このところ中国はさえない。
トランプにいいようにあしらわれたと思ったら、
今度は卓球で中国のベテラン連中が日本のたかが17歳の小娘にいとも簡単にしてやられている。
「卓球」といえば西欧は諸国は見向きもしない中国のお家芸なのにガキにひねられて、共産党中枢がカッカしている。
http://news.searchina.net/id/1633969
http://news.searchina.net/id/1633964
さらには一帯一路のサミットに参加するG7の首脳メンバーはイタリアのみといううすら寒さ。
http://www.recordchina.co.jp/b175655-s0-c10.html
客観的にみて未来への展望が中国にはない。
ただ大きい図体だけである。
高速鉄道を作ることに邁進するのはいいが、赤字を垂れ流してなんとする。
品質最低の空母を量産してなんとする
金喰い虫の宇宙ステーションを作ってなんとする
などなど。
環境破壊は止まることを知らない。
せっかくため込んだ資産がザザ漏れで海外に逃避している。
足元には北朝鮮がキバを剥いている。
インドネシア鉄道建設にみられるように周辺国も一時のように中国を信用しなくなった。
これから中国はどうなるのだろう。
巨像は動くだけでアリを踏み潰す。
巨象は倒れにくい。
だが、ズドンと倒れたとき、何が起こるかだれも知らない。
時代が、歴史が流れている。
事態とはウエーブを描くものである。
ピークは必ずある。
ピークを過ぎると下り坂になる。
ボトムまでは下る一方になる。
ボトムからまた上昇するか、その底を這うように動くかはその時にならないとわからない。
言えることは中国はピークを過ぎたということであろう。
自重がでかいだけに、簡単には舵が切れない。
慣性でこれまで動いてきた方向にスピードを弱めつつ進むことになる。
空母の建設、宇宙ステーションの建設、赤字路線としての高速鉄道の距離のみを追いかける建設などなどである。
その間に、環境は破壊され、人心は去り、お金は逃げ、周辺国はキバを剥くことになる。
『
ダイヤモンドオンライン 湯浅 卓 :米国弁護士 2017年04月21日
http://toyokeizai.net/articles/-/168686
その瞬間、中国・習近平主席の表情は一変した
ニクソン以来の対中戦略が大転換しつつある
ドナルド・トランプ米大統領の北朝鮮に対する強硬姿勢は、中国の習近平国家主席にきわめて効果的な形で伝わったようだ。
トランプ・習両氏の”出会い”は2度連続して行われた。
1度目は4月6〜7日に米国のフロリダ州パームビーチで行われた米中首脳会談。
2度目は11日夜(米国時間)の電話会談だ。
11日の電話会談で習主席はトランプ大統領に念を押すように「平和的解決」を求め、トランプ大統領も「よい電話だった」と応じた。
この2回の会見を通じ、トランプ大統領は対北朝鮮強硬策への暗黙の了解を取り付けたと思われる。
■習主席の表情が一変したワケ
驚くべきは、パームビーチでの首脳会談の最中、トランプ大統領はシリアの空軍基地へのミサイル攻撃を命じたことだ。
それは中国にとって予想外の出来事だった。
同時に、中国側には強烈なメッセージとなった。
これまで米国は中国に対して、北朝鮮の核開発阻止に向けて圧力を強めるように求めていた。
今回、米国が中国に発したメッセージは、もし中国が米国の求めにまともに応じないなら、米国はシリア同様、単独での北朝鮮攻撃も辞さないぞ、という強烈な意思表示だった。
習主席は、シリア攻撃に対して理解を示したと報じられている。
実は、トランプ大統領から一連の説明を直接聞いたあと、習主席の表情は一変している。
米メディアは習主席の表情の変化に気づかなかったようだが、筆者が長く働いているウォール街の面々はその変わりようを見逃さない。
交渉相手の表情の変化を読み取ることに長けていなければ、ウォール街では生きていけないのだ。
その表情は容易ならざる驚愕の表情に変わったのである。
習主席にしてみれば、中国側はトランプ大統領についてはその人となりを徹底的に調べ上げ、そのうえでフロリダの首脳会談に臨んだつもりだった。
ところが、直接会ってみると、トランプ大統領の「超ワンマン」ぶりは想定外だった。
トランプ氏の態度は典型的な”中華思想”の持ち主と言っていい。
