2017年4月25日火曜日

朝鮮半島有事へ動く(20):アメリカの軍事力に怖気づいた中国の右往左往

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● FNN

 北朝鮮の問題でアメリカの軍事力が中国の目の前の海に集結している。
 呼び込んだのは北朝鮮だが許したのは中国である。
 一度こういう事態が発生すれば、
 アメリカは今後いつでも中国近海に軍事パワーを展開することになる。
 もしそれが常態化すれば、南シナ海など吹っ飛んでしまう。
 中国のメンツなどトランプにとっては屁でもない。
 下手すれば東シナ海と南シナ海は中国の内海どころではなく、アメリカの作戦域になってしまう。
 太平洋は広い、米中で半分づつ支配しよう、なんて習近平の構想は泡のように吹き飛んでしまっている。
 まだまだ中国は田舎の成り上がりにすぎない、というのが国際的な評価であるということになる。
 果たして呼び込みを許してしまった習近平の権力はどうなる。
 さらなる強権政治に打ってでるしかなくなるのか。

 アメリカの走狗となり果てた中国だが、アメリカが軍事力をひけらかかせばそれを止める手立てはない。
 ロシアは外交にたけて、五分五分に持ち込むか、外交経験の薄い中国ではアメリカに対抗するなどほとんど不可能で、空母一隻でビビッてしまう。
 年間中国の3倍の軍事費を使うアメリカと比べると、10年ではどれほどの差が出てくるか。
 中国が背伸びしようとする意識はわかるが、ソビエト連邦が崩壊したように背伸びしすぎると国家の滅亡する。
 
 自国の裏庭で空爆が実行されれば習近平の権威は失落する。
 求心力は衰え、核心称号はお飾りになる。
 周辺はポスト習近平へ走り出す。
 経済は落ち目傾向にあるため、それを補うために軍事力の増強に邁進した。
 だが、アメリカの裏庭での空爆を止められなかったとしたら、なんのための軍事力強化かという疑問が大きく社会に持ち上がってくる。
 これを払しょくするため、アメリカにかわって自ら空爆を行えば、北のミサイルは北京に少なくとも数十発は降り注ぐことになる。
 アメリカの北朝鮮空爆は中国を大きく変えてしまう要因を含んでいる。
 お飾り核心の習近平が排除されたとき、誰が次の中国の指導者になるのか、共産党は存続できるのか、地方軍閥はどう動くか、中国の将来は未知の中にある。


聯合ニュース 4/25(火) 16:48配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170425-00000062-yonh-kr

中国の警告 韓国政府「北朝鮮を負債と見なす雰囲気を反映」

【ソウル聯合ニュース】
 韓国外交部の趙俊赫(チョ・ジュンヒョク)報道官は25日の定例記者会見で、中国の政府関係者やメディアが北朝鮮に挑発を自制するよう連日のように警告していることについて、核・ミサイル開発を続け他国に脅威を与える北朝鮮を
 「もはや戦略的資産ではなく負債と見なすべきだとする中国国内の雰囲気を反映したものだろう」
と述べた。

 中国外務省の耿爽副報道局長は24日の定例会見で、現在の朝鮮半島情勢は「非常に緊張している」とした上で、
 「関係各国が冷静さと自制を保ち、情勢を緊張させる行動を取らないよう強く求める。
 国連安全保障理事会には北朝鮮の核・ミサイル活用に対する明確な禁止要求がある」
と述べた。

 中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報も、6回目の核実験に踏み切れば致命傷を負う、新たな戦略的挑発に出れば中国が原油供給を減らすかもしれないなどと報じ、北朝鮮に強い警告を発している。

 趙氏は一方、トランプ米大統領が24日(日本時間)に日本の安倍晋三首相、中国の習近平国家主席とそれぞれ電話会談したことと関連し、
 「双方の関心事に対する協議が主な目的で、それを機に北の核問題も話し合われたものと承知している」
と説明した。
 また、北朝鮮核問題に関する話し合いは、韓国政府がこの間、米国を含む関係国と協議した内容に基づいたものだったとの認識を示した。
 朝鮮半島を巡る議論で韓国が外される「コリア・パッシング」への懸念が出ていることを踏まえた説明と受け止められる。



Record china配信日時:2017年4月25日(火) 16時30分
http://www.recordchina.co.jp/b176267-s0-c10.html

2016年の軍事費は
米国がダントツ1位、
2位以下に続いたのは…―中国メディア

 2017年4月25日、参考消息網によると、スウェーデンのシンクタンク、ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)は24日、2016年の世界の軍事費は前年比約0.4%増の1兆6800億ドル(約184兆8500億円)と指摘する調査結果を発表した。

 軍事費が最も多かったのは
1].米国(6110億ドル、約67兆2300億円)で、
2].2位の中国(2150億ドル、約23兆6600億円)
の3倍近い額となった。
 3位以下は
3].ロシア、
4].サウジアラビア、
4].インド
の順。
 上位3カ国で軍事費の増加が見られた反面、サウジアラビアは減り、関係者からは石油収入の減少に原因があるとの見方が出ている。

