムで「今後1、2年で事業展開を拡大する」と回答した企業が一番多かった。
中でも、卸売・小売業の拡大割合は、「78.4%」に達し、2位で73.5%のインドを突き放した。
さらに、鉄・非鉄・金属、化学・医薬、電気機械器具分野でもベトナムの拡大割合は、それぞれ6割以上を記録し、断トツ人気だ。
全体的に日本企業のベトナムへの投資拡大が今後、さらに加速化すると見られる。
投資先としての魅力は、
★.安価な労働賃金、
★.人口約9400万人のうち、労働人口が約5500万人という豊富な労働力、
★.さらに平均年齢が若い(約31歳)
ことが挙げられる。
■東南アジアの交通要衝
また、石油、天然ガス、石炭などに恵まれたベトナムは国土がインドシナ半島を南北に走り、地理的にもASEAN(アセアン=東南アジア諸国連合)の中心に位置する。
同地域第2位の経済大国のタイと、
最大の経済大国のインドネシア、
さらには中国(華南地域)を陸路で繋ぐ拠点に位置すること
が最大の利点の1つだ。
とりわけ、ベトナム最大の都市、南部に位置するホーチミンは最大の商都で、中国、タイ、インドネシア、フィリピン、マレーシア、シンガポールなどと、陸海空路で結べるアジア地域の「経済帯路のハブ」となると見込まれているからだ。
さらに、ベトナムにとって日本は最大の経済援助国だけでなく、安全保障の面でも、対中国で歩調を合わすアジアの同盟国だ。
昨今、政治経済的に中国の影響力が増しているとはいえ、フィリピンやインドネシア、マレーシアなどと比較した場合、ベトナムは今、「アジアで最も信頼できる親日国」とも言える。
しかし、親日的だから、同じ仏教国だから、日本人と考え方が似ているわけではなく、「日本で通用することは、ベトナムでは通用しない」と考えた方が妥当だ。
そう、とかく日本人は外国人に“日本色”を求める傾向が強いが、日本人とベトナム人は、「違って当たり前」。
とは言いながら、ベトナムへの投資リスクは、一企業にとって対処困難な政治経済文化的問題以外でも、ベトナムの人々の価値観や気質など、「現地の常識」を熟知することで、企業として最小限に抑えられるものでもある。
ベトナム人は識字率が約95%で、一般的に勤勉で向上心が高く手先も器用で、資格・技能習得や転職などのために会社終業後、夜学に通う人がいる一方で、教育環境の格差も大きく、社会人としての常識や教育を備えた人が少ないとも言われる。
また、多民族国家のマレーシアやシンガポールと比較し、英語のできる人材は少なく、日本語に関しては、さらに少ない。
さらに英語と日本語を駆使する人は、かなり優秀で貴重な存在だ。
ベトナムではこうした優秀な人は大抵、共産党で働いたり、技術者になる人が多い。
こうした中、日系企業では、ホワイトカラーの多い職場では英語、工場の労働者などブルーカラーの多い職場では、ベトナム語を使用することが多い。
ベトナム人は一般的に勤勉と言われるが、他の東南アジア諸国のように職場では盗難や職務怠慢も見られ、会計など会社の資金を扱う地位についている人物が、内外で金銭的癒着を起こす場合も多い。
いわゆる賄賂の問題は、日本や欧米ではコンプライアンスなど厳しい罰則のある「タブー」でも、ベトナムでは商習慣、“企業文化”である。
かと言って、表向きに露出されるものではなく、構造的で複雑、かつ厄介な問題で、その責任を日本からの出向統括者1人に任せられる問題でもない。
しかも、不慣れなことから判断を間違えると、ベトナムで経営継続ができなくなるだけでなく、刑事事件に発展する場合もあり、ベトナムで日系企業が対応に非常に苦慮する点だ。
また、(東南アジアの特徴とも言えるが)ベトナムでは、男性より女性の方が働き者で優秀、ゆえに企業では主力戦力だ。
■半端ではない女性パワー
ベトナム戦争など、戦争で男手がなくなったからでなく、ベトナムでは、「家を守る」ことが、日本のように家庭に入ることでなく、大黒柱、すなわち稼ぎ柱になるということなのだ。
そう、ベトナム社会はかかあ天下で、恐妻家がほとんどだ。
ベトナムの企業では、経理、人事、営業部門のほとんどが女性の独占市場となっている。
