2017年5月2日火曜日

朝鮮半島の行方(1):「恐怖の均衡」にノホホンの韓国は見捨てられる?

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 アメリカ、中国、日本で騒がれている北朝鮮問題だが当の韓国ではほとんど危機感がない。
 いつものこと、と思っているのだろうか。
 この国の姿は本当に分かりにくい。
 何を考え、何を行動しようとしているのかさっぱり見えてこない。
 「恰好づけ」「言い訳」「反日」は得意なのだが、足を地につけて何かをなすという姿勢がどこにもない。
 ことが起こったらすべてを放り投げて敵前逃亡すればいいと思っているのかもしれない。
 アメリカが韓国を見捨てるのがわかるような気にもなる。
 アメリカはただ北朝鮮と中国の抑えで韓国を使っているにすぎない、といった雰囲気がある。
 日本も徐々に韓国に嫌気がさしてきて最近では「勝手にしろ」的な状況になってきている。
 選挙で親北朝鮮政権が誕生すれば、日米は韓国とさらなる距離をおかざるを得なくなる。
 パク・クネの「反日政策」が「親北政権」を誕生させたのなら、韓国の政治的行き詰りに拍車がかかってくる。
 日本もアメリカも韓国抜きの動きで進むことにならざるをえない。
 「自分のことは自分で始末しろ」と突っぱねることになろう。
 朝鮮半島は強硬な北朝鮮と、ノホホンの韓国でほとんど先がみえなくなってきている。
 

jiji.com 2017/05/01-16:33
http://www.jiji.com/jc/article?k=2017050100681&g=int 

「最大速度で核強化」
=北朝鮮が対米警告

 【ソウル時事】朝鮮中央通信によると、北朝鮮外務省報道官は1日、談話を発表し、「最大の圧力と関与」を掲げたトランプ米政権の北朝鮮政策を「全面的な制裁・圧迫騒動」と非難した。
 その上で「われわれの核抑止力強化措置も最大の速度で進められる」と警告した。

 報道官は
 「米国の敵視政策と核の威嚇が撤回されない限り、核戦力を中心とする自衛的国防力と核先制攻撃能力を引き続き強化していく」
と改めて表明。
 「われわれの核戦力高度化措置は、最高首脳部が決心する時刻に任意の場所で、多発的、連発的に行われる」
とけん制した。 
 報道官は、4月30日まで行われた過去最大規模の米韓合同演習で朝鮮半島情勢が一触即発の事態に陥ったとしながらも、
 「金正恩朝鮮労働党委員長が卓越した知略や強固な意志などで危機を打開した」
と称賛した。



朝鮮日報日本語版 5/7(日) 6:10配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170505-00000691-chosun-kr

(朝鮮日報日本語版) 【コラム】環球時報に込められた習近平の内心

 中国の宣伝メディアを代表する人民日報と中国国営中央テレビ(CCTV)は北京都心部の東側にある。
  天安門広場から5-6キロメートル離れた場所だ。
 道路脇にある高層ビルのCCTVとは異なり、人民日報は目立たない。
 1ブロックにわたる広大な敷地を塀が取り囲んでおり、ベールに包まれたような印象を与える。
 武装警察が警備する正門を入り、人民日報と環球時報の建物が現れるまで徒歩で10分ほど歩かなければならない。

 環球時報は1993年、人民日報国際部の主導で創刊された。
 当初は海外の話題などを扱う週刊紙だったが、現在は発行部数150万部を超える国際ニュース専門に日刊紙へと発展した。
 環球時報は成功の秘訣として、商業的民族主義と通俗的な文章を挙げる。
 同紙はよくオーストラリアなど米国の同盟国を「米国のペット犬」と呼ぶ。
 4月26日に終末高高度防衛ミサイル(THAAD)が韓国・星州に配備された際には「THAADが中国の背中にナイフを刺した」という見出しを付けた。
 過激で直接的な表現のせいで「中国版FOXニュース」とも呼ばれる。

 中国の外交当局者や学者の中には、環球時報の信頼度や格を見下す人が多い。
 しかし、4月に限って見れば、同紙は兄貴分の人民日報を超える政府の内心を伝えているとの評価が聞かれる。

 環球時報は米中首脳会談の5日後の4月12日付社説で、初めて北朝鮮に対する原油供給制限に言及した。
 「北朝鮮が核・ミサイルによる挑発を強行するならば、国連の原油供給制限制裁に賛成せざるを得ない」
と書いた。
 翌日には
 「核を放棄すれば、金正恩(キム・ジョンウン)政権の安全を保障し、経済的に支援を行う」
とした。
 北朝鮮の朝鮮人民軍創建記念日を3日後に控えた4月22日付の社説はさらに異例で、
 「米国が北朝鮮の核施設に対する外科手術的な攻撃を加えても、中国は軍事的に介入する必要はない」
というものだった。

 自信あふれる論理の社説シリーズをめぐっては、米中首脳会談で習近平主席がトランプ大統領を相手に展開した論理の延長線上にあるとの分析が聞かれる。
 中国政府が政府の意見として公式扱いされる人民日報ではなく、
 商業性が強い環球時報を通じ、自国の立場を伝えたとの見方だ。

 習主席の就任以降、中国は金正日(キム・ジョンイル)元総書記が訪問すれば、高官が出迎えに駆けつけた胡錦濤前主席の時代とは様変わりした。
 金正恩氏の訪中については、非核化に対する言及がなければ難しいと一線を画し、最近は北朝鮮産石炭の輸入までストップした。
 それに加え、トランプ政権発足以降、武力衝突の可能性がさらに高まった現在の韓半島(朝鮮半島)の状況が中国の戦術的変化をもたらすとみられる。