 SIPRIによると、2011年以降、世界の軍事費が2年連続で増加するのは今回が初めて。「アジア、オセアニア、東欧、北アフリカで増加した一方、
 中南米、中東、サハラ砂漠以南のアフリカでは一部で明らかな縮小が見られた」
と地域による違いにも言及している。

 中国はこの違いに分かるのか。
 鄧小平は頭を引っ込めておけ、と言ったが権勢欲の強い習近平を一帯一路をぶち上げ、AIIBを作り、アジア・アフリカ・ヨーロッパとあらゆるところに金をばらまいている。
 そしてその結果として不評を買っている。
 果たして国がたもてるのか。
 こわい未来が待っているような雰囲気もある。


Yahooニュース 4/26(水) 13:18  遠藤誉  | 東京福祉大学国際交流センター長、
https://news.yahoo.co.jp/byline/endohomare/20170426-00070315/

米が北を攻撃したときの中国の出方
――環球時報を読み解く

  4月22日、環球時報は「ワシントンは北京に過分な期待をかけるが」という社説で、中国が軍事介入をするケースを書いている。
 それは中朝同盟を破った北への警告ととともに休戦協定を破った米国への警告とも読み取れる。

◆トランプ大統領に「褒め殺し」されて、窮地に追い込まれた習近平国家主席

 社説の冒頭では概ね以下のように書いている。
――米大統領はツイッターで
 「中国は北朝鮮の経済的生命線だ。
 もし中国が朝鮮問題を解決しようと思えば、容易にできるはずだ」
と書いている。
 トランプ大統領は彼独特のやり方で、北京に圧力を掛けている。
 ワシントンは北京が「手伝ってくれること」を鼓舞し、同時に北京が「十分には手伝えない時には」、ワシントンには別の選択があると言っている。
 北京は非常に困難な局面に追い込まれている。
 ピョンヤン(北)を説得しても言うことを聞かない。
 米韓双方に「双暫停」(北は核ミサイル開発を暫時停止し、米韓は合同軍事演習を暫時提秘する)要求を出しても、ワシントンもソウルも全く聞かない。
 トランプが言うところの「中国が北朝鮮問題を解決してくれるだろう」という言葉と中国が希望する解決方法の間には、あまりに大きな違いがあるのだ。(ここまで引用)

 では、その違いはどこにあるのだろうか。
 まず米韓合同軍事演習は、朝鮮戦争の休戦協定(1953年7月)に違反する。
 なぜなら、休戦協定の第四条第60節には「休戦協定締結後、いかなる他国の軍隊も三カ月以内に南北朝鮮から撤退すること」と書いてある。
 中国の軍隊は1954年から58年までの間に完全撤退した。
 しかし米軍は今もなお撤退していない。
 それどころか軍事演習をさえしているのが現状だ。
 第60節には、そこに書いてある内容を実行するためにハイレベルの政治会談を行うこと、という記述があるが、54年にジュネーブで開催された政治会談を、米国だけがボイコットしたままだ。

 実は、この現状に対する中朝の不満は普通ではない。
 その意味で、中朝間には共通点があることは、ある。
 しかし、今や米国と「新型大国関係」を築きたいと思っている
 中国にとって、「米中蜜月」は決して手放したくない「宝」
のようなものだ。
 だから文章はやんわりとしているが、米韓に「悪いのはお前たちだろう」と言いたい気持ちが滲み出ている。

◆北が新しい核実験をやれば、中国は遠慮しない

 社説は続く。
――北朝鮮の核施設は中国のすぐ近くにある。
 放射能汚染を受ける可能性が非常に高い。
 それが防げない状況が来たら、中国は遠慮しない。
 中国は国連安保理の決定に従い、さらなる厳しい経済制裁を北朝鮮に加えていくことになるだろう。
 北朝鮮への石油の供給を大幅に減少させるというのは、その対応の一つだ。
 完全に石油を断つことは北朝鮮に人道主義的な災難をもたらすので、その最低ラインは守らざるを得ないが、石油を断つ程度がどこまでかは、国連安保理が決める。
 工業システムも打撃を受けるだろうが、ピョンヤンの自業自得だ。
 ただし、ここまでの厳格な制裁をしても北朝鮮の核保有を止めることができないとすれば、その遠因は米韓にあることを、米韓は反省すべきだ。
 もしワシントンが反省を拒絶し、北朝鮮に武力行使をするならば、朝鮮半島は戦争という新しい段階に突き進むだろう。
 中国は何としても、戦争には反対する。(ここまで引用)