その独断専行ぶり、中央集権的な考え方は、自分たちとあまりにもよく似ている、いや、それ以上の迫力さえあるーー。
習主席はそんな風に感じたはずだ。
中国政府は、6〜7日の習主席訪米にはかなりの神経を使った。
とくに、トランプ大統領と相性の悪い米メディア対策に取り組んだ。
過去数年、盛んに行われていたカリフォルニア州のエンターテインメント産業に対する中国資本の巨額投資を、今年になってストップした。
これについて日本ではほとんど報道されていない。
ハリウッドの映画やメディアを中心に、カリフォルニア州ではエンターテインメント産業が盛んだ。
とくに、カリフォルニアのメディアは、昨年の大統領選挙戦中から「反トランプキャンペーン」を繰り広げている。
トランプ氏が大統領になってからもケンカが絶えない。
そういうメディアに対して、中国資本は積極的な投資を行っているため、下手をすればトランプ大統領とメディアのケンカに巻き込まれる可能性もある。
用意周到で慎重な習主席の性格からして、このケンカには巻き込まれたくないと思ったはずだ。
投資をストップした背景には、悪目立ちしたくない、という思いが隠されている。
しかし、こんな配慮はトランプ大統領にはまったく通じなかった。
■「レッドライン」を越えれば軍事力を行使
4月に入って米国は、とことん強硬路線を突き進んだ。
米軍は6日にシリア政府軍をミサイル攻撃したあと、8日には原子力空母カール・ビンソンを朝鮮半島近海に出動させる構えをみせている。
一部報道によると、その艦隊は、北朝鮮軍創建85周年を迎える4月25日前後に日本海に入るかもしれない。
米中首脳会談のあと、トランプ大統領は11日、中国が北朝鮮の核開発抑止に真剣に取り組まなければ、米国単独でも行動を起こすとツイッターに投稿。
その日の夜、習主席がトランプ大統領の独断専行をけん制するように「平和的解決」を求めた米中首脳の電話会談があった。
「軍事力行使も辞さず」というトランプ政権の強硬姿勢は、その後も加速している。
13日にはアフガニスタンの過激派組織「イスラム国」(IS)に大規模爆風爆弾(MOAB)を投入した。
これは、北朝鮮が連日のように繰り返す、核・ミサイルの軍事力を誇示するような挑発に対する警告である。
「レッドライン(越えてはならない一線)」を越えれば、容赦なく軍事力行使に踏み切るというメッセージとみていい。
トランプ政権は、オバマ政権時代以前の「戦略的忍耐」に終わりを告げ、「あらゆる選択肢」で北朝鮮強硬策を遂行すると公言している。
これは米政府が長らく維持してきた対中国、対北朝鮮戦略の大きな転換である。
1972年の電撃的な「ニクソン訪中」を仕組んだヘンリー・キッシンジャー元国務長官(93歳)は、対中慎重派ないし融和派として、いまだに影響力を持っている。
トランプ大統領とはそれほど親しくはないが、長年の中国専門家として尊重せざるを得ない存在だった。
しかし、ここへきてのトランプ政権の対北朝鮮強硬策は、オバマ流を含む歴代大統領の「戦略的忍耐」との決別だけでなく、
キッシンジャー流「対中融和路線」とも別れを告げた
と言っても過言ではない。
■トランプ大統領の本音は北朝鮮にある
2度の米中首脳会談を通じて明らかになったのは、トランプ大統領が一気に外交・安保の表舞台に登場し、その出番を自らはっきりと意識したことだ。
シリア攻撃に逡巡し、対中強硬派のスティーブン・バノン首席戦略官・上級顧問を、国家安全保障会議(NSC)からはずしたのは、その何よりの証拠だ。
バノン氏はトランプ大統領を陰で操る黒幕とメディアでは報じられてきた。
本欄では、バノン氏を利用しているのはトランプ大統領自身であり、バノン氏はホワイトハウスの中でそれほどの影響力のある存在ではないと、すでに指摘してきたが、まさにそのとおりとなった。
バノン氏は、トランプ氏の娘婿であるジャレット・クシュナー上級顧問とのそりが合わないとも報じられている。
そうかもしれないが、トランプ大統領はクシュナー氏をテロの危険があるイラクに派遣するとか、使える人物を使える時に使うという点では徹底している。
今回のシリア攻撃やアフガンへの爆弾投下にしても、いずれも北朝鮮へのメッセージであり、同時に中国へのメッセージでもある。
中国としっかり手を組むことによって、中国にやるべきことはやってもらう。
はっきりしてきたのは、トランプ大統領の本音は北朝鮮にあるということだ。