ビジネスの交渉現場でも、必ず男性同僚と、あるいは夫婦でやって来るが、“最後の一刺し”を実行するのは、ボスの女性。
最近では経済的に自立した若年層で、シングルマザーが急増しているともいう。
日本と違って欧米と同様、臨月になっても働き続ける妊婦が多く、産休も法令で半年、認められている。
ベトナムでは戦力の妊婦が出産ぎりぎりまで働く中、産休中の代替要員の確保、産休後の女性の復帰など、不慣れな日系企業にとっては大きな問題だ。
しかし、ベトナムでの企業の成功は、女性の能力をいかに最大限に生かせるかにかかっており、同対策は不可欠だ。
また、経営上重要な点としては、
首都の北部ハノイと、南部のベトナム最大の都市ホーチミンでは、労働者気質で大きな違いがあることを熟知しておくことだ。
ベトナム最大の商都、ホーチミンを中心とする南部では、一般的に労働意欲や上昇志向が高く、現金主義だが、北部は違う。
一般的に、北部を中心にベトナム人は残業を希望しないが、南部では残業代を目当てに長時間労働を自らかって出る場合が多い。
北部から南部への配置換えはあるが、南部から北部への配置換えは、
ベトナム戦争の背景もあって南部の人が強烈に拒否するため、現実的ではない。
また、異文化の代表的な例としては、ベトナムでは、個人主義が台頭しており、個人やその家族の利益や考え方、価値観を非常に大切にする。
そのため、仕事の進捗確認がゆるく、計画的に仕事を進めるのも苦手。
さらに、日本人のように法令や規則を遵守することも期待できない。
団体プレーは不得手でむしろ、日本人にはスタンドプレーと映るべトナム人が目につく。
当然、身内や友人の冠婚葬祭が大事で、社員旅行や会社の仕事は最優先ではない。
会社のために個人や家族との生活を犠牲にすることはなく、滅私奉公的発想や集団的利益を美化する文化もない。
よって、会社に対するロイヤルティーや帰属意識はなく、個人主義的考え方から、会社での同僚などとの情報共有をする文化もない。
だから、退職時の引継ぎなどが、スムーズにいかない場合もある。
また、ベトナム人には、多目の仕事量を与えて、負荷をかけることが彼らの能力を生かす秘訣だ。
3人の部下には、4人分の仕事を与えること。
競争心や人事考課の敏感な彼らの労働意欲を高めることになる。
3人に3人分の仕事を与えては、誰かが補佐的な仕事に回り、他の人間のモチベーションも下げ、3人なのに2人、あるいは結果的に1人分の仕事しか達成しないことになる場合もある。
また、2008年4月、ナイキの工場スト関連問題が世界のメディアを賑わせたが、ベトナムでは経済発展に伴い、今後、さらに労働争議が増加することは否めない。
そのほとんどが労働組合の指示ではない「山猫スト」だが、経営リスクとして対策を練っておく必要がある。
■共産党独裁でも中国より社会情勢の不安は少ない
一方、ベトナム人の国民性や価値観以外のリスクとして、代表的なものは、ベトナムの政治経済、政策制度的なものだろう。
ベトナムが日系企業の投資先(アジア・オセアニア地域)で最も人気の背景の1つに、国内政治や治安の安定がある。
中国と同様、共産党の一党独裁支配だが、中国のように、国家主席に権力が集中していないのが特徴だ。
いわゆるトロイカ体制で、
共産党書記長、国家主席、首相の間で権力と機能は分離され、
「権力の独裁化」を制御し、中国のような政治的リスクに伴う社会情勢の不安もどちからというと少ない。
しかし、筆者の周りの若者の間では、共産党離れが顕著だ。
「経済が発展しても、報道の自由、言論・表現の自由がない国は、国として結果的に崩壊する」(日系企業やベトナム国営企業勤務などのベトナム人)
という。
言論統制が厳しく普段は表に出ることは決してないが、日頃、話を深く聞くと、「毎年、ベトナム戦争勝利の戦争記念日のプロパガンダが宣伝される。
40年以上も前の話で、終戦以降に生まれた我々は、共産主義でなく、民主主義社会の誕生を願っている」(戦後生まれの知識人たち)と共産党批判は痛烈だ。
