2017年3月8日水曜日

日本とは(10):「失われた20年」とは?(1) 中国人が投資に夢中になっている間に日本人は

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サーチナニュース 2017-02-25 07:12
http://news.searchina.net/id/1630027?page=1

日本人は恐ろしい! 
中国人が投資に夢中になっている間に日本人は・・・=中国

 中国で不動産バブルが生じていると指摘されて久しい。
 いまだバブルは崩壊していないが、これほどまでにバブルが膨らんだ背景には個人投資家のみならず、さまざまな企業も不動産投資にのめり込んだことが挙げられるだろう。

 中国メディアの捜狐は22日、
 中国人が利ざやを稼ぐための不動産投資に夢中になっている間に、日本人は未来への投資を行っていると伝え、
 「やはり日本人は恐ろしい民族である」
と伝えている。

 記事は、日本経済が「失われた20年」の真っ只中にあることは誰でも知っていることだと指摘する一方で、それにもかかわらず日本は「2001年以降に17人ものノーベル賞受賞者を輩出している」と紹介した。

 続けて、日本経済は衰退していると言われながらも、日本の失業率は世界的に見ても低い水準にあると指摘し、
 「日本経済の衰退はあくまでも表面的な事象であり、
 中国は日本を過度に低く評価している」
と主張。

 科学技術基本計画を策定し、多くの予算を割いていることから分かるとおり、
 日本は科学技術という形を通じて未来への投資を絶えず行っている
と指摘し、中国人が不動産の転売で利ざやを稼ぐのに必死になっている間、日本人は未来を見据えて科学技術分野への投資を続けてきたと指摘、たゆまぬ努力を長期的な視点で継続する日本人は「やはり恐ろしい存在である」と伝えている。



サーチナニュース 2017-02-27 07:42
http://news.searchina.net/id/1630053?page=1

日本のどこに「失われた20年」があるのか! 
中国人旅行客は戸惑う=中国

 「失われた20年」という言葉は中国でも広く知られている。
 日本経済が成長を取り戻せないことは、中国にとっては小気味の良いことなのかもしれないが、その一方で
 「日本経済は20年間もほとんど成長していないのに、なぜ今なお裕福な国なのか」
と疑問を呈す声は少なくない。

 中国メディアの財経網は24日、「失われた20年」という言葉は日本特有のラベルのように常に日本経済に付きまとうと伝え、中国では日本経済について論じられる際にはしばしば「失われた20年」という言葉が日本の衰退と没落の証拠として掲げられると紹介した。

 だが、日本を訪れた中国人旅行客は
 「日本国内ではどこを見ても、清潔で現代化が進んだ豊かな社会が構築されており、失われた20年という表現とはかけ離れた現実」
があることに気づき、衰退と没落という表現を結びつけることができないことに気付くと指摘した。

 さらに記事は、日本を訪れた外国の政府関係者が「現在の日本の姿が失われた20年の結果ならば、ぜひわが国も失われた20年を体験したい」と述べたほどだと紹介。
 一方で、「失われた20年」という言葉は、あくまでも日本がバブル崩壊によって経済成長率が落ち込んだことを表現したものであり、
 「GDP成長率こそが経済を評価する唯一の基準」という考え方がある限り、日本経済の実力を測ることはできない
指摘した。

 続けて、少子高齢化の日本は労働人口が減少しており、これはGDPの増加を抑制する要因であるとしながらも、日本は「失われた20年」の間に労働生産性を高めていることが分かると指摘。
 日本の労働者1人あたりのGDPは2000年から15年までに約20%も伸びていると伝え、この伸びは米国を上回ると指摘し、
 労働生産性を高めることで労働力の減少というマイナス要素を打ち消し、補ってきたのが日本であると指摘し、だからこそ日本は「失われた20年」にあっても今なお裕福な先進国なのだと伝えている。



サーチナニュース 2017-02-28 22:12
http://news.searchina.net/id/1630268?page=1

なぜだ・・・
日本は「失われた20年」で、逆に国民の生活が豊かになった! =中国メディア 

 バブル崩壊以降の日本の経済状況についてしばしば「失われた20年」、さらには「失われた30年」と称されることがある。
 「失われた」という言葉通り、ネガティブなイメージが付きまとうが、その中にポジティブな要素を見出す人もいる。
 中国メディア・捜狐は26日、
 「日本は『失われた20年』で豊かになり、生活の質が高まった」
とする記事を掲載した。

