2017年3月31日金曜日

中国(33):<外貨準備>人民元は1%を占める=世界の外貨準備比率

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時事通信 4/1(土) 0:19配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170401-00000002-jij-int

人民元は1.07%=世界の外貨準備比率―IMF

 【ワシントン時事】国際通貨基金(IMF)は31日、3カ月に一度集計する外貨準備統計で、中国・人民元が昨年12月末時点で世界の外貨準備の1.07%を占めたと初めて発表した。

 昨年10月に元をIMFの「特別引き出し権(SDR)」構成通貨に加えたことを受け、今回から公表対象にした。

★.首位のドルは「63.96%」となり、昨年9月末の63.32%から上昇した。
 トランプ氏が米大統領選に勝利し、景気拡大を見込みドル高が進んだことも影響したとみられる。
★.2位のユーロは「19.74%」(昨年9月末は20.22%)
★.3位の英ポンドは「4.42%」(同4.50%)、
★.4位の円は「4.21%」(同4.45%)
といずれも低下した。

★.世界の外貨準備総額は10兆7934億ドル(約1200兆円)。
 このうち各国が自主申告した7兆9006億ドルの内訳を公表した。
 元はこれまで「その他通貨」だった。



毎日新聞 4/1(土) 21:54配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170401-00000111-mai-bus_all

<外貨準備>人民元1% 
各国保有、伸び悩む

 【ワシントン清水憲司】国際通貨基金(IMF)は3月31日、中国・人民元が昨年12月末時点で、世界各国の政府や中央銀行が保有する外貨準備のうち1.07%を占めたと発表した。
 人民元は昨年10月にIMFの「特別引き出し権」(SDR)の構成通貨に採用されたことをきっかけに世界で保有が増えると予想されたが、伸び悩んでいるようだ。

 IMFは主要通貨の保有動向について3カ月ごとに発表しており、今回から元を対象に加えた。
 最も保有が多かったのは、
 ▽:米ドルで63.96%(昨年9月は63.32%)。
 ▽:ユーロが19.74%(同20.22%)
 ▽:英ポンド4.42%(同4.50%)
 ▽:円4.21%(同4.45%)
--で続いた。
★.元はSDRの構成通貨になっていない豪ドルやカナダドルよりも比率が低かった。

 中国は「人民元の国際化」を通じ国際経済での存在感を確立しようと、主要国際通貨の「お墨付き」にあたるSDR入りを目指して通貨・金融改革を約束。IMFは2015年11月、ドル、ユーロ、ポンド、円に続く5番目の構成通貨として採用を決めた。



ロイター 2017年 03月 31日 12:42 JST
http://jp.reuters.com/article/analysis-chinese-banks-idJPKBN1720AQ?rpc=122&sp=true

[上海 30日 ロイター] -
 中国人民銀行(中央銀行)による四半期毎の健全性審査を月末に控え、銀行は流動性の確保を急いでいる。
 その影響は短期金融市場の混乱や銀行間貸し出しの急増といった形で表れており
 銀行がいかにリスクの高い資金調達や投資を増やしているかを浮き彫りにしている。

「マクロプルーデンシャル評価(MPA)」は昨年から始まったもので、今回は初めて簿外の理財商品が対象に含まれる。
 銀行の債務膨張を抑えようとする当局の努力も空しく、シャドーバンキング(影の銀行)の一部とされる理財商品はここ数年で爆発的に拡大した。
 MPAで不合格となった銀行は厳しい制裁を科されると見られているが、結果は公表されない。
 アナリストによると、審査は資産の質、資本規模、流動性資産の比率、資金調達の安定性など7項目の指標に照らして実施される。

 中国の銀行はMPAを前に、バランスシートを健全に見せようと現金をかき集めて貸し出しを抑制している。
 この結果、今回は通常の期末以上に市場で資金需給が引き締まっている。
 短期金利CN7DRP=CFXSは数週間で9%ポイントも上昇し、債券利回りを押し上げて株式市場の動揺も誘った。
 一部の銀行は流動性の高い資産を買い増し、リスクの高いローン債権を処分した。

 中国交通銀行のエコノミスト、Qiu Gaoqing氏は
 「MPAを控え、今は流動性の確保が最優先事項だ」
と語る。
 中国の銀行による与信は昨年、過去最大の12兆6500億元(1兆8400億ドル)に達した。
 銀行が保有する理財商品は昨年6月末時点で26兆2800億元(4兆0400億ドル)と、1年で42%も増えており、アナリストは年後半にさらに4兆元増えたと推計している。

 CITICバンクのFang Heying最高財務責任者はロイターに対し、銀行は資本、資産、コストを減らす必要があると指摘し、現在はデレバレッジ(債務削減)の出発点に過ぎないとの認識を示した。
 銀行は理財商品を急いで処分したくないため、ここ数カ月間は譲渡性預金証書(NCD)を通じて相互の借り入れを増やしている。
 銀行間のCD発行は昨年140%も増えて13兆3000億元に達した。

 MPAでは、銀行間債務に上限が設けられている。
 NCDはまだ同債務に算入されていないが、一部のアナリストは、将来的に算入されることになると予想。
 あるアナリストは「銀行と当局は常にいたちごっこを演じている」と述べた。

(Samuel Shen、Engen Tham記者)



Record china配信日時:2017年4月11日(火) 6時20分
http://www.recordchina.co.jp/b160283-s0-c30.html

中国国有銀行が2万人リストラ

 2017年4月10日、中国メディアの参考消息は海外メディアの報道を引用し、
 2016年末までに中国の4大国有銀行が合わせて2万人近くのリストラを行った
と伝えた。

 先週発表された中国の4大銀行収益分析報告書によると、
 2016年末までに、中国工商銀行、中国建設銀行、中国農業銀行、中国銀行の行員、合わせて「1万7824人」の人員削減が行われた
 これは2011年以来、初めてのことだ。

 モバイル決済の普及やインターネットバンキングの普及で銀行の伝統的な業務が減ったことが要因として挙げられるという。
 中国銀行協会によると、中国工商銀行だけで、昨年窓口対応の行員を1万4090人削減しており、一部は直接削減し、一部は配置転換をしたという。



人民網日本語版配信日時:2017年4月25日(火) 9時10分
http://www.recordchina.co.jp/b176130-s10-c60.html

中国経済の対外的な吸引力は低下していない―中国メディア

 中国経済の対外的な吸引力は低下したのだろうか。
 中国国家統計局が今月17日に発表した経済データは、低下したとみる人々に再考を促すものとなった。
 おおまかな計算によると、今年第1四半期(1〜3月)の国内総生産(GDP)は18兆683億元(1元は約15.9円)に上り、比較可能な価格で計算すると、前年同期比6.9%増加した。
 主要指標は予想を上回る好調さで、順調な一年のスタートを切り、通年の発展目標の達成に向けて着実な基礎をうち立てたといえる。
(文:楊志勇・中国社会科学院財経戦略研究院研究員)

 同期の経済を振り返ると、次のような点がみられた。

 輸出入が急増し、対外貿易構造が改善した。
 同期の輸出入額は6兆1986億元で、同21.8%増加した。
 重視されるのは、「一帯一路」(the belt and road)の呼びかけた積極的な役割を果たしたことだ。
 中国と「一帯一路」沿線の一部の国との輸出入が増加し、同期の対ロシア輸出入が同37%増加したほか、対パキスタンは同18.7%、対ポーランドは同19%、対カザフスタンは同69.3%、対インドは同27.7%、それぞれ増加した。

 国際収支も改善した。
 経常項目をみると、1〜3月の貨物貿易の黒字額は4500億元を超えた。
 資本項目をみると、国境を越えた資本の流動にも積極的な変化が現れ、人民元レートと外貨準備が全体として安定をみせた。
 3月末の外貨準備残高は3兆90億8800万ドル(1ドルは約109.3円)に上り、前月比39億6400万ドル増加し、2カ月連続の増加だった。
 人民元レート安定の基礎がより着実なものになった。

 物価が全体として安定した。
 1〜3月の全国の消費者物価指数(CPI)は同1.4%上昇した。
 これほどの物価上昇ペースの達成は容易なことではない。
 2016年のCPI上昇率は2.0%だった。
 17年1月は2.5%上昇したが、2月と3月の上昇幅は1%を下回り、2月が0.8%上昇、3月が0.9%上昇だった。

 生産者物価指数(PPI)がプラスになり、これは工業企業の利益回復にとって朗報となった。
 16年9月にPPIは同0.1%上昇し、12年3月以降で初めてマイナスからプラスに転じた。
 その後はずっとプラス成長を維持し、前年同期比上昇ペースも全体として加速し、16年10月は同1.2%上昇、11月は同3.3%上昇、12月は同5.5%上昇だった。
 17年第1四半期は同7.4%上昇し、引き続き上昇傾向を保った。
 1月は同6.9%上昇、2月は同7.8%上昇、3月は同7.6%上昇した。

 工業の伸びが目立って加速し、企業の利益も急増した。
 第1四半期、全国の一定規模以上の工業企業(年売上高2000万元以上の企業)の生産額(実質)は同6.8%増加し、増加率は前年同期を1.0ポイント上回り、前年を0.8ポイント上回った。
 1〜2月の全国の一定規模以上の工業企業の利益は1兆157億元に上り、同31.5%増加し、増加率は前年を23.0ポイント上回った。

 民間投資が引き続き回復傾向をみせた。
 1〜3月の民間投資の増加率は1〜2月を1ポイント上回り、7.7%増加した。
 製造業の投資は1〜3月に同5.8%増加し、1〜2月を1.5ポイント上回った。
 民間投資と製造業の投資は市場の内在的動力と活力をよりよく反映するものであり、この2つの増加率が加速したことは中国経済の活力の高まりを示している。

(提供/人民網日本語版・編集/KS)




2017年3月30日木曜日

中国(32):中国崩壊論はデマだ! 過小評価できない」複雑性に直面

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サーチナニュース 2017-04-05 22:12
http://news.searchina.net/id/1632973?page=1

「中国人は1人も助からない」 
不動産バブルがもし崩壊したら? =中国報道

 日本の「失われた20年」という言葉は中国でも広く知られているが、これは日本がバブル崩壊によって経済成長を失ってしまったことを指す言葉だ。
 不良債権の処理など、バブルの清算には非常に長い年月と労力を費やすこととなったが、不動産バブルの存在が指摘されて久しい中国において、もしバブルが破裂したらどのような事態が起きるのだろうか。

 中国メディアの新浪は4日付で、中国不動産バブルが崩壊した場合の結果について考察する記事を掲載し、もしそうした事態が生じれば「中国人は1人も助からない」と論じている。
 中国では不動産価格が高騰しており、一般庶民にはなかなか手が出せない価格となっているが、記事は「中国不動産バブルが崩壊すれば、家が安く買えると喜ぶ人もいるかもしれない」と主張する一方、バブル崩壊による影響を受けない中国人は1人もいないと説明した。

 またその崩壊の恐ろしい結果として、
★.まず失業率が大きく上昇する
ことがあると説明。
 失業者が街にあふれれば社会不安につながるであろうことは容易に想像がつく。
★.また不動産業には鉄鋼、セメント、コンクリート、ガラス、家電、家具、内装など様々な産業が直接的あるいは間接的に関わっており、不動産バブルが崩壊すれば多岐にわたる産業において給与の減少あるいは解雇が起きる可能性があることを指摘した。

 また中国も日本のように長年にわたる景気後退を迎えることにもなると説明、
 先進国である日本でさえその影響が長期間に及んだのであれば、
★.都市化が40%に満たない段階の中国は
 「中所得国の罠」に陥り、不況は数十年に及ぶだろう
と指摘した。

 さらに記事は、不動産バブル崩壊のあおりを受け、
 給与が減少あるいはリストラされる人が増えれば、
 住宅ローンが払えなくなる人も増え、
 結果的に不良債権が増加、
 そして株価も暴落することになる
と指摘し、結果として
 「われわれ中国人は1人も助からない」と結論付けた。

 北京などの都市部には不動産市場に関する「伝説」がある。
 過去に80万元(約1288万円)で買ったマンションがその後800万元(約1億2880万円)になったという話や、商売に失敗して200万元(約3221万円)もの資金を失ったものの、かつて100万元(約1610万円)で購入していた不動産に1000万元(約1億6100万円)以上の値が付いたためにビジネス上の損失を埋め合わせることができたという話だ。
 確かに中国の不動産バブルの恩恵を受けた人も数多く存在するであろうが、仮に中国の不動産バブルが崩壊することになれば、これとは全く違う種類の伝説が世界中で語り継がれることになるだろう。



サーチナニュース 2017-02-16 22:12
http://news.searchina.net/id/1629420?page=1

中国経済は崩壊すると言われて早十数年、
「崩壊論はもはやデマ」=中国報道

 これまで幾度となく「中国経済は間もなく崩壊する」と言われてきた。
 いつ崩壊してもおなしくないとされつつも、崩壊どころか高い成長率を維持し続けている。
 中国メディアの今日頭条は14日、この中国経済崩壊論を批判する記事を掲載した。

 記事は、香港の空港でさえ中国経済崩壊論を主張する本が販売されていると不愉快そうに紹介し、同書籍の初版は2001年だが、16年が経過した今でも崩壊していないと指摘し、今では多くの海外メディアが「中国経済崩壊論は大げさな報道だった」と認めていると主張した。

 続けて、欧州経済は成長が非常に緩やかで「泥沼」にはまっている状況だと指摘したほか、米国経済は成長率の最低ラインをなんとか維持できている状況であるとし、それに比べて今なお成長を続ける中国経済は世界的に見ても「非凡な成功例」であると胸を張った。

 では、なぜ中国経済崩壊論は存在するのだろうか。
 記事は、中国経済を批判したり、もう崩壊間近と主張することで「世間の注目を集めて利益と名声を得ようとしたのだ」と主張。
 そのうえで、一部の専門家は、かつて
 「1980年代までにソ連が経済上で米国を超えると言い、
 80年代に日本経済が成長し続けて世界のトップになると予測した」
と伝える一方で、こうした予測はいずれも外れたと指摘し、こうした意見や予測は当てにならないと主張した。

 同様に、過去に中国株が急落した際も、中国経済崩壊論に拍車がかかり、中国や新興市場に不安が広がったものの、結局は崩壊しなかったとし、中国経済崩壊論は、ただのデマであるとの見方を示した。

 記事は結びに、変わりゆく複雑な中国経済を予測するのは「恐れ多いことである」とくぎを刺し、どんなに少なく見積もっても、米国の2倍はある中国のGDP成長率は世界の羨望の的であり、中国経済崩壊論には何の根拠もないと中国経済に対する強い自信を見せた。


サーチナニュース 2017-01-31 08:12
http://news.searchina.net/id/1628189?page=1

中国の不動産バブルが崩壊したら
・・・かつての日本より深刻に=中国報道

 中国の不動産バブルの崩壊を憂う中国の経済学者は少なくないが、中国メディアの和訊は27日付で、中国の不動産バブルが崩壊すれば、その結果は日本のかつてのバブル崩壊よりはるかに深刻な打撃を中国に与えると論じる記事を掲載した。

 記事は、多くの経済学者が「中国は日本のバブル崩壊の二の舞を演じることになるかもしれない」と考えていると説明し、現在の中国不動産市場は当時の日本の不動産バブルと類似点も多いと指摘した。

 その類似点の1つは「為替レートの上昇と不動産価格の上昇」であると指摘し、
 1985年のプラザ合意で円高となり、大量の投機マネーが日本に流入した結果、日本の不動産価格が上昇したのと同じように、
 中国も2005年の改革後、人民元はずっと上昇を続けており、国外の大量の投機マネーが中国に流入し、
 結果として国内の不動産価格は5-6倍以上、1級都市においては8-10倍にまで膨れ上がったと説明した。

 さらに記事は、日中の不動産バブルには数多くの類似点があるものの、決定的に違うのは
 「中国不動産バブルの崩壊は当時の日本のバブル崩壊よりもはるかに深刻な打撃を中国に与えることである」
と指摘。
 この主張の根拠として、中国は不動産を経済の柱としているが当時の日本はそうではなかったという点、
 また当時の日本は不動産産業を発展させると同時に、実体経済の発展を決して疎かにはしていなかったという点に言及した。

 また、当時の日本の不動産バブル崩壊の影響を受けたのは民間企業だったが、
 現在の中国の不動産市場に参入している銀行やディベロッパーのほとんどは国有企業であるため、
 もし中国の不動産バブルが崩壊するなら中国の国家全体に打撃を与えることになると警戒感を示した。

 中国政府が不動産バブルの崩壊を食い止め、経済のハードランディングを回避するための策を打ち出しているのは事実だが、なかなか不動産価格の抑制にはつながっていないのが現実だ。
 中国ではかつての日本と同様に、非常に多くの企業や個人が不動産投資を行っており、一度バブルが弾ければ大量の不良債権が生じ、深刻な事態を招くのは容易に想像がつく。



ロイター  2017年 04月 9日 10:33 JST
http://jp.reuters.com/article/china-economy-property-idJPKBN1791KB?sp=true

焦点:北京発「規制ショック」、中国不動産市場に冷や水か

[北京 5日 ロイター] - 最近結婚したばかりの20代の写真家Ji Weiさんは、所有する北京市内のマンションを手放し、615万元(約9845万円)の新しいマンションに買い替えようと目論んでいた。
 だが、不動産の価格高騰を抑制するための新たな措置によって、その計画が破たんするのではないかと彼女は懸念している。

 約2200万人が暮らす北京は、住宅価格の上昇を阻むため、投機抑制を狙う中国当局にとっての「最前線」となっている。
 当局は、価格の高騰によって家計債務が膨張し、銀行の信用リスクを高め、住宅取得が困難になることによって人々が不満を募らせることを懸念している。
 北京における平均的なマンション価格は依然として東京やロンドンに比べれば安いが、昨年の最高価格を12月に記録した後、今年に入っても記録を更新し続けている。

 住宅価格データを提供しているファン・ホールディングス傘下のサイトFang.comによれば、北京の中古マンションの平均価格は、3月の時点で1平方メートルあたり6万3082元(約100万円)。
 90平方メートル程度の質素なマンションでも、82万4850ドル(約9815万円)になる。
 「10月に部屋を探し始めてから、2寝室のマンション価格は約50%も上がった」
とビッグデータ関連企業で働く33歳のJiang Yuanさんは語る。
 前回実行された不動産規制の強化によって、北京の中古マンション市場の取引件数は、12月末までの3カ月間で37%低下したものの、価格上昇に歯止めをかけることはできなかった。

 3月半ば、北京市当局は再び動いた。
 2軒目の購入に関する頭金の最低比率を、価格の50%から60%に引き上げたのだ。
 大型の住宅については、同じく70%から80%に引き上げられた。
 さらに、返済期間25年以上の個人向け住宅ローンの新規取り扱いを停止。
 これにより、住宅購入者は実質的に、より高金利の短期ローンを強いられた。
 3軒目の不動産の購入はすでに禁止されている。

 さらに、「2軒目住宅購入者」の定義も拡大され、中国のどこであれ、過去に住宅ローンを利用したことのある人も含まれることになった。
 また北京市当局は、個人による商業用不動産の新規購入を制限し、1軒目の住宅に関する頭金比率の軽減措置を利用するために購入者が離婚を偽装するという抜け道を塞いだ。
 最新の規制強化が実施されてから1週間で、購入意欲を示す新規顧客の数は3分の1近く減少し、住宅内覧の件数も30.7%低下したと北京の大手不動産仲介業者Lianjiaのデータは示している。