中国と同様、経済発展に伴う格差社会の台頭が、共産党一党独裁体制の批判を増幅させており、今後、ベトナムの格差拡大が社会不安を誘引する経営的リスクになる懸念が浮上している。
さらに、社会主義体制の象徴的な課題として、複雑な法体系と一貫性のない運用体制が挙げられる。
新しい法律が施行されても、省庁間で合致しない法律があったりと、結果的に、施行決定から、省令、通達が行われず、「実施細則がないのに、罰則のみが科せられる」という異常事態が発生することがある。
実際あった問題例を挙げると、省エネラベル法(家電などが対象)が施行されたとき、ラベルの内容の記載事項詳細が決定する前に、同法の発令の中で実施日のみが明記され、結果、実施日を迎え、ラベルの貼っていない完成品の輸入が税関で差し押さえられるという事態が起こった。
運用体制に一貫性がないため、行政の水際での役人による判断基準がバラバラとなり、そのため行政手続きで「特例の便宜」と称し、役人が賄賂を要求する温床ともなっている。
言い換えれば、賄賂を正当化するため、政府ぐるみで問題を複雑化しているとも言える。
さらに、特筆すべきなのは、
為替リスク、
製造コストの高騰、
裾野産業の脆弱化に、
新興国に特徴的な未整備なインフラ
などが挙げられる。
国内通貨の「ドン」の信頼性が低く経済的基盤が脆弱なベトナムは、実質ドル連動の変動相場制を敷いている。
恒常的にドンの切り下げが行われ、外資系企業は収益を外的要因で左右されるという貿易赤字の産業構造になっている。
■貿易赤字体質がもたらす通貨安
ベトナムでは多くの企業が、部材(原材など)を輸入するケースが主流なため、結果的に、インフレを促し人件費高騰や消費者物価の上昇も招いている。
その貿易赤字体質によるドン安は、製造コストの上昇を誘引し、さらに、製造コストの原因の1つに、人件費の上昇も挙げられる。
ここ7年ほどで最低賃金の増加率が消費者物価のそれを上回り、ほぼ倍増した。
将来的に、物価上昇がさらに金利上昇を誘引し、企業競争力が一層、下がることも考えられる。
また、製造コスト上昇が続く別の要因は、裾野産業の脆弱さにある。
ベトナムに進出した製造業は前述のように原材料を輸入資材に依存し、現地調達率が低く、通貨安による輸入価格上昇だけでなく、物流や在庫コスト、さらにはリードタイムの対応面において弱点となる。
日系企業の人気投資先のベトナムだが、上記のように様々な課題も抱えている。
さらに、ベトナムは複雑な諸外国との関係をうまく天秤にかける一方、ゆえにそれらの国の政治や経済、さらには各国間の外交関係の影響をもろに受けやすい。
長年の親密な友好国のロシアは武器提供国で、
その敵対国の中国は、南シナ海の領海問題でベトナム人の嫌中がヒートアップする一方で、最大の輸入国。
さらにその敵対国の米国は、かつての戦争相手国だが、今では安全保障における対中戦略でなくてはならないパートナーで、しかも、最大の輸出国でもある。
さらに、ベトナムにとって日本は最大の援助国だが、一方で韓国が最大の投資国だ。
「日本のブランド力」は絶大で、昨秋から、東南アジア初、初等教育で日本語を第1外国語として学習教育を始めたベトナム。
しかし、「アジアで最も信頼できる親日国」は、自らの共産党崩壊や、複雑な列強との関係で、その国の成り立ちのもろさを露呈する危険性も同時に抱えているとも言えるだろう――。
』
『
SankeiBiz 4/3(月) 8:15配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170402-00000000-fsi-bus_all
ベトナムに日本品質住宅続々
長谷工など開発、分譲 成長市場に照準
日本企業がベトナムに進出し、住宅を開発する動きが活発化している。
長谷工コーポレーションは首都ハノイで邦人向けの「サービスアパートメント」を施工。
これを契機に同市で分譲マンションの開発に着手する計画だ。
大和ハウス工業などは最大都市ホーチミンの高級住宅街で分譲マンション開発を進めている。