 記事は、日本の社会や経済について専門家が論じる際、「失われた20年」という言葉で日本の衰退や没落を表現するのが往々にして好まれると紹介した。
 その一方で、
 「『失われた20年』を経験した日本は依然として平均寿命で世界トップクラス、インターネットの通信速度も世界の上位にあり、テレビはすでにデジタル化され、高速道路、鉄道、航空の交通ネットワークも他国が及ばないほど充実している」
説明している。

 さらに、日本人の労働生産率も大幅に向上して平均労働時間も低下、余暇が増えたことで生活の質が高まったとしている。
 また、この20年で日本企業は絶えず海外投資を続け、全世界に存在する海外資産が、日本国民の収入を支えてきたと紹介。
 家庭というミクロなレベルで見ても、日本なおも豊かな社会であり、不動産を除く金融資産の蓄積は決して停滞していないどころか顕著な伸びを見せているのだと論じた。

 記事は
 「日本の『失われた20年』の現象は、簡単に言えばGDPによって定義されたもの。
 GDPを忘れ、
 労働生産性、
 生活の質、
 海外資産の蓄積、
 家庭の豊かさ
というパラメーターで見れば、『失われた20年』を経てもなお日本が豊かな社会であり続ける理由を理解することは難しくないのだ」
と結んでいる。

 急速な経済成長を続けてきた中国では、計画性や将来性を考慮せず、経済成長率だけを追いかける「GDP至上主義」の弊害を生んだ。
 この文章も、「GDPだけにこだわっていたら、見方を誤りかねない」ことに対する示唆が含まれている。
 GDPも当然重要な指標の1つであるが、さまざまな指標や角度から総合的に判断する姿勢が必要なのだ。



サーチナニュース 2017-03-09 13:12
http://news.searchina.net/id/1630928?page=1

米メディアが選ぶ「素晴らしい国トップ10」、
米国自身の順位が下がる 日本は5位=中国メディア

 中国メディア・今日頭条は8日、ある米国メディアがこのほど発表した「世界のいい国ランキング」で、日本がアジアの中で唯一トップ10入りを果たしたと伝えた。

 記事は、米メディア「U.S. News & World Report」が7日に発表した「世界のいい国ランキング」について紹介。
 記事によれば、このランキングが発表されるのは今年で2回目で、
 旅行、
 イノベーション、
 社会サービス、
 文化、
 経済成長、
 ビジネスの開放性、
 国民の生活水準、
 世界的な影響力、
 歴史遺産
という9つの指標に基づきランク付けが行われているという。
 ランク付けされているのは80カ国だ。

 1位に輝いたのは、さまざまな類似ランキングでも常に上位に入っているスイスだった。
 2位はカナダ、3位は英国と続き、4位以下はドイツ、日本、スウェーデン、米国、オーストラリア、フランス、ノルウェーだった。
 昨年1位だったドイツは移民問題の懸念やテロ事件により順位を下げ、米国もトランプ大統領の就任が影響してランクダウンしたようだ。
 一方、日本は昨年の7位から2つ順位を上げた。
 アジアの2番手はシンガポールで、15位に入っている。

 なお、記事は自国の順位に触れておらず、ネットユーザーからも「なぜ触れない」と文句が出ているが、中国は20位と比較的上位に位置した。
 また、韓国は23位となっており、
 下位3カ国はセルビア、イラン、アルジェリア
だった。

 ネットユーザーの中には「自国メディアが出すランキングで自国の順位が下がったと知ったトランプ大統領は、どう思うだろうか」との感想を残す人もいた。
 良きにせよ、悪しきにせよ、同大統領のインパクトを改めて感じさせる結果となったようである。

 スイス
 カナダ
 イギリス
 ドイツ
 日本

 スエーデン
 アメリカ
 オーストラリア
 フランス
 ノルウエイ

15位:シンガポール
20位:中国
23位:韓国



Record china配信日時:2017年3月9日(木) 12時30分
http://www.recordchina.co.jp/b171691-s0-c30.html

「世界最高の国」ランキング、
中国20位、日本は?―米誌

 2017年3月9日、米週刊誌USニューズ&ワールド・レポートが選ぶ「世界最高の国」ランキングで、中国は20位となり、前年の17位から順位を3つ落とした。
 独ドイチェ・ヴェレの中国語ニュースサイトが伝えた。

 ランキングは、80カ国を対象に、
 「刺激・冒険」
 「市民権」
 「文化的影響力」
 「企業家精神」
 「遺産」
 「原動力」
 「ビジネスの市場開放度」
 「国際的影響力」
 「生活の質」
9項目を評価したもの。