 とはいえ価格影響を見積もるには、まだ時期尚早かもしれない。
 Fang.comのデータによると、北京における中古住宅価格は2月の3.3%上昇に比べると減速しているものの、3月も1.07%上がっている。
 住宅価格の3月公式データは4月18日に発表される予定だ。
 「新たな措置が導入されて、市場は凍り付いている」
と、かつて国営シンクタンクの中国社会科学院で研究員を務めていたYi Xianrong青島大学教授は語る。
 「住宅販売は90%減少する可能性がある」。

 「待ち伏せ攻撃のようだった」と冒頭に登場した写真家のJiさんは嘆く。
 所有マンションの売却先が手を引いてしまったため、急いで別の買い手を見つけなければ、より大きな新居を買うための契約を履行できず、50万元以上の保証金を失ってしまうという。
 「50平方メートルのマンションなど、もう誰も欲しがらないのではないかと心配している」
と彼女は言う。
 「新たな政策の影響を受けているのは私だけではない。
 私は、長くつながったチェーンの1つの輪にすぎない。
 1人が契約を破棄すれば、チェーン全体がバラバラになる可能性がある」
 北京における今年の住宅購入者のうち、Jiさんのような、より上位の住宅への住み替え需要が約80%を占める。
 地元の不動産仲介業者はそう試算する。
 一部のデベロッパーも、市場への影響を懸念している。
 「今回の引き締めは過去に前例がないほど厳しい。
 市場の展望については、言い尽くせぬほど悲観的だ
と中国不動産開発の融創中国(1918.HK)の孫宏斌会長は28日、金融専門誌に語った。
 「主に政府が不動産価格を抑制していることにより、私たちの業界ではリスクが非常に高まっている。
 現在の水準で土地を買えば、確実に損をするだろう」

■<北京以外にも広がる規制強化>

 北京以外の都市にも似たような動きが広がっている。
 Eハウス・チャイナR&Dインスティチュートのアナリストで、中国の住宅政策に注目しているYan Yuejin氏によれば、わずか2週間のうちに、少なくとも50都市が北京に追随したという。
 そのなかには、タク州市や廊坊市など、投機的な動きによる住宅ブームの恩恵を受けてきた小規模・低開発の都市も含まれている。
 中国の住宅都市農村建設省は先週、他の地域も北京の引き締め措置の経験に学ぶべき、との見解を示したと国営メディアが報じた。
 北京市のXu Jianyun住宅局長が、当局は断固として価格上昇圧力を封じ込めると発言したとも伝えられている。
 
 こうした措置は投機筋を狙ったものだが、純粋に住宅を購入しようという人々にも影響が及んでいる。
 前述したビッグデータ関連企業で働くJiangさんは、東部の港湾都市、青島にマンションを所有しているが、勤務地の北京で最初の家を購入したいと考えている。
 だが、「2軒目購入者」の定義が変わってしまったため、彼が支払うべき頭金の比率は、北京における「1軒目購入者」に適用される35%ではなく、最低でも60%になってしまった。
 「2寝室の物件を購入するのに、頭金は最高でも220万元だと見込んでいた」
とJiangさんは話す。
 「ところが新条件の下では、思いどおりの家を買うには頭金350万元を払わなければならなくなった」
 だが、不動産デベロッパーであるグリーンタウンチャイナ(3900.HK)のCao Zhounan最高経営責任者(CEO)兼会長は、全国的に住宅の販売戸数が減少すると予想する。
 その一方で、
 「購入した住宅に実際に住もうとする純粋な買い手に対しては、(市場は)ますます多くの物件を供給するだろう」
と語る。

 北京での締め付けにより、その狙いどおりかどうかはともかく、不動産投資家の目は北京以外の地域に向かっている。
 あるテレマーケティング業者は、最近の電話での勧誘で、北京近郊の都市プロジェクトを熱心に勧めた。
 そのなかには、地震が多く環境汚染の点でも評判の悪い唐山市も含まれている。
 「大都市における当局の姿勢が厳しくなるほど、多くの取引は中小規模以下の都市へと押しやられていくだろう」
と豪ウェストパック銀行は先月20日付けの書簡で指摘した。
 もしそうなれば、北京、上海、深セン、広州といった大都市における住宅取引はいくぶんか沈静化し、投資資金は、そこまで規制の厳しくない中小都市へと向かうことになる。

 北京に隣接する河北省雄県の不動産業者は3日、営業終了時間を繰り上げた。
 新経済特区計画によって急激な住宅ブームが起きることを防ぐため、中国政府が不動産販売の一時停止を命じたためである。
 昨年、中国における新規融資の39%を占めた住宅ローンが大幅に減少することは想定されていない。
 中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁は先月、住宅ローンは今年も比較的ハイペースの伸びを維持するだろうと述べ、家計債務についてある程度寛容な姿勢を示唆した。
 周総裁は、住宅ローンは単に不動産取引だけでなく工業部門のサプライチェーン全体に影響を与える、と指摘している。

 公式データによれば、不動産部門は昨年の中国GDP成長の6.5%を占めている。
 だが、不動産市場は建設や銀行、金融といった部門も牽引するため、総合的な貢献度はこの数字よりもはるかに大きいと指摘する声が多い。

(翻訳:エァクレーレン)







https://www.youtube.com/watch?v=U3wEHLoOOJI
●中国の不動産バブルがなかなか崩壊しない恐ろしすぎる理由
Published on Apr 15, 2017








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2017年3月27日月曜日

揺れるイギリス:EU離脱とスコットランド独立

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ロイター 2017年 03月 26日 19:08 JST  Elisabeth O'Leary
http://jp.reuters.com/article/britain-eu-scotland-economy-idJPKBN16V1DW?sp=true

焦点:スコットランド独立派の「根拠」、
前回投票と何が違うか

[エジンバラ 21日 ロイター] -
 スコットランドが英国からの独立をめざす経済的な根拠はかつて石油だったが、現在は資源確保よりも貿易がこの地域の将来的な繁栄を確保するとの主張が高まっている。
 それにより英国の欧州連合(EU)離脱によるダメージを回避できるというのだ。

輸出の3分の2が英国内向けであるスコットランドにとって、国際的な貿易大国に変身することは容易ではない。
 2014年に実施した住民投票で独立が否決された後、世界的な石油価格の急落によりスコットランド経済が打撃を受けただけに、なおさらだ。

 スコットランド自治政府を率いるスコットランド国民党(SNP)は新たな住民投票の実施を目論んでいるが、300年続く英国連邦の解体に反対する人々は、再び住民の分断を招くキャンペーンや不確実性の増大に耐える余裕が現在のスコットランド経済にはないと主張する。

 だが企業経営者のニアル・マクリーン氏のような人々は、44年間加盟していた通商ブロックとしてのEU離脱に向け、英国が交渉準備を進めている今、不確実性はいずれにせよ避けられないと言う。
 「その不確実性を突き詰めれば、自分がどこにいたいのかを考えざるを得ない」
とマクリーン氏は言う。
 「独立によって、EU市場に引き続き自由にアクセスする道が開け、貿易を推進することができる。
 ブレグジットはその逆だ」。
 独立賛成派グループ「ビジネス・フォー・スコットランド」の諮問委員会メンバーでもある同氏はそう語る。

 マクリーン氏が経営するジオロープという企業は、英国及び欧州大陸に土木関連サービスを提供している。
 EUは市場としてだけでなく、人材の供給源としても必要だという。
 社員200人には他のEU諸国の市民が数多く含まれているが、離脱後の英国で働き続ける権利があるかは依然として不透明だ。

 EU離脱を決めた昨年6月の英国民投票によって政治状況は変化した。
 英国で最も人口の多いイングランドは、ウェールズとともに、EU離脱を選択。
 スコットランドと北アイルランドの住民は残留を望んだ。
 スコットランド自治政府首相を務めるSNPのニコラ・スタージョン党首は、ブレグジットによって、英国がかつて提供していた確実性は崩壊したと言う。

 多数の意志に反してEUから離脱させられる状況に直面している今、スコットランド住民に新たな選択機会を与えるべきだと彼女は主張する。
 英国から独立することによって、スコットランドはブレグジット後もEUに(あるいは少なくとも統一市場に)留まる機会を得ることになる。

 英国のメイ首相は、拘束力のある住民投票が行なわれれば承認せざるを得ないだろうが、今は「それをやるべきときではない」と述べている。
 だがスタージョン氏は、来年秋から2019年春にかけての時期に住民投票を実施する方向でプレッシャーを高めている。

■<どの市場を重視するか>

 SNPは2014年のキャンペーンで、英国の国庫に納められている北海油田からの税収は、独立を果たしたスコットランドに属するべきであり、500万人の住民が豊かになるための緩衝材だと主張した。
 だが結局、スコットランド住民の過半数は、最大の貿易相手と通貨ポンドを捨てることに意味を見いだせなかった。
 その後、石油価格が1バレル100ドルから半減し、北海油田による税収崩壊とともに、東岸都市アバーディーンを中心として、北海油田事業を支えるスコットランド地域に打撃を与えた。
 スコットランド独立派も英国残留派も、どちらも貿易の拡大を望んでいる。
 意見が割れるのは、どの市場を重視するかという点だ。

 スコットランドの人口は英国全体の8%で、年間の経済生産は1500億ポンドだ
 500億ポンド(620億ドル)相当の財・サービスを英国の他地域に販売している。
 スコットランド自治政府のデータによれば、2015年には、スコットランドからの輸出のうち英国内向けが63%を占め、他のEU加盟国向けはわずか16%にすぎなかった。
 「われわれもそれに同意するが、もしスコットランドの誰もが、欧州との自由貿易が重要だという点に同意するなら、英国の他地域との貿易はその4倍も重要だということを否定するのは文字通り不可能だ」。
  スコットランドでメイ首相が率いる保守党を代表するルース・デビッドソンは、今年初め、このように語った。
 この見解は、分裂するスコットランドのビジネス社会においても、多くの人々が共有している。

 スコットランドの貿易において、石油はもはや支配的な地位にはない。
 2015年、石油及び石油化学製品の国際輸出産業としての規模は第3位で、28億ポンドの収益をあげた。
 対照的に、スコッチウィスキーを含む食品・飲料の輸出は48億ポンドに達している。
 もし再び住民投票を行なう場合、SNPの経済予測では石油生産による税収を計算に入れないことになると同党の経済戦略担当者は語る。
 ほとんどの先進諸国と同様に、スコットランドにおいても、はるかに規模が大きいのはサービス部門であり、同地域GDPの75%を占めている。
 そのなかには、観光や、エジンバラを中心とする大規模な金融業、そしてジオロープのような企業が含まれている。
 SNPは、独立を機にスコットランド企業が隣接する英国市場に背を向ける可能性を否定している。
 スコットランド自治政府のキース・ブラウン経済長官は、カナダからの輸出の75%が米国向けであることを例に挙げる。
 「独立反対派は、カナダにとって最大の貿易相手国が米国だから、カナダは独立できないとでも言いたいのだろうか」
と同長官は問いかける。
 「もちろん、そうではない。
 彼らの主張は不合理なナンセンスだ」

■<EUへの窓口>

 ブレグジットの長期的影響については、エコノミストのあいだでも意見が分かれているが、オックスフォード大学のサイモン・レンルイス教授(経済政策論)は、2030年までに英国国民の平均所得は10%低下する可能性があると試算している。
 「スコットランドが独立によってそうした悪影響を回避できるならば、それは明らかに長期的な経済メリットだ。
 しかしそれだけではない。
 もしスコットランドが(EU)統一市場に残留できれば、かつてはEUへの玄関口として英国に流入していた外国からの投資が、今度はスコットランドに向かう可能性がある」と同教授は指摘する。

 独立したスコットランドが通貨として何を使うのかという問題は依然として不明だ。
 2014年の住民投票では、SNPは英ポンドを使い続けることを提案していた。
 ただし、これでは暗黙のうちにイングランド銀行に依存することになり、英国当局も否定的だった。
 スタージョン首相は、ポンドの使用が独立スコットランドの「出発点」だと発言している。
 イングランド銀行のキング元総裁は、ポンドを通貨として使用することが大きな困難を招くとは思わないと述べる一方で、公共財政という別の問題を指摘する。

■<財政赤字>

 2014年以前、スコットランド経済は数年にわたり、英国全体のGDPと同じペースで成長してきた。
 だが、この年に石油価格が下落して以来、事情が変わった。
 2016年の第3・四半期には英国経済が前年同月比で2.2%成長したのに対し、スコットランド経済はわずか0.7%の成長にとどまっている。
 2016年3月までの会計年度において、スコットランドの財政赤字は150億ポンドと試算されており、これは年間GDPの約10%に相当する。
 EU加盟国は、財政赤字をGDPの3%に抑えるよう求められており、英国の同割合は3.8%となっている。
 経済シンクタンク、フレイザー・オブ・アランダー研究所の研究員で、スコットランド議会の顧問を務めるデビッド・アイザー氏は、独立スコットランドは厳しい問題に直面するだろうと語る。
 「これだけ大きな赤字をどうやって埋めるのか。
 デジタル経済など、現状では課税されていないタイプの経済活動があるのだろうか。
 公的支出で大幅削減できる部分があるだろうか」
と彼は問いかける。

 スコットランド企業は、EU域内で労働者が移動の自由を維持することに執着している。
 高齢化と人口減少の影響を軽減できるからだ。
 スコットランドで生活する他のEU加盟国の市民は約18万1000人で、人口の約3.4%に相当する。
 3分の1はホテルやレストランで働き、約2万人が約140億ポンドの規模を誇り、多くは周辺地域に立地する食品・飲料部門に雇用されている。

 英国、フランス、オランダ出身のドライバー約450人が働く輸送物流企業を経営するトム・バリー氏は、
 「自由貿易と労働者が移動する自由がなくなれば、私の事業にとっては損失だ」
と言う。
 彼はスコットランドの独立を支持するが、ポンドを使い続けることを望んでいる。

 バリー氏は、英国政府との間で貿易障壁の発生を回避する協定を結ぶことができると信じていると語り、ユーロを使用するアイルランド共和国と英領北アイルランドの国境開放を例に挙げる。
 「アイルランドでは、通貨は2つだが、国は1つで、国境はない。
 私はよくアイルランドを訪れるが、あの島では生活に悪影響は生じていない」

(翻訳:エァクレーレン)



産経新聞 3/30(木) 7:55配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170330-00000081-san-cn

EU離脱通告 中国「千載一遇の好機」 
英と蜜月演出、日米を牽制

●中国の対英貿易統計(写真:産経新聞)

 【上海=河崎真澄】
 中国が欧州連合(EU)離脱を29日に通告した英国を取り込む戦術を着々と進めている。
 習近平指導部が狙っている新シルクロード経済圏構想「一帯一路」で、外交面でも経済面でも「英中連携」が有益と考えているからだ。
 同時に日米への牽制(けんせい)にもなると踏んでいる。

 「中国にとっては千載一遇のチャンスだ」。
 匿名を条件に取材に応じた中国の複数の関係者は、英国のEU離脱に関し口をそろえてこう話す。解説を集約するとポイントは3点ある。

 ■「一帯一路」構想

 まず「一帯一路」と、これを資金面から支える中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)で英国の重要性や存在感がいやます点。
 「英国はEU依存度を減らす分、対中関係拡大に動かざるを得ない。
 (1840~42年の)アヘン戦争の時代から中国での権益を虎視眈々(たんたん)と狙ってきた英国の発想は今でも変わらないが、中国はこれを逆手に取る」
と政治学者は話す。

 中国を起点に、欧州まで陸路と海路でインフラ建設による経済利益を共有する構想は、地図上で英国が終点。
 英国からみれば起点と終点が逆転する構図だ。

 その経路にはマレーシアやインド、オーストラリアや南アフリカなど歴史的に英国とかかわりの深い国々が数多い。
 「英国が残した法体系がいまも使われている」(政治学者)ため、インフラ建設の許認可をめぐる法的な対応や金融面などでの英国との協力が中国にとっても有利だと映る。

 中国はAIIB構想が動き始めた3年前から英国に働きかけ、西側先進国で初めて参加表明させた。

 日米が重要な決定権をもつ既存の国際金融機関の体制に、「EUの束縛がなくなると英中の連携が有効な対抗勢力になる」との読みがある。
 北京で5月に開かれる「一帯一路」サミットや、6月末のAIIB年次総会は、中国が目指す“英中蜜月”を演出する重要な舞台回しになりそうだ。

 ■人民元の国際化

 次に、ロンドンの金融センター「シティー」の果たす役割だ。
 英国のさらなる対中接近で、
 「習指導部がめざす人民元の国際化の拠点は当然、ニューヨークではなくロンドンとなり、上海に加え(旧英植民地の)香港が連動して英中金融協力が飛躍的に伸びる」
とエコノミストは強く訴えた。
 「一帯一路」やAIIBの動き拡大と相まって、インフラ投資や貿易などの代金がロンドンで人民元建てで決済され、人民元建ての債券などの発行もシティーが香港と並ぶ一大オフショア(本土外)金融拠点になりそうだ。

 ■武器輸出解禁も

 最後は、1989年の天安門事件に対する経済制裁として、
 「EUが続ける中国への武器輸出禁止措置への風穴に英国がなる」(政治学者)
ことへの期待。
 英国からの武器や軍事技術の輸入が可能になると中国側は踏んでいる。
 武器輸出解禁の交渉は難航も予想されるが、
 「EUの束縛さえなくなれば、英国には対中輸出したい軍事技術が数多くあるはずだ」
とにらむ。

 札束をチラつかせて英国をなびかせた中国。
 EU離脱を契機に英中関係を深化させて日米を牽制して、ユーラシア大陸から東南アジア、南太平洋、インド洋からアフリカ、英国まで地球を半周する経済的、外交的な戦略を潜ませている。

 この記事、粗雑だ!
 納得点がまるでない。
 ただ、こんなこともあるだろうといった憶測をならべただけ。




2017年3月26日日曜日

朝鮮半島有事へ動く(2):あと5年で日本は滅亡する?