少子高齢化に伴い国内住宅市場の先細りが見込まれる中、高水準の経済発展が続くベトナムなど海外市場に参入する動きは加速するとみられる。
◇
ベトナムでは外資系企業の進出ラッシュに伴い、ハウスキーピングや朝食など各種サービスが提供されるサービスアパートメントの需要が急速に高まっている。
一方で、漏水が発生したり遮音性が低いなど駐在員などの間では建物の品質に対する不満感が強いという。
そこに目を付けたのが長谷工だ。
同社は国内で分譲マンション施工数1位を誇るが、東南アジア展開の第1号となるベトナム事業ではあえてサービスアパートメントを選択。
現地の大手デベロッパーと共同開発した「THE AUTHENTIC(オーセンティック、総戸数110戸)」は、日本と同等の安全・快適性を実現する“ジャパンクオリティー”を追求した。
構造や断熱などの各種性能を日本にある技術研究所(埼玉県越谷市)で検証しながら、これまでの現地の建物にはない技術を随所に導入。
例えば、外壁には結露によるカビの発生を抑制するため断熱材を吹き付け、遮音性や開閉のしやすさに優れた日本メーカーの高機能アルミサッシも採用した。
設計・施工から管理まで一貫した事業を展開することで現地の「いろいろなことを吸収」(楢岡祥之常務執行役員)。“本丸”の分譲マンション分野に、一連のノウハウを反映して事業を軌道に乗せる戦略を描く。
一方、大和ハウスは一足先に野村不動産、住友林業、現地の大手デベロッパーと共同で分譲マンション開発事業に着手。
総戸数約2100戸の大規模案件だが、このほど実施した第1回の270戸募集は、わずか3時間で9割超が申し込みで埋まる順調な滑り出しだったという。
このほかベトナムでは、
西日本鉄道と阪急不動産もホーチミン市で分譲マンション・戸建て住宅の複合開発を、
東京急行電鉄はホーチミン市に隣接するビンズン省で大規模な郊外型街づくり整備を事業化している。
成長市場の取り込みを狙った開発が相次ぐ中、
事業の成功の大きな鍵となるのが一定水準の技術力を備える現地パートナーの確保だ。
長谷工はベトナム以外の東南アジアへの事業展開も視野に入れているが、今後は有力パートナーの獲得や関係強化など各社の現地化戦略の動向が注目されそうだ。
』
『
Record china配信日時:2017年6月18日(日) 7時40分
http://www.recordchina.co.jp/b181263-s0-c10.html
ベトナムのしたたかな対日・対米外交に中国メディア警戒感、
「日本は鉄のパートナー」とも
2017年6月16日、南シナ海問題で中国と対立するベトナムの対日・対米外交に中国メディアが注目している。
特に日本はベトナムにとって「鉄の戦略パートナー」と指摘。
米国とともに「防衛関係も近年、力強く発展している」として、中国をけん制するしたたかなベトナム外交に警戒感を深めている。
ベトナムのフック首相は5月末から6月初めにかけて日米両国を相次いで訪問したが、中国網は一連の外交日程に触れた記事「ベトナム、対米・対日外交で巧妙に計算」を掲載。
「ベトナムの大国との外交におけるベトナム・米国、ベトナム・日本の関係には共通点が多い。
いずれも経済優先で、これに政治・人文関係が続く。防衛関係も近年、力強く発展している」
とした。
フック首相の就任後初の訪米については
「一言でまとめるならば『爆買い』だ。
米国の経営者との会談に時間をかけ、代表団を率い米国のハイテク製品を購入した」
と前置き。
「トランプ大統領の就任前後、ベトナムメディアは『米国がアジア太平洋を見捨てるか』を大きく取り沙汰し、米国が孤立主義に回帰することを懸念した。
ベトナムにとって、米国の『アジア太平洋回帰』戦略は大きな戦略的利益をもたらす」
と論評した。
しかし、「トランプ大統領の就任後の発言と外交活動により、ベトナムは焦りを覚えている。
いわゆる『トランプの霧』の中で、米国の政策方針を把握する必要がある」と分析。
「今回の訪米には、米国の外交政策の動向に探りを入れる狙いと、『爆買い』により米国から重視されるという狙いがあった」とみている。
日本に関しては
