2017年3月26日日曜日

朝鮮半島有事へ動く(2):あと5年で日本は滅亡する?

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 北朝鮮がICBMを実用化するのにあと5年という。
 同じように核をミサイルに積み込めるように弾道化するのにあと5年という。
 つまり、5年後には日本だけでなく、中国アメリカも北朝鮮の核の脅威にさらされることになる。
 中国はすでに北朝鮮への影響力を完全に失っている。
 とすれば、北朝鮮は中国に脅しをかけることもできる。
 北京と東京はもっとも有効な核の標的になる。
 韓国に核を使うかというと、これは難しい。
 ソウルには使わない。
 あまりに北朝鮮に近いからだ。
 数十キロしか離れていない。
 もし使うとなれば釜山だろう。
 北としてはできるだけ無傷で韓国を併合したいだろう。
 東京にはひるまずに使うであろう。
 反日は朝鮮民族の根本精神であり、
 反米は北朝鮮の根本信念である。
 東京、大阪、広島、長崎、沖縄がターゲットになりやすい。
 もし、この5年の間日本が何もしなければ、日本は滅ぶ可能性がある。
 おそらく、この一点に集約されて日中米韓は動くことになるだろう。
 果たして日本はここ「5年」で腹をくくれるかである。
 もしデレデレやっていれば悲劇的局面を迎えることになりえる可能性も大きく出てくることになる。
 どちらをとるのか、それで日本民族の有り様が見えてくる。
 日本をとりまく環境は2/3世紀前の憲法の枠組みを超えてしまっている。
 日本政府も憲法の枠組みを超えて、勝手な憲法解釈でどんどん進んでいる。
 日本国民もそれに対して大きな文句は言わない。
 誰もが「いま、そこにある危機」を敏感に感じているからだろう。
 日本人がああでもないこうでもないと泡を飛ばして議論するよりも早く歴史が進んでしまっている。
 日本人はそれを唖然として見ている。
 「暴力はいけません!」などとわめく目の前に暴力がキバを向いている。
 となれば言葉が出なくなる。
 「暴力はいけません!」といっても、ミサイルは飛んでくる。
 それを目の前で見る「いま」になっている。
 結果として世界は一つのことに収斂されてくる。
 自分の身は自分で守れ!
である。
 自分の身を自分の手で守れないものは滅びる運命を様として受け入れざるを得ない。
 それはいい悪いではない。
 時代が、歴史がそう動いているということである。
 2/3世紀を経て、時代は来るべき次の過程に入っている
ということであろう。



 トランプは習近平との電話会談後、一変して「一つの中国」を支持すると言い出した。
 ということは、習近平がその見返りに何かを差し出した、ということになる。
 それはなにか?
 これが昨今の問題になっている。
 南シナ海の件については中国は行動をやめていないし、アメリカもそれに反発していない。
 アメリカ海軍が自由航行作戦をトランプに要請するもトランプはそれを拒否している。
 ということは、「一つの中国」の見返りは南シナ海ではない
 いまの状況を見るに、その見返りとはアメリカ軍による北朝鮮への軍事介入のように思えてくる。
 アメリカはイラクを核問題を上げて侵攻したことがある。
 とすれば同様に北朝鮮に侵攻することもありえる。
 この場合ピンポイントの北爆ということになるだろうが。
 そして、その北爆を中国が容認した、ということが「一つの中国」の見返りになる可能性は大きい
 中国としては北朝鮮を持て余している。
 北朝鮮のミサイルは北京をその射程にとらえている。
 中北軍事同盟が生きているかぎり、中国は北朝鮮に手出しはできない。
 しかしその仲は憎悪に近い。
 もしアメリカが北爆してくれるのなら、中国としては手を汚さずに北朝鮮をコントロールできる。
 アメリカは北朝鮮を支配する気はない。
 北朝鮮の現政権をつぶせばおそれでいい。
 それによって核開発とICBMの開発を止めることができる。
 そのあとに中国がアメリカを非難しつつ北朝鮮に介入して傀儡政権を立ててもアメリカとしては、それは小さな問題にしかすぎない。
 中国はトランプに一つの中国を認めさせ、その見返りに北朝鮮へのアメリカの北爆を容認し(リップ的には大きな非難をぶち上げるであろうが)、ことが沈静化したあと北朝鮮をコントロール下に収めることができれば、中国としては棚ぼたで金正恩を排除できるという幸運を得ることができる。
 おそらくそのあたりが米中の密約なのかもしれない。
  実際、中国は北朝鮮の問題は「米北二国間の問題である」と宣言している。
 中国は体よく逃げている、ということである。