このほど韓国と日本を訪れたマイク・ペンス米副大統領も、トランプ大統領の本音を代弁している。
ペンス氏は、北朝鮮に対して米大統領の力と決意を試すべきではないと警告し、北朝鮮の挑発に対して、圧倒的、効果的な反撃を行うと強くけん制している。
日本の安倍晋三首相がトランプ大統領の方針を支持していることは言うまでもない。
ペンス氏との会談でも「平和的解決」に力点をおきつつ、米国の強い姿勢と外交圧力によって、北朝鮮の核やミサイルを完全に放棄させることで合意している。
日本と米国の同盟関係は、きわめて強固なものになっているといえるだろう。
』
『
新潮社フォーサイト2017年04月20日 13:47 春名幹男
http://blogos.com/article/218973/
トランプ大統領の「マッドマン」心理戦略 -
「常軌を逸していて、予測不可能」
と中国側からも恐れられていたトランプ大統領(米紙『ニューヨーク・タイムズ』)。
しかし、その大統領がいま「狂気の戦略がかえって、世界に安定をもたらしたかもしれない」(米ウェブ誌『スレート』)とも評価されている。
一体、何が起きたのだろうか。
狂気の戦略とは英語でmadman theoryだが、ここでは意訳して「戦略」とした。
ちなみにマティス米国防長官はmad dogと呼ばれ、日本メディアは「狂犬」と訳したが、正しくない。
狂犬はrabid dogが正しい。
この戦略、トランプ大統領自身が尊敬していた故ニクソン大統領が元祖の発案者だ。
トランプ氏はニクソン氏からもらった1987年当時の手紙を額に入れて大統領執務室に飾るほどのニクソン・ファン。
手紙は、本文わずか5行で、「妻はあなたが選挙出馬を決めたら勝つと予想している」という他愛ない内容だった。
長文の文書を読むのが嫌いな現大統領。
国家情報長官(DNI)事務所が毎日行う「大統領日報」ブリーフィングは1テーマ1ページ以内を原則に、大統領が好む写真や図表などビジュアル資料を増やす方向といわれる。
■ニクソンの造語
「狂気の戦略」という言葉自体、ニクソン氏の造語だった。
彼が1968年の大統領選挙中、信頼する部下で、大統領就任後に首席補佐官に任命したH.R.ハルデマン氏に次のように伝えたことを記した文書が残されている。
筆者の友人で米民間調査機関「国家安全保障文書館」上級アナリスト、ウィリアム・バー氏が発見した。
「彼ら(ベトナム)はニクソンが行使する軍事力の脅威を信用するだろう……私はそれを狂気の戦略と呼んでいる。
私がある段階に達したら、戦争を終わらせるためになんでもするかもしれない、と北ベトナムに信じてもらいたい。
……『ニクソンは怒ったら抑えられなくなる。
彼はその手を核のボタンに掛けている』とね」
このように、ニクソンは何をしでかすか分からない人物だとする情報を、ベトナム側に意図的に流した。
また、ニクソン大統領とキッシンジャー補佐官はベトナム和平交渉中には、ソ連が北ベトナム側に譲歩を働きかけてくれることを期待して、核戦争が切迫しているかのように偽装して「核戦争警報」を出したこともあった。
しかし、冷静なニクソンを「マッドマン」と信じさせることはできず、こうした策略は失敗したという。
孫子の兵法も「兵とは詭道なり」と、戦争とはだます行為であるとしている。
また、マキャベリも「気違いじみたふりをするのは非常に賢いことだ」と述べている。
■トランプ氏の直観
だが、トランプ氏自身がニクソン氏や孫子、マキャベリから学んで狂気の戦略を実行したとは考えにくい。
恐らく彼は、テレビ番組の司会者として、人気を集める方法を身につけたとみていい。
米週刊誌『タイム』3月23日号のインタビューで、彼は「私は非常に直観的な人間だが、私の直観は当たる」と述べている。
自分自身で「常軌を逸していて、予測不可能」な行動を楽しんでいるようにも見える。
シリア政府軍が化学兵器を使用したとのニュース映像を見て、長女イヴァンカさんの指摘を待つまでもなく、こうした残虐行為に対して懲罰攻撃を加えれば国民の支持を得られるし、北朝鮮のような国は恐怖感を持つと、直観的に考えた可能性は十分ある。
フロリダの別荘での習近平中国国家主席との夕食会中、デザートの「これまで見たこともないきれいなチョコレートケーキ」を口にした際、シリアに59発のトマホーク・ミサイルで懲罰攻撃を加えたことを伝えた。