 2位はカナダ、3位は英国。前年4位の米国は7位となった。
 トップ10入りしたのはほかに、日本(5位)、スウェーデン(6位)、オーストラリア(8位)、フランス(9位)、ノルウェー(10位)。
 中国は、全体の順位は20位だったが、「国際的影響力」の評価は米国とロシアに次ぐ3位となった。



人民網日本語版配信日時:2017年3月10日(金) 13時30分
http://www.recordchina.co.jp/b171567-s10-c20.html

中国、実体経済の危機を脱するために日本の企業がモデルケースに―中国メディア

 日本経済の強大さは、製造業大国という地位と密接な関係がある。
 しかし中国国内では、
 「日本の製造業は新経済時代においてすでに後退してしまった」
との声がよく聞こえてくる。
 確かに日本の一部の伝統的な製造業は衰退しているものの、製造業大国という地位は本当に過去のものになってしまったのだろうか?
 参考消息網が報じた。

▼サプライチェーンのスタイルが競争力低下の原因に 

 日本製造業のこれまでの成功には、以下のいくつかの原因がある。
★.まず、外国の良いものを取り入れ自国の発展に役立てる姿勢を挙げることができる。
 日本は他の国の技術を会得するのが得意だ。
★.次に、安定した制度がある。
 日本では長年革命がなく、維新と改良あるのみで、それにより制度の一貫性が保たれ、法律がきちんと実行されてきた。

★.3つ目に、米国のサポートがある。
 それは経済の分野でも反映されており、知的財産権が尊重されているため、勇気を持ってイノベーションを行う企業が発展し
 戦後、米国は市場や資金、技術などの面で、日本を大きくバックアップしてきた。
 また、日本は政治の面でも完全に米国に追随しているため、米国の背後で国際市場を獲得することもできた。

★.最後に、中国よりも早くから市場経済に揉まれ、技術の開発やイノベーションを重視してきた。 

 しかし、ここ数十年は上記の要素に、日本にとってはマイナスとなる変化が生じたため、日本の企業は以前ほど順調ではなくなった。
 インフラの建設や鉄鋼業界、機械製造、造船、医薬・化学工業、電子製品・家電などの分野で、日本は競争力を失い始めた。
 その主な原因は、製造費が高く全体的な能力が高くないためで、今では国外のインフラ建設を日本の企業が落札し、請け負うことがほとんどなくなった。
 また、日本ブランドのパソコンやスマホもあまり見かけることはない。
 現在、日本が競争力を維持しているのは、自動車や材料などの分野だ。
 しかし、電気自動車が発展しはじめ、中国の猛追を受けているのを背景に、同2分野の優位性も日本は失ってしまう可能性がある。

 東京経済大学の周牧之教授は、
 「日本の製造業に問題が起きている主な原因は、グローバル化するビジネススタイルへの対応が遅れ、急速なグローバル化の進展において二の足を踏んでいるため」
と指摘する。

 日本の企業は比較的封鎖されたサプライチェーン構築をずっと目指してきた。
 商品の開発から、原材料や部品の供給、組み立て、販売まで、長期にわたって同じ得意先と提携することで、効率の良いサプライチェーンを築くというのが、日本の製造業のメリットであったものの、それが日本の企業のグローバル化にとっては足かせとなってしまった。

▼向上に向上を重ねて「第六次産業」が形成 

 日本の製造業に存在する問題について、中国の杏林大学の劉迪教授は、
 「日本は第二次世界大戦後、国外の生産スタイルを採用し、1980年代にピークに達した。
 そして、90年代に入り、人件費や市場などの面で優位性がなくなり、そのスタイルは衰退した。
 しかし、日本は製造業の分野でその主導権を完全には失っていない。
 日本の企業の海外における産出量は日本本土の規模と同じだ」
と指摘する。

 また、
 「日本本土で主導的な立場の産業は、地域化や小型化、ブランド化、専門化、サービス化などの発展へと移行している。
 例えば、多くの地方の中小企業は、依然として品質の高い小型器具を生産しており、高齢化社会向けに的を絞った商品をたくさん打ち出している企業も多い。
 また、医療と製造業を結び合わせ、精密診療機器をたくさん生産している。
 日本の製造業は工業社会からポスト工業社会への移行を成功させた
のだ。