Record china配信日時:2017年3月26日(日) 8時0分
http://www.recordchina.co.jp/b157330-s0-c10.html

「全てのオプション検討」
「核攻撃で焦土化」、
朝鮮半島で米朝間の「チキンゲーム」始まる、
米中の溝もくっきり

 2017年3月24日、朝鮮半島で米国と北朝鮮が「チキンゲーム」を始めた。
 米国と韓国は毎年恒例の合同軍事演習の真っ最中。
 米国が「全てのオプションを検討」と言及すれば、北朝鮮は「核攻撃で焦土化」と対抗する。
 北朝鮮に関する米国と中国の溝も改めて浮き彫りになった。

 今月15日から19日にかけて日中韓3国を歴訪した米国のティラーソン国務長官は韓国で、北朝鮮が非核化に向けた具体的な行動を起こさない限り、対話に応じないというオバマ前政権の「戦略的忍耐」政策は「もう終わった」と明言。
 北朝鮮に対する軍事力の行使についても「全てのオプションを検討する」と述べ、排除しない姿勢を示した。

 昨年は韓国が北朝鮮指導部を排除する「斬首作戦」をちらつかせるなど前面に出ていたが、今年はトランプ政権が主役に名乗りを上げた格好だ。
 政権内には核・ミサイル開発を加速させる北朝鮮への先制攻撃を選択肢に加えるべきだとの主張も強まりつつあるとされ、米メディアも先制攻撃の可能性をしばしば報じている。

 これに対し、北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は18日付の論評で、「トランプ政権が武力行使を含めた北朝鮮政策の見直しを進めている」と批判。
 「先制攻撃しようとするささいな動きでも見せれば、われわれの核攻撃は侵略と挑発の本拠地を焦土化する」
と威嚇した。

 さらに朝鮮中央通信など国営メディアは19日、「金正恩党委員長も立ち会って弾道ミサイルに使用する新型の大出力エンジンの燃焼実験を地上で行い成功した」と発表した。
 米本土を射程に入れる大陸間弾道弾(ICBM)用ともみられ、金委員長は「今回の成功がどれだけ画期的な意義を持つのか、世界は間もなく目にするだろう」と誇示したという。

 就任後、初めて中国を訪問したティラーソン長官は王毅外相らとの会談で、朝鮮半島情勢について「緊張が非常に高まっていて危険な状況にある」と述べ、強い危機感を表明。
 「この20年の取り組みは北朝鮮による核やミサイル開発の脅威をそぐことにつながっていない。
 われわれは衝突を回避するためにあらゆることをやっていく」
として、北朝鮮により厳しい態度でのぞむ必要性を強調した。

 ティラーソン長官は中国の影響力行使も重ねて求めたが、王外相は
 「朝鮮半島情勢は現在、再び分岐点に来ている。
 さらに状況が悪化していくのか、それとも対話で解決する道に戻るのか。
 われわれは米国を含めた各国が冷静に情勢を判断し、賢い選択をするよう望む」
と指摘。
 「北朝鮮に対する国連安全保障理事会の決議には対話を再開すべきだと明確に記されている」
として、6カ国協議に代表される「対話解決」という従来の主張を繰り返すだけだった。



テレビ朝日系(ANN) 3/29(水) 23:35配信
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/ann?a=20170329-00000053-ann-pol