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 北朝鮮がICBMを実用化するのにあと5年という。
 同じように核をミサイルに積み込めるように弾道化するのにあと5年という。
 つまり、5年後には日本だけでなく、中国アメリカも北朝鮮の核の脅威にさらされることになる。
 中国はすでに北朝鮮への影響力を完全に失っている。
 とすれば、北朝鮮は中国に脅しをかけることもできる。
 北京と東京はもっとも有効な核の標的になる。
 韓国に核を使うかというと、これは難しい。
 ソウルには使わない。
 あまりに北朝鮮に近いからだ。
 数十キロしか離れていない。
 もし使うとなれば釜山だろう。
 北としてはできるだけ無傷で韓国を併合したいだろう。
 東京にはひるまずに使うであろう。
 反日は朝鮮民族の根本精神であり、
 反米は北朝鮮の根本信念である。
 東京、大阪、広島、長崎、沖縄がターゲットになりやすい。
 もし、この5年の間日本が何もしなければ、日本は滅ぶ可能性がある。
 おそらく、この一点に集約されて日中米韓は動くことになるだろう。
 果たして日本はここ「5年」で腹をくくれるかである。
 もしデレデレやっていれば悲劇的局面を迎えることになりえる可能性も大きく出てくることになる。
 どちらをとるのか、それで日本民族の有り様が見えてくる。
 日本をとりまく環境は2/3世紀前の憲法の枠組みを超えてしまっている。
 日本政府も憲法の枠組みを超えて、勝手な憲法解釈でどんどん進んでいる。
 日本国民もそれに対して大きな文句は言わない。
 誰もが「いま、そこにある危機」を敏感に感じているからだろう。
 日本人がああでもないこうでもないと泡を飛ばして議論するよりも早く歴史が進んでしまっている。
 日本人はそれを唖然として見ている。
 「暴力はいけません!」などとわめく目の前に暴力がキバを向いている。
 となれば言葉が出なくなる。
 「暴力はいけません!」といっても、ミサイルは飛んでくる。
 それを目の前で見る「いま」になっている。
 結果として世界は一つのことに収斂されてくる。
 自分の身は自分で守れ!
である。
 自分の身を自分の手で守れないものは滅びる運命を様として受け入れざるを得ない。
 それはいい悪いではない。
 時代が、歴史がそう動いているということである。
 2/3世紀を経て、時代は来るべき次の過程に入っている
ということであろう。



 トランプは習近平との電話会談後、一変して「一つの中国」を支持すると言い出した。
 ということは、習近平がその見返りに何かを差し出した、ということになる。
 それはなにか?
 これが昨今の問題になっている。
 南シナ海の件については中国は行動をやめていないし、アメリカもそれに反発していない。
 アメリカ海軍が自由航行作戦をトランプに要請するもトランプはそれを拒否している。
 ということは、「一つの中国」の見返りは南シナ海ではない
 いまの状況を見るに、その見返りとはアメリカ軍による北朝鮮への軍事介入のように思えてくる。
 アメリカはイラクを核問題を上げて侵攻したことがある。
 とすれば同様に北朝鮮に侵攻することもありえる。
 この場合ピンポイントの北爆ということになるだろうが。
 そして、その北爆を中国が容認した、ということが「一つの中国」の見返りになる可能性は大きい
 中国としては北朝鮮を持て余している。
 北朝鮮のミサイルは北京をその射程にとらえている。
 中北軍事同盟が生きているかぎり、中国は北朝鮮に手出しはできない。
 しかしその仲は憎悪に近い。
 もしアメリカが北爆してくれるのなら、中国としては手を汚さずに北朝鮮をコントロールできる。
 アメリカは北朝鮮を支配する気はない。
 北朝鮮の現政権をつぶせばおそれでいい。
 それによって核開発とICBMの開発を止めることができる。
 そのあとに中国がアメリカを非難しつつ北朝鮮に介入して傀儡政権を立ててもアメリカとしては、それは小さな問題にしかすぎない。
 中国はトランプに一つの中国を認めさせ、その見返りに北朝鮮へのアメリカの北爆を容認し(リップ的には大きな非難をぶち上げるであろうが)、ことが沈静化したあと北朝鮮をコントロール下に収めることができれば、中国としては棚ぼたで金正恩を排除できるという幸運を得ることができる。
 おそらくそのあたりが米中の密約なのかもしれない。
  実際、中国は北朝鮮の問題は「米北二国間の問題である」と宣言している。
 中国は体よく逃げている、ということである。


Record china配信日時:2017年3月26日(日) 8時0分
http://www.recordchina.co.jp/b157330-s0-c10.html

「全てのオプション検討」
「核攻撃で焦土化」、
朝鮮半島で米朝間の「チキンゲーム」始まる、
米中の溝もくっきり

 2017年3月24日、朝鮮半島で米国と北朝鮮が「チキンゲーム」を始めた。
 米国と韓国は毎年恒例の合同軍事演習の真っ最中。
 米国が「全てのオプションを検討」と言及すれば、北朝鮮は「核攻撃で焦土化」と対抗する。
 北朝鮮に関する米国と中国の溝も改めて浮き彫りになった。

 今月15日から19日にかけて日中韓3国を歴訪した米国のティラーソン国務長官は韓国で、北朝鮮が非核化に向けた具体的な行動を起こさない限り、対話に応じないというオバマ前政権の「戦略的忍耐」政策は「もう終わった」と明言。
 北朝鮮に対する軍事力の行使についても「全てのオプションを検討する」と述べ、排除しない姿勢を示した。

 昨年は韓国が北朝鮮指導部を排除する「斬首作戦」をちらつかせるなど前面に出ていたが、今年はトランプ政権が主役に名乗りを上げた格好だ。
 政権内には核・ミサイル開発を加速させる北朝鮮への先制攻撃を選択肢に加えるべきだとの主張も強まりつつあるとされ、米メディアも先制攻撃の可能性をしばしば報じている。

 これに対し、北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は18日付の論評で、「トランプ政権が武力行使を含めた北朝鮮政策の見直しを進めている」と批判。
 「先制攻撃しようとするささいな動きでも見せれば、われわれの核攻撃は侵略と挑発の本拠地を焦土化する」
と威嚇した。

 さらに朝鮮中央通信など国営メディアは19日、「金正恩党委員長も立ち会って弾道ミサイルに使用する新型の大出力エンジンの燃焼実験を地上で行い成功した」と発表した。
 米本土を射程に入れる大陸間弾道弾(ICBM)用ともみられ、金委員長は「今回の成功がどれだけ画期的な意義を持つのか、世界は間もなく目にするだろう」と誇示したという。

 就任後、初めて中国を訪問したティラーソン長官は王毅外相らとの会談で、朝鮮半島情勢について「緊張が非常に高まっていて危険な状況にある」と述べ、強い危機感を表明。
 「この20年の取り組みは北朝鮮による核やミサイル開発の脅威をそぐことにつながっていない。
 われわれは衝突を回避するためにあらゆることをやっていく」
として、北朝鮮により厳しい態度でのぞむ必要性を強調した。

 ティラーソン長官は中国の影響力行使も重ねて求めたが、王外相は
 「朝鮮半島情勢は現在、再び分岐点に来ている。
 さらに状況が悪化していくのか、それとも対話で解決する道に戻るのか。
 われわれは米国を含めた各国が冷静に情勢を判断し、賢い選択をするよう望む」
と指摘。
 「北朝鮮に対する国連安全保障理事会の決議には対話を再開すべきだと明確に記されている」
として、6カ国協議に代表される「対話解決」という従来の主張を繰り返すだけだった。



テレビ朝日系(ANN) 3/29(水) 23:35配信
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/ann?a=20170329-00000053-ann-pol

北朝鮮念頭に“敵基地攻撃能力必要” 自民が提言

 北朝鮮などのミサイル発射に対応するため、自民党は敵の基地を攻撃する能力を検討するよう提言しました。

 自民党・小野寺国防部会長:
 「先制攻撃ではない。あくまでも我が国防衛のための反撃をする、そのための能力」
 自民党の提言案では、今のミサイル防衛能力では北朝鮮などの攻撃を防ぎきれないと懸念しています。
 そのうえで、日本も巡航ミサイルを保有するなどして敵のミサイル発射基地を攻撃する「敵基地攻撃能力」を持つことを検討するよう求めています。
 安倍総理大臣に提言して早急に対応するよう求める予定です。


中央日報日本語版 3/30(木) 8:20配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170330-00000006-cnippou-kr

日本、「先制攻撃できる国」野心
…自衛隊、敵基地打撃能力保有を推進

「敵ミサイル基地を打撃できる能力を保有するべきだ」。

 日本自民党が政府に対して早期にこうした内容の提言をすると、朝日新聞が29日(現地時間)伝えた。
 北朝鮮の核・ミサイル脅威が強まっているだけに積極的に対応するということだ。
 しかし現実化する場合、自衛隊が集団的自衛権を越える武力行使に出る可能性もあり、激しい論争が予想される。

 自民党内の「弾道ミサイル防衛に関する検討チーム」が整理した提言によると、敵の基地に対する攻撃能力保有と弾道ミサイル防衛システム(BMD)強化についての検討を政府に求める計画だ。
 BMDの場合、
1].高高度防衛ミサイル(THAAD)システム
2].地上型イージスシステムの導入
が骨子。
 自民党内でこうした議論が急進展したのは、6日に北朝鮮が発射した弾道ミサイル4発のうち3発が日本の排他的経済水域(EEZ)内に落ちた直後だった。

 今回の提言にも
 「昨年北朝鮮は弾道ミサイルを20発以上も試験発射した。
 新たな段階の脅威に入った」
とし、北朝鮮発リスクを前面に出した。
 その対応策として長距離打撃が可能なクルーズ(巡航)ミサイルなどが挙げられたと、同紙は伝えた。
 ヤン・ウク韓国国防安保フォーラム首席研究委員は
 「現在日本はクルーズミサイルを保有していないが、早期に開発できる能力を備えている」とし
 「すでに航空自衛隊のF-2戦闘機は地下バンカー攻撃が可能な合同精密直撃弾(JDAM)を装着して訓練している」
と述べた。

 2012年に安倍首相が再執権して以来、日本政府は毎年、防衛費を増やしている。
 今年の防衛費予算は5兆1251億円と過去最大だ。

 日本の平和憲法改正と軍事力膨張に対する懸念がある中、自衛隊の攻撃能力確保が韓半島(朝鮮半島)を危険にするという見方もある。
 パク・ヨンジュン国防大教授は 「日本が韓国との協議なく恣意的な判断で北を攻撃する場合、我々が莫大な被害を受ける可能性がある」
と懸念した。



TBS系(JNN) 3/31(金) 1:38配信
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20170331-00000007-jnn-pol

「敵基地攻撃能力の保有検討を」 
自民が首相に提言

 自民党は、ミサイル攻撃を受ける前に自衛隊が敵国の基地を攻撃する「敵基地攻撃能力」について、「直ちに保有を検討」することなどを求める提言を安倍総理に提出しました。

 「先般のミサイルにおいては、我が国のEEZ内に着弾させたという事態、新たな脅威の段階に入ったと深刻に我々も受け止めています。
 我々も本日の提言をしっかりと受け止めていきたいと思います」(安倍晋三総理大臣)

 自民党は、北朝鮮による度重なる弾道ミサイルの発射などを受け、ミサイル攻撃を受ける前に自衛隊が敵国の基地を攻撃する「敵基地攻撃能力」の保有を直ちに検討することなどを求める提言を安倍総理に提出しました。

 「敵基地攻撃能力」の保有は「専守防衛」の日本の安保政策を大きく転換しかねないものですが、安倍総理は「こういうことを党で提言していただくことは大変重要だと思う」「政府は政府として受け止めて対応をしていきたい」と応じたということです。

 一方、自衛隊制服組トップの河野統合幕僚長は、今回の自民党の提言について「高度な政治判断になるのでコメントは控えたい」としながら、
 「一般論として一定の攻撃力が抑止力を構成する一つの要素であることは間違いない」
として、
 理論的には攻撃能力を持つことが抑止力につながる
という考えを述べました。



2017年 03月 30日 16:52 JST  Peter Apps
http://jp.reuters.com/article/apps-northkorea-idJPKBN17005W?sp=true

コラム:トランプ大統領、北朝鮮に「禁断のカード」切るか


●3月24日、ティラーソン米国務長官は今月、北朝鮮に対する「戦略的忍耐」はすでに終わり、同国の核開発の野望に歯止めをかけるために「あらゆる選択肢がテーブルの上にある」と警告した。写真はトランプ大統領。1月、ワシントンの米国防総省で撮影(2017年 ロイター/Carlos Barria)

[24日 ロイター] - ティラーソン米国務長官は今月、北朝鮮に対する「戦略的忍耐」はすでに終わり、同国の核開発の野望に歯止めをかけるために「あらゆる選択肢がテーブルの上にある」と警告した。
 その言葉通り、米韓両軍の部隊は幅広い軍事シナリオに向けて準備を進めている。

 4月末まで行われる米韓の合同軍事演習には、実に30万人が参加する。
 1953年に朝鮮戦争が停戦して以来、朝鮮半島ではこうした演習が日常的な光景となっている。
 近年では、その規模は拡大し、より現実的なものとなった。
 少なくともビル・クリントン氏以降の歴代米大統領は皆、北朝鮮の核兵器開発問題に取り組み、その対応として想定される幅広い軍事行動についての提言を受けてきた。

 これまでのところ、攻撃実行を決意した大統領は1人もいない。
 これは主として、北朝鮮の報復によって朝鮮半島と、恐らくはさらに広い近隣地域を血の海に巻き込む可能性を考えれば、どの選択肢も好ましからぬものだったからだ。
 さらに悪いことに、かつての朝鮮戦争がそうであったように、半島における武力衝突によって米国が中国との戦争に引きずり込まれる可能性さえある。
 だが、金正恩朝鮮労働党委員長が率いる北朝鮮が核弾頭やミサイル実験を進めるなかで、
 多くの専門家は、米国政府が最終的に軍事行動に踏み切る可能性は徐々に高まっていると考えている。

 トランプ大統領は、北朝鮮政府が米国を核攻撃できる能力の開発を許さないと発言している。
 だが、仮にトランプ氏が北朝鮮の施設への限定的な攻撃を命じたとしても、同国の核開発プログラムは一時的に減速するだけだろう。
 そして、このような作戦は北朝鮮による残虐な報復を招く可能性がある。
 北朝鮮の体制打倒という、より大きな目標を定めるとすれば、多大な労力が必要となるだろう。
 だとすれば、米国がこれまで、経済制裁やミサイル実験妨害のためのサイバー攻撃といった代替的手段の継続を選択してきたのも無理はない。
 最近になって地上配備型ミサイル迎撃システムである「高高度ミサイル防衛システム
(THAAD)」を韓国と日本に配備したことは、ある程度の備えにはなるはずだが、北朝鮮のミサイルに対してどれだけ有効かは未知数だ

 米国政府がさらに強く出るとすれば、最も可能性が高い行動は、北朝鮮のミサイル・核兵器関連とみられる施設に対する、奇襲による空爆だろう。
 それも圧倒的な規模で行なわれることが望ましい。
 こうした行動によって核開発プログラムを完全に破壊する可能性は小さいが、開発を遅らせることになる。
 うまく行けば、弾道ミサイルをディーゼル電気推進型の潜水艦に搭載するといった、北朝鮮政府のより野心的な兵器開発プログラムの一部が完了するのを防ぐことができる。

 米空軍が保有するなかで最大と考えられている通常爆弾、3万ポンドの大型貫通爆弾「GBU-57」は、まさにこの種の標的を念頭に設計されたものだ。
 当初はイランの核施設を破壊することを主目的としてジョージ・W・ブッシュ政権下で開発されたこの爆弾は、各地域の基地や米国本土から発進するB2ステルス爆撃機から投下することが可能だ。
 通常のジェット爆撃機と違って、B2はほぼ探知されることなく北朝鮮の空域に侵入できるはずだ。
 恐らく、より現代的なF22戦闘機ラプター、あるいは、さらに新型で現在東アジア地域に配備されているF35統合打撃戦闘機が何機か帯同することになる。

 では、なぜこのような攻撃がこれまで行なわれなかったのか。
 それは、イランの核施設に対する攻撃が行なわれなかったのと同じ理由だ。
 多くの専門家は、こうした攻撃によっても多くの施設が無傷で残ってしまい、想定される報復が悲惨な結果をもたらすと考えている。

 イランに関して米国政府が懸念していたのは、イラン政府がペルシャ湾岸の石油・天然ガス関連施設や輸送路に報復を加え、ただでさえ不安定なグローバル経済に破滅的とも呼べる影響をもたらすことだった。
 北朝鮮に関しては、日本やグアムなどにある域内の米軍基地にミサイル攻撃を仕掛け、韓国に対して圧倒的な砲撃を浴びせる可能性を懸念している。

 北朝鮮による砲撃の効果について、アナリストらの見解は分かれている。
 北朝鮮の砲兵部隊は最初の1時間で最大50万発の砲弾を韓国の首都ソウルに撃ち込めるとの声もあれば、より懐疑的な意見もある。

 また、北朝鮮が自国のミサイルと弾頭が狙われていると考えた場合、先手を打って発射してくる恐れがある。
 標的として最も可能性が高いのは「日本」だろう。
 いずれの行動も、米韓両政府による北朝鮮制圧に向け準備されたシナリオの発動を促し、恐らく北朝鮮の現体制は終焉を迎えることになるだろう。

 ここ数年、米韓両国軍は、北朝鮮の攻撃を阻止するための演習から、非武装地帯(DMZ)を越える全面的な侵攻作戦の立案へと関心を移している。
 これは本格的な作戦行動であり、近年の歴史において米国やそれ以外の国が戦ってきたどんな戦争よりも大規模なものになろう。
 攻撃部隊は山岳地帯、組織的な抵抗に加え、化学兵器や核兵器、放射線兵器といった潜在的な脅威に立ち向かわなければならない。
 いくつかの兆候からすると、米国は単に北朝鮮体制上層部を抹殺することで、戦闘激化を防ごうとするかもしれない。

 韓国の聯合ニュースによれば、今月の演習には米海軍特殊部隊シールズの「チーム6」も参加している。
 2011年にアルカイダの指導者だったオサマ・ビンラディン容疑者の暗殺を実行した部隊だ。
 引用された韓国軍幹部の発言によれば、チーム6は韓国側特殊部隊とともに、北朝鮮首脳陣に対する攻撃シミュレーションに取り組んでいるという。
 こうした選択肢の実行は非常に難しいだろう。
 北朝鮮の防空網によりヘリで部隊を送り込むのは困難で、金正恩氏は厳重に警護されていると見られている。

 今のところ正恩氏は、誰からも妨害されることなく核開発計画を強化していけると考えているようだ。
 だが米政府としても、それをただ指をくわえて見ているつもりはないかもしれない。

 トランプ氏は米国の歴代大統領のなかでも最も予測困難な人物の1人だ。
 北朝鮮に対する軍事的選択肢を行使するというリスクを冒すような米国の指導者がいるとすれば、それがトランプ大統領だったとしても不思議はない。
 厄介な選択だ。
 行動することが惨事の引き金になる可能性もある。
 だが、何もやらないままでは、さらに悲惨なものとなるかもしれない将来の紛争を招いたと、非難されることになるかもしれない。

*筆者はロイターのコラムニスト。元ロイターの防衛担当記者で、現在はシンクタンク「Project for Study of the 21st Century(PS21)」を立ち上げ、理事を務める。
*本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。(翻訳:エァクレーレン)



ロイター 3/31(金) 20:52配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170331-00000100-reut-kr

北朝鮮の行動は向こう見ず、
止めなければならない米国防長官

[ロンドン 31日 ロイター] - マティス米国防長官は31日、北朝鮮の行動は向こう見ずで止めなければならないと主張した。

 米国に対する弾道ミサイルの脅威についての質問に「レトリックと能力向上の両方の意味で脅威であり、対応に向け国際社会と協力している」と述べた。

 さらに
 「将来的にみて非常に向こう見ずに行動しており、止めなければならない」
と強調した。



Yahooニュース 3/31(金) 9:04 辺真一  | ジャーナリスト・コリア・レポート編集長
https://news.yahoo.co.jp/byline/pyonjiniru/20170331-00069358/

「北朝鮮の核攻撃で米国人の90%が死亡」
―-元CIA長官の衝撃警告

 北朝鮮の新たな核実験と初の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射の動きが注目される中、「北朝鮮が核兵器を完成させれば、米国人の90%が殺害される」とクリントン政権下でCIA長官を務めていた人物の発言が飛び出した。

(参考資料:北朝鮮の6度目の核実験の「Xデー」は?)