習主席は「もう一度通訳を」と求めて事実を再確認した上で、「OK」と返答、トランプ氏は首脳会談の成功を確信したという。
この会談の直前まで、トランプ氏は中国を「為替操作国」に認定するとしていたが、会談後は為替操作国とは認めない、と180度変わった。
■中国抱き込みに成功
中国もトランプ氏のペースに乗せられた感がある。
4月12日付の中国紙『環球時報』社説からそんな様子がうかがえる。
「北朝鮮が近く6回目の核実験を行えば、米国の軍事行動の可能性は以前より高くなる」
「核実験やICBM発射は米政府の顔をひっぱたくことになる」
「北朝鮮が今月挑発的な動きをすれば、国連安保理が北朝鮮への石油輸出制限などのかつてない厳しい措置を採択することを中国社会は賛成するだろう」
環球時報は中国共産党機関紙『人民日報』傘下の新聞で、論調は党の立場と同じだ。
『ロイター通信』や『ハフィントン・ポスト』は環球時報を転電し、「中国が北朝鮮への石油供給停止の用意」などと伝えた。
トランプ氏は『ウォールストリート・ジャーナル』紙とのインタビューで、中国が北朝鮮問題を解決するなら、米国は貿易赤字を受け入れる価値があるとまで述べた。
■軍人が大統領利用か
北朝鮮をにらんだ狂気の戦略はそれにとどまらなかった。
原子力空母カール・ビンソンを朝鮮半島近くに移動させ、さらに通常爆弾では最大の爆発力といわれる大型爆風爆弾(MOAB)「GBU-43」をアフガニスタンのイスラム国(IS)軍事拠点に投下した。
米軍事専門家の間では、MOABより旧式で少しだけ爆発力が弱い「デイジーカッター」はベトナム戦争やイラク、アフガンでも使われている。
なぜ今回MOABを使用したか、その目的は不明とされている。
恐らく心理的に敵に「衝撃と畏怖(shock and awe)を与える狙い」(ジェフリー・ルイス・ミドルベリー国際問題研究所研究員)とみられている。
明らかに北朝鮮に対して狂気の戦略で圧力を加える作戦の一環のようだ。
ベトナム戦争の歴史的研究で博士号を取得したH.R.マクマスター大統領補佐官(国家安全保障問題担当)や学究肌のジム・マティス国防長官ら政権内の一大勢力となっている軍人の俊英が、大統領の性格や特性を利用して狂気の戦略を意識的に展開しているのかもしれない。
■北朝鮮の体制変更せず
だが、こうした圧力を受けて、北朝鮮が核実験や大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射を自制するかどうかがポイントだ。
既にトランプ大統領の成果として「称賛に値する」(『ワシントン・ポスト』紙電子版4月12日付)との報道もあるが、まだ危機は回避されていない。
そんな中、米メディアが14日一斉に、国家安全保障会議(NSC)が新しい北朝鮮戦略を決定したと伝えた。
その内容は、
(1):北朝鮮が核廃棄に向けて交渉に戻るよう、最大限の圧力を加えるが、
(2):体制変更を目指さない
――ことを骨子としているという。
恐らく、過去2カ月間にわたったNSCの議論を「国家安全保障大統領メモ(NSPM)」の形でまとめ、主要メディアを招いてブリーフィングした、とみられる。
北朝鮮は体制維持が最重要課題なので、NSC決定のこの部分は評価するだろう。
しかし、核廃棄には抵抗する。
従ってこの戦略遂行には巧みな外交が必要となる。
さらに、北朝鮮に関するインテリジェンスも不足している。
トランプ政権が政権発足1週間後の1月27日付で発表したNSPM1は、「力を通じた平和の追求」としている。
トランプ政権は軍備増強はするが、国務省予算は30%以上カットする構え。
しかしこれで、未だ人員が揃わない国務省の外交力に頼ることができるだろうか。
』
『
ロイター 2017年 04月 20日 08:04 JST
http://jp.reuters.com/article/nk-crisis-china-idJPKBN17L0PX?sp=true
アングル:北朝鮮危機、奔走する中国代表の「報われない仕事」
[ソウル/北京 18日 ロイター] -
北朝鮮と米国のあいだで高まる緊張を、交渉による解決でとりなそうとする中国の武大偉・朝鮮半島問題特別代表。同代表の奔走ぶりは、中国が募らせるいら立ちを浮き彫りにしている。
武氏(70)は先週、韓国を訪問した。
5日間という滞在日数は異例の長さだ。