北朝鮮念頭に“敵基地攻撃能力必要” 自民が提言

 北朝鮮などのミサイル発射に対応するため、自民党は敵の基地を攻撃する能力を検討するよう提言しました。

 自民党・小野寺国防部会長:
 「先制攻撃ではない。あくまでも我が国防衛のための反撃をする、そのための能力」
 自民党の提言案では、今のミサイル防衛能力では北朝鮮などの攻撃を防ぎきれないと懸念しています。
 そのうえで、日本も巡航ミサイルを保有するなどして敵のミサイル発射基地を攻撃する「敵基地攻撃能力」を持つことを検討するよう求めています。
 安倍総理大臣に提言して早急に対応するよう求める予定です。


中央日報日本語版 3/30(木) 8:20配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170330-00000006-cnippou-kr

日本、「先制攻撃できる国」野心
…自衛隊、敵基地打撃能力保有を推進

「敵ミサイル基地を打撃できる能力を保有するべきだ」。

 日本自民党が政府に対して早期にこうした内容の提言をすると、朝日新聞が29日(現地時間)伝えた。
 北朝鮮の核・ミサイル脅威が強まっているだけに積極的に対応するということだ。
 しかし現実化する場合、自衛隊が集団的自衛権を越える武力行使に出る可能性もあり、激しい論争が予想される。

 自民党内の「弾道ミサイル防衛に関する検討チーム」が整理した提言によると、敵の基地に対する攻撃能力保有と弾道ミサイル防衛システム(BMD)強化についての検討を政府に求める計画だ。
 BMDの場合、
1].高高度防衛ミサイル(THAAD)システム
2].地上型イージスシステムの導入
が骨子。
 自民党内でこうした議論が急進展したのは、6日に北朝鮮が発射した弾道ミサイル4発のうち3発が日本の排他的経済水域(EEZ)内に落ちた直後だった。

 今回の提言にも
 「昨年北朝鮮は弾道ミサイルを20発以上も試験発射した。
 新たな段階の脅威に入った」
とし、北朝鮮発リスクを前面に出した。
 その対応策として長距離打撃が可能なクルーズ(巡航)ミサイルなどが挙げられたと、同紙は伝えた。
 ヤン・ウク韓国国防安保フォーラム首席研究委員は
 「現在日本はクルーズミサイルを保有していないが、早期に開発できる能力を備えている」とし
 「すでに航空自衛隊のF-2戦闘機は地下バンカー攻撃が可能な合同精密直撃弾(JDAM)を装着して訓練している」
と述べた。

 2012年に安倍首相が再執権して以来、日本政府は毎年、防衛費を増やしている。
 今年の防衛費予算は5兆1251億円と過去最大だ。

 日本の平和憲法改正と軍事力膨張に対する懸念がある中、自衛隊の攻撃能力確保が韓半島(朝鮮半島)を危険にするという見方もある。
 パク・ヨンジュン国防大教授は 「日本が韓国との協議なく恣意的な判断で北を攻撃する場合、我々が莫大な被害を受ける可能性がある」
と懸念した。



TBS系(JNN) 3/31(金) 1:38配信
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20170331-00000007-jnn-pol

「敵基地攻撃能力の保有検討を」 
自民が首相に提言

 自民党は、ミサイル攻撃を受ける前に自衛隊が敵国の基地を攻撃する「敵基地攻撃能力」について、「直ちに保有を検討」することなどを求める提言を安倍総理に提出しました。

 「先般のミサイルにおいては、我が国のEEZ内に着弾させたという事態、新たな脅威の段階に入ったと深刻に我々も受け止めています。
 我々も本日の提言をしっかりと受け止めていきたいと思います」(安倍晋三総理大臣)

 自民党は、北朝鮮による度重なる弾道ミサイルの発射などを受け、ミサイル攻撃を受ける前に自衛隊が敵国の基地を攻撃する「敵基地攻撃能力」の保有を直ちに検討することなどを求める提言を安倍総理に提出しました。