 この元CIA長官(1993年2月~1995年1月)はトランプ大統領当選後の政権引き継ぎ委員会で外交安保担当参謀を務めたことで知られるトランプ大統領のアドバイザーの一人、ジェームス・ウルジー氏。
 同氏は米議会専門誌「ザ・ヒル」への寄稿文(3月29日付)で米国民に次のような警告を発していた。

――(米国の)一部官吏らによって北朝鮮は核兵器で米本土を打撃できる能力をまだ持ってない、北朝鮮は核弾頭の小型化技術や米国を狙った大陸間弾道ミサイル(ICBM)の大気圏再突入技術開発を完成していないとの誤った安堵感や認識を米国人に与えてしまった。
 米本土は北朝鮮が核兵器技術を完成していない以上、安全だとする神話は間違っている。

――北朝鮮のような核兵器と長距離弾道ミサイルを開発した国ならば核弾頭小型化や大気圏再突入技術は簡単に克服できる。
 マスコミや公職者らがこれまでこうした事実を無視、あるいは軽視したのは、おそらくどの歴代政権も在任中に北朝鮮を実在する脅威と認めたくないからである。

――米前高官らは2015年に北朝鮮を高高度EMP(電磁波爆弾)に特化した小型核兵器を衛星で飛ばせる国であるとみなすべきであった。
 米国人の90%が命を落とすかもしれない核電磁パルスを使用する可能性に対応しなければならない。

――北朝鮮はミサイルだけでなく、船舶、航空機を利用して、核攻撃も断行できる。
 偽の国籍旗を掲げた貨物に原子爆弾を忍ばせるとか、保安が脆弱なメキシコとの国境一帯でテロリストを雇用し、「9.11テロ」式自殺核爆弾作戦を行う手もある。
 このシナリオならば、ニューヨーク、ニューオリンズ、ロサンゼルス、サンフランシスコ、又はメキシコとの国境都市は危険にさらされることになる。

――広島に投下された核爆弾と同一の10キロトン(1キロトン=TNT1000トン)程度の原子爆弾なら約20万人が命を落とすが、北朝鮮はすでに20~30キロトンと推定される核兵器を実験しているのでニューヨークなど対都市で数百万人が死亡する。

――北朝鮮の核兵器を過小評価してはならず、核兵器まで動員した対北朝鮮先制攻撃体制を備えるべきである。

 トランプ大統領は米歴代政権がこれまで取ってきた対北政策を「恥辱的で、賢明でない」と批判し、オバマ前政権の戦略的忍耐政策は「終わった」と公言しているが、ウルジー氏の助言に影響されているようだ。

 最近のツイッターで
 「北朝鮮は非常に悪い行動をしている。
 数年間にわたって米国を弄んできた」
と北朝鮮を批判しているトランプ大統領は私的な席で
 「北朝鮮は全世界の脅威となっている。
 北朝鮮は世界の問題だ。
 北朝鮮を直ちに処理しなければならない」
とまで断言している。

 ウルジー元長官は寄稿文の中で
 「2015年に北朝鮮を高高度EMP(電磁波爆弾)に特化した小型核兵器を衛星で飛ばせる国であるとみなすべきであった」
と述べているが、「地雷事件」で緊張が高まっていた2015年8月15日、北朝鮮は国防委員会スポークスマン声明で「世界が知らない近代的な最先端攻撃」を備えていることを明らかにした。

 北朝鮮の核兵器保有はすでに知られている事実だ。
 従って、この「最先端攻撃」が核兵器によるものでないことは自明である。
 では、「最先端攻撃」がもしかすると、EMP爆弾の可能性も想定される。

 EMP(Electro Magnetic Pulse)は高高度核爆発や雷などによって発生するパルス状の電磁波のことである。
 スーパーEMP爆弾は爆発した時にそのような超強力EMPが生じるよう特別に考案された武器で、
 攻撃目標地域のすべての電気、電子装備を延焼させ、電力網や通信・電算網を無力化させてしまう電子爆弾である

米情報局(CIA)で核兵器専門家として勤務していたピーター・フライ博士が
 「北朝鮮はスーパーEMP爆弾を開発した可能性がある」
と今から4年前に語っていた。

 ウルジー氏も2014年3月23日に米下院軍事委員会の聴聞会に提出した書面で
 「ロシア人が2004年に『頭脳輸出』で北朝鮮がEMP武器を開発するのを手伝っていた。
 北朝鮮のような不良国家がEMP弾に必要な主要構成要素を確保することでロシアや中国に間もなく追いつくだろう」
と予言していた。

 北朝鮮のEMP兵器に関してはトランプ政権下で国家安全補佐官に内定したマイケル・フリンも昨年6月に下院外交・軍事委員会で「北朝鮮はイランと核兵器だけでなく、EMP兵器についても専門知識を共有してきた」と証言しており、また米共和党は昨年7月に作成した党綱領及び政策で「北朝鮮は核ミサイルを保有し、核兵器を使用したEMP攻撃が(米国にとって)脅威となっている」と警告していた。

(参考資料:韓国情報当局がシミュレーションした「朝鮮人民軍EMP(電磁波)攻撃シナリオ」)

 なお、韓国国防部では北朝鮮がEMP弾を開発推進している可能性はあるが、技術の取得には至ってないとみなしている。
 その根拠は
 「EMP弾は技術が先進技術なので北朝鮮がそれを開発できるレベルには達してない」
というものであった。

 しかし、金正恩委員長は2015年7月27日の戦争勝利(停戦)記念日での演説で
 「もはや米国は我々にとっては脅威でも恐怖の対象でもない。
 むしろ我々のほうが米国への大きな脅威、恐怖になっているのが今日の現実である」
と述べ、さらに3か月後の労働党創建70周年記念式典(10月10日)でも
 「我々の革命武装力は米帝が望むいかなる形態の戦争にも全て相手にできる」と豪語していた。

 この強気の発言の根拠が米国人の90%に被害をあたることのできるEMP弾を手にしたからなのかもしれない。

(参考資料:今度の北朝鮮の核実験は連発! これが最後!?)


過剰人口脱出法(3):「増やせよ!」にすがる韓国の悲劇

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 日本は過剰人口の消化に動き出している。
 少子化対策といってもただ掛け声だけである。
 「少子化」とは日本が生き延びるために通過しなければならない試練
ということであることを皆が知っている。
 少子化が必要な歴史過程に入っていることを、日本という民族が身体で感じている、ということなのであろう。
 頭の議論ではなく、種の本能として理解しているのであろう。
 よって、さほどに声高には叫ばず、政策議論も片隅にチョットという様子である。
 韓国はそれをドラマチックに劇場化している。


Yahooニュース 3/16(木) 6:30 慎武宏  | ライター/S-KOREA編集長
https://news.yahoo.co.jp/byline/shinmukoeng/20170316-00068730/

ついに「国が潰れそうだ」との声も出た韓国経済“緊迫感”はどれだけ深刻なのか

 朴槿恵大統領の罷免や緊迫する中韓関係など、韓国の政治問題が日々クローズアップされているが、経済面でも大きな問題が浮上した。
 失業者の増加が止まらないという統計が出たのだ。

 3月15日に韓国統計庁が発表した「2017年2月雇用動向」によると、今年2月の失業者は135万人に上ったという。
 これはアジア通貨危機の影響で失業者が激増した1999年8月(136万4000人)に匹敵する、17年6カ月ぶりの悪い数字だ。
 もう少し詳しく見ていこう。

■失業者135万人!! を超えた韓国経済の“緊迫感

 同資料によると、韓国の「経済活動人口」は2713万8000人となっている。
 そのうち135万人が失業者であることから、失業率は5.0%だ。
 前年同月と比べても0.1%ポイント上昇しており、これも2001年2月(5.1%)以来となる高数値となった。

 最も悲惨なのは15~29歳の若者たちだ。
 若者たちの失業率は12.3%となっている。
 失業率全体の倍以上となっており、彼らに仕事がないことが生々しく伝わってくる。
 韓国のネット民たちも
 「アジア通貨危機時代に戻ってしまうなんて」
 「もどかしい…国が潰れそうだ」
 「失業者だけが問題なのか?就職しても問題が山積み」
 「体感としてももっと深刻。本当に解決できる問題なのかと思うほど」
とショックを隠せないようだ。

 若者たちには仕事がないだけではない。
 韓国国民年金公団の統計によると、25~29歳の男性53%、30~34歳の男性36%が年収2400万ウォン(240万円)以下だという。
 仕事が少なく、給料も低い。そうなれば当然、結婚しようとする若者は減らざるを得ない。
 実際に韓国では“結婚氷河期”が到来しており、少子高齢化問題に直面している。
 イギリスのオクスフォード人口問題研究所などは、
「地球上で真っ先に消え去る国は韓国」
と指摘しているほどだ。
参考記事:「地球上で真っ先に消え去る国は韓国」…3年後に迎える“人口絶壁”の原因は)

 また、前出の韓国統計庁「2017年2月雇用動向」によると、60歳以上の失業率も上がっているという。
 数字を調べてみると、60歳以上の失業率は7.1%となっており、前年同月から0.9%ポイントも悪化していることがわかる。

 以前から韓国高齢者の貧困率がずば抜けて高いことは問題になっていた。
 OECDの資料によると、日本の高齢者の貧困率は19.0%だが、韓国は49.6%だ。
 日本にも高齢者問題はあるが、韓国とは根本的に似て非なる問題なのかもしれない。
(参考記事:「キレる老人」急増どころか貧困率49.6%!? 日本と似て非なる韓国の“高齢者問題”)

 統計庁の関係者は
 「2月は卒業シーズンで統計的に失業率が高い。
 経済活動に参加する人口が増えたため就業者と失業率が同時に増加する減少を見せた」
と話す。
 そうはいっても、アジア通貨危機当時とほぼ同数の失業者がいることには驚かざるを得ないだろう。

 韓国経済といえばサムスンが思い浮かぶが、周知の通り、事実上のトップといえるサムスン電子の李在鎔(イ・ジェヨン)副会長は拘束され、現在は「“獄中経営”に入った」(『聨合ニュースTV』)状態だ。5月末まで獄中経営が続くとされている。

 その影響を受けてアメリカではサムスンの評判がガタ落しているというデータもあるようだ。
(参考記事:アメリカでサムスンの評判が7位→49位とガタ落ち…韓国ネット民も“あきらめモード”)

 いずれにせよ、アジア通貨危機当時に比肩する失業者が生まれている韓国経済。
 日本と同じような韓国版「プレミアムフライデー」が大不評なのも当然だろう。
 問題解決の糸口がいち早く見つかることを願うばかりだ。



Record china配信日時:2017年3月20日(月) 1時10分
http://www.recordchina.co.jp/b172663-s0-c30.html

韓国人が結婚を先送りする最大の理由とは?―韓国メディア

 2017年3月18日、韓国の20〜30代の未婚男女が結婚を先送りする主な理由は「収入が少ないため」であるという調査結果が発表された。
 また別のリポートによると、韓国で最近3年以内に結婚した人の平均結婚費用は1人当たり9105万ウォン(約908万円)であり、うち親の結婚資金支援額は平均6359万ウォン(約634万円)と7割近くを占めることが分かった。
 韓国・聯合ニュースの中国語ニュースサイトが伝えた。

 韓国育児政策研究所が20歳から39歳までの未婚男女1073人を対象に、結婚式の計画と結婚価値観などを調査したところ、「結婚する意思がある」と答えた人は全体の74.5%(799人)に上った。
 この799人に結婚していない理由を尋ねたところ、
 「収入が少ない」(48.5%)が最多だった
 ほかは「一人で暮らすのが楽」(45.6%)、
 「まだ結婚するのは早いと思う」(33.2%)、
 「結婚生活と仕事の両立が難しい」(29.4%)
などだった。

 これらの結婚意思がある未婚男女に「どのような条件が満たされれば、結婚するつもりか」を尋ねたところ、
 「経済的に安定したとき」(39.7%)という回答が最も多かった。
 以下「結婚相手にふさわしい人に出会えれば」(33.0%)、
 「安定した仕事に就いた後」(15.3%)
などの順だった。

 新韓銀行が16日に発表したリポートによると、最近3年以内に結婚した人の平均結婚費用は1人当たり9105万ウォンだった。
 男性が約1億ウォン(約997万円)で、女性の約7200万ウォン(約718万円)より約3000万ウォンほど多かった。

 このうち相当規模は親のサポートによるものだということも分かった。
 サポート方法は、
 保有金融資産(73.9%)、
 ローン(20.7%)、
 退職金(12.5%)
などだった。
 結婚させた親の47.6%が結婚資金支援で自身の老後に経済的な影響が出ると回答し、特に毎月の収入が300万ウォン(約30万円)未満の低所得層ではこの割合は63.6%と高かった。



朝鮮日報日本語版 3/26(日) 6:04配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170324-00001846-chosun-kr

(朝鮮日報日本語版) 【コラム】韓国人の雇用を奪うロボットたち

 韓国道路公社は2020年までに新たに自動料金収受システム「スマートトーリング」を全面的に導入することを決めた。
 日本のETCに相当する「ハイパス」の技術改善にナンバープレート認識技術を組み合わせたシステムで、導入後は道路公社が管理する全国の高速道路の料金ゲートが345カ所がなくなる。

 ところが道路公社は新システムの導入にわたり、雇用問題に悩むことになった。
 料金所の従業員5818人が雇用を失うことを意味するからだ。
 道路公社は従業員をナンバープレート映像の補正、料金告知書発想、カメラ監視などの業務に配置転換を行う方針だ。

 技術の進歩で特に交通分野は急速に変化している。
 その影響で最も実感でき、しかも恐ろしいのは雇用喪失だ。
 第4次産業革命といった単語は遠い未来の話のように聞こえるかもしれないが、少なくとも交通分野では既に自動化、人工知能(AI)、モノのインターネット(IoT)などの適用ケースが広がっている。

 今年末からは京畿道城南市の板橋新都市で12人乗りの自動運転シャトルバスが運行される予定だ。
 昨年2月以降、韓国では自動走行車が延べ2万6000キロメートルを運行したが、手動運転への切り替えが10回あったものの、事故は起きていない。

 ソウル大研究チームの自動走行車は今年7月にソウルの汝矣島で、現代自動車の自動走行車は9月に光化門周辺で運行を開始する予定だ。
 自動走行車は今後、タクシー運転手27万7000人、バス運転手13万3000人、貨物車運転手25万9000人の雇用を脅かすことになる。

 仁川空港公社は近く、清掃・案内ロボットをはじめとして、安全検査ロボット、警備ロボットなどを導入する計画だ。
 環境美化員775人、警備員1248人、安全検査担当者1186人が徐々にロボットに取って代わられる。
 鉄道でもライトレール(LRT)7カ所と新盆唐線で既に無人運転システムが導入されている。
 今後は無人運転路線が増え、運転士の雇用も徐々に減る見通しだ。
 世界経済フォーラム(WEF)は「職業の未来」という報告書で、
 2015-20年に「710万人」分の雇用が第4次産業革命の影響で消えると予測した。
 同じ期間に新たに創出される雇用は「210万人」分にすぎない。

 このように慣れ親しんだ職業や雇用が消え、一部の職場で従業員とロボットが雇用をめぐり対立する状況が生まれそうだ。
 しかし、韓国の政府・政界は「新産業育成が急がれる」と言うばかりで、民間分野の新たなサービス業に合わせた法律や制度の整備どころか規制を行おうとするばかりだ。
 深夜に目的地が近い人を集めて乗せる「深夜コールバス」を長期間認めなかったのが代表的だ。
 こうしている間に米日はもちろん、中国など周辺国では規制フリーの環境を生かし、関連産業が大きく発展し、人材の受け皿になっている。
 誰でも技術とアイデアを組み合わせ、新たなサービスに挑戦できるように規制を撤廃しなければ、ロボットだけでなく、周辺国に雇用を奪われてしまうかもしれない。



Record china配信日時:2017年4月6日(木) 22時20分
http://www.recordchina.co.jp/b161764-s0-c30.html

日本人男性の4人に1人が孤独な一生を送る?
生涯未婚率の増加に
「人には結婚以外にもするべきことはたくさんある」と中国ネットは肯定的

 2017年4月6日、中国紙・地球日報は日本人男性の4人に1人が孤独な人生を送るとする記事を掲載した。
 記事は、厚生労働省が4日に公表した調査結果について紹介。
 それによると、50歳までに一度も結婚をしたことがない生涯未婚率が、2015年は男性で23.37%、女性で14.06%だった。
 これは2010年の調査と比べて3%上昇しており、過去最高となった。
 その理由について日本メディアは、人生の選択の多様化や、非正規労働者が4割近くに達しているため経済的理由で結婚をためらう人も少なくないためだと分析していると伝えた。

 これに対し、中国のネットユーザーから
 「1人は気楽だからなあ」
 「1人の生活は幸せじゃないとは言い切れない。
 もしかしたら日本の独身者はわれわれの100倍幸せかもしれない」
など、独身であることに肯定的なコメントが多く寄せられた。

 また、
 「なぜ結婚するのか?
 人には結婚以外にもするべきことはたくさんある」
 「必ず結婚しなければならないという考え自体が間違っているのだ。
 結婚なんて選択肢の1つにすぎない」
などの意見もあった。

 他にも
 「社会と個人が高度に発展すれば必然的にこうなる
 「中国もますます多くの人が独身を選択すると思う」
と、中国も同様の傾向になるとの見方が大半を占めた。



サーチナニュース 2017-04-10 08:12
http://news.searchina.net/id/1633208?page=1

日本人はなぜ結婚しなくなったのか
・・・「お金」の問題か=中国報道

 中国で一人っ子政策が実施されてきたのは広く知られているが、その政策の弊害としては人口の男女比がアンバランスになってしまったことが挙げられる。
 1人しか産めないのであれば、家を継ぐことができる男児の方が良いとして産み分けが行われた結果、男女比のバランスが大きく崩れたという。
 中国では女性に比べて男性が3000万人以上も多いとされており、これは中国国内では結婚相手が見つからないという男性が3000万人以上もいることになる。

 中国とは違った原因ではあるが、日本でも生涯未婚の人が増加している。
 中国メディアの今日頭条はこのほど、50歳までに一度も結婚したことのない、生涯未婚の日本人に関する厚生労働省の統計調査をもとに、「日本人はなぜ結婚しないのか」と疑問を投げかける記事を掲載した。
 記事は、厚生労働省の統計を挙げ、2015年に男性で23.7%、女性で14.06%が生涯未婚(過去最高を更新)であると紹介。
 これは男性の4人に1人、女性の7人に1人の割合だ。
 さらに、前回(2010年)の調査と比較した場合、男性が3.23ポイント、女性が3.45ポイント上昇している。
 これは、現代の日本人がますます結婚しなくなってきていることを示していると伝えた。

 では、この先の見通しはどうなのだろうか。
 記事は、現在の状況から推測して2035年には日本人男性の29%、日本人女性の19.2%が生涯未婚になるだろうと予測。
 そして、結婚しない日本人が増えている背景について、内閣府が行った結婚願望に対する14年の調査に言及し、「結婚したいと思う相手が見つからないことが理由と分析されている」とする一方、日本のネット上では「お金がないから結婚しない」という理由がもっとも支持を集めていると紹介した。

 最近、中国の農村部では多くの若者が若くして結婚するが、都市部では男女共に結婚する年齢が高くなっていると言われている。
 都市部の若者はお金がないと結婚できないのが現実だ。
 中国では結婚するために新居を用意しなくてはならないが、不動産の価格は高騰している。
 日本の結納金に当たる金品の相場も過去に比べると高騰している。
 中国の都市部における若者に対する結婚の圧力は非常に大きく、都市部で晩婚化が進んでいるのも納得できることと言える。