 環球時報は米国が軍事境界線を越え、金正恩政権転覆に乗り出すことには軍事的に対応すると公言している。
 そうした面で
 「北朝鮮が米日など海洋勢力の大陸進出を阻む橋頭堡(きょうとうほ)だ」
という戦略的思考が変わったわけではなさそうだ。
 むしろ、トランプ政権と取引し、実益を得ようとする意図が強いように感じる。
 トランプ政権が約束した貿易分野の譲歩だけでも、第19回党大会を控えた習主席には大きな政治的な贈り物だ。
 南シナ海に対する米国の干渉も減少している。
 北朝鮮の核問題で交渉が始まれば、アジアインフラ投資銀行(AIIB)を活用し、経済的チャンスを模索する可能性もある。
 韓国が過去数カ月を大統領弾劾騒動で浪費する間、
 中国は既にトランプ政権に対する分析を終え、素早く実益を手にしている。



人民網日本語版配信日時:2017年5月7日(日) 22時30分
http://www.recordchina.co.jp/b176738-s10-c10.html

朝鮮半島は中東ではない―中国メディア

  最近、朝鮮半島情勢は緊迫の度を増している。
 (文:賈秀東・本紙特約論説員。中国国際問題研究院特別招聘研究員。
 人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)

 トランプ政権は北朝鮮の核・ミサイル計画について、米国への脅威が増していると何度も非難し、過去20年間の対朝外交努力は失敗であり、米国の「戦略的忍耐」も終ったと言明している。
 北朝鮮は弱みを見せようとせず、「強硬には超強硬」の姿勢で、激しい言葉と様々な行動で米国に力を誇示している。
 国際メディアは衛星画像など様々な兆しから、北朝鮮が4月のいくつかの重要な記念日に6回目の核実験を行う可能性が高いと推測。

 朝鮮半島情勢は非常に緊張しているが、一触即発で戦争という段階にはいたっていない。
 軍事行動と先制攻撃を第一選択肢にするのは、それほど容易なことではない。
 総合的実力では、米韓は北朝鮮に対して圧倒的優勢にあるが、勝算はない。
 朝鮮半島「非武装地帯」の両側は世界で最も軍事化の深刻な地区の1つだろう。
 どのような軍事的挑発も壊滅的打撃をこうむる可能性が高い。
 誰が戦争を引き起こしたのであれ、ひとたび本当の戦乱が生じれば、誰も勝者にはなれない。

 こうした局面は朝鮮半島南北の「恐怖の均衡」と呼べるかもしれない。
 こうした「恐怖の均衡」の下、情勢はもろく危険なままだ。
 北朝鮮の核保有は国際的な核不拡散体制を破壊し、国連安保理決議に違反する。
 北朝鮮が独断専行で再び核実験を実施するのなら、国際的に一層厳しい制裁を招き、孤立を深めるだけだ。
 同様に、米韓が再三朝鮮に軍事的圧力を加え、対北追加制裁と北朝鮮の孤立化を図るのなら、北朝鮮をより過激な対応措置へと走らせ、朝鮮半島情勢の交互エスカレートを招き、悪循環を形成するだけだ。
 個別の突発的事態、偶発的衝突も、小さな火花が広野に燃え広がるように、朝鮮半島及び周辺地域に破滅的な結果をもたらす恐れがある。
 中東地域の戦乱はすでに悲惨な状況にある。
 もし朝鮮半島で戦争や混乱が生じれば、北東アジア地域はさらに凄惨な様相を呈する恐れがある。
 もちろん、こうした状況が生じる可能性は低い。
 中国の王毅外交部長(外相)が述べたように
 「戦争勃発の可能性については、1%でもだめだ。
 朝鮮半島は中東ではない」
のだ。

 朝鮮半島核問題に一挙に解決する方法はない。
 域の国々はいずれも自らの安全維持を望んでおり、平和的解決は全ての関係国にとって最大公約数だ。
 歴史が繰り返し証明しているように、武力で問題は解決できず、対話と協議こそが問題解決の唯一の正しい道だ。

 現時点でやや安堵できるのは、ここ数日、新たな核実験など懸念される重大な出来事が朝鮮半島で生じなかったことだ。
 王部長はこれについて
 「この局面はみなが共に努力し、関係する当事国が自制を保った結果だ。
 同時に、朝鮮半島の比較的安定した状態は大変もろく、いつでも異変が生じうることにも目を向けなければならない。
 したがって中国側は各国に対して、対立をさらに激化させる行為をこれ以上取らないよう呼びかける」
と述べた。

 中国側の示した「相互停止」提案を各国が真剣に検討することが喫緊の課題だ。
 現在、朝鮮半島核問題の解決については多種多様な論法がある。
 王部長は
 「中国が様々な論法に揺らぐことはなく、また自らが尽くすべき責任を放棄することもない」
と明確に述べた。
 中国の出した「処方箋」は、「良薬は口に苦し」だといえる。
 北朝鮮は核・ミサイル実験を停止すべきだし、米韓も同時に的を合わせた大規模軍事演習を停止すべきだ。
 これこそ国連安保理決議の精神に符合する。

 米国の国務長官、国防長官、国家情報長官は先日連名で声明を発表し、北朝鮮に圧力を加えることを重ねて表明すると同時に、朝鮮半島の平和的方法による非核化実現を追求し、交渉による目標達成にオープンな姿勢であることを強調した。
 このメッセージは重視に値する。

 米朝が引き続き憎み合い、軍事的対立の色を濃くするのは、誰の利益にもならない。
 米朝共に積極的なメッセージを伝え、朝鮮半島上空に漂う暗雲を払うことを希望する。

(提供/人民網日本語版・編集NA)












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