 「敵基地攻撃能力」の保有は「専守防衛」の日本の安保政策を大きく転換しかねないものですが、安倍総理は「こういうことを党で提言していただくことは大変重要だと思う」「政府は政府として受け止めて対応をしていきたい」と応じたということです。

 一方、自衛隊制服組トップの河野統合幕僚長は、今回の自民党の提言について「高度な政治判断になるのでコメントは控えたい」としながら、
 「一般論として一定の攻撃力が抑止力を構成する一つの要素であることは間違いない」
として、
 理論的には攻撃能力を持つことが抑止力につながる
という考えを述べました。



2017年 03月 30日 16:52 JST  Peter Apps
http://jp.reuters.com/article/apps-northkorea-idJPKBN17005W?sp=true

コラム:トランプ大統領、北朝鮮に「禁断のカード」切るか


●3月24日、ティラーソン米国務長官は今月、北朝鮮に対する「戦略的忍耐」はすでに終わり、同国の核開発の野望に歯止めをかけるために「あらゆる選択肢がテーブルの上にある」と警告した。写真はトランプ大統領。1月、ワシントンの米国防総省で撮影(2017年 ロイター/Carlos Barria)

[24日 ロイター] - ティラーソン米国務長官は今月、北朝鮮に対する「戦略的忍耐」はすでに終わり、同国の核開発の野望に歯止めをかけるために「あらゆる選択肢がテーブルの上にある」と警告した。
 その言葉通り、米韓両軍の部隊は幅広い軍事シナリオに向けて準備を進めている。

 4月末まで行われる米韓の合同軍事演習には、実に30万人が参加する。
 1953年に朝鮮戦争が停戦して以来、朝鮮半島ではこうした演習が日常的な光景となっている。
 近年では、その規模は拡大し、より現実的なものとなった。
 少なくともビル・クリントン氏以降の歴代米大統領は皆、北朝鮮の核兵器開発問題に取り組み、その対応として想定される幅広い軍事行動についての提言を受けてきた。

 これまでのところ、攻撃実行を決意した大統領は1人もいない。
 これは主として、北朝鮮の報復によって朝鮮半島と、恐らくはさらに広い近隣地域を血の海に巻き込む可能性を考えれば、どの選択肢も好ましからぬものだったからだ。
 さらに悪いことに、かつての朝鮮戦争がそうであったように、半島における武力衝突によって米国が中国との戦争に引きずり込まれる可能性さえある。
 だが、金正恩朝鮮労働党委員長が率いる北朝鮮が核弾頭やミサイル実験を進めるなかで、
 多くの専門家は、米国政府が最終的に軍事行動に踏み切る可能性は徐々に高まっていると考えている。

 トランプ大統領は、北朝鮮政府が米国を核攻撃できる能力の開発を許さないと発言している。
 だが、仮にトランプ氏が北朝鮮の施設への限定的な攻撃を命じたとしても、同国の核開発プログラムは一時的に減速するだけだろう。
 そして、このような作戦は北朝鮮による残虐な報復を招く可能性がある。
 北朝鮮の体制打倒という、より大きな目標を定めるとすれば、多大な労力が必要となるだろう。
 だとすれば、米国がこれまで、経済制裁やミサイル実験妨害のためのサイバー攻撃といった代替的手段の継続を選択してきたのも無理はない。
 最近になって地上配備型ミサイル迎撃システムである「高高度ミサイル防衛システム
(THAAD)」を韓国と日本に配備したことは、ある程度の備えにはなるはずだが、北朝鮮のミサイルに対してどれだけ有効かは未知数だ

 米国政府がさらに強く出るとすれば、最も可能性が高い行動は、北朝鮮のミサイル・核兵器関連とみられる施設に対する、奇襲による空爆だろう。
 それも圧倒的な規模で行なわれることが望ましい。
 こうした行動によって核開発プログラムを完全に破壊する可能性は小さいが、開発を遅らせることになる。
 うまく行けば、弾道ミサイルをディーゼル電気推進型の潜水艦に搭載するといった、北朝鮮政府のより野心的な兵器開発プログラムの一部が完了するのを防ぐことができる。