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2017年3月24日金曜日

過剰人口脱出法(2):求められているのは「成長経済学からの逃亡」

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(出典)国立社会保障・人口問題研究所


(出典)国立社会保障・人口問題研究所

 「人口を増やせ
という号令は「経済を成長させろ」という号令とリンクしている。
 労働人口を増やし、それが経済成長を支えるという、いまや化石となったケインズ近代経済学のテーゼである。
 近代化するには人口が必要、経済成長するには人口が必要というのは、現代にあってはカビの生えた理論でしかない。
 成長した国の口を無理やり開けさせ、それに人口を注ぎ込む、
といった理論である。
 60kgで正常なのに、80kgの肥満人を作ろうというものでしかない。
 ブヨブヨ体質が成長経済学の目標である。


東洋経済新報社 出版局 2017年03月24日
http://toyokeizai.net/articles/-/163679

「経済成長は不可欠」という神話が国を滅ぼす
チェコの奇才が教える成長より大事なもの


●『欲望の資本主義』の関連番組「欲望の世界経済史 序章」はNHKのEテレで3月25日(土)深夜25:00~25:25に放映予定

経済は必ず成長しなければならないのか、
資本主義はどこへ向かっているのか、そもそもおカネとは何なのか――。
気鋭の若手経済学者・安田洋祐大阪大学准教授が世界のトップランナーとの対話を通じて、資本主義の本質に迫ったNHK「欲望の世界経済史 序章」が25日深夜に放送される。
本記事では、番組の未放送インタビューも多数収録した書籍『欲望の資本主義』から、一部を抜粋してお届けする。

●トーマス・セドラチェク/1977年生まれ。
 チェコ共和国の経済学者。
 同国が運営する最大の商業銀行の1つであるCSOBで、マクロ経済担当のチーフストラテジストを務める。
 チェコ共和国国家経済会議の前メンバー。
 プラハ・カレル大学在学中の24歳のときに、初代大統領ヴァーツラフ・ハヴェルの経済アドバイザーとなる。
 神話、歴史、哲学などの切り口から経済学のあり方を問い直した『善と悪の経済学』は、15カ国語に翻訳され、世界中で話題を呼んでいる

●安田洋祐(やすだ ようすけ)/1980年東京都生まれ。
 2002年東京大学経済学部卒業。
 最優秀卒業論文に与えられる大内兵衛賞を受賞し、経済学部卒業生総代となる。
 2007年プリンストン大学よりPh.D.取得(経済学)。
 政策研究大学院大学助教授を経て、2014年4月から現職。
 専門は戦略的な状況を分析するゲーム理論。
 主な研究テーマは、現実の市場や制度を設計するマーケットデザイン


■成長資本主義は誤りだ

安田:
 経済成長と金利について伺います。
 現在、日本やEUをはじめとする多くの国では、マイナス金利となっています。
 それに関して、コロンビア大学のジョセフ・スティグリッツ教授は興味深いことを言っておられます。
 現在のとても低い金利は、中央銀行や財務省の間違った政策の結果であり、正しい経済政策をとれば、金利はたとえば5%などの正常な水準に戻るはずだということです。
 スティグリッツ教授のこの見解に対してどう思われますか。

セドラチェク:
 ゼロ金利やマイナス金利などの低金利政策に効果がないことは明らかです。
 工業生産も増えていない。
 日本が良い例です。
 バブル崩壊後長い間、景気が停滞していますね。
 国債を大量発行して、未来から多額のおカネをつぎ込む財政政策と、借り入れによる資金調達を安くみせる金融政策の両方から景気のテコ入れを図ってきたにもかかわらず、です。

 低金利政策も大量の国債の発行も、経済成長のための政策ですが、私は、誰もが疑おうともしない
 「成長は良いことだ」
 「経済は成長し続けなければならない」
という思い込みこそが、問題だと思うんです。

 私はこう聞きたいのです。
 私たちが生きている社会は
「資本主義」なのか、それとも「成長資本主義」なのか? 
 私は「成長資本主義」だと理解しています。
 「成長」が人々の唯一の関心事だからです。

 多くの人が、経済成長できなかったらおしまいだ、崩壊だと思い込んでいます。
 そんなこと、どこに書いてありますか? 
 聖書に? 
 空に? 
 数学モデルに?
 そんなことが過去に証明されたことがありましたか? 
 その認識は間違いです。
 経済が必ず成長するというのは、愚直な思い込みです。

 聖書の話をします。
 3500年前の、人類初の景気循環の話です。
 現在の景気循環を考えるために、人類史上最も古い景気循環の際に人々がどうしたかを見る。
 それが私の手法です。

 エジプトの話です。
 ファラオが夢を見た。
 夢には7頭のよく肥えた牛と7頭のやせ細った牛が出てきた。
 夢判断ができないファラオは、ヘブライ人の預言者ヨセフを呼び、夢の意味を尋ねます。
 ヨセフは言います。
 「7年の豊作の後に7年の飢饉が訪れるでしょう」。

 ファラオは対策を尋ねます。
 ヨセフの助言はこうです。
 「豊作の年は、収穫したものをすべて消費してしまうのではなく、貯めておくことです」。
 財政政策に似ていますね。
 ファラオは助言に従いました。
 そして、飢饉が訪れたとき、倉庫いっぱいに蓄えられた穀物のおかげでエジプトは苦境を乗り越えることができた。
 ファラオが見た夢は人類初のマクロ経済予測だったのです。

 毎日晴れという甘い前提では良い船は造れない

 この話を分析する方法はたくさんあります。
 いちばん興味深い解釈はこうです。
 人類は、現在の苦境よりもはるかに深刻で痛みを伴う飢饉という危機を、一銭の借金もせずに乗り切った。
 現在では想像もできないことです。
 そのような選択肢は検討されることすらない。

 旧約聖書にも書かれているとおり、景気は昔からつねに上下変動を繰り返してきました。
 毎年毎年、成長を続けるのは無理です。
 そんなことはいまだかつてない。
 にもかかわらず、多くの人が成長し続けないと経済は崩壊すると思い込んでいます

 経済が成長し続けるものだという前提で、経済活動を行ったり、政策を立案したりするのは、毎日順風が吹くという甘い前提で船を造るようなものです。
 それでは良い船は造れない。
 なぎでも嵐でもうまく航行できるのが良い船でしょう。
 天候に恵まれるに越したことはないですが、毎日の好天を前提にすれば、風雨に立ち往生する船しか造れません。

 しかし、私たちがつくった社会は、甘い前提でつくられている。
 経済は当然ながら失速したり停滞したりするのに、私たちの社会モデルや年金モデル、そして銀行業務すら、経済成長を前提にしている。でも、経済は成長しないときもあります。

 「成長が必要だ」という言葉をつねに耳にします。
 私は「そのとおり。でも成長していないのです」と答えます。
 「晴れの日が必要だ。晴れの日が必要だ」とお題目を唱えるのと同じです。
 「ええ。でも今、外は雨です」――。

■大人を無理やり成長させても醜く太るだけ

セドラチェク:
 ですから、現実的になりましょう、というのが私の主張です。
 恒久的に本当の意味での成長をつくり出すのは無理です。

 経済は、どの国でも上向いたり下向いたりです。
 私はこれを「メリーゴーラウンド危機」と呼んでいます。
 60年前はイギリスがヨーロッパ経済のがんでした。
 15年前はドイツで、今はギリシャです。

 1991年にはソ連が崩壊してフィンランドがヨーロッパのがんとなり、大量の学歴ある若者が失業しました。
 好況や不況がひとつの国にとどまることはない。
 これがいいところです。
 ですが、将来、どの国が勝者に、どの国ががんになるかは予想できない。

 私は成長に反対していません。
 そこは強調しておきます。
 好天に反対する人はまれです。
 でも、毎日晴れるのが当然で、いつも上機嫌でいなければならないと思い込んでいれば、悪天候に見舞われることもある人生は鬱々(うつうつ)としたものになるでしょう。
 雨の日や風の日もあり、それは必要です。

 私の論敵は成長するのが当然だとよく言いますが、それは間違いです。
 子どもは成長しますが、大人は成長しない。
 経済は子どもですか? 
 大人を無理やり成長させようとすれば、背が伸びるのではなく、醜く太るだけです。
 経済も同じです。
 成長するのが当たり前というのは、経済学における神話です。
 数字で示されているわけでもないのに、成長神話ができてしまったのです。

■いちばん大事なのは「自由」だ

安田:
 つまり、成長には反対しないけれども、人々が成長にとらわれ過ぎだと考えているのですね。

セドラチェク:
 成長に対して異常な執着がある。
 システム全体が成長で定義されています。
 私は旧共産主義国の出身ですが、わが国が共産主義・全体主義政権を捨てて資本主義を導入し始めていた頃に私が信じていて、今でも信じていることがあります。
 それは、民主資本主義の本質的な意義は「自由」にあるということです。

 もちろん成長するに越したことはないけれども、成長は必ずしも必要ではない。
 成長は大事ですが最優先ではない。
 車でいえば最高速度のようなものです。
 重要かと聞かれれば答えはYESですが、最も重要かと聞かれればNOです。

 脱共産化の革命の頃、私たちチェコの人間は、民主資本主義は成長に最も適した肥沃な土壌だと信じていたけれど、ここ20年間でこの関係は逆転し、今では、私たちは成長が市場経済民主主義の必須条件だと思い込むようになりました。
 私はそれを信じていません。
 間違った信念だと思います。

 成長が市場経済民主主義の必須条件だとの説を信じるなら、資本主義は成長なくして維持できないことになる。
 だから、無理やりにでも成長し続けることが必要になってしまう。
 債務や銀行経営、その他いろんなものを犠牲にしてでもです。

 それは、まさに現在、チェコがやっていることです。
 これではギリシャと同じ運命が待ち受けていることになります。
 実は、ギリシャは後れを取っていたわけではなく、誰よりも先を行っていて、他の国々よりも20年くらい早く破綻したにすぎない、ということになりかねません。
 ですから、何を信じるかがとても重要です。
 もし、民主資本主義の本質的な意義は「自由」にあるという最初の説を信じていれば、成長しなくても、マイナス成長ですら問題ない。
 なぜなら、私たちが信じるのは民主主義であり、資本所有の自由だからです。
 が、残念なことに、そうはなっていない。
 私たちは知らず知らずのうちに「成長資本主義」に取りつかれてしまっているのです。

■経済が成長しないのは
 これ以上成長する必要がないから

安田:
 成長への執着をなくすにはどうしたらよいのでしょうか? 
 特に先進国では成長が当然というのは共通認識になっています。
 人々のマインドを変えるのは難しく、時間もかかると思います。

 私は、日本の若い世代がヒントになるかもしれないと思っています。
 生活満足度の統計では、10代から20代前半の若い世代で満足度が高くなっています。
 これは仮説にすぎませんが、日本の若い世代は経済のゼロ成長やマイナス成長に慣れているため、期待値が低くなっていて、成長への執着がないのかもしれません。

セドラチェク:
 そうかもしれませんね。
 これも仮説ですが、日本が成長できないのは、優秀な経済学者がいないからではない。
 むしろ日本の教育は世界トップレベルなのに、それでも成長ができない。
 その理由としてひとつ考えられるのは、皆がアイパッドを2台持っていて3台目はタダでも欲しくないような状況にあること。
 つまり、「黄金の天井」説です。

 その説を信じるかどうかは重要ではありません。
 重要なのは、「黄金の天井」説が正しいとすれば、なぜそれを「悪いこと」だと思うのかということです
 見方を変えれば、これは資本主義の終着点に到達したということですよ。

 もうすべて手に入れた。
 誰も欲しがらないものを作っても意味がないから、そんなに働かなくてもいい。
 1度きりの人生なのに、誰も欲しがらない物を作るラットレースを走り続けるのはばかげたことです。

 私に言わせれば、これは「万歳!」と祝うべき瞬間です。
 でしょう? 
 経済が成長しないのは、これ以上成長する必要がないからなんですから。

 鬱(うつ)状態を引き起こす最も一般的な引き金のひとつが目標の達成であることは、心理学や精神医学では常識です。
 ずっと結婚したいと思っていた女性と結婚できた。
 夢の職業に就けた。
 学生だったら、猛勉強して難しい試験に合格した途端に鬱状態に陥ったりする。

 むなしくなってしまうんですね。
 達成してしまうと、目標がなくなってしまうからです。
 現在私たちが経験している資本主義の不況も、
 いわば成功の後の憂鬱のようなもので、もう見るべき夢がない状態なのかもしれません。



TED 2017/3/17(金) 17:54配信 Rainer Strack ライナー・ストラック
https://headlines.yahoo.co.jp/ted?a=20170317-00002144-ted

:2030年 驚きの労働人口クライシス
―そして今からどう対策を始めるか

<<動画あり>>
●動画撮影日:2014/10/20(月) 0:00

翻訳
 2014年は私にとって特別な年です コンサルタントとして20周年 結婚20周年 一ヶ月後には50才になります
 私は1964年にドイツの小さな街に生まれました
 灰色の11月のある日 予定日を超えていました
 病院の産婦人科は忙しく その日多くの出産が予定されていて 実際 1964年はドイツで最も 出生率の高かった年なのです
 130万人以上が生まれました
  比べて去年は60万人 半分の数です
 これはドイツの人口(年齢) ピラミッドで ここの上にある小さな点が私です (笑)(拍手)
 赤は潜在的労働力人口 15歳から65歳までの人口で 私はこの赤いエリアに興味があります
 簡単なシミュレーションで この年齢構造が数年でどう変わるか見てみましょう
 このように ピークが右へ移動して 多くのベビーブーマーと同じく 私は2030年に定年退職を迎えます
 ところで この赤いエリアを予測するのに 出生率の予測値は必要ないんです
 この赤い部分 つまり 2030年の潜在的労働世代人口は 今日もう確定していま
  もし移民の流入率がそれ程 変わらないとすればですが 2030年と2014年の赤い部分を比べると かなり小さくなるのが分かりますね
 労働力の供給は― 労働者たちの数は ドイツで劇的に減少します 
 労働力の需要はどうでしょう? 
 ここが難しい部分ですが コンサルタント達の得意の答えは 「時と場合によります」 なので私もそう言っていました
 未来を予測することは避けたのです
 憶測に過ぎない要素が 大きすぎるからです
 その代わりに― ドイツのGDPと生産性の成長を 過去20年に渡って見てみました
 そして次のシナリオを計算したのです
 もしドイツがこのGDPと生産性の 成長率を続けた
 この緑のラインは労働力の需要です
 ドイツは早くから人材不足に直面します 800万人が不足することになります。

 これは現在の労働人口の20%以上になります
 とても大きな数です
 ギャップを埋めるのに ドイツは劇的に移民の数を 増やさなければならず 女性の労働力をもっと 増やさなければなりません
 退職年齢を先に延ばし― これは今年早められたばかりですけれど― これらの政策が一度に必要になります
 ここでドイツが失敗すると 経済成長は停滞することになります
 もう成長は見込めません 
 何故か?
 それはこの成長の基盤となる 労働者たちがいないからです
 企業は他の場所で従業員たちを 探すことになります
 でも一体どこで?
  我々は世界のGDPの70%以上を占める 世界の15経済圏について 労働力の需要と供給をシミュレートしました
 すると2020年までに このような姿が浮かび上がります
 青は労働力の供給過剰 赤は労働力の不足 グレーはその間のボーダーラインの国々です
 2020年までにいくつかの国々では まだ労働の供給過剰が見られます
  イタリア、フランス、アメリカ等です
 しかし2030年にはこれは劇的に変化し 世界的にほとんどの大きな経済圏で労働力が不足します
 これはBRICの内の3カ国を含みます
 過去の一人っ子政策の影響が現れる中国 ブラジルとロシアです
 さて 実を言うと 現実には 状況は更に困難になります
 ここでお見せしているのは平均値に過ぎません
 これを平均値から戻し スキルレベル別に内訳を見てみると 見えてきたのは
★.ハイスキル労働力の不足率が更に高まり 
★.ロースキル労働力が部分的に 余剰する
という状況です
 つまり 全体的な労働力不足に加えて 将来 社会はスキルのミスマッチが 蔓延する状況に直面することになります
 これが意味するところは 至る所で 教育、資格、 政府や企業でのスキルアップ等の 大きな課題が生まれるということです

 次に目を向けたのは ロボット、自動化、テクノロジーです
 テクノロジーは生産性を押上げ この未来図を塗り替えるでしょうか? 
 これへの短い答えは 先ほどの数値はテクノロジーによる 生産性の押上げをすでに含んでいた というものです
  長い答えはこうなります
 また ドイツを例に取ってみましょう
  ドイツ人達は 生産性に関しては 定評があります
 90年代に私は2年ほど ボストンオフィスで働きました
 そこを去る際 シニアパートナーが 私に言ったのは

 「もっとドイツ人達をよこしてくれ 機械みたいに働いてくれるからね」 (笑)
 1998年のことでした
  16年後 きっと全く逆のことを言うでしょう
 「もっと機械をよこしてくれ ドイツ人みたいに働いてくれるからね」 (笑)(拍手)
  テクノロジーが製造業だけでなく 多くの仕事に取って変わるでしょう
 オフィスワーカー達も例外無く ロボットやAI、ビッグデータや自動化によって 取って代わられるかも知れません
 もはや鍵となる問いは―テクノロジーが こうした仕事をするようになるのか ではなく
 いつ どの位早くその時が訪れ どの位の規模で?
という問いです
 言い換えれば テクノロジーは世界的な労働力不足を 解決するのか? 
 答えは イエス アンド ノー です。

 今の答えはより洗練された 「時と場合によります」ですね (笑)
 自動車産業を例に取りましょう
 そこでは40%以上の産業ロボットが 既に導入されており 自動化が始まっています
★.1980年には電気部品は 自動車の生産コストの 10%以下しか占めていませんでしたが
 今日これは30%以上になり
  2030年までに50%以上になる
でしょう
 これらの新しい電子部品や アプリケーションは 新たなスキルを必要とし 新たな雇用を生み出しました
 認知システム工学のようなものです

 運転手と電子制御システムとの やりとりを最適化する仕事です 
 1980年には誰もそんな仕事が生まれるなど 想像もできませんでした 
 そして実は 車の製造に関わった人々の数は ロボットや自動化が始まっても 過去10年に渡り少ししか変わっていません 
 これは何を意味しているのでしょう?
 もちろん テクノロジーは多くの作業に取って代わります
 でも同時に多くの新たな仕事やスキルが生まれて そのことはテクノロジーは全体的にスキルの ミスマッチを悪化させるということを意味します
 このような脱・平均値化は 政府や企業にとっての危機的な 課題を露わにしていきます
 高スキルな人々― 人材は次の10年 重要になります
 もしこうした人材達が不足しがちな資源だとすれば 彼らのことをより良く理解するべきです
 彼らは海外で働いても いいと思っているだろうか?  
 どんな仕事を好むだろうか?
 答えを見つけるために 今年 我々は世界的に調査を行いました
 189カ国からの20万人の 求職者たちが対象です
 移住はギャップを埋める主要なポイントです
 少なくとも短い期間の解決策になります
 ですから流動性について質問しました
 これら20万人の60%以上が 海外で働いてもいいと回答しました
  私の予想より高い値でした
 21歳から30歳の従業員たちをみると その数値は更に高いものでした
 国別に見てみると 確かに世界で人々は流動的でしたが 一部だけだとわかりました
 最も移住を好まない国は ロシア、ドイツ、アメリカでした 
 では人々の好む移住先は?
  7位はオーストラリア 28%の人々が 移住していいと考えています 
 そしてフランス、スイス、ドイツ、 カナダ、イギリスと続き
  世界で一番の人気はアメリカです 

