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●金正男氏が殺害されたことで中国のメンツは丸つぶれとなった Photo:AP/AFLO
北朝鮮に対峙しているのが韓国。
北朝鮮の核ミサイルに対抗するた韓国にTHAADを配置しようとするアメリカ。
それをひどく嫌い韓国締め上げに出ている中国。
ところが当の韓国は自国をめぐる存亡の事態に全く無関心で、少女像をどうするかで袋小路にはまって出てこれなくなっている。
意図的にその袋小路から出ようとしていないように見受けられる。
袋小路の中をグルグル回って、外に目を塞いでいる。
この国の脳みそはどうなってのかさっぱりわからない。
この2/3世紀は韓国が歴史的に輝いた唯一の時となるのかもしれない。
それが終わった時、この国と民族は
滅びる運命にある、
とも思えている。
細末にかかわり過ぎて周囲が見えなくなっている、
というより見ることができなくなっている
というより見ようとしなくなっている
ということなのだろう。
怖くて見たくない、というのが本音であるのかもしれない。
「反日」という念仏を唱えている至福の時に殺してくれ、
というのが究極の願望なのかもしれない。
「反日教」こそが心の救いでそれ唱えつつ死ねるのなら本望
といったところなのかもしれない。
北朝鮮と韓国、どうにも不可解な民族集団としか言いようがない。
アメリカは理由付けができれば動くかもしれない。
実際にイラクでそれをやった過去がある。
北朝鮮を滅ぼすくらいはやりかねない。
アメリカとはそういう国である。
2つの空母打撃軍を中国周辺に送っている。
一つは南シナ海に、一つは北朝鮮へである。
空母には各数十機の戦闘機が載っている。
それだけのものが実行部隊として動いているのに韓国はたわいもない少女像といったものでもめている。
危機感というものがないのであろうか。
『
Yahooニュース 3/2(木) 19:34 児玉克哉 | 社会貢献推進国際機構・理事長
https://news.yahoo.co.jp/byline/kodamakatsuya/20170302-00068296/
金正恩政権クーデターの主導権を握るのは中国か、アメリカか?
~朝鮮半島をめぐる覇権争いが始まった
朝鮮半島が揺れている。
韓国と北朝鮮はいずれも歴史の岐路に立たされていると言って過言ではない。
極めて不安定で、リスクの高い状態となっている。
韓国は目覚しい経済発展を遂げ、世界でも有数の経済大国の一つとなった。
しかし、現在、深刻な内憂外患に悩まされている。
破竹の勢いであった経済成長も陰りをみせ、長期停滞の様相をみせている。
2016年10月には、朴槿恵大統領の親友である民間人の崔順実が国政に関与していた、いわゆる崔順実ゲート事件が発覚してからは、政治・経済・社会が混乱状態に陥った。
朴大統領の弾劾を求めた大規模なデモや集会が起き、
実際に12月には12月9日、国会で弾劾訴追案は議員定数300人のうち299人が参加し、
賛成234人、反対56人、棄権2人、無効7人
で賛成が可決に必要な3分の2を超え、弾劾訴追案は可決され、朴大統領の大統領権限は停止されている。
さらに、崔順実ゲート事件では、韓国サムスン電子の現トップ、李在鎔副会長が賄賂などの容疑で逮捕された。
経済にも大きな打撃になる状態だ。
外交でも厳しい展開になっている。日本との関係は冷え切ったまま、というよりさらに悪化している。
2015年末の安倍首相と朴大統領による「歴史的」とさえいわれた慰安婦問題に関する「合意」で期待は高まったが、結局、その「合意」さえ宙に浮いてしまった。
慰安婦像をめぐって、駐韓日本大使は「一時帰国」に入ったままだ。
蜜月と言われた中韓関係も、THAAD配備をめぐって、今では日韓関係以上に悪化していると言われる。
すでに韓国文化・製品の輸入制限が始まっている。
THAAD配備に土地の提供を行ったロッテには露骨な嫌がらせが行われている。