 米空軍が保有するなかで最大と考えられている通常爆弾、3万ポンドの大型貫通爆弾「GBU-57」は、まさにこの種の標的を念頭に設計されたものだ。
 当初はイランの核施設を破壊することを主目的としてジョージ・W・ブッシュ政権下で開発されたこの爆弾は、各地域の基地や米国本土から発進するB2ステルス爆撃機から投下することが可能だ。
 通常のジェット爆撃機と違って、B2はほぼ探知されることなく北朝鮮の空域に侵入できるはずだ。
 恐らく、より現代的なF22戦闘機ラプター、あるいは、さらに新型で現在東アジア地域に配備されているF35統合打撃戦闘機が何機か帯同することになる。

 では、なぜこのような攻撃がこれまで行なわれなかったのか。
 それは、イランの核施設に対する攻撃が行なわれなかったのと同じ理由だ。
 多くの専門家は、こうした攻撃によっても多くの施設が無傷で残ってしまい、想定される報復が悲惨な結果をもたらすと考えている。

 イランに関して米国政府が懸念していたのは、イラン政府がペルシャ湾岸の石油・天然ガス関連施設や輸送路に報復を加え、ただでさえ不安定なグローバル経済に破滅的とも呼べる影響をもたらすことだった。
 北朝鮮に関しては、日本やグアムなどにある域内の米軍基地にミサイル攻撃を仕掛け、韓国に対して圧倒的な砲撃を浴びせる可能性を懸念している。

 北朝鮮による砲撃の効果について、アナリストらの見解は分かれている。
 北朝鮮の砲兵部隊は最初の1時間で最大50万発の砲弾を韓国の首都ソウルに撃ち込めるとの声もあれば、より懐疑的な意見もある。

 また、北朝鮮が自国のミサイルと弾頭が狙われていると考えた場合、先手を打って発射してくる恐れがある。
 標的として最も可能性が高いのは「日本」だろう。
 いずれの行動も、米韓両政府による北朝鮮制圧に向け準備されたシナリオの発動を促し、恐らく北朝鮮の現体制は終焉を迎えることになるだろう。

 ここ数年、米韓両国軍は、北朝鮮の攻撃を阻止するための演習から、非武装地帯(DMZ)を越える全面的な侵攻作戦の立案へと関心を移している。
 これは本格的な作戦行動であり、近年の歴史において米国やそれ以外の国が戦ってきたどんな戦争よりも大規模なものになろう。
 攻撃部隊は山岳地帯、組織的な抵抗に加え、化学兵器や核兵器、放射線兵器といった潜在的な脅威に立ち向かわなければならない。
 いくつかの兆候からすると、米国は単に北朝鮮体制上層部を抹殺することで、戦闘激化を防ごうとするかもしれない。

 韓国の聯合ニュースによれば、今月の演習には米海軍特殊部隊シールズの「チーム6」も参加している。
 2011年にアルカイダの指導者だったオサマ・ビンラディン容疑者の暗殺を実行した部隊だ。
 引用された韓国軍幹部の発言によれば、チーム6は韓国側特殊部隊とともに、北朝鮮首脳陣に対する攻撃シミュレーションに取り組んでいるという。
 こうした選択肢の実行は非常に難しいだろう。
 北朝鮮の防空網によりヘリで部隊を送り込むのは困難で、金正恩氏は厳重に警護されていると見られている。

 今のところ正恩氏は、誰からも妨害されることなく核開発計画を強化していけると考えているようだ。
 だが米政府としても、それをただ指をくわえて見ているつもりはないかもしれない。