 日本労働安全衛生総合研究所の呂健主幹研究員は、
 「日本は長年、製造業立国政策を実行しており、成功するか否かは、国際市場におけるシェアを奪取、または維持できるかにかかっている。
 大企業、例えば、自動車企業は数十年前から対策を講じている。
 例えば、北米や欧州、アジアに工場を設置し、現地の人を雇用し、コストを削減してきた。
 加えて日本の企業は、商品に対して向上に向上を重ね、現地の特徴に合わせた商品を打ち出すことで、国際市場におけるシェアを維持してきた。
 しかし、家電製品の分野では、日系企業は盲目的にハイテク、多機能を追求し、コストが上がったため、コストパフォーマンスという面では、顧客、特に海外の顧客に受け入れてもらえるとは限らなくなった」
と指摘する。

 日本の一部の中小企業は、高齢化が原因で従業員が減り、後継者がいなくなっている。
 しかし、周教授は、「その製造業全体に対する影響は少ない」との見方を示す。
 その仕事はどの世代の人でも好きなものであり、今の日本の若者も、デザイン性、個性のある分野を好むようになっているからだ。
 例えば、昨年、理工科を卒業した女性の人気就職先は、飲料、食品製造業界の企業が主だった。
 日本の企業はこの分野において、技術を急速に伸ばしている。
 例えば、ウィスキーや白ワイン、チョコレートなど、欧米がこれまで優位性を誇って来た分野で、日本企業が世界で好評を博するようになっている。

 周教授は、
 「日本の飲料、食品製造業界はバリューチェーンを農業と飲食業界の両方へ伸ばすことを重視しているため、農業や農産品加工業、飲食業、販売業のつながりが強化され、
 第一次産業×第二次産業×第三次産業の『第六次産業』
が形成されつつある」
と強調する。
 近年、中国人観光客が日本に押し寄せ、日本製品を爆買いしているのは、その製造業が移行を成功させた証である。

▼長い目で見ることが科学技術のイノベーションの後ろ盾に 

 周教授は、
 「日本の製造業には、どの時代にも代表的な業界がある。
 得意とするのは安定した研究開発への資金投入と継続的な技術のイノベーション。
 これが日本社会の安定につながり、個人、チーム、企業が研究開発に没頭することができるようになっている。
 日本の企業は、長期投資や長期にわたって提携するパートナーを重視し、対応能力に欠け、グローバル化されたビジネススタイルという面では後れを取っているものの、安定したイノベーション環境を作り出し、企業の商品やその分野における移行を推進し、新たな産業で成功する老舗が多く登場している」
と分析する。

 周教授は、
 「日本に比べて、中国社会は変化が速く、ルールの変化も速いため、
 長期予測が難しく、そのことが、
 企業が短期的な利益やビジネススタイルのイノベーションを重視する一方、
 コンテンツのイノベーションの原動力が不足する原因となっている。
 その他、
 中国の企業は、利益率の低い、成熟していない産業に大規模な投資を実施しており、
 環境が犠牲になってしまうという問題が深刻化している」
と指摘する。

 そして、
 「バーチャル経済の中国社会に対する打撃も重視されるべき。
 例えば、インターネット経済を過度に強調すると、実体経済に大きな打撃となる。
 そのような状況は日本では起きていない。
 なぜなら、インターネット経済も、現有の経済秩序をベースに秩序立って発展すべきだからだ。
 安定した社会発展は、歩幅はせまいかもしれないが、確実で長続きする」
と強調する。

 呂氏も、
 「短期間で高い利益を得られる金融と不動産の中国の製造業に対する打撃は強く、
 必ず注意が必要」
と警鐘を鳴らす。

 専門家は、中国の実体経済が直面している問題を乗り越えるには、法治と実体経済がカギと指摘する。
 前者に関して、政府は知的財産権の保護と市場競争の秩序保護を必ず行わなければならない。
 後者に関しても、製造業であっても、サービス業であっても、商品やサービスの細かい所にまで気を配り、誠実に顧客に対応しなければならない。

(提供/人民網日本語版・編集/KN)



サーチナニュース 2017-03-10 15:12
http://news.searchina.net/id/1631047?page=1

日本経済は回復傾向? 
日本の状況は依然として厳しい=中国報道

 内閣府が8日に発表した2016年10-12月期の国内総生産(GDP)改定値は、物価変動の影響を除いた実質成長率が前期比0.3%増となり、このペースが1年続くと仮定した年率換算は1.2%増となった。
 これは、年率1.0%だった速報値から0.2%上方修正されたことになる。
 プラス成長は4四半期連続であり、日本経済は回復傾向にあると言える。