◆核・ミサイル施設へのピンポイント攻撃に関しては容認する

 つぎに、日本人が最も気になる中国の軍事介入に関して考察する。
 社説では以下のように書いている。
――戦争が起こることには反対するが、しかし万一戦争が始まった時には、中国はどのような立場を取るかに関して、米朝に通報する。
 もし北朝鮮が核・ミサイルの活動を展開し続け、米国がそれらの施設に外科手術的(=武力的)攻撃をしたならば、中国は(戦争行為をしたことに対して)外交的抗議を表明するだろうが、軍事的介入はしない。
 ワシントンは北朝鮮がソウル地区に報復的攻撃をするであろうリスクを十分に考えなければならない。
 これらのリスクは米韓にとって耐え難いほど重いものとなるだろう。(ここまで引用)

 この部分に関して読み解くならば、以下のことが言える。
 もし4月6日、7日の米中首脳会談とその後の一連の両首脳による電話会談がなかったら、これまでの中国ならば、弾丸の一発でも米国が北朝鮮に打ち込もうものならば、必ず激しい抗議をして、何らかの軍事的報復措置を取っただろう。
 そのときには中朝同盟(中朝友好協力相互援助条約)があることを理由として、部分的攻撃であったとしても北朝鮮側に立ち、何らかの軍事介入をしていたはずだ。
 いまピンポイントなら、「軍事的介入をしない」と宣言できるのは、米中首脳会談により「米中蜜月」状態が形成されたからである。
 
 トランプ大統領のシリア攻撃があり、トランプ大統領がそれを容認した習近平国家主席を「気に入った」という、「劇的変化」がもたらしたものと言っていいだろう。
 中国も北朝鮮の核・ミサイル開発には徹底して反対している。
 だから、米国がその施設のみをピンポイント的に破壊するのなら、武力行使には反対だが、中国は黙認するということである。

◆米韓が38度線を越えたら中国が軍事介入する

 最も厳しい最終段階を社説はつぎのように述べている。
――ひとたび米韓軍が38度線を越えて北朝鮮への地上の侵略を行い、直接北朝鮮政権を転覆させたならば、中国は直ちに必要な軍事介入をする。
 われわれは絶対に武力的手段を通して北朝鮮政権を転覆し朝鮮半島を統一するような事態は許さない。
 この点に関しては、北京はワシントンとソウルに明確に言っておく。(ここまで引用)

★.問題は、最後のこの部分だろう。
 どんなに米中蜜月を演じても、中国には絶対に譲れない一線がある。
 朝鮮半島を米韓が統一して「民主主義政権」を米国主導で形成することだけは、絶対に認めない。
 陸続きに米軍がいるなどということを認められるはずがない。
 米中蜜月を演じたのは、「北朝鮮に対して示した威嚇」だったが、この最後の「米韓が38度線を越えたら中国が軍事介入する」という宣言は、「米国に対する警告」だ。

◆中国はなぜ北の核ミサイル開発には絶対反対なのか?

 中国は北朝鮮の核・ミサイル開発には一貫して断固反対している。
 理由としては3つほどある。
1. いつ中国に向けてくるか分からないので、中国に脅威を与え、放射能汚染にもさらされる。
2. 中国は中国共産党による一党支配体制を維持したいので、地域を不安定化させることには絶対に反対。
3. これが最も重要だが、北朝鮮が核を保有すれば、韓国も保有しようとし、必ず
 「日本だけ持ってないのは安全保障上危険だ」として、日本が核を持とうとする。
 それだけは許せない!

◆中朝国境に集中配備されているという中国軍の目的は

 なお、中朝国境周辺に中国軍が集まり臨戦態勢に備えているという情報があるが、外交部や国防部のスポークスマンは否定している。
 軍事機密なので漏らさないだろう。
 しかし中国軍を集中的に配備する目的は、北朝鮮の暴発に備えるためであって、米韓の開戦に備えるためではない。
 全面戦争は「絶対に」あってはならないと、中国は思っている。
 中国はいま米国と戦うつもりはなく、あらゆる手段を駆使して、戦争を食い止めるだろう。
 中国が望んでいるのは「対話」(六者会談)であり、米朝が「休戦協定を平和条約に持っていくこと」である。
 そうすれば、米軍が韓国に駐留する正当性がなくなり、北朝鮮に核・ミサイル開発を中止するよう、中国も説得できるようになる。
 休戦協定の冒頭には
 「最終的な平和解決が 成立するまで、朝鮮における戦争行為と、あらゆる武力行為の完全な停止を保障する」
旨の文言がある。
 それを破っているのは米韓だという、強い批判が中国にはある。
 朝鮮戦争において休戦協定を結ぼうと、連合国を代表する米国が言い出した時、韓国の李承晩大統領がどうしても承諾しなかった。
 なんとしても韓国が朝鮮半島を統一するのだと言い張った。
 そこで米国はやむなく「米韓相互防衛条約」を締結することを約束。
 その上で休戦協定を結んだのだから、最初から矛盾があった。
 その矛盾が、こんにちの朝鮮半島問題を生んでおり、根本的矛盾を引きずっているのが北朝鮮問題であることは、客観的事実として認めなければなるまい。
 その事実を直視する勇気を日米韓が持ったときに、初めて北朝鮮問題は解決する。






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