「フック首相は就任からわずか1年余りで、すでに2回も訪日している。
安倍晋三首相が今年1月にベトナムを訪問してから間もなく、天皇皇后も訪問した」
と言及。
「他国と比べると、日本はベトナムにとってまさに『鉄の戦略パートナー』だ。
両国関係は経済・貿易・人文・教育・医療などを網羅している。
両国間の協力水準は中国とベトナムに及ばないが、いわゆる『海上係争』がなく、かつ双方とも中国けん制の需要を持つことから、親密ぶりをうかがうことができる」
としている。
さらに
「ベトナムは米国よりも日本の方が自国からの友好を必要としていることを熟知している。
ベトナムは日本が東南アジアを見捨てることを心配する必要はなく、また日本の中国台頭への焦りがすぐに解消されることがなく、自国が戦略的な価値を持っていることを知り抜いている」
と強調。
「ベトナムは日本の中国けん制の心理を利用し、自国の利益を最大化しようとしている」
と述べている。
』
SankeiBiz 4/3(月) 8:15配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170402-00000000-fsi-bus_all
ベトナムに日本品質住宅続々
長谷工など開発、分譲 成長市場に照準
日本企業がベトナムに進出し、住宅を開発する動きが活発化している。
長谷工コーポレーションは首都ハノイで邦人向けの「サービスアパートメント」を施工。
これを契機に同市で分譲マンションの開発に着手する計画だ。
大和ハウス工業などは最大都市ホーチミンの高級住宅街で分譲マンション開発を進めている。
少子高齢化に伴い国内住宅市場の先細りが見込まれる中、高水準の経済発展が続くベトナムなど海外市場に参入する動きは加速するとみられる。
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ベトナムでは外資系企業の進出ラッシュに伴い、ハウスキーピングや朝食など各種サービスが提供されるサービスアパートメントの需要が急速に高まっている。
一方で、漏水が発生したり遮音性が低いなど駐在員などの間では建物の品質に対する不満感が強いという。
そこに目を付けたのが長谷工だ。
同社は国内で分譲マンション施工数1位を誇るが、東南アジア展開の第1号となるベトナム事業ではあえてサービスアパートメントを選択。
現地の大手デベロッパーと共同開発した「THE AUTHENTIC(オーセンティック、総戸数110戸)」は、日本と同等の安全・快適性を実現する“ジャパンクオリティー”を追求した。
構造や断熱などの各種性能を日本にある技術研究所(埼玉県越谷市)で検証しながら、これまでの現地の建物にはない技術を随所に導入。
例えば、外壁には結露によるカビの発生を抑制するため断熱材を吹き付け、遮音性や開閉のしやすさに優れた日本メーカーの高機能アルミサッシも採用した。
設計・施工から管理まで一貫した事業を展開することで現地の「いろいろなことを吸収」(楢岡祥之常務執行役員)。“本丸”の分譲マンション分野に、一連のノウハウを反映して事業を軌道に乗せる戦略を描く。
一方、大和ハウスは一足先に野村不動産、住友林業、現地の大手デベロッパーと共同で分譲マンション開発事業に着手。
総戸数約2100戸の大規模案件だが、このほど実施した第1回の270戸募集は、わずか3時間で9割超が申し込みで埋まる順調な滑り出しだったという。
このほかベトナムでは、
西日本鉄道と阪急不動産もホーチミン市で分譲マンション・戸建て住宅の複合開発を、
東京急行電鉄はホーチミン市に隣接するビンズン省で大規模な郊外型街づくり整備を事業化している。
成長市場の取り込みを狙った開発が相次ぐ中、
事業の成功の大きな鍵となるのが一定水準の技術力を備える現地パートナーの確保だ。
長谷工はベトナム以外の東南アジアへの事業展開も視野に入れているが、今後は有力パートナーの獲得や関係強化など各社の現地化戦略の動向が注目されそうだ。