 トランプ氏は米国の歴代大統領のなかでも最も予測困難な人物の1人だ。
 北朝鮮に対する軍事的選択肢を行使するというリスクを冒すような米国の指導者がいるとすれば、それがトランプ大統領だったとしても不思議はない。
 厄介な選択だ。
 行動することが惨事の引き金になる可能性もある。
 だが、何もやらないままでは、さらに悲惨なものとなるかもしれない将来の紛争を招いたと、非難されることになるかもしれない。

*筆者はロイターのコラムニスト。元ロイターの防衛担当記者で、現在はシンクタンク「Project for Study of the 21st Century(PS21)」を立ち上げ、理事を務める。
*本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。(翻訳:エァクレーレン)



ロイター 3/31(金) 20:52配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170331-00000100-reut-kr

北朝鮮の行動は向こう見ず、
止めなければならない米国防長官

[ロンドン 31日 ロイター] - マティス米国防長官は31日、北朝鮮の行動は向こう見ずで止めなければならないと主張した。

 米国に対する弾道ミサイルの脅威についての質問に「レトリックと能力向上の両方の意味で脅威であり、対応に向け国際社会と協力している」と述べた。

 さらに
 「将来的にみて非常に向こう見ずに行動しており、止めなければならない」
と強調した。



Yahooニュース 3/31(金) 9:04 辺真一  | ジャーナリスト・コリア・レポート編集長
https://news.yahoo.co.jp/byline/pyonjiniru/20170331-00069358/

「北朝鮮の核攻撃で米国人の90%が死亡」
―-元CIA長官の衝撃警告

 北朝鮮の新たな核実験と初の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射の動きが注目される中、「北朝鮮が核兵器を完成させれば、米国人の90%が殺害される」とクリントン政権下でCIA長官を務めていた人物の発言が飛び出した。

(参考資料:北朝鮮の6度目の核実験の「Xデー」は?)

 この元CIA長官(1993年2月~1995年1月)はトランプ大統領当選後の政権引き継ぎ委員会で外交安保担当参謀を務めたことで知られるトランプ大統領のアドバイザーの一人、ジェームス・ウルジー氏。
 同氏は米議会専門誌「ザ・ヒル」への寄稿文(3月29日付)で米国民に次のような警告を発していた。

――(米国の)一部官吏らによって北朝鮮は核兵器で米本土を打撃できる能力をまだ持ってない、北朝鮮は核弾頭の小型化技術や米国を狙った大陸間弾道ミサイル(ICBM)の大気圏再突入技術開発を完成していないとの誤った安堵感や認識を米国人に与えてしまった。
 米本土は北朝鮮が核兵器技術を完成していない以上、安全だとする神話は間違っている。

――北朝鮮のような核兵器と長距離弾道ミサイルを開発した国ならば核弾頭小型化や大気圏再突入技術は簡単に克服できる。
 マスコミや公職者らがこれまでこうした事実を無視、あるいは軽視したのは、おそらくどの歴代政権も在任中に北朝鮮を実在する脅威と認めたくないからである。

――米前高官らは2015年に北朝鮮を高高度EMP(電磁波爆弾)に特化した小型核兵器を衛星で飛ばせる国であるとみなすべきであった。
 米国人の90%が命を落とすかもしれない核電磁パルスを使用する可能性に対応しなければならない。

――北朝鮮はミサイルだけでなく、船舶、航空機を利用して、核攻撃も断行できる。
 偽の国籍旗を掲げた貨物に原子爆弾を忍ばせるとか、保安が脆弱なメキシコとの国境一帯でテロリストを雇用し、「9.11テロ」式自殺核爆弾作戦を行う手もある。
 このシナリオならば、ニューヨーク、ニューオリンズ、ロサンゼルス、サンフランシスコ、又はメキシコとの国境都市は危険にさらされることになる。

――広島に投下された核爆弾と同一の10キロトン(1キロトン=TNT1000トン)程度の原子爆弾なら約20万人が命を落とすが、北朝鮮はすでに20~30キロトンと推定される核兵器を実験しているのでニューヨークなど対都市で数百万人が死亡する。