 さてこの20万人達の好む仕事は?
 仕事に何を求めているのでしょう? 
 26のリストのうち 給料は8番目 
 上位4つは職場の文化についてでした
 第4位 上司との良好な関係 
 第3位 ワーク・ライフ・バランス
  第2位 同僚との良好な関係 
 第1位は世界中で同じです 自分の仕事に対して評価されること つまり 感謝されるということです
 年に一度のボーナスじゃなく 毎日のことです
 つまり 世界的な労働力危機は個人的な問題に集約されます 
 人は認められたいのです

 皆そうではないでしょうか?
 それでは点と点をつないでみましょう
 私たちはこれから 世界規模の危機に直面します
 全体的な労働力不足 
 スキルのミスマッチ 文化的な課題 
 そしてこの世界規模の労働力不足は 目前に迫っています
  今私たちはちょうどターニングポイントにいます
 私たち―政府や企業は何ができるのでしょう?
 全ての企業は そして全ての国々は 人材戦略が必要です
 そして今直ぐに行動すること です
 この人材戦略には4つの柱があります
 1つめは 計画 様々な仕事やスキルについて 需要と供給を予測します 労働力プランニングはファイナンシャル・ プランニングよりも重要になります
 2つめは優れた人材を どう惹きつけるかということ ジェネレーションY、女性、 そして定年退職者達もです
 3つめ 従業員の教育とスキルアップです スキルアップの課題が山積みです
 4つめ どう優れた人材を維持するるか ということは 職場でどう感謝と良好な関係の 文化を実現するかです
 しかしその根底にある重要な要因は どう私たちの態度を改善するかです
 従業員は資源であり資産です
  コストでもただの頭数でもなければ 機械でもなく・・・ 「ドイツ人達」でもないのです

ありがとうございました (拍手)

 直感的に分かり難いかも知れませんが、
★.2030年までに世界の大経済圏の多くでは労働人口が需要を下回ることになります。
 人材専門家であるライナー・ストラックはこのデータ豊富で―極めてチャーミングな―トークで、国は移住を厭わずやる気のある求職者たちに国境を超えて目を向けるべきだと言います。
 そしてその為にまず企業や組織において職場の文化を改善していくことから始める必要があるのです。
 ( translated by Eriko T. , reviewed by Daiji Kuwano )






「欲望の資本主義2017 ルールが変わる時」

http://www.dailymotion.com/video/x57a5jd

http://www.dailymotion.com/video/x57a66d_%E5%BE%8C%E7%B7%A8-%E6%AC%B2%E6%9C%9B%E3%81%AE%E8%B3%87%E6%9C%AC%E4%B8%BB%E7%BE%A9%EF%BC%92%EF%BC%90%EF%BC%917-%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%81%8C%E5%A4%89%E3%82%8F%E3%82%8B%E6%99%82-20160103_news





日本とは(12):『 はじめてのお使い』外国人が感じた「道徳教育」のすごみ

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サーチナニュース 2017-03-24 07:12
http://news.searchina.net/id/1632023?page=1

日本の人気番組「はじめてのおつかい」、
中国ではとてもじゃないけどできない=中国メディア

 「かわいい子には旅をさせろ」ということわざがある。
 子どもに早くからさまざまなチャレンジをさせることで、子どもが健全で大きく成長するということだが、現代の中国社会ではなかなか理解されにくい話かも知れない。
 中国メディア・今日頭条は22日、日本人は子どもに対して早い時期から自立に向けた教育を施すとする記事を掲載した。

 記事は
 「中国では
 親が子どものあらゆることを手助けするのが当たり前になっており、
 小さいうちは食事を手伝い、
 大きくなったら進学や就職まで面倒を見る。
 90年代生まれ、2000年代生まれは、より溺愛された中で大きくなった若者の代名詞となっている」
と紹介した。

 これに対して日本では
 「小さい頃から自分のことは自分でやる意識を培うべき、と考えられている」
とし、親が子どもに対し意識的に社会に多く接する機会を与えると説明。
 それを象徴しているのが、日本国内で20年あまり続く
 人気番組の「はじめてのおつかい」であると伝えた。

 記事は、
 「両親が自分の子どもに買い物などの任務を与える。
 出てくる子どもたちは大体3−4歳だ。初めての自分だけの外出では、転んだり、道に迷ったり、買うものを間違えたりといったハプニングがたくさん起こるのだ」と番組の内容を説明。
 子どもたちが泣いたり笑ったりしながらおつかいをする様子を見た視聴者たちは癒やしを得ると同時に、自分でやろうとする姿勢や努力に感動すると解説している。

 その一方で
 「当然、われわれの国内では容易に実現できない。
 道に迷うといった問題以前に、混乱した交通状況や人身売買ゆえに、
 多くの親が子どもだけで外出させたくてもさせられないと考えているのだ」
と中国国内の現状を指摘した。

 環境汚染や無秩序な交通状況、そして、子どもを狙った犯罪の多さという社会環境が子どもの早い自立を妨げているというのも事実だろう。
 しかし、それだけではない。
 親による甘やかしも子どもの自立を遅らせる。子どもの自立には、親が子どもから自立することも必要なのだ。



東洋経済オンライン 2017年03月27日 アイネズ・モーベーン・ジョーンズ :ライター、編集者(在シアトル
http://toyokeizai.net/articles/-/164526

外国人が感じた日本の「道徳教育」のすごみ
知らず知らずのうちに道徳心を学んでいる

「若者の頭を教育する際、心の教育を忘れてはならない」
と語ったのは世界的に有名なチベットの指導者、ダライ・ラマだ。

 現代の子どもたちが、家庭より学校でより長い時間を過ごしていることを考えれば、この考え方は意義深い。
 実際、米国においても、日本においても、一般の小学生は6~7時間を学校で過ごす。
 さらに、放課後の活動を加えれば、子どもがどれだけ長い時間を家庭外で過ごしているかわかるだろう。

■「道徳教育」日米の違い

 確かに、道徳教育の基盤は家庭にあるべきで、道徳を子どもに教える責任は親にある。
 しかし、子どもが夕方や夜間しか家にいないのに、家庭内の教育だけでこれらの価値観を植え付けられると期待するのは非現実的だ。
 道徳教育において学校は主要な役割を担っている。
 そこで、今回は日本と米国で道徳教育にどのような差があるのか考えてみたい。

 多くの日本人は道徳教育を受けている。
 文部科学省は、学校のあらゆる教育活動において
 「道徳的な心情、判断力、実践、態度などの道徳性を養う」
を目的に掲げている。
 これには
 秩序、注意深さ、努力、公平性、人間や自然との関係における協調性
も含まれている。
 ガイドラインによると、週に少なくとも1時限は道徳教育に当てられる。

 道徳は長らく教科外の「活動」とされてきたが、2018年度から小中学校の「特別の教科」に格上げされる。
 安倍政権は、2011年に大津市の中学生がいじめを苦に自殺した事件など学校における深刻ないじめ問題を変革の理由に挙げた。
 これまで教師が作っていた副教材や資料に代わり、標準教科書が使われるほか、教師は生徒一人ひとりの成績を記述し、数値ではなく主観的に評価することになる。

 一方の米国はどうか。「Moral(道徳)」の語源はラテン語にあり、人々の規範や習慣、共存するための社会的接着剤を意味する。
 米国では「人格教育」という言葉に包括して使われている。
 子どもたちに道徳的、市民的、礼儀的、反いじめ的なスキルを身に付けさせる指導が狙いだ。
 これにはライフスキル教育、道徳的・倫理的な考え方、問題解決力なども含まれている。
 つまり、幼い子どもに良い振る舞いや価値観を教えるのである。

 米国では、36の州が人格教育を具体的に義務化または促進しているが、導入はなかなか進んでいない。
 視野の狭いカリキュラムに重点を置いていることなどがその理由だ。
 しかし、それよりも大きな理由は、公立学校に規律を乱す生徒が多すぎることである。
 実際、米教員連盟(AFT)の調査によると、
 教員の17%が生徒による規律を乱す行動のため週に4時間以上の授業時間を失ったと回答し、
 さらに19%が2~3時間を失ったと回答している。

 小学校の教師を務めたことがあるティナ・オーエン氏は、日本の道徳教育制度は称賛すべきとしながらも、米国では導入するのは難しいと話す。
 「正直、教師の負担を増やすだけ。
 問題行動があまりにもひどく、読み書きや算数の授業でさえまともにできない」。
 つまり、道徳教育を行うより前に、「まずは教育に集中したい」というわけだ。

 オーエン氏によると、小学校教師の多くは問題行動の記録に追われている。
 記録といっても、単に態度が悪かった、と書くだけではない。
 「どう悪かったのか」を詳細に記述しなければいけないのだ。
 「ジョンは椅子を蹴った。それからスージーを蹴り、私を蹴ると脅した」
といった具合に。
 こんなことに追われている教師に、道徳を教える時間などあるだろうか。

■日本の子どもたちを見て感銘を受けた

 かつては米国もこうではなかった。
 オーエン氏によると、彼女の母親が1963年から1987年まで教師として働いていたころ、当時の学校では人格や道徳教育の観点から、礼儀作法の指導は徹底されていたという。
 トーマス・ジェファーソンやベンジャミン・フランクリンらをはじめとする米国の創設者の多くも、人格教育は米国にとって重要だと考えてきた。
 しかし、現代の米国の公立校ではこうした教育に重点をおくことが難しくなってきている。

 ただし、多くの親はそれでいいとは思っていない。
 実際、米調査機関ギャラップの調査によると、約90%の米国人が公立学校で「誠実」「平等主義」「寛容」といった価値観を教えるべきだと考えている。

 2人の小学生の母であるジョイ・マカリスターさんも、「道徳は幼いころに学ぶのが理想的だ」と話す。
 実は、マカリスターさんは道徳的教育の観点から、子どもたちを私立に通わせている。
 子どもたちが通う学校の児童数は89人と小規模。
 人格教育の授業では、グループでの話し合いや、役割練習などが行われるほか、学校の規則には仲間はずれを禁止するものも含まれているという。
 また、5年生になると、ホームレス施設を訪問し、なぜホームレスが生まれ、どうしたらこの問題を改善できるのかを学ぶ授業もあるそうだ。
 こうした授業や活動を通じて、
 「人はみな異なる意見を持っていることを学び、子どもたちは前向きで、道徳的に人に接することができる」
とマカリスターさんは話す。

 実はマカリスターさんは、先ごろ小学校1年生の娘と日本旅行へでかけ、日本で出会った幼い子どもたちの心遣いや、礼儀正しさ、責任感の強さに感銘を受けたばかり。
 彼女にとってこうした「資質」はとても重要であり、私立学校を選んだ理由でもある。
 私立では宗教教育が許可されているが、彼女が重視するのは宗教的な教えではなく、道徳なのである。

 もちろん、日本にしろ、米国にしろ道徳教育に対して懐疑的な声もある。
 教育関係者の中には、道徳教育には政治的底流があり、政治的右派に傾く伝統的、国家主義的、保守的な価値観を子どもたちに教えている、と指摘する人もいる。
 教師が、同様の意見を持った生徒にしか良い成績を与えないのではないか、という懸念もある。
 そもそも、こうした教育が生徒の価値観や行動に影響を及ぼすかは微妙だと見る向きもある。

■形だけの人格教育には意味はない

 これに対して、オーエン氏は教育の効果は、指導方法によると指摘する。
 「たとえば、校長が毎日、偉人の名言を1つずつ伝えるような形ばかりの『人格教育』は意味がない」。
 教育や育児に関する複数の著書を執筆しているアルフィー・コーン氏も、著書の中でこう述べている。
 「ある種のテクニックを用いて人格教育を行うことで、一時的に特定の行動を覚えさせることはできるだろう。
 しかし、(子どもたちの)言動が続く可能性は低い。
 環境が変わったらなおさらだろう。
 それは児童に、そうした教えを自らの価値観に取り入れるように教えていないからだ」。

 では実際、どういう指導方法が理想的なのだろうか。
 オーエン氏が見た、最も実践的かつ効果的な道徳教育が行われていたのは、アラスカのある学校だった。
 この学校では、校長が毎日すべてのクラスに足を運び、席について授業を観察していた。
 彼はすべてのクラスの状況を把握し、生徒たちとも良好な関係を築いていた。
 生徒が不適切な行動を起こした場合は、すぐにその生徒と話し合った。
 校長の行動は参加型の学校をつくり出し、生徒も教師も学校が掲げる道徳的目標の実践に励んでいるという。

 「多くの教師は道徳を教えたいと思っている」
とオーエン氏は言う。
 「子どもが行儀良くして、思いやりを持ってくれたら成績も上がるのではないだろうか」。
 米国人の私は、日本の道徳教育には詳しくない。
 しかし、広島県呉市出身のトモコ・ロシターさんの説明はとても印象的だった。
 幼少時代を日本で過ごした彼女は、小学生のころ受けた道徳教育をはっきりと覚えているとして、こう話してくれた。
 「みんなでテーマを決めて、その週の会長になった人が司会役になった。
 クラスで嫌われていた女子について話し合った時のことをよく覚えている。
 自分たちの振る舞いを考え、どうしたら改善できるか話し合った。
 彼女が立ち上がって『仲間外れにしないで仲間に入れてくれてありがとう』と言ったのをはっきり覚えている」

 日本では、学校も教師も自らの信念を押し付けることをせず、日本に昔からある道徳心に従うよう指導する。
 生徒たちは、さまざまな道徳の授業を通じて、親や年長者を敬ったり、動物に優しく接したり、困っている人を助けたりすることの大切さを学ぶ。
 ロシターさんも、この経験を通じて「相手の立場に立って考えることの大切さ」を学んだという。彼女にとって学校は、道徳心を学ぶ場だったのである。

■日本ならではの優れた「教育」

 米国人から見て、日本の教育が優れていると感じる点はもう1つある。
 それは、掃除や給食当番、魚やウサギ、植物の世話などさまざまな「係」を子どもたちに任せることを通じて、道徳を教えていることだ。
 こうした活動は単に掃除のスキルなどを身に付けられるだけでなく、仲間と協力し合ったり、責任感を持ったりすることの大切さを学ぶことができる。
 米国の学校でも、限られた形ではあるが、こうした活動を取り入れようとしているところもある。

 両国の道徳や生活技能の教育システムを比べると、日本の指導方法がより効果的なように思われる。
 米国の学校は日本のアプローチを学ぶべきかもしれない。
 道徳や価値観は家庭で教えられるべきものだ。
 しかし、子どもが家庭の外で過ごす時間が増えている中で、学校もこうした教育に力を入れるのは当然のことなのである。

 セオドア・ルーズベルト大統領はこう述べている。
 「長期的に見れば、品性こそが、個人の人生や国家を決定付ける最も大事な要素である」



Record china配信日時:2017年4月1日(土) 23時50分
http://www.recordchina.co.jp/b174058-s0-c60.html

中国人はなぜ日本を憎みながら、
ますます日本文化に魅了されているのか

 昨年公開された日本のアニメ映画「君の名は。」が中国で大ヒットを記録した。
 政治的に良好ではない関係が続いているが、アニメをはじめとする日本文化は確実に中国国内で存在感を増している。
 そうした中、網易新聞は1日、「なぜ私たちは日本を憎むと同時に、ますます日本文化を好きになっているのか」と題するコラムを掲載。中国人が日本文化に魅了される理由について分析している。

 コラムは冒頭、
 「日本の侵略戦争を理由に多くの中国人が日本に相当に大きい敵意を抱いている。
 もっとも、ソーシャルメディアを見渡せば、ますます多くの若者が日本文化に夢中になっている現実がある」
と指摘。
 「日本に行ったことのない若者たちが、なぜこれほどまでに日本文化に興味を示すのか」
と疑問を投げかける。

 そして、多くの中国人にとって日本文化の入り口となっているものとして、アニメや漫画、ドラマ、映画を挙げ、
 「平和な時代に生まれた80年代、90年代生まれは日本を比較的受け入れやすく、幼少期に日本のアニメを見て育った人が多い」
と解説。
 例として、「ドラゴンボール」や「アラレちゃん」、「ドラえもん」などの日本のアニメを紹介し、
 「タケコプターやタイムマシンは、中国の若者たちと共に数えきれない時を過ごした」
とその関係性を表現した。

 コラムではこのほか、「デジタルモンスター」や「遊戯王」、「NARUTO」、「スラムダンク」などの作品を挙げ、
 「これらのアニメでは見た目の美しさだけでなく、自由を追い求め、理想の自分を実現する力が表現されている。
 こうした力は、純真無垢(むく)な少年だけでなく、
 現状に不満を抱いていながらそれを変える力のない大人までもを、まるでブラックホールのように引き込む力がある」
と分析。
 この点が、日本のアニメが世代を超えて愛される理由だとしている。

 これに対して中国の国産アニメについては、
 「見た目もストーリーも完全に子ども向けで、高校生になった子どもが夢中になれば、それこそ親が心配するレベルのものだ」
とし、日本のアニメが中国でヒットした理由は作品自体の良さだけでなく、ライバルがいなかったことにもあると指摘している。

 また、日本のドラマについても言及し、
 「テーマが非常に広く、内容が豊か。
 国内で抗日戦争ものや宮廷闘争劇を繰り返し放送して飽きられているのとは違い、人々が人間性や社会について考える時、より多くの見方を提供してくれる」
と評した。
 また、
 「日本のドラマは若者の欲求と痛点(痛いところ)を突いた」
といい、若者は“個性化”を好むため、個性豊かな日本ドラマのBGMや役者、登場人物の衣装などに魅力を感じたという。

 さらに、中国で昨年、メディアの流行語の一つとなった「匠の精神」と伝統文化の発揚に関連して、
 「中国にこれまで匠の精神がなかったということではなく、流れの速い社会の中で捨て去られてしまったのだろう。
 振り返って日本を見ると、古代中国から学んで改良を重ねた文化は今まさに生き生きとしている。
 我々は自分たちの伝統文化を、もはや博物館の中にしか見ることができない
と日中を比較している。

 コラムはこのほか、家電や化粧品などの日本製品が以前から「優良品」の代名詞であったこと、日本と中国の伝統文化には密接なかかわりがあり、文化交流の素地があったこと、共に漢字を使うことで言語的なハードルが低いことなども理由として挙げた。

 そして最後に、
 ある国の文化を好きになることは、正しいとか、間違っているとか言えるものではない。
 好きであることに“崇拝”というレッテルを張られたり、好きであることが
 イデオロギーにおいて正しいかどうかや歴史の恩や恨みにとらわれて評価されたりすることこそが、病的な状態なのである」
と結んでいる。



はじめてのお使い
爆笑大冒険 2017年スペシャル 平成29年1月9日
http://www.ntv.co.jp/otsukai/

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はじめてのおつかい 2017年1月9日 170109 Part 1/3
http://www.dailymotion.com/video/x57wi5z_%E3%81%AF%E3%81%98%E3%82%81%E3%81%A6%E3%81%AE%E3%81%8A%E3%81%A4%E3%81%8B%E3%81%84-2017%E5%B9%B41%E6%9C%889%E6%97%A5-170109-part-1-3_fun
はじめてのおつかい 2017年1月9日170109 Part 2/3
http://www.dailymotion.com/video/x57wj5p_%E3%81%AF%E3%81%98%E3%82%81%E3%81%A6%E3%81%AE%E3%81%8A%E3%81%A4%E3%81%8B%E3%81%84-2017%E5%B9%B41%E6%9C%889%E6%97%A5170109-part-2-3_fun
はじめてのおつかい 2017年1月9日170109 Part 3/3
http://www.dailymotion.com/video/x57wjpo_%E3%81%AF%E3%81%98%E3%82%81%E3%81%A6%E3%81%AE%E3%81%8A%E3%81%A4%E3%81%8B%E3%81%84-2017%E5%B9%B41%E6%9C%889%E6%97%A5170109-part-3-3_fun