同氏は韓国外務省の金烘均(キム・ホンギュン)朝鮮半島平和交渉本部長と会談したほか、次期大統領選の候補者らと面会した。
その目的の1つには、今週のペンス米副大統領によるアジア太平洋地域訪問を前に米空母艦隊が朝鮮半島に向かうなか、緊張を和らげることにあった。
韓国聯合ニュースが外交筋の話として伝えたところによると、武氏は北朝鮮訪問の計画について確認しなかった。
「中国側は要請しているが、北朝鮮が返答していないと私は理解している」
と、この外交筋は語ったという。
中国外務省の陸慷報道官は17日、そのような訪問について何も共有すべき情報はないと述べ、「中国と北朝鮮は友好的に訪問し合うという伝統を維持している」と語った。
武氏が最後に平壌を訪れたのは、昨年2月初めで、長距離ロケットで衛星を軌道に打ち上げる計画を発表した北朝鮮に対して自制を求めるのが目的だった。
武氏が北京に戻ってから2日後、北朝鮮は弾道ミサイルの発射実験とみられるロケットを打ち上げ、朝鮮半島の緊張は一段と高まった。
中国は、予測不可能な北朝鮮に対し、国連安全保障理事会による制裁実施によって外交交渉を補おうとする意向を以前にも増して示している。
2月26日以降、北朝鮮からの石炭輸入を中国は全面的に禁止している。
その一方で公式的には、中国は何よりもまず対話を重視している。
だが、北朝鮮や周辺国、ライバル国を交渉の場に再び就かせようとする武氏の努力は、今のところ報われていない。
■<離れる中朝関係>
トランプ米大統領は中国の習近平国家主席に対し、北朝鮮に核兵器や弾道ミサイルの開発をやめさせるため、一段と厳しい措置を取るよう求めている。
北朝鮮は食料や燃料を中国に大きく依存し、北朝鮮の輸出品の大半は中国を経由している。
しかし習氏は2012年に国家主席に就任して以来、北朝鮮の若き指導者、金正恩朝鮮労働党委員長に一度も会っていない。
金氏が2011年末に北朝鮮の指導者になってから加速する核・ミサイル実験のせいで、両国関係の距離は遠ざかっている。
中国、米国、北朝鮮、韓国、日本、ロシアで構成されるいわゆる6カ国協議の下、武氏は10年以上にわたり、朝鮮半島の非核化を目指す努力を主導してきた。
だが、そうした中国による取り組みの大半は実ることはなかった。
6カ国協議は、北朝鮮のロケット発射失敗を受けて2008年に最後の会合が決裂して以降、行われていない。
韓国当局者らによれば、武氏はベテラン外交官で、日本通でもある。
朝鮮語はほとんど話さず、英語は全く話さないという。
また、匿名で語ったアジアの外交官によると、武氏は韓国に多くの友人がおり、「信頼できる」外交官として長年高い評価を受けているという。
■<2つの延期>
14日放送された香港フェニックステレビとの異例とも言えるインタビューのなかで、武氏は、6カ国協議を再開させるための基盤として、米国と北朝鮮が軍事訓練と核実験という「2つの延期」で合意すべきだという中国の立場を明らかにした。
こうした立場には、米国とその同盟国である韓国が反対している。
武氏はインタビューで制裁について言及せず、対話を通した平和的解決に向けた中国のコミットメントを繰り返した。
これは、習主席がトランプ大統領に先週の電話会談で伝えた立場と同じものである。
「もし北朝鮮と米韓が報復する態度に出て、互いに武力を誇示し、現状を根本的に変えることに失敗するなら、遅かれ早かれ朝鮮半島で何かが誤った方向に向かうだろう」
と武氏は述べている。
韓国の当局者は、武氏は6カ国協議が始まった最初のころは「耳障り」なときもあったが、「協議を存続させるため、彼こそまさに当時われわれが必要としていた人物だった」と語った。
一方、韓国大統領府の外交安保首席秘書官を務めた千英宇(チョン・ヨンウ)氏は、武氏についてもっと遠慮のない評価を下している。
内部告発サイト「ウィキリークス」が公開した2010年の米国との外交的なやりとりによると、千氏は武氏のことを中国で「最も無能な役人」と呼び、武氏が英語が話せず、中国共産党の方針にかたくなに忠実だと指摘している。
千氏からコメントを得ることはできなかった。
(Jack Kim記者、Christian Shepherd記者 翻訳:伊藤典子 編集:下郡美紀)
』
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