このままTHAAD配備になれば、ロッテだけでなく、サムスンやヒュンダイの製品のボイコットなどにも広がる可能性がある。
中国への輸出に依存している韓国経済は致命的打撃を受けるかも知れない。
アメリカとの関係も微妙な状況だ。
トランプ大統領の就任によって、韓国との貿易にはさらに厳しい条件がつけられそうだ。
韓国はアメリカと中国の板挟みになり、司令塔欠如のままに立ち往生している。
北朝鮮は、金正恩最高指導者のもとで、挑発的な政策をとってきた。
度重なる核実験やミサイル発射は、韓国、日本、アメリカだけでなく、中国との関係も悪化させた。
確かに経済制裁にも打たれ強い体質はあるだろうが、中国や韓国の本格的な経済制裁は打撃を与えそうだ。
中国は真剣な「警告」として北朝鮮からの石炭の輸入をストップするという制裁を履行した。
これによって北朝鮮は金正恩政権の主要な外貨獲得源を失うことになった。
少なくとも表ビジネスでの外貨稼ぎは急減するはずだ。
この状態にプラスして、金正男氏暗殺事件が起き、ならず者国家・北朝鮮のイメージがさらに強まった。
関係の良かったマレーシアも北朝鮮との関係を見直す方向だ。
北朝鮮の独裁による洗脳は、どのような状況でも「安定した秩序」を形成してきて、クーデターは起こらないといわれてきたが、さすがに状況は流動的となっている。
このかつてない朝鮮半島の混乱状況に、アメリカと中国の覇権争いが勃発している。
これまでにも北朝鮮の指導者への暗殺計画は報道されてきた。
金正恩氏の暗殺計画も話題にはなっても真偽はよくわからない。
中国主導かアメリカ主導か、ということだが、基本的にはどちらの国にとっても北朝鮮の混乱は望ましいものではないので、本気で実行されることはなかったということだろう。
しかし、北朝鮮の度重なる挑発などで、状況は緊張を高めつつある。
韓国が司令塔を欠き、アメリカと中国との狭間で方向を定めることができず、ふらふら揺れ動いていることも大きい。
THAAD配備ではアメリカ寄りのスタンスを見せながらも、反朴運動が高まる中で、ポスト朴政権は北・中国よりの政策を取るのではないかとみられている。
北朝鮮による核兵器の脅威に対応するため、The Wall Street Journal(2017年3月2日付電子版)で、CAROL E. LEE 氏とALASTAIR GALE氏は、
「トランプ米政権が武力行使や政権転覆などの選択肢を検討していること」
を報じている。
CIAによる金正恩暗殺、そしてクーデターによるアメリカ傀儡政権の樹立は想定可能なシナリオだ。
そうなれば、朝鮮半島はアメリカの強い影響下に置かれることになる。
同様に中国主導によるクーデター、そして中国傀儡政権の樹立のシナリオもあり得る。
韓国は中国からの今以上の圧力がかかる可能性が高い。
ポスト朴大統領の政権下では、中国が韓国も含めた朝鮮半島に強い影響力を持つ可能性もある。
こうした事態においては、韓国・北朝鮮は思いがけない「統一」もあるかもしれない。
しかし、それは思い描いていた自立の統一朝鮮ではなく、アメリカ支配下の統一朝鮮か中国支配下の統一朝鮮のいずれかになる。
そもそも、いずれのプロセスも、平和裏に行われるとは限らない。
アメリカと中国という二つの経済・軍事大国が覇権を争うわけで、予想不能な混乱状況が起きる可能性の方が高い。
それにプーチン・ロシアも絡んでくるのは当然だ。
何が起こるかシュミレーションも困難だ。
韓国、北朝鮮の幾つかの個別の不安定要素が、爆発的な混乱の引き金になるリスクがある。
トランプのアメリカ、
習近平の中国、
プーチンのロシア、
金正恩の北朝鮮、
無指導者状態の韓国
の構図は、極めて不確実な北東アジアを作っている。
妥協を嫌う戦う役者が勢ぞろいだ。
さらに言えば、
安倍晋三の日本、
蔡英文の台湾
もこの状況をさらに不安定化させる可能性が高い。
関わるアメリカ、中国、韓国、北朝鮮、日本、ロシア、台湾は、世界の経済力、軍事力で重要な地位を得ている。