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2017年3月22日水曜日

「いずも」の派遣(3):「かが」、「いずも」型2番艦就航’

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朝日新聞デジタル 2017年3月22日13時53分
http://www.asahi.com/international/reuters/CRWKBN16T0DW.html

護衛艦「かが」就役、海自のヘリ空母4隻体制に
 
 空母のような外観の海上自衛隊の護衛艦「かが」が22日、就役した。
 多数のヘリコプターを搭載できる日本の艦艇は4隻体制となり、海自のすべての護衛隊群に1隻ずつ配備されることになる。
 中国軍の海洋進出が活発になる中、自衛隊は対潜水艦戦や島しょ防衛の能力を引き上げる。

 「かが」は、全長248メートルの海自最大の護衛艦「いずも」の2番艦。
 「いずも」と同様、9機のヘリコプターを作戦に投入できる。
★.主任務は潜水艦の捜索で、水中に垂らして音を拾うソナーを備えたヘリコプターを7機、
★.多目的のヘリコプター2機
を搭載する。

 空母のような広い甲板を持つ海自の護衛艦は、「おおすみ」、「ひゅうが」、「いずも」に続いて4隻目。
 広島県の呉基地が母港の「かが」が就役したことで、全国に4つある海自の護衛隊群に1隻ずつ配備する体制が整う。

 就役の式典に出席した小林鷹之防衛政務官は、北朝鮮の核・弾道ミサイル開発と中国の海洋進出に触れ、
 「わが国自身の防衛力を強化し、自らの果たし得る役割の拡大を図らなければらない。
 そのためにも、『かが』の存在はきわめて重要だ」
と語った。

 「かが」は対潜のほかにも、艦隊の司令塔、水陸両用部隊の輸送、災害時救援などの役割が想定されている。
 海自を代表する護衛艦として、東南アジア諸国を中心に他国への寄港も見込まれる。
 海自は同型艦の「いずも」を今年5月から3カ月間、南シナ海とインド洋に派遣する。



サーチナニュース 2017-03-30 09:42
http://news.searchina.net/id/1632485?page=1

ヘリ搭載護衛艦「かが」、
日本の海上作戦能力が向上と警戒感=中国

 海上自衛隊にとって最大となるヘリコプター搭載護衛艦「かが」が22日、就役した。
 潜水艦を探知することを任務とする哨戒ヘリコプターを中心に14機以上のヘリを搭載でき、性能が向上しているために探知が難しくなりつつある中国の潜水艦を念頭に置いた護衛艦だ。

 「かが」就役は海洋進出を積極化する中国にとっては一定の脅威となるが、中国メディアの安徽日報は27日付で、「かが」の就役によって日本の海上作戦能力はレベルアップすることになると警戒感を示す記事を掲載した。

 記事は、かがの仕様について説明したうえで、
 「最新鋭のSH-60K哨戒ヘリを艦載できるうえ、
 かが自身の対潜水艦能力および電子戦能力は非常に強力」
と警戒感を示し、また日本国内でもかがは主に探知が難しくなりつつある中国の潜水艦の探知に投入されると報じられていることを紹介した。

 また専門家の見解として、かがに改造を加えれば「F-35B」などの垂直離着陸が可能な最新型戦闘機を艦載できると伝えたうえで、
 「かががF-35Bをもし本当に艦載するようになれば、海上自衛隊の攻撃能力、防空能力、制海能力は著しく向上する」
と分析した。

 さらに、かがの就役によって日本のヘリコプター搭載護衛艦は計4隻になったと伝え、1隻あるいは2隻のヘリ空母を常に出動命令を待つ状態にしておくことが可能になったと指摘。
 これにより日本の海上作戦能力はレベルアップすると論じた。

 現代の戦争では対潜水艦能力の低い艦艇潜水艦から攻撃を受けるリスクが高くなるため、戦力にならないとされる。
 逆に対潜水艦能力が強力であることは、それだけ戦力として強力であることを示すが、かがの対潜水艦能力が強力であると指摘する記事の主張からは、ヘリコプター搭載護衛艦としての「かが」の中国海軍に対する影響力と警戒感が伝わってくる。



ロイター 2017年 06月 23日 19:38 JST
http://jp.reuters.com/article/angle-izumo-idJPKBN19E0Z5?sp=true

アングル:海自の護衛艦いずも、九段線に接近 
レーダーに機影


●6月23日、日本を出港して1カ月半がたった6月中旬、南シナ海に長期派遣中の海上自衛隊のヘリコプター空母「いずも」(左)が、航海の様子を報道陣に公開した。写真は護衛艦「さざなみ」(右)への給油の様子。(2017年 ロイター/Nobuhiro Kubo)

[護衛艦いずも艦上(南シナ海) 23日 ロイター] -
 日本を出港して1カ月半がたった6月中旬、南シナ海に長期派遣中の海上自衛隊のヘリコプター空母「いずも」が、航海の様子を報道陣に公開した。
 いずもはシンガポールから東南アジア諸国の士官10人を乗せ、ヘリによる哨戒や訓練をしながら南沙諸島の方角へ航行。
 中国が九段線と呼ぶ付近に差し掛かったところで、レーダーが同国軍のものらしき機影をとらえる場面があった。

■<軍艦を派遣する意味>

 「レーダー探知」──。
 いずも艦内のスピーカーから、くぐもった声が短く流れた。
 周囲を飛ぶ航空機を、レーダーが捕捉したことを知らせるアナウンスだ。
 国籍や飛来の目的は不明だが、いずもが航行していたのが九段線付近であったことから、中国軍機の可能性があった。

 中国は南シナ海の地図上に、九段線と呼ばれる破線を引き、その内側は自国の管轄権が及ぶと主張している。
 南沙諸島や西沙諸島で岩礁を埋め立て、空港を建設するなどして軍事拠点化を進めている。

 これに対し、米軍は人工島の周囲12カイリ(22キロ)以内に軍艦を派遣して中国の領海ではないとけん制する「航行の自由作戦」(FON)を実施してきた。
 日本の自衛隊も、FONには参加しないまでも、徐々に南シナ海への関与を強めている。
 全長248メートルと海自で最も大きく、最も目立つ護衛艦いずもを長期間派遣しているのはその一環だ。

 軍艦はその国の領土の延長とみなされる。
 いずもを南シナ海に派遣すれば、そこに日本の国が出現したことになる。
 いずもが所属する第一護衛隊群(神奈川県横須賀市)の伍賀祥裕群司令は、艦内で取材に応じ、「プレゼンス(存在)を示すために動いているばかりではない」としつつも、「結果としてそう映ることはあると思う」と語った。

「レーダー・ロスト(喪失)」。
 いずも艦内に再びアナウンスが流れた。
 レーダーに映った機影は、圏外に外れた。

■<南シナ海で哨戒活動>

 いずもが日本を出港したのは5月初め。
 同月中旬にシンガポールで国際観閲式に参加後、フィリピンへ寄港してドゥテルテ大統領を艦上に招待した。
 さらに米空母ロナルド・レーガンとの共同訓練をこなし、シンガポールへ戻って6月19日から23日まで報道陣と東南アジア諸国連合(ASEAN)10カ国の士官を乗せた。

 海と空がまだ、暗闇に包まれている20日午前7時。遠くの空がときおり稲光で照らされる中、いずもの甲板からSH-60ヘリコプター3機が飛び立った。
 ヘリコプターの任務は、船の進路や周囲に異常がないかどうかを確認すること。
 いずものヘリコプターは1日に何度もこうした発着艦を繰り返す。

 米軍は自衛隊が南シナ海で哨戒活動を行うことに期待を寄せるが、日本は東シナ海にも対応しなくてはならないとして、遠く南シナ海で定期的に哨戒する計画はないとしてきた。
 いずもの甲斐義博艦長も「パイロットの技量維持などの訓練もある」と述べ、全てが哨戒のための飛行ではないと説明する。
 しかし、長期航海中のいずもが何度もこの海域でヘリコプターを飛ばすことは、結果としてその役割を果たすことにつながる。

■<同乗したASEAN士官>

 今回のいずもの長期航海には、護衛艦「さざなみ」が同行した。
 2隻は波が穏やかな南シナ海上を、ときに近づき、ときに離れ、陣形を組み替えながら航行している。
 大型タンクを備えるいずもから、ホースを伸ばしてさざなみに給油をすることもある。

 洋上を航行しながら給油をするには、2隻が速度と針路を合わせて並走しなくてはならない。
 両艦の間隔はわずか40メートル。
 方位が1度でもずれれば衝突の恐れがある。
 21日午後、燃料が少なくなったさざなみに対し、いずもは150キロリットル、ドラム缶750本分の軽油を2時間かけて給油した。

 報道陣とASEAN士官が同乗中、いずもは捜索・救難や射撃、旗を使った通信の訓練も行った。
 10人の士官は訓練を見学したほか、海洋法などの講義を受けた。
 日本側の狙いは、中国が南シナ海への進出を強める中、この海域で起きている情勢の認識や、国際法の順守の重要性をASEAN各国と共有すること。
 タイ海軍のカシカン・テチャティラワ中尉は報道陣の取材に、個人的な意見とした上で「法の下では各国が平等でなければならない。大国の発言が大きく、小国の発言が小さくあってはならない」と語った。

 いずもは21日から22日にかけ、シンガポールの北東約500キロの海域に到達した。
 そのまま進めば中国の人工島がある南沙諸島に近づくが、そこで折り返した。
 日本は九段線の存在を認めてはいないが、その線をかすめた形だ。
 ロシア軍との共同訓練のため、バルト海へ向かう中国軍の艦艇とすれ違う可能性もあったものの、遭遇することはなかった。

 いずもとさざなみはこの後、インド洋へ向かう。
 チェンマイに寄港し、7月10日から17日まで、米国、インドとの共同訓練「マラバール」に参加する。

(久保信博 編集:田巻一彦)



北朝鮮は(6):ミサイル発射失敗、射程3,000kmのムスダンか?

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● ムスダンの射程


日本テレビ系(NNN) 3/22(水) 14:31配信
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20170322-00000046-nnn-int

北朝鮮がミサイル発射 発射直後に爆発か

 北朝鮮が22日、ミサイル1発を発射したものの、失敗したことが分かった。

 韓国国防省によると、北朝鮮は22日午前、東部の元山近くからミサイル1発を発射したものの、失敗した。
 ミサイルの種類や失敗の原因などについては分析中としている。

 またアメリカ太平洋軍によると、ミサイルは日本時間22日午前7時49分に発射され、数秒後に爆発したという。

 北朝鮮は今月6日にも弾道ミサイル4発を同時発射したほか、今月18日には新型エンジンの燃焼実験を行い、金正恩委員長が長距離弾道ミサイルの発射実験を行う可能性を示唆していた。

 現在行われている米韓合同演習や、北朝鮮への圧力を強めるトランプ政権をけん制する狙いとみられ、韓国政府は北朝鮮がさらにミサイルを発射する可能性もあるとみて警戒を強めている。



聯合ニュース 3/22(水) 17:05配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170322-00000070-yonh-kr

北朝鮮 韓米への武力誇示狙うも失敗
=射程3,000キロ以上のムスダン発射か

【ソウル聯合ニュース】
 韓米による定例の合同軍事演習「キー・リゾルブ」の終了を2日後に控えた22日、北朝鮮が武力の誇示を狙い弾道ミサイルを発射したものの失敗し、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長のメンツがつぶれた格好となった。

 北朝鮮はこの日午前、東部の江原道・元山の飛行場付近からミサイル1発を発射したが、正常に飛行せず失敗した。
 韓国政府筋によると、韓米の軍当局はこのミサイルが移動式発射台から放たれて数秒後に空中で爆発したと推定しているという。

 失敗したミサイルは射程3000キロ以上の「ムスダン」改良型とみられている。
 北朝鮮が過去にムスダンを元山付近から6回、北西部の平安北道・亀城付近から2回、それぞれ発射しているためだ。
 ムスダンだったとすれば、昨年4月15日以降9回発射し、8回失敗したことになる。
 通常、ムスダンは発射の際に2基を移動させるため、残りの1発を近く発射する可能性は高そうだ。


TBS系(JNN) 3/23(木) 9:13配信
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20170323-00000028-jnn-int

中国外務省「朝鮮半島は一触即発」、
北朝鮮と米韓に自制求める

 北朝鮮が22日、ミサイルを発射しようとしたことについて、中国外務省は、「朝鮮半島は一触即発とも言える状態だ」と指摘し、北朝鮮と米韓の双方に改めて自制を求めました。

 「朝鮮半島情勢は、皆さんが見ているように非常に緊張していて、一触即発とも言える状態です」(中国外務省 華春瑩 報道官)

 中国外務省の華春瑩報道官は22日、北朝鮮がミサイルを発射しようとしたことについて、このように述べ、関係国に対し緊張の緩和につながる行動を取るとともに、間違った判断を招くような行動を避けるよう呼びかけました。

 また、華春瑩報道官は、朝鮮半島の核問題について「北朝鮮とアメリカの間の矛盾と根強い不信感が問題だ」と指摘。
 北朝鮮が核やミサイルの開発を一時的に停止する代わりに、アメリカと韓国も軍事演習を停止すべきだとして、双方に対し改めて自制を求めました。



フジテレビ系(FNN) 3/23(木) 11:32配信
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20170323-00000242-fnn-int

米高官、北ミサイルは「ICBMではない」

 大陸間弾道ミサイルではないとの見方を示した。
 アメリカ国防総省のデービス報道部長は22日、北朝鮮が、22日午前に、東部・元山(ウォンサン)から発射したミサイルについて、ICBM(大陸間弾道ミサイル)ではなく、さらに射程の短い、弾道ミサイルだったとの見方を示した。
 デービス氏は、北朝鮮のミサイルは発射から数秒間以内に爆発したとして、壊滅的な失敗だったと指摘している。
 そのうえで、デービス氏は北朝鮮に対し、平和や安定を脅かす挑発的な行動を控えるよう要求した。



サーチナニュース 2017-03-25 11:12
http://news.searchina.net/id/1632120?page=1

北朝鮮は日韓の脅威なのに、
なぜ米国は北朝鮮を攻撃しないのか=中国

 秋田県の男鹿半島で17日に北朝鮮のミサイルが領海内に落下することを想定した住民避難訓練が行われた。
 地震や津波など自然災害を想定した避難訓練は全国的に行われているが、
 武力攻撃を想定した避難訓練が実施されるのは戦後初めてのことだという。

 北朝鮮によるミサイル発射が繰り返され、大きな不安を感じる人も少なくないと予想されるが、中国メディアの今日頭条が23日付で掲載した記事は、日本で武力攻撃を想定した避難訓練が行われたことに言及しつつ、
 日本にとって北朝鮮のミサイルはなぜ脅威となるのか
という点について論じている。

 記事は北朝鮮が擁する弾道ミサイルの威力について、
★.150ー2000kmの範囲をカバーできるとしたうえで、
★.さらには200発の弾道ミサイルを同時に発射することができると説明。
★.スピードも速いため「もし韓国に向けて発射されれば、韓国の主要空軍基地は30分で廃墟と化す可能性がある」
と主張した。

 また、
★.2000kmという射程距離を有するため日本本土も直接攻撃できると説明。
 従って日本は先手を打って北朝鮮に攻撃したいと思うかもしれないとしながらも、
 「それは米国の許可が必要であるうえに、
 攻撃すれば北朝鮮からも弾道ミサイルが日本本土に飛来する可能性がある」
と指摘した。

 日本と韓国にとって脅威となっている北朝鮮の弾道ミサイルだが、
 米国が現在に至るまで北朝鮮を攻撃しないのは
★.1つには中国が北朝鮮に対する安全保障を約束しているからであるとし、
★.また別の理由としては、まさにこの弾道ミサイルが北朝鮮に対する攻撃への抑止力となっているためだ
と論じた。

 クレディ・スイスがまとめた世界各国の軍事力ランキングによれば、日本と韓国はトップ10内にランキングしており、北朝鮮はトップ20圏外という評価であり、単純な軍事力や防衛力では日韓の方が北朝鮮をはるかに上回っているのが現状だが、記事は
 「北朝鮮が弾道ミサイルを持つがゆえに、日米韓は北朝鮮に手が出せない」
との見方を示している。



毎日新聞 4/5(水) 20:27配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170405-00000101-mai-pol

<北朝鮮ミサイル>政府、米中韓3カ国と連携を確認

 政府は5日、北朝鮮が同日午前6時42分、東部咸鏡南道(ハムギョンナムド)新浦(シンポ)付近の陸上から日本海に向けて弾道ミサイル1発を発射したと発表した。
 飛行距離は約60キロとみられる。
 北朝鮮の核・ミサイル問題も主要議題となる6~7日の米中首脳会談をけん制する狙いとみられ、会談では両国が北朝鮮の挑発行動阻止へ向けどこまで協調できるかが焦点となりそうだ。

 政府は5日、米中韓3カ国とそれぞれ協議し連携を確認した。
 国連安全保障理事会で北朝鮮への非難声明発出を求める。岸田文雄外相は記者団に「関係国に安保理決議の一層の厳格な履行を求める。力強いメッセージを発出すべく働きかけを行う」と表明した。

 発射されたミサイルについて米太平洋軍は新型中距離弾道ミサイル「KN15」と推定しているが、韓国の専門家の間では、飛距離が約60キロと短距離だったことなどから、固体燃料を使った大陸間弾道ミサイル(ICBM)など別の新型ミサイルのデータ収集などが目的との指摘もある。



ロイター 4/6(木) 3:10配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170406-00000005-reut-kr

北朝鮮発射のミサイルは「スカッド」=米当局者

[ワシントン 5日 ロイター] - 米ホワイトハウス当局者は5日、北朝鮮が同国東岸から日本海に向けて発射した弾道ミサイルは液体燃料を使う「スカッド」だったことを明らかにした。

 同当局者は匿名を条件に、発射されたミサイルは「スカッド」だったと確信しているとし、同ミサイルは制御を失い射程距離の一部しか飛行しなかったと述べた。

 米軍は当初、北朝鮮が発射したのは「KN─15」中距離弾道ミサイルとの見方を示していた。




自衛隊とは:ソ連・中国の進出を阻止した実力

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JB Press 2017.3.22(水)  田中 伸昌
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/49486

徹底解説自衛隊:
ソ連・中国の進出を阻止した実力
自衛隊の歴史を読み直す(2)~国内における行動実績


●さよなら国立競技場、ブルーインパルスが展示飛行
国立競技場(東京都新宿区)が解体されるのを前に、上空を展示飛行する航空自衛隊のアクロバットチーム「ブルーインパルス(Blue Impulse)」(2014年5月31日撮影)〔AFPBB News〕

 先週から毎週水曜日にお伝えしている徹底解説自衛隊。
 前回は終戦後に自衛隊がなぜ創設されたのか、その経緯を詳しく述べた(後述)。
 また朝鮮戦争を契機として、我が国の防衛産業が産業として確立、世界トップレベルの実力を手にするところまでを見てきた。

 今回は、冷戦期から中国軍の海洋進出が激しくなるまで、航空自衛隊と海上自衛隊が果たしてきた役割を解説する。
 ソ連と中国の圧力をはねつけてきた実力に迫る。

■航空自衛隊による対領空侵犯措置

 自衛隊法において、防衛大臣は、
 「国際法に違反又は航空法その他の法令に違反して我が国領域上空に侵入した外国の航空機に対して、着陸又は領域上空から退去させるための必要な措置を取らせるよう自衛隊の部隊に命じることができる」
と規定されており、航空自衛隊がその任に当たっている。