 しかし、中国メディアの黄金網は8日、日本経済は回復してきているものの、リスクが存在すると指摘する記事を掲載した。
 専門家によれば、「日本の企業投資と個人消費はいまだに弱い」状態で、輸出も伸びてはいるが「とても良いと言えるほどではなく、経済状況は依然として厳しい」という。

 日本企業が投資に非常に慎重である理由について、日本の国内外に存在する不確定要素と日本の人口減少にあるとの分析が存在することを指摘し、個人消費が伸びない理由は、企業収益が増加しているにもかかわらず、給与にあまり反映されていないことにあるとした。

 この先のリスクについて記事は、今月開かれる米国の連邦準備制度理事会(FRB)で利上げが決定された場合、さらなる円安が進む可能性があると指摘。製造業にとっては利益増加が期待できるが、物価上昇に給与上昇が追いつかないため、個人消費者の助けにはならないという。

 また、別の将来的なリスクとして、日本経済は成長しているものの、日本銀行の期待する物価上昇率には達しておらず、保護貿易主義の台頭で日本の輸出関連企業は賃金上昇が難しくなるため、個人消費が伸びにくくなる恐れがあると記事は論じた。



Record china配信日時:2017年3月19日(日) 21時30分
http://www.recordchina.co.jp/b161710-s0-c20.html

「日本の『失われた20年』は後退したふり」と中国メディア、
「危機脱出には日本企業がモデルケースに」との指摘も

 2017年3月18日、バブル崩壊後の日本経済を形容する「失われた20年」。
 これは1970―80年代におごり高ぶったせいで辛酸をなめ尽くした日本人が、後退したふりをしたにすぎない。
 中国メディアがこんな見方を伝えている。
 さらに、中国の実体経済が直面している問題を乗り越えるには「日本企業がモデルケースになる」との指摘もある。

 中国網はこのほど、「失われた20年、日本の空泣きか」との記事を掲載した。
 それによると、
 「日本経済は1980年代後半をピークとし低迷を続けているが、
 日本は今も非常に豊かな先進国だ」
と前置き。
 「日本の2015年のGDP(国内総生産)は世界3位の4兆8000億ドルで、
 1人平均GDPは3万2480ドルと世界トップレベルだ。
 対外純資産は339兆円で世界一、
 個人金融資産は1700兆円以上で世界一だ。
 外貨準備高を見ると、日本は2006年まで世界一を維持していた」
などと言及した。

 それでも
 「日本経済が長期低迷しているのは、
 主に自国の実力を上回る過去の見せかけだけの繁栄と、
 徹底的に一線を画していないからだ」
と分析。
 「たゆまぬ改革により、この20年間で日本経済の未来の発展を支える
▽:かつてないほどのコスト削減と効率向上
▽:日本企業のグローバル化と世界市民化
▽:持続的かつ積極的な技術の蓄積
―という三つの重要条件が形成された」としている。

 その上で、
★.「日本経済は2009年6月に先進国の中で最も早く『底打ち』し、
 2009年度にはGDPの下げ幅が縮小した。
★.2010年度にGDP成長率が3.5%に達しても、
 政府が声を出さなかったばかりか、専門家もほとんど論じようとせず、メディアの報道も少なかった。
★.『失われた20年』は後退したふりをし、ひそかに前進するための策の可能性が高い」
と結論付けている。

 一方、人民網は「中国、実体経済の危機を脱するために日本の企業がモデルケースに」との記事で、
★.「日本は製造業の分野でその主導権を完全には失っていない。
 日本の製造業は工業社会からポスト工業社会への移行を成功させた
との専門家の声を紹介した。

 記事は
 「中国の企業は利益率の低い、成熟していない産業に大規模な投資を実施しており、
 環境が犠牲になってしまうという問題が深刻化している」
 「バーチャル経済の中国社会に対する打撃も重視されるべき
 例えば、インターネット経済を過度に強調すると、実体経済に大きな打撃となる
などの問題点を列挙。

 「そのような状況は日本では起きていない」
として、
 「中国の実体経済が直面している問題を乗り越えるには法治と実体経済がカギ」
と強調。
 「前者に関して、政府は知的財産権の保護と市場競争の秩序保護を必ず行わなければならない。
 後者に関しても、製造業であってもサービス業であっても、商品やサービスの細かい所にまで気を配り、誠実に顧客に対応しなければならない」
と提言している。



【2017年 大きな予感:世界はどう変わるか】



●【海外の反応】なぜ日本社会は常に安定しているのか?外国人が徹底考察『島国ってのもあるが文化的で真面目な国民性が理由だろ、イタリアにはそれが全てない…』
Published on Mar 9, 2017



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