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Record china配信日時:2017年6月18日(日) 7時40分
http://www.recordchina.co.jp/b181263-s0-c10.html
ベトナムのしたたかな対日・対米外交に中国メディア警戒感、
「日本は鉄のパートナー」とも
2017年6月16日、南シナ海問題で中国と対立するベトナムの対日・対米外交に中国メディアが注目している。
特に日本はベトナムにとって「鉄の戦略パートナー」と指摘。
米国とともに「防衛関係も近年、力強く発展している」として、中国をけん制するしたたかなベトナム外交に警戒感を深めている。
ベトナムのフック首相は5月末から6月初めにかけて日米両国を相次いで訪問したが、中国網は一連の外交日程に触れた記事「ベトナム、対米・対日外交で巧妙に計算」を掲載。
「ベトナムの大国との外交におけるベトナム・米国、ベトナム・日本の関係には共通点が多い。
いずれも経済優先で、これに政治・人文関係が続く。防衛関係も近年、力強く発展している」
とした。
フック首相の就任後初の訪米については
「一言でまとめるならば『爆買い』だ。
米国の経営者との会談に時間をかけ、代表団を率い米国のハイテク製品を購入した」
と前置き。
「トランプ大統領の就任前後、ベトナムメディアは『米国がアジア太平洋を見捨てるか』を大きく取り沙汰し、米国が孤立主義に回帰することを懸念した。
ベトナムにとって、米国の『アジア太平洋回帰』戦略は大きな戦略的利益をもたらす」
と論評した。
しかし、「トランプ大統領の就任後の発言と外交活動により、ベトナムは焦りを覚えている。
いわゆる『トランプの霧』の中で、米国の政策方針を把握する必要がある」と分析。
「今回の訪米には、米国の外交政策の動向に探りを入れる狙いと、『爆買い』により米国から重視されるという狙いがあった」とみている。
日本に関しては
「フック首相は就任からわずか1年余りで、すでに2回も訪日している。
安倍晋三首相が今年1月にベトナムを訪問してから間もなく、天皇皇后も訪問した」
と言及。
「他国と比べると、日本はベトナムにとってまさに『鉄の戦略パートナー』だ。
両国関係は経済・貿易・人文・教育・医療などを網羅している。
両国間の協力水準は中国とベトナムに及ばないが、いわゆる『海上係争』がなく、かつ双方とも中国けん制の需要を持つことから、親密ぶりをうかがうことができる」
としている。
さらに
「ベトナムは米国よりも日本の方が自国からの友好を必要としていることを熟知している。
ベトナムは日本が東南アジアを見捨てることを心配する必要はなく、また日本の中国台頭への焦りがすぐに解消されることがなく、自国が戦略的な価値を持っていることを知り抜いている」
と強調。
「ベトナムは日本の中国けん制の心理を利用し、自国の利益を最大化しようとしている」
と述べている。
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●日本・ベトナム ナゾ解き交流史 国交樹立40周年記念
Published on Oct 14, 2013
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●ベトナム独立の夢を日本に賭けた男 NHKBS
Published on Dec 22, 2013
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●Võ Nguyên Giáp, ヴォー・グエン・ザップは、かく語りき/ベトナム戦争
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●2014 07 12 神木隆之介20歳の旅 ベトナム国境鉄道をゆく~世界一美しい絶景棚田を求めて~[BSジャパン]
Published on Jun 10, 2015
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