 この任務を遂行するために航空自衛隊は、北海道から沖縄まで日本全土の空域をカバーするよう山頂または離島などに設置されている全国28か所のレーダーサイトで昼夜を問わず24時間空域を監視している。

 国籍不明と識別された航空機に対して、北海道千歳基地から沖縄那覇基地に至る全国7か所の航空基地で昼夜を問わず緊急発進できる2機態勢で待機している要撃機を発進させ、国籍の確認など、法に則った措置を実施している。

 航空自衛隊は、昭和33年(1958年)に米軍から対領空侵犯措置任務を引き継いで今日に至るが、平成27年(2015年)度までの57年間において航空自衛隊が実施した対領空侵犯措置のための緊急発進回数は、
 合計2万5072回に及び、
 単純平均すれば1年あたり約440回緊急発進している
ことになる。

 これをさらに分析すると、国際情勢の変化および我が国を取り巻く安全保障環境の変化に応じた次のような特徴がみられる。

■第1期:昭和33(1958)~昭和50(1975)年

 朝鮮戦争休戦協定成立(1953年)後の一時的な米ソの雪解け時期を経て、キューバ危機による米ソ対立、米ソ代理戦争といわれるベトナム戦争とその終結(1975年)、中国とソ連の対立など、冷戦は複雑な変容を遂げる。
 米ソが部分的核実験禁止条約を結び、その後戦略兵器制限交渉を開始するなどデタントへと向かった時代である。
 我が国周辺においては、ソ連軍の活発な行動は見られず、この期間における空自機による緊急発進回数は比較的少なく、
★.昭和33年から昭和50年までの18年間で5043回であり1年あたりでは約280回である。

■第2期:昭和51(1976)~平成3(1991)年

 ベトナム戦争終結の翌年(1976年)からソ連邦の消滅(1991年)によって名実ともに冷戦が終了するまでの16年間である。
 この期間、空自機の緊急発進回数は最も多く、16年間で1万2082回に上る。
 単純平均では1年あたり755回に上る。
 実に毎日2基地以上で緊急発進をしていることになる。
 この時代、日本周辺を飛行する軍用機はソ連空軍をおいてほかになく、そのほとんどがソ連空軍機である。

 1970年代後半から1980年代後半にかけての時期、ソ連軍は極東においても我が国周辺で活発な軍事活動を続けていた。
 空軍機は日本列島周回飛行や偵察飛行、あるいは訓練や演習など極めて活発な飛行活動を実施しており、これらソ連軍航空機の領空侵犯の防止並びに警戒・監視のために空自機が緊急発進しているものである。
 この時期、ソ連は中央アジアでアフガニスタンへ侵攻(1979年)したが勝利を収めることなく撤退し、作戦を終結(1989年)している。同じ時期、イラン―イラク戦争(1980~88年)も生じている。
 米国は、ソ連のアフガニスタン侵攻ではアフガニスタンを支援し、イラン―イラク戦争ではイラクを支援するなどいずれにも関与している。
 これらを通じて米ソの対立並びにイスラム主義国との対立或いはイスラム主義国同士の対立などを経て、ソ連の財政的疲弊そしてソ連邦の消滅へと向かい冷戦は終結した。

■第3期:平成4(1992)~平成21(2009)年

 ソ連邦消滅(1991年12月)に伴うポスト冷戦の時代の始まりから平成21年(2009年)までの18年間は、日本周辺における航空活動が最も低調な時期であり、空自機による緊急発進回数は累計3943回であった。
 これは単純平均で1年あたり219回という極めて少ない緊急発進回数である。
 それでも毎週4回ないし5回の緊急発進をしていることになる。
 ヨーロッパにおいて冷戦は終わったが、アジアにおいてはかつての共産主義国ソ連に代わって中華人民共和国(以下、中国)並びに朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)が存在し、冷戦構造が主役を変えて存在し続けている。

 ソ連邦消滅に伴い、かつての冷戦時のようなロシア機による領空侵犯の恐れのある飛行は極端に少なくなり、空自の緊急発進回数は冷戦中期~後期のおよそ3分の1に激減している。
 これは中国がいまだ軍事力の増強過程にあって、旧ソ連に取って代わる軍事力には至っておらず、日本周辺における軍事活動にはまだ制約があるということが1つの理由であろう。

 中央アジアおよび中近東において、1998年に米英軍がイラクに対する空爆を実施(「砂漠の狐作戦」)した。

 次いで、世界に衝撃を与えた2001年9月11日の米国同時多発テロが発生し、これに対して米英軍は国連安保理非難決議に基づきアフガニスタンに対する攻撃を開始した(後にNATO=北大西洋条約機構も作戦に参加)。

 さらに2003年3月に米英軍はイラクに対する軍事行動を開始(イラク戦争)し、同年5月にこれを制圧し、イラクおよびアフガニスタンにおける戦闘の終結を宣言した。

 このような中央アジアおよび中近東情勢や国際的なテロ活動の活発化の状況、並びに共産主義国ソ連の消滅とこれに代わる共産主義国中国が軍事力増強途上であることなどのために、我が国周辺における航空活動は極めて低調に推移し、従って空自機による領空侵犯対処のための緊急発進回数が極めて少なかったと言える。

■第4期:平成22(2010)~平成27(2015)年

 平成27年度版防衛白書によれば、中国は1989年(注:6月天安門事件、12月米ソ首脳による冷戦終結宣言)から現在までほぼ一貫して毎年、国防費の対前年比伸び率10%以上を継続して軍事力の近代化・増強を図ってきた。
 国防費の規模は1988年度から27年間で約41倍になっている。
 長期にわたるこの驚異的な国防費の増額の結果、陸海空軍戦力の近代化に伴う海軍の外洋活動の活発化、新たに設定された防空識別圏の適用に見合う空軍戦力の強化、さらには海警の増強など、近年における中国の軍事力、海上警備能力の強化は目を見張るものがある。

 このような中で、平成22年度(2010年度)から平成27年度(2015年度)末までの空自機による緊急発進回数は、6年間で4004回あり、年平均すると667回/1年となる。
 これは冷戦中期から終末期における回数に次ぐ緊急発進の多さである。

 緊急発進の対象となった航空機を国別の比率でみると、
 平成21年度:ロシア66%、中国13%、であったものが、
 平成22年度:ロシア68%、中国25%となっており、
中国機に対する緊急発進回数が一挙に倍増している。

 中国機に対する緊急発進回数は、その後も増え続け
 平成24年度においては、ロシア機44%に対して中国機54%となって
中国機が過半数を占めるに至っている。
 さらに
 平成27年度には、ロシア機33%に対して中国機65%となり、
中国機に対する緊急発進回数がロシア機に対するものを凌駕しており、今後ともこの傾向は続くものと思われる。

 この背景としては、平成4年2月(1992年2月)に中国が尖閣諸島を中国領と明記した「領海法」を公布した後強めてきた尖閣諸島の領有権主張と、この主張を象徴するような、平成22年(2010年)9月の尖閣諸島周辺の我が国領海内で起きた中国漁船による海上保安庁巡視船への衝突事案以降、南西方面の海上並びに航空における中国軍および海警の活動が活発化したことの表れであろう。

 併せてそのような活動を可能にする近代化された装備の充実が、その背景にある。

■海上自衛隊による我が国周辺海域の警戒・監視活動

 海上自衛隊には航空自衛隊の平時における対領空侵犯措置のような任務は付与されていない。
 しかし、我が国の領海および排他的経済水域における警察行動を主たる任務としている海上保安庁の対応能力を超えると判断される事態がある場合には、防衛大臣は海上自衛隊に海上警備行動を発令することができるとされている。

 このような平時における対応、グレーゾーン事態への対応、そして有事における本格的な侵略事態への対応など、多様を極めるあらゆる事態に対して海上自衛隊が迅速・的確に対応するためには、平素から領海およびその周辺海域を警戒・監視するとともにその情報を的確に処理し対処できる態勢を取っておかなければならない。

 警戒・監視の対象は、海上保安庁が民間の船舶であるのに対して、海上自衛隊は軍隊の艦船(空母、巡洋艦、駆逐艦等水上艦および潜水艦)及び誘導弾並びに武装した民間船舶である。

 警戒・監視水域は排他的経済水域と防空識別圏とを勘案して決めている。
 海上自衛隊による警戒・監視は、
 固定翼航空機約80機、回転翼航空機約90機、護衛艦、哨戒艦艇および潜水艦など
によって、24時間態勢で年間を通して、北海道周辺海域から日本海そして東シナ海に至る海域全てを哨戒している。

 特記すべき事象は、2012年9月に一挙に延べ13隻の中国公船などが尖閣諸島周辺において領海侵入を繰り返し、中国はそれ以後今日まで、毎月延べ10隻内外(最大で28隻、最少で4隻)の領海侵入を恒常的に繰り返していることだろう。
 これに対処する海上保安庁および海上の警戒・監視に当たる海上自衛隊、並びに航空から監視する航空自衛隊航空機の行動は極めて過密なものとなっている。

★.潜水艦の活動については基本的に公表されるものではないので、かつて冷戦期に極東ソ連海軍潜水艦の動向の捕捉に米海軍と共同で対処し、結果として戦争の抑止、ひいては冷戦の終結に貢献した事実を、元米国防省日本課長で米国ヴァンダービルト大学名誉教授ジェームス・E・アワー氏の論文から引用する。

ソ連との冷戦末期の10年間、日本と米国の対潜水艦哨戒機P3C、125機(内訳は日本が100機、米国が25機)が統合された作戦を切れ目なく展開し、
 ウラジオストクを母港とするソ連軍太平洋艦隊の潜水艦100隻の1隻ごとの動向を実際に把握していたという事実である。
 そして、このように
 ソ連軍の潜水艦の所在地を常時、捕捉し続けていたという事実が、ソ連軍の軍事計画立案を複雑なものにし、結果として戦争の抑止につながった。

 こうジム・アワー氏は述べている。
 海上自衛隊が冷戦を通じて培った潜水艦に対する監視能力並びに米軍との共同作戦能力は、今日の中国海軍の潜水艦に対する対処において十分に余りあるものであることは論を俟たない。



JB Press 2017.3.15(水)  田中 伸昌
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徹底解説:
自衛隊は今まで何をしてきたか
自衛隊の歴史を読み直す(1)~終戦から創設まで


●米海軍横須賀基地に停泊する海上自衛隊のヘリコプター搭載型護衛艦「いずも」〔AFPBB News〕

■自衛隊創設の経緯

 昭和20(1945)年8月14日、日本は「ポツダム宣言」を受諾し、これによりマッカーサー元帥を最高司令官とする連合国最高司令部(以下GHQ)による日本占領統治が始められた。
 
 GHQにより進められた様々な占領政策のなか、マッカーサー元帥は「日本国憲法草案」の作成をGHQ民生局に命じ(昭和21年2月3日)、民生局は9日間で「日本国憲法草案」を作成、マッカーサー元帥の承認を得たのち昭和21年2月13日に日本政府に交付した。
 政府はGHQ草案を基礎にした「日本国憲法改正草案」を作成して議会に提出し、所要の審議を経たのち可決成立させ、昭和22年5月3日に「日本国憲法」が施行された。

 昭和25(1950)年6月に始まった朝鮮戦争に、日本に駐留する米軍および英連邦諸国軍の中からも朝鮮に派遣されたことから国内治安の維持が手薄となったため、GHQは警察予備隊の創設を日本政府に要求し、政府は昭和25年8月10日、警察予備隊を発足させた。

 その後、昭和27(1952)年4月28日に「対日講和条約」並びに「日米安全保障条約」が発効したことにより、我が国は主権を回復した。
 その3か月後、警察予備隊と海上警備隊とを合体させて保安隊を発足させた。

 その後、「日米相互防衛援助協定」を締結して批准(1954.5.1)し、「防衛庁設置法」並びに「自衛隊法」が成立し、昭和29(1954)年7月1日に施行されたことに伴い保安隊を改め陸・海・空自衛隊並びに防衛庁が発足するに至った。

 憲法の制約の下でこのような経緯を経て創設された自衛隊は、警察力を補完する実力を持った行政組織の1つであって、武力行使を目的とする軍隊として創設されたものではない。
 言うまでもなく、憲法に国防や自衛隊についての規定は一切ない。

 このような特殊な存在である自衛隊が、創設以来今日まで行ってきた行動を概観し、その実績をベースに、自衛隊とはいったい何なのか、そのうえで憲法および自衛隊を今後どうするのか、ということについて考える素材を提供する。

■朝鮮戦争と日本

 昭和25年(1950年)6月25日、北朝鮮軍が北緯38度線を越えて韓国に侵攻したことによって朝鮮戦争が勃発した。
 国連は北朝鮮を非難し軍事行動の停止と撤退を求める決議(1950.6.27)を行ったが、北朝鮮軍はソウルを占拠するなど南進をやめなかった。
 安保理決議に基づき、米国をはじめとする非共産圏国家は国連軍を編成して朝鮮に派遣し本格的な戦争となった。
 やがて中国も志願兵から成る中国人民志願軍および中国人民解放軍をもって朝鮮戦争に参戦した。
 戦闘は各地で激戦が続き一進一退を続けるなか、双方に数十万という多数の死傷者を出し、やっと1953年7月27日に北朝鮮及び中国両軍と国連軍との間で休戦協定が調印され、38度線付近を境界として分断されたまま休戦状態が続き現在に至っている。

 1945年までは日本の支配下にあり、地理的に隣接する朝鮮半島で起こった熾烈を極めたこの朝鮮戦争において日本は極めて重要な役割を果たしており、日本の協力・支援がなければ国連軍はこの戦争を戦えなかったと思われる。

 結果として休戦まで漕ぎ着けられたのは日本の協力・支援があったからと言っても過言ではない。
 朝鮮戦争に対する日本の関わりについて考えるに当たって、考察のベースとして次のことを確認しておく必要がある。

★.1つは、対日講和条約発効(1952.4.28)までの間、日本はGHQの占領統治下にあって国家主権はなかった
ということ。
★.2つ目は、戦争放棄及び戦力不保持並びに交戦権不保持を謳った憲法はすでに制定(1947.5.3)されていた
ということ。
★.3つ目は、対日講和条約発効(1952.4.28)により我が国は国家主権を回復するとともに同日付で日米安保条約も発効した
ということ。
★.4つ目は、自衛隊発足(1954.7.1)は朝鮮戦争休戦成立のおよそ1年後である
ということ。

 以上を踏まえて、朝鮮戦争への我が国の関わりについて、3つのカテゴリーに分けて述べる。

■1.朝鮮戦争への直接参加

○掃海部隊による掃海作戦

 国連軍の要求に基づきGHQの指令により、日本政府は25隻4個隊から成る特別掃海部隊を編成して、国連軍の作戦に関連する朝鮮近海の海域において掃海作戦を実施し制海権確保に貢献した。
 1950年10月16日に部隊を編成し、同年12月15日に部隊を解隊するまでの間、仁川沖、元山沖、鎮南浦、郡山等において掃海作戦を実施した。

○海上輸送

 戦車揚陸艦(LST)、貨物船、輸送船、タンカーなどによって、兵員、戦車、各種車両、航空機用燃料タンク、ドラム缶、兵器およびそれらの修理部品、その他軍需物資など戦争に必要なほぼあらゆる物資を日本の港湾(佐世保、神戸、横浜、下関、門司など)から朝鮮へ輸送した。

 これら物資などの積載・積み下ろしや荷役、あるいは船員として、乗船または港湾において、極めて多数の日本人が働いた。

■2.国連軍に対する作戦用基地の提供

○空軍基地
  -沖縄(米国の信託統治下)および横田基地は爆撃機用の基地として
  -板付、築城および芦屋基地は戦闘機用基地或いは輸送機用基地として

○海軍基地
  -佐世保および横須賀は海軍の基地として

○陸軍基地
  -神奈川県の座間のほか静岡県の基地を陸軍の基地として

 以上の基地は作戦支援用の主要な基地として、航空機の発進・帰投、艦船の出航・帰還、これらの整備・修理や物品補給あるいは訓練などの役割を十分に果たした。
 しかも共産軍側から日本本土に対する攻撃がなかったため、これらの基地はいわゆる聖域として存分に作戦支援機能を発揮し得た。

■3.後方支援基盤としての機能発揮

 GHQは占領当初、日本の脱工業化を図り日本を漁業・農業国へ落とすための政策を採って、重化学工業や軍需産業、造船および航空機産業の解体を行ったが、1947~48年に至って産業復興により日本の復興を図る方向へと政策転換した。

 さらに1950年6月25日の朝鮮戦争勃発により、1952年3月以降、武器・弾薬などの生産活動および航空機の修理など産業に対する規制緩和、拡大を図る政策が推進されることとなった。
 この結果、次が可能となった。

○戦争遂行に必要な物資の生産
 武器、弾薬、航空機・艦船・車両などの修理用部品、燃料タンクなどの金属製品、衣類といった繊維製品などの生産、提供。

○修理・輸送などの役務の提供
 戦場で被弾した要修理兵器およびその他装備品の修理などによる役務の提供並びにこれらの輸送。

 以上のように見てくると、朝鮮戦争へ我が国が果たした役割は、戦争の帰趨を左右する極めて重要なものであったことが分かる。
 戦場となった朝鮮から海峡を隔てて近くに存在する日本は、敵からの攻撃を受ける心配がなく活動に専念できる安全地帯である。

 作戦遂行基地として、あるいは整備・補給・輸送等を担う作戦支援の兵站基地として、また武器・弾薬・補用品・需品その他装備品などを生産する産業基盤として存分に機能を発揮した。

■朝鮮戦争がGHQおよび我が国に与えた影響

★1.GHQ(米国)による占領政策に対して与えた影響

 1947年3月にマッカーサー元帥は
 「日本の占領目的はすでに達成しており、今後は国際社会への復帰と産業振興へ向かうべきである」
と述べている。
 また米国政府も東西両陣営が対峙する冷戦構造の中で、日本を早期に復興させて自由主義陣営の中に位置づけ、国際社会へ復帰させる構想へと転換しつつあった。

 そのような中での朝鮮戦争の勃発であったため、日本を「反共の砦」として明確に位置づけるため、脱工業化政策を止めて産業国家へと転換させる政策に拍車がかかるとともに非武装化政策から再軍備政策への転換の必要性を日本政府に働きかけるなど、朝鮮戦争はGHQによる占領政策の顕著な転換の契機となった。

★2.日本に対して与えた影響

●: GHQは、在日米軍を朝鮮に派遣したことにより国内の治安維持が手薄になったことから、日本政府に対して警察予備隊の創設を要求し、日本政府はこの要求に基づき警察予備隊を発足させた(昭和25年8月10日)。

 その後昭和27年4月26日に対日講和条約が発効し日本は主権を回復するが、憲法改正による再軍備の道は選択せず、同日に発効した日米安全保障条約により米軍の日本駐留を認め、防衛・安全保障を米軍に依存する体制を選択した。

●: もう1つの点は、朝鮮戦争によるいわゆる「朝鮮特需」により、国内の様々な産業が活況を呈していった。

 なかでも戦闘用車両や航空機、艦船などの修理、さらには武器・弾薬の製造などを通じて、これら軍用装備品の修理技術及び品質管理のノウハウなどを日本の製造業が習得していった。

 次いで、その後締結された「日米相互防衛援助協定」に基づく米国製装備品のライセンス生産を通じて、提供された図面に基づく製造ノウハウの獲得へと進化していき、我が国防衛産業基盤の確立へとつながっていった。







●「E-2D」




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