GDPの世界ランキングでは、アメリカが1位、中国が2位、日本が3位だ。
核兵器保有国が、アメリカ、中国、北朝鮮、ロシアと4カ国もある。
軍事費ランキング(2015年)では1位がアメリカ、2位が中国、5位がロシア、8位が日本、9位が韓国となっている。
この地域の暴発は確実に世界を大混乱に陥れる。
いかに冷静に安定した北東アジアを作っていくことができるか。
大きな試練である。
大局的な視点から、この地域の信頼醸成を築いていくことが重要だ。
今は相当に危ない状態だ。
児玉克哉 :社会貢献推進国際機構・理事長
トルコ・サカリヤ大学客員教授、愛知大学国際問題研究所客員研究員。三重大学副学長・人文学部教授、国際社会科学評議会(ISSC)副会長、国際平和研究学会(IPRA)事務局長を歴任し現職。専門は地域社会学、市民社会論、国際社会論、政治社会学など。公開討論会を勧めるリンカーン・フォーラム事務局長を務め、開かれた政治文化の形成に努力している。「ヒロシマ・ナガサキプロセス」や「志産志消」などを提案し、行動する研究者として活動をしている。2012年にインドの非暴力国際平和協会より非暴力国際平和賞を受賞。連絡先:kodama2015@hi3.enjoy.ne.jp
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Yahooニュース 2/16(木) 19:51 児玉克哉 | 社会貢献推進国際機構・理事長
https://news.yahoo.co.jp/byline/kodamakatsuya/20170216-00067779/
金正男氏暗殺でますます流動化する東アジア情勢
~問われる韓国の方向性
金正男氏の暗殺事件は衝撃的だった。
金正男氏はこれまでにもメディアに何度も登場し、観光などを目的に日本に何度か不法入国していたといわれている。
「東京ディズニーランド」にも出入りしていたと伝えられ、北朝鮮のイメージとのギャップもあり、特に日本人からすると不思議な親密感がある人物だった。
これから真相や背景が徐々に明らかになるのだろう。
多くの人がいて、監視カメラが多数据えられている国際空港での暗殺事件だ。
秘密裏に暗殺することが困難だったのか、
暗殺を急いでいたのか、
むしろ暗殺のメッセージを世界に送りたかった
のか。
これらは解明の展開を待ちたい。
問題はこの暗殺事件が東アジア情勢に与える影響だ。
現在、日本、中国、韓国、北朝鮮が構成する東アジア情勢は荒れている。
これにトランプのアメリカとプーチンのロシアが絡んでくるのだから、極めて複雑な状況である。
中国、北朝鮮、アメリカ、ロシアは核兵器を保有している。
中国、日本、韓国、アメリカ、ロシアは世界経済に大きな影響を与える経済大国でもある。
東アジアの展開は世界を揺るがすのだ。
冷戦時代には、資本主義陣営のアメリカ・日本・韓国のブロックと社会主義陣営のソ連・中国・北朝鮮のブロックに分かれ、ある意味、わかりやすい構造であった。
しかし今は極めて流動的な状況になっている。
日本、中国、韓国、北朝鮮の4カ国の関係は現在、どこも敵対、あるいは冷えている状態であり、極めて不安定だ。
そこにこの金正男氏の暗殺事件が起き、さらに流動的になっている。
まず、重要なのは中国と北朝鮮の関係だ。
中国は北朝鮮の後ろ盾となってきたが、最近の金正恩最高指導者は中国の支配下に入りきらない行動をとるようで、関係はかなり冷えてきたといわれる。
最近の北朝鮮の核実験やミサイル発射は、アメリカや韓国、日本を刺激して、米日韓の同盟を強めるというだけでなく、中国へ矛先が向けられるリスクも感じている。
もちろん中国と北朝鮮は比較にならないほどの力の差がある。
しかし、何をしでかすかわからない指導者が、北京や上海に届く核弾頭ミサイルを持つのは当然、避けたい事態だ。
北朝鮮が中国戦略の支配下に入らないとなると、金正恩体制を変える必要が生じる。
そのカードの一つが金正男氏であった。
いざとなれば、金正恩氏を失脚させるか暗殺し、金正男氏を北朝鮮に送りこむことができる。
中国にとってはより忠実な傀儡政権が必要なのである。
今回の金正男氏の暗殺は、このオプションを消すものだ。
中国と金正男氏との関係の冷え込みを指摘し、中国は金正男氏を見切ったという人もいる。
しかし、金正恩氏の後に中国がコントロールできるカードはあまりあるわけではない。
金正男氏の存在は中国にとって重要であったはずだ。
実際に今回も、金正男氏はクアラルンプールからマカオ行きの航空機に搭乗しようとしていた。
中国への「帰国」前の暗殺だ。
中国は現在、北朝鮮への批判のトーンは抑えているようにみられるが、これはむしろ「怖い」。
本気で金正恩体制を崩壊させる動きにはいる可能性がある。
トランプ大統領と安倍首相の会談などもあり、日米関係が強化される方向だ。
これに韓国が加わり、米韓日の軍事同盟ができる前に、動きを加速し、北朝鮮を完全支配下に置く戦略は十分考えられる。
最も重要なポイントは韓国の動向だ。
現在、この混乱の中にありながら、朴大統領は弾劾訴追案が採決され、朴政権は機能不全に陥っている。
中国と朴・韓国は、昨年までは極めて密接な関係を築いていた。
それが韓国の経済発展の一要因でもあった。
しかし昨年、THAAD配備が議論されるようになってから、関係が急速に冷えた。
現在は、蜜月どころか対立に近いような雰囲気が漂う。
ここで私が注目するのは、反朴大統領の凄まじい運動である。
大統領の弾劾にこれだけ多くの人が動員されていることは異常な状態だ。
どうであろうともう1年で朴大統領の任期は終わるし、その間も暫定的な実質的指導者をたてればいいだけだ。
これだけ大規模なデモを毎週のように行うのには、資金もかなりかかる。
北朝鮮からの工作員が扇動しているという説も聞かれる。
しかし、北朝鮮だけではできないような規模だ。
中国が背後にいてもおかしくない。
実際に反朴運動はかなり左寄りであり、朴政権の後には、親北・親中路線になると予想されている。
つまり韓国は、激しく揺れる東アジア情勢の中で、
★.アメリカを中心とした米韓日同盟に傾く路線と
★.中国を中心とした中韓北連携に傾く路線
とが同時に動いている。
アメリカは、北朝鮮の挑発を契機に、THAAD配備を強要し、米日韓の連携を進めようとしている。
今回の金正男暗殺事件のように、安定しない金正恩政権に見切りをつけるとともに、一気に韓国も親中政権にしてしまうことを模索するのは当然だ。
北朝鮮がより「中国化」したら、中国は直接的にアメリカが背後にいる韓国と接したくない。
そもそも、中国からすれば、朝鮮半島は中国の支配下にあったものという感覚がある。
歴史的に見ても、朝鮮は中国の圧倒的に大きな影響を受け続けてきた。
朝貢冊封関係を続け、元号も中国の元号を使っていたわけで、中国の属国に戻るのが自然だと思ってもおかしくない。
中国の1950年代後半の歴史教科書をみたことがあるが、そこには中国の領土線とさらに広大な「中国の領土であるが、現在は暫定的に帝国主義支配下にある地域」の境界線があった。
東南アジアのかなりと朝鮮半島は全部入っていた。
ちなみに沖縄もその中にあった。
トランプ旋風が吹き荒れ不安定な国際関係。
金正男暗殺事件は、揺れ動く東アジア情勢をさらに混乱に陥れそうだ。
韓国は、アメリカと中国に挟まれて、非常に難しい選択を迫られそうだ。
東アジア情勢はかなりリスクがある危険な状態になりつつある。
アメリカも、中国も、ロシアも、日本も、大きな動きが起きて欲しくないのが本音だ。
金正恩氏がさらに過激な行動をしないことを祈るが、そんな祈りは通用しないようだ。
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【2017年 大きな予感:世界はどう変わるか】
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