――北朝鮮の核兵器を過小評価してはならず、核兵器まで動員した対北朝鮮先制攻撃体制を備えるべきである。

 トランプ大統領は米歴代政権がこれまで取ってきた対北政策を「恥辱的で、賢明でない」と批判し、オバマ前政権の戦略的忍耐政策は「終わった」と公言しているが、ウルジー氏の助言に影響されているようだ。

 最近のツイッターで
 「北朝鮮は非常に悪い行動をしている。
 数年間にわたって米国を弄んできた」
と北朝鮮を批判しているトランプ大統領は私的な席で
 「北朝鮮は全世界の脅威となっている。
 北朝鮮は世界の問題だ。
 北朝鮮を直ちに処理しなければならない」
とまで断言している。

 ウルジー元長官は寄稿文の中で
 「2015年に北朝鮮を高高度EMP(電磁波爆弾)に特化した小型核兵器を衛星で飛ばせる国であるとみなすべきであった」
と述べているが、「地雷事件」で緊張が高まっていた2015年8月15日、北朝鮮は国防委員会スポークスマン声明で「世界が知らない近代的な最先端攻撃」を備えていることを明らかにした。

 北朝鮮の核兵器保有はすでに知られている事実だ。
 従って、この「最先端攻撃」が核兵器によるものでないことは自明である。
 では、「最先端攻撃」がもしかすると、EMP爆弾の可能性も想定される。

 EMP(Electro Magnetic Pulse)は高高度核爆発や雷などによって発生するパルス状の電磁波のことである。
 スーパーEMP爆弾は爆発した時にそのような超強力EMPが生じるよう特別に考案された武器で、
 攻撃目標地域のすべての電気、電子装備を延焼させ、電力網や通信・電算網を無力化させてしまう電子爆弾である

米情報局(CIA)で核兵器専門家として勤務していたピーター・フライ博士が
 「北朝鮮はスーパーEMP爆弾を開発した可能性がある」
と今から4年前に語っていた。

 ウルジー氏も2014年3月23日に米下院軍事委員会の聴聞会に提出した書面で
 「ロシア人が2004年に『頭脳輸出』で北朝鮮がEMP武器を開発するのを手伝っていた。
 北朝鮮のような不良国家がEMP弾に必要な主要構成要素を確保することでロシアや中国に間もなく追いつくだろう」
と予言していた。

 北朝鮮のEMP兵器に関してはトランプ政権下で国家安全補佐官に内定したマイケル・フリンも昨年6月に下院外交・軍事委員会で「北朝鮮はイランと核兵器だけでなく、EMP兵器についても専門知識を共有してきた」と証言しており、また米共和党は昨年7月に作成した党綱領及び政策で「北朝鮮は核ミサイルを保有し、核兵器を使用したEMP攻撃が(米国にとって)脅威となっている」と警告していた。

(参考資料:韓国情報当局がシミュレーションした「朝鮮人民軍EMP(電磁波)攻撃シナリオ」)

 なお、韓国国防部では北朝鮮がEMP弾を開発推進している可能性はあるが、技術の取得には至ってないとみなしている。
 その根拠は
 「EMP弾は技術が先進技術なので北朝鮮がそれを開発できるレベルには達してない」
というものであった。

 しかし、金正恩委員長は2015年7月27日の戦争勝利(停戦)記念日での演説で
 「もはや米国は我々にとっては脅威でも恐怖の対象でもない。
 むしろ我々のほうが米国への大きな脅威、恐怖になっているのが今日の現実である」
と述べ、さらに3か月後の労働党創建70周年記念式典(10月10日)でも
 「我々の革命武装力は米帝が望むいかなる形態の戦争にも全て相手にできる」と豪語していた。

 この強気の発言の根拠が米国人の90%に被害をあたることのできるEMP弾を手にしたからなのかもしれない。

(参考資料:今度の北朝鮮の核実験は連発! これが最後!?)