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ニューズウイーク 2017年3月3日(金)16時00分
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/03/isis-100.php
ISISが中国にテロ予告
<ISISの脅威が中国へ。
少数民族として弾圧され不満を抱いた新疆ウイグル自治区のイスラム教徒がテロ予備軍として狙われた>
中国でテロを起こし、あたりを「血の海にする」と脅す動画を、テロ組織ISIS(自称イスラム国)が公開した。
ISISが中国をターゲットにするのは初めて。
ISISが中国を狙うのは、中国西部、新疆ウイグル自治区の少数民族、ウイグル族(トルコ系イスラム教徒)を弾圧してきたから。
月曜に公開された30分間の動画には、イラクで訓練を受ける中国出身のウイグル族戦闘員らが映っていた。
中国にはウイグル族によるイスラム教徒の分離・独立運動があり、国家安全保障に対する重大な脅威として中国当局は警戒を強めてきた。
イスラムテロ組織を監視する米団体「SITEインテリジェンスグループ」の翻訳によると、動画の中である戦闘員は「虐げられた人々が流した涙に報いるため、神の意志により、川のようにお前たちの血を流してやる」と言っている。
別の戦闘員は「邪悪な中国共産主義者は、反イスラムの追従者だ」と非難した。
戦闘員らが礼拝や演説を行う場面もあった。
■迫害を逃れて
ISISが中国への攻撃を予告したのも、
ウイグル族がISISへの忠誠を誓ったのも
今回が初めて。
ただしISISは2015年11月に中国人の人質ファン・ジンフイ(50)を殺害し、中国外務省も後に事実関係を認めた。
米ワシントンのシンクタンク「ニューアメリカ財団」は昨年7月、戦闘員としてISISに参加する目的で、少なくとも114人のウイグル族がイラクやシリアに渡航したと報告した。
【参考記事】中国を捨てて、いざ「イスラム国」へ
2015年12月には中国で不満を持つイスラム教徒に向けて戦闘員の勧誘を行ったこともある。
米紙ニューヨーク・タイムズによると、ISISはイスラム教の宗教音楽ナシードやチャントを北京語で録音して投稿。
「目を覚ませ」「武器を取って戦え」と訴えた。
新疆ウイグル自治区を「東トルキスタン」と呼ぶ分離・独立派のウイグル族は、中国政府による迫害、信教の自由の抑圧、雇用や教育や居住に関する差別に不満を抱く。
長い髭やイスラム教徒の被り物を禁止し、断食月であるラマダンを妨害するなどの弾圧もある。
【参考記事】ウイグル人なら射殺も辞さない中国に噛み付くトルコ
報復でウイグル族が漢族を襲うこともあり、新疆ウイグル自治区では近年、暴動で多数が死亡している。
【参考記事】衝突の火元は漢族を襲った経済危機
中国政府はそうした暴力のほとんどが「東トルキスタン・イスラム運動」(ETIM)の仕業だと批判する。
ETIMは中国国内で起きた複数の襲撃事件について犯行を認めた。
2013年10月に北京の天安門広場にトラックが突入・炎上して5人が死亡した事件も、ウイグル族による犯行だった。
中国外務省の耿爽報道官は水曜の記者会見で、中国当局は「あらゆるテロに反対し、テロの撲滅に向けた国際的な取組みに積極的に参加する」と述べた。
「東トルキスタンの分離派やテロリストを壊滅させるため、我々は国際社会と連携して取り組む用意がある」
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Record china配信日時:2017年3月8日(水) 11時30分
http://www.recordchina.co.jp/b171458-s0-c10.html
ISにテロ宣告された中国が懸念するのは…―米華字メディア
2017年3月6日、米華字メディア・多維新聞は、過激派組織「イスラム国」(IS)が中国国内でのテロを予告する動画を公開したことを受けて、中国政府がアフガニスタンとの国境付近に人民解放軍を配置していると伝えた。
中国は先月、アフガニスタンでの対テロ作戦に参加。
米国の駐留軍削減に伴い、中国政府の役割が大きくなっているが、これによりイスラム原理主義者のターゲットとなることへの警戒も強い。
英紙フィナンシャル・タイムズによると、中国はこれまでアフガニスタン情勢への介入を控えていたが、ここ数週間で中国人民解放軍がアフガニスタンとの国境付近に集結しているという。
これは新疆ウイグル自治区の情勢不安が大きく影響しているからだ。
記事は、「中国政府は同地域の分離主義者がパキスタンやアフガニスタンの過激派勢力の支援を受け、テロ攻撃を発動することを懸念している」と